「共感」を伝えることは、もっとも確実で効果的な「ＯＫメッセージ」です。
「プラスのめがね」で相手の「想い」を見つけ、その想いに共感したことを伝えると
伝えられた人は、自分自身が認められたと感じて、うれしくなります。

たとえば、「入学試験で医学部に合格する」は、「課題」です。
そして、「医者になってアフリカの難病を救いたい」は、「想い」です。

このとき、「合格するためだから、あれを勉強しなさい」、「これも頑張りなさい」と
「想い」を無視して「課題」だけをいわれると、だんだんと意欲は失せていきます。

ところが、「難病を救うなんて、素晴らしい想いだね！」と、想いに共感されると
意欲を高め、課題の達成のために頑張る気持ちがわいてきます。

ところで、「課題」は、共有できますが、「想い」は、共有できません。
「想い」には、共感します。

例えば、あなたが参考書を買ってきてあげることは、課題を共有した行動です。
でも、その人と一緒に難病を救うことはできないとしたら、想いは共有できません。
しかし、「素晴らしい想いだね！」と共感することができます。

そして、共感を伝えられると、その人は、うれしく感じ、意欲が高まります。
このように「想いへの共感」には、体が動き出す効果があります。
一方「課題の共有」は、「参考書は、もういらないよ！」と逆効果の場合もあります。

さらに、このようにして想いへの共感が伝わると
　　「私の想いに共感してくれた　私を理解してくれた」
と、その人が感じ、あなたを信頼して絆がしっかりと結ばれます。

「想い」は、その人のこころの中にあるので、聴かないと分かりません。
しっかりと「想い」を聴いてください。
聴かれることにより、その人はさらにうれしくなります。

ところが、こころの中なので、漠然としていて明確に説明できないときもあります。
それでも ＯＫ として、相手の想いに共感しましょう。
多少の誤解も許されます。

なお、「想い」は、押しつけや強要はできません。
「アフリカを救うより、日本で医者になりなさい」といっても、拒否されるだけです。