高速ミサイル艇6番艦
「しらたか」が長崎港に!

 1月13日、長崎港に「はやぶさ型」高速ミサイル艇の最終6番艦しらたか(829)が入港し、三菱長崎造船所に接岸しました。昨年8月8日に三菱下関造船所で進水し、現在建造中です。入港目的は試運転とミサイルの発射試験などといわれています。建造費は約94億円。これで、高速ミサイル艇6隻がすべて入港したことになります。このしらたかと昨年11月に入港した5番艦のうみたか(828)のうちどちらかが今年3月に、佐世保の第3ミサイル艇隊に追加配備となります。→護衛艦ウォッチング04

 海上自衛隊のミサイル艇はこれまで大湊地方隊余市防備隊(北海道)に3隻のミサイル艇1号型が配備されていた。1995年に策定された防衛計画の大綱をうけて、日本海側の3地方隊(大湊、舞鶴、佐世保)に各3隻の計9隻のミサイル艇体制を構築することになり、6隻の「はやぶさ型」高速ミサイル艇建造計画が決まった。
 はやぶさ型は従来のミサイル艇1号型の4倍の基準排水量をもち、レーダー波を発射元へ直接反射させないように船体全体に徹底したステルス構造が施されている。また搭載する76ミリ砲にも、海上自衛隊ではじめてというステルス・シールドが施されている。
 当初計画では最初の2隻分は190億円の建造費だったが99年3月の能登沖の「不審船事件」を受けて、性能向上のための費用として2隻分で27億円が追加された。その内容は速力を40ノットから44ノットにアップ、防弾板の装着、赤外線暗視装置と衛星通信装置の搭載、12.7ミリ機銃などである。
 不審船対策は本来は海上保安庁の仕事のはず。ミニ護衛艦ともいえるような高速ミサイル艇の配備は北朝鮮の「脅威」をいたずらにあおり、アジア諸国に不信感と警戒感を与えるものだ。

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