多数の共有者がいる分譲マンションでは、一戸建ての場合と異なり、修繕や改築等を一人の判断で自由に行うことができません。マンションの管理を適正に行っていくには、その決定方法や、費用負担割合、義務違反者への対応方法などを、あらかじめ全員で決めておく必要があります。また、一つの建物の中に多くの世帯が暮らす集合住宅で、快適な生活環境を得るためには、建物や設備の使用方法等に関するルールを定めて、居住者全員がそれを守ることが大切です。このため管理規約を定めておく必要があります。

マンションの管理をするために管理組合が作られます。日常の業務を執行する管理者（管理人室にいるいわゆる管理人ではありません）や理事会、総会等がそれぞれの役割を分担しマンションの共有者全体の利益のために活動します。

少人数のマンションの場合は共有者だけで管理することが出来ますが、大規模なマンションになると管理費の徴収や建物の保全など自分たちだけでは管理することが難しくなります。
そこで専門の管理業者に管理を委託することになりますが、委託契約に際しても管理業者は管理組合より知識が豊富なため権利組合に不利な条件で契約されることがあります。
マンション管理士は専門知識を持って管理組合の利益を守るために業者との折衝にあたります。