石川県森林公園 ☆春から夏の野草☆
最終更新日2011年05月10日
3月から8月、石川県森林公園内で目に止まった野草の花写真集です。図鑑としてではなく、ある日、ある時、野草との一期一会の出会いを楽しむものとして編集いたしました。当ホームページ管理者は、お花好きですが花の専門家ではありません。可能な限り名前を調べてお知らせいたしますが、なかには微妙で名前の確定が非常に難しいものも有ります。もしかして名前の違っているものが有るかもしれません。その節はどうか連絡先にてご教示戴ければ有り難いです。
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奥の細道1 | スミレソウ | キランソウ | イカリソウ | ハコベ | オオイヌノフグリ | キクザキイチゲ | ショウジョウバカマ | ミミナグサ |
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オニノゲシ | カンスゲ | ホトケノザ | カキドオシ | サギゴケ | ワサビ | ヘビイチゴ | シュンラン | シャガ |
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タンポポ | ヒメオドリコソウ | タネツケバナ | ウマノアシガタ | キンポウゲ? | ハルジオン | フキノトウ | オウレン | チゴユリ |
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シャク | ヤブニンジン | セントウソウ | スイバ | ヒメスイバ | アカツメクサ | シロツメクサ | マツバウンラン | アマドコロ |
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アザミ | モミジイチゴ | ナワシロイチゴ | ニガナ | シロバナニガナ | 奥の細道2 | ネコノメソウ | ムラサキケマン | シラユキゲシ |
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カラスノエンドウ | コバンソウ | マムシグサ | コナスビ | コメツブツメクサ | キュウリグサ | コウゾリナ | ハハコグサ | トウバナ |
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カタバミ | リュウキンカ | ヤエムグラ | コケとツタ | ヒゴクサ | ヒレハリソウ | アサツキ | ニワゼキショウ | ミズタビラコ |
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ウツボグサ | ノビル | ドクダミ | 奥の細道3 | ヨウシュヤマゴボウ | フランスギク | ハマダイコン | オオキンケイギク | ノミノフスマ |
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トキワハゼ | チドメグサ | シロバナマンテマ | ノコギリソウ | テンニンギク | ナデシコ | ユリ | ツルアリドオシ | イチヤクソウ |
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ホタルブクロ | オカトラノオ | ネジバナ | ヒヨドリバナ | ヌスビトハギ | ヘクソカズラ | オオバギボウシ |
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■奥の細道1
4月9日。緑の広場駐車場裏手から丘に上がる細い道があります。上り口にはイタドリ、ニョイスミレなどが群生しています。上がり口は木々の陰で薄暗い感じがしますが、丸太の階段をふうふう言いながら上がってゆくと、やがて平坦な道に出ます。この写真はその平坦な道から上り口の方を撮影したものです。途中遠くに沼が見えたり、満開の山つつじに出会ったり、空気がおいしかったり、天気のいい日には写真のようにやさしい木漏れ日を浴びたり、健康には最高です。そこからもう少し行くと突然急な階段がありますが、エイッと登り切るとすぐに大通りへ出ます。
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■スミレ1
3月、崖の土手に咲き乱れている様子は、ああ、今年もまた野山がにぎやかになるぞ、と、そわそわさせてくれます。スミレの特徴はやはり顔のような花弁と表情があることです。顔を近づけてよく見ると、ちょっと小首をかしげて気取っていたりします。園芸種の巨大な花弁もきれいですが、私はやはり道端に咲いている方が可憐で愛らしく感じます。葉っぱなど食べられるそうです。でもお願いです、ぜひ食べないでくださいね。葉っぱもお花も小さいですよ。一人分一回の食事にしようと思ったら、たぶん土手のお花が全部無くなってしまいます。
スミレの種類はいっぱいあります。そっくりでも違う名前もあるようです。出来る限り名前を調べてお伝えしますが、微妙で特定が難しいものも有ります。どうかご了承ください。
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■スミレ2
上のスミレと色は似ていますが同じ顔はしていないようです。上よりかなり花弁が広いし、ほっぺは小さいし。でも分かりませんね。幼い時と老成した時とでは顔が違うかもしれませんから。
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■スミレ3
2010年4月6日。これはきっと、タチツボスミレという名前でしょう。スミレとしては最もポピュラーで、公園内で一番多く見かけた種類です。ふくよかな花弁、淡く紫がかっていてなかなかいいです。
ちょっと調べましたら、スミレ全般に言えることですが、スミレは「エライオソーム」というアリが好む物質を出していて、種をアリに運んでもらうそうです。自然の知恵はなかなか味なことをいたします。ぜひ日本中を埋め尽くしてほしいものです。
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■スミレ4
タチツボスミレの一株です。写真は動かないから残念ですが、ほんとはそよ風に顔をさらさら揺らしています。そのまま撮るとボケてしまいますので、風が一瞬でも止まるのを何分も待ちました。でも風はたいてい意地悪します。今だ!とシャッターを押しかけた時、突然ビューと吹いてチャンスを台無しにすることが何度もありました。
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■スミレ5
タチツボスミレ。あごが大きいのが気になりますが、同種でも個性が有るでしょうし、この方だけ栄養が良かったのかも知れませんね。この個体は堂々とした大人の風格があります。
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■スミレ6
タチツボスミレ。みずみずしいコケをバックにした優美な姿を見てください。
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■スミレ7
2010年4月6日。純白のスミレがありました。これはタチツボスミレに似ていますが、別の名前が有るのかもしれませんね。
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■スミレ8
2010年4月6日。上のスミレの花の一つに迫ってみました。
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■スミレ9
これはなんというスミレでしょう。葉の様子(ハート型)からスミレサイシンかな。ふくよかな面持ち、清潔そうなたたずまい。なんとなく妙齢の上品な貴婦人が集まってほほ笑まれているような感じがいたします。
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■スミレ10
これはニョイスミレというのでしょう。花期が他のスミレよりやや遅く、5月はじめ頃から最盛期になります。別名ツボスミレ。葉っぱが仏具の「如意」に似ているからつけられた名とのこと。仏具の「如意」というものがどんなものか知りませんが、雰囲気が凛として好きな花のひとつです。純白の花弁にかすかな濃い紫をあしらって貴公子のようにすっくと立っています。ただ、花弁が1cmほどのちいさい花なので、よほど顔を近づけて見なければそのよさは分かりません。群生していても、花弁のあまりの小ささに、細かい花がわき道にちらちらある程度と思われて目にとめる方は少ないでしょう。私もこのお花を撮影するときは地面に腹ばいになり、吹き過ぎる風が止むのをじっと待ちます。公園でこんな私を見かけた方、変なおじさんだと怖がらないでくださいね。
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■スミレ11
ニョイスミレ。今度はアベックのところを撮影しました。幸せそうなご夫婦かも。左が奥様。右がご主人。妻を若くして亡くした私にとってはうらやましい限りです。神様はひどいことをなされる。あんなに仲良くやっていたのに、どうして先に連れてゆくんだろうか。思わず妻との楽しい生活を思い出して涙がこぼれてしまいます。
逝く妻や 待っておれよと 耳元に けいちゃん
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■スミレ12
ニョイスミレの花を拡大しました。
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■スミレ13
純白の美しい立ち姿に思わず目を惹きつけらけれました。清楚でまだあどけない純真な少女のようです。これもニョイスミレなのかな。うしろにぼんやり見えるのはニョィスミレのようです。でもニョイスミレとだいぶ違うような・・・下のスミレにも似ているような似てないような・・・すみません。みなさまにお知らせするためにできる限り名前を調べますが、このように分からないものも多いのです。知っている方がおられましたら、どうか気軽にご連絡をお願いします。
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■スミレ14
新鮮な白のスミレを見つけました。ニョイスミレよりかなり大型です。みなさまにお名前をお知らせしようとあちこちのサイトを調べましたが、種類が多すぎてダウン。それぞれ少しずつの違いしかないからとても難しいです。強いて言うなら、アリアケスミレというのに似ていました。しかし、アリアケスミレも少しずつ変異があってやはり迷ってしまいます。それよりどうですか、この均整の取れた花弁。上品な面持ち。つい、数十枚も写真を撮ってしまいました。そのうちの3枚だけご紹介いたします。
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■スミレ15
上のスミレ11の別の個体です。もっと大きい画像でお見せできるといいのですが。
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■スミレ16
スミレ12、13の一株です。
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■キランソウ
2008年4月21日。山道で時々見かけます。シソ科。ジュウニヒトエと同じ仲間です。別名「地獄の釜のふた」。怖い別名ですが、どうもこの草には薬効があって、地獄の釜のふたをするほど病気が治る、という意味のようです。民間療法ではいろいろ使われています。生薬名「金骨草(キンコツソウ)」。打ち身捻挫から風邪まで治るそうです。地面にへばりついて伸び、岩の階段や砂利道にまで生えていることがあるので、うっかりすると踏みつけてしまいます。できるだけわき道でそっとしていてもらいたいものです。
比較のため、下に園芸種のセイヨウジュウニヒトエ(アジュガ)をご紹介しますね。
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■セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ)1
2010年5月4日。シソ科キランソウ属。漢字で「西洋十二単」。別名アジュガ、セイヨウキランソウ。私の家の庭で毎年花が咲きます。ご覧のようにキランソウとは違って立ち上がって咲きます。耐陰性、乾燥、ヤセ地に強く、ほとんど世話不要。冬にも葉があり、条件が良ければランナーを出して次々と増えてゆきますのでグラウンドカバーとして最適です。
ややこしいのですが、山野に自生する「ジュウニヒトエ」が日本原産の「ジュウニヒトエ」です。この帰化植物「セイヨウジュウニヒトエ」を「ジュウニヒトエ」と呼ぶ方もいらっしゃいますが、私は区別するために、この「セイヨウ」の方を「アジュガ」と呼ぶことにしています。自生の「ジュウニヒトエ」は花が白っぽいです。また見つけたらアップいたします。
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■セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ)2
2010年5月4日。花に近づいてみました。ご覧のように花はキランソウにそっくり。葉も茎も紫っぽいので、花はあまり目立ちません。でもその大人しさが良いと言う方もいらっしゃるでしょうね。何となくとぼけた顔のような感じもしますが・・・
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■イカリソウ
2010年4月25日。メギ科。面白い形をしていますね。白馬の顔のようです。でも清楚でみずみずしく透き通った白さがいいです。イカリソウという名前は「怒りそう」だからではなく、花の形が船のイカリに似ているから、ということらしいです。林の木漏れ日の当たるところで時々群生しています。地上部を煎じれば薬用として用いられ、「強壮剤」として有名です。やっぱり「怒り」と少しは関係が有るような気がしてなりません。
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■ハコベ1
2009年3月17日。ナデシコ科。ハコベ、ハコベラ、と呼ばれています。どこにでもあります。普通の雑草として見過ごされがちなのですが、近づいてよく見るとなかなかかわいいものです。山菜としても食べられます。私は以前インコのつがいを飼っていたことがありました。インコはこの草の実を非常に好んで食べます。写真にも写っている米粒のような実です。毎朝どっさり実をやってとてもかわいがっていたのですが、他の鳥たちがやって来て空高く舞い上がってゆくごとに、必死に呼びかけて鳴くので、じつに身につまされました。もう30年前のお話です。とっくに天国に召されています。どうか天国で二人仲良く空高く舞い上がっていることを願っています。
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■ハコベ2
2010年3月31日。花径は7、8mm。花を調べるには虫眼鏡が必要です。花弁は10枚に見えますが、一本一本が深く切れ込んでいるだけで、本当の花弁は5枚です。
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■オオイヌノフグリ1
2009年3月21日。ゴマノハグサ科。道端のどこにでもある花ですが、ごらんください。なかなかの美しさです。これほどの生鮮な薄いブルーは人工では作り出せないでしょう。田んぼのあぜ道をブルーに染めていたり、細道の両脇に群生しているのを見るのは見事です。しかし私は、この名前を付けられた方に苦情があります。名前の由来は、この花の実が、犬の、ある下品な体の一部に似ているということなのですが、実がどんな形をしていようと、どうして犬の「何とか」を思い出さなければならないのでしょうか。花の美しさに目がいかなかったのでしょうか。私はそのセンスの無さをとても悲しんでいます。私に名前を付けさせて頂ければ、「ソラネアオイ」、「トキワスレ」、英名でなら「スカイブルーアイズ」なんて付けるのですが・・・
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■オオイヌノフグリ2
花を拡大しました。透き通るようなブルーです。
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■オオイヌノフグリ3
オオイヌノフグリの群生です。雪解けのやわらかい、おいしそうな土の上に、ブルーの目が競い合い、空を見上げて咲き誇ります。
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■キクザキイチゲ1
2010年3月20日。キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。イチリンソウの仲間です。漢字で「菊咲一華」。別名「菊咲一輪草」。花が菊に似て、ひとつの茎に一花が咲くから。他に薄い青、紫がかった花色も有ります。ひ弱そうな花姿がいいですね。
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■キクザキイチゲ2
2010年3月20日。一花に迫ってみました。
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■キクザキイチゲのつぼみ1
2010年3月20日。
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■キクザキイチゲのつぼみ2
2008年3月10日。
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■ショウジョウバカマ1
2009年4月5日。ユリ科。春暖かくなってくると、この花がいたるところから芽を出してきます。舗装された道路より、一歩細道に入る方が群生に出会えます。葉は地面にへばりついて、茎を伸ばして花を咲かせます。「ショウジョウ」という名は、中国の伝説上の動物、大酒のみの猿「猩猩(ショウジョウ)」の赤ら顔が、この花の色に似ているところから付けられたそうです。「ハカマ」は地面に張り付く葉が「袴(はかま)」に似ているところから。なるほど。酒飲み猿の赤ら顔か。このピンク色はそういえば酒飲みの赤ら顔に似ているかもしれません。名付け親の空想力に脱帽いたします。しかし、近年、ホームセンターで「少女袴」、「処女袴」と名づけられて売られていたりします。初めてお酒を飲んだ少女の赤ら顔、初めて恋をした処女の恥じらい顔、私はこちらの名の方がなんとなく好きですけれど・・・
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■ショウジョウバカマ2
2010年3月20日。花の近くへ寄ってみました。
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■ショウジョウバカマの葉
2009年5月28日。ショウジョウバカマの「ハカマ」です。5月終わりぐらいになってくると土手に点々と見つかります。長く伸ばした茎の先端には茶色く枯れた花が付いています。
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■オランダミミナグサ
2010年3月22日。ナデシコ科。これは帰化植物のオランダミミナグサと言います。ハコベ、ノミノフスマの仲間です。下の写真の、毛の多い葉を見ると分かりますが、どこにでも有る厄介な雑草のひとつです。花はサヤ状のものに隠れてあまり目立ちません。ハコベ、ノミノフスマは、一枚一枚の花弁が深く切れ込んで10枚に見えますが、ミミナグサの花弁は切れ込みが少しで、ちゃんと5弁花になっています。
他に、花はそっくり、花茎が少し暗褐色、葉の毛がやや薄い、同科同属「ミミナグサ」という種類が有ります。「ミミナグサ」の方は、オランダミミナグサに押されてあまり見かけなくなりました。
漢字で「耳菜草」。葉の形がねずみの耳に似ているからだそうです。
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■オランダミミナグサの葉
2010年3月22日。田んぼのアゼや畑の雑草です。葉にびっしりと毛が生えています。取ろうとすると少し粘ります。
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■オニノゲシ
2010年3月22日。キク科の帰化植物。越年生の一年草。葉はアザミとそっくり。トゲトゲで触ると痛いです。黄色いアザミと間違える方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、アザミの花はピンクで夏から秋咲き。オニノゲシは一年中咲いています。暖地では冬にも花が有ります。
他に、そっくりな同科同属「ノゲシ」というのが有ります。「ノゲシ」の方は、トゲトゲがやわらかく触ってもあまり痛くは有りません。「ノゲシ」の名前は、葉がケシ科に似ているからだそうです。
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■カンスゲ
2010年4月4日。カヤツリグサ科。常緑の多年草。生育地は山地の林下など。3月から5月頃、このような、もじゃもじゃな白い花を立ち上げます。昔は葉を刈り取って乾燥させ、蓑や笠を作ったそうです。漢字で「寒菅」。これは冬にでも葉があることから。
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■カンスゲの葉
このように細い線のような葉です。山を歩くと、どこにでも見つかります。
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■ホトケノザ1
2008年3月31日。シソ科。どこにでも見かける花です。でもお花の形がなんともいえないです。何か幻想的な動物のようなお顔があっち向いたりこっち向いたり。透き通ったピンクの色彩も素敵です。このお顔をしばし眺めていると、自然の作ったユーモアを感じて、厳しい現実のこまごまとしたしがらみを忘れてしまいます。「ホトケノザ」という名前の由来は、この葉っぱの付き方が、仏の「蓮華座」というものに似ているから、だそうです。食用の春の七草タビラコを「ホトケノザ」と呼ぶことがありますが、この写真の「ホトケノザ」は食べられません。
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■ホトケノザ2
もっと近くで撮影してみました。ピンクのリボンを付けた妖精のようです。大きく口を開けているのは虫たちを待っているところでしょう。あごのようなところの色彩もいいですね。
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■ホトケノザ3
2010年2月25日。早春、土から芽生えたばかりの頃です。つぼみのピンクも素敵です。
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■ホトケノザ4
2010年3月30日。ホトケノザの群生です。
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■カキドオシ1
2010年5月9日。シソ科です。葉をもんで匂いを嗅いで見ると、シソ科特有の香りがします。茎が地面を張って伸び、ツルが垣根を通り抜けるので「カキドオシ」。別名「癇取り草」。子供の癇を取るのに使われたそうです。要するに精神安定剤なのかな。生薬名として「連銭草」。「癇取り」だけでなく糖尿病にも効くらしく健康茶として売られています。食用にできますが、独特の香りと風味が有って「まずい」から「おいしい」まで意見が大きく分かれています。自分にあった味かどうか確かめてみられるのもいいでしょう。
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■カキドオシ2
どこにでも有る普通の雑草なのですが、ごらんのように、ちょいと目を近づけてみると花弁の作りは面白く、生き生きとした薄い紫に濃い紫をあしらって、実に美しいものです。大口を開けてお仲間の虫たちを待っているところでしょう。中にはきっと甘い甘い蜜が有りますよ。
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■カキドオシの葉
ツルに丸い銭のような葉が並ぶので生薬名は「連銭草(れんせんそう)」。茎や葉に薄い毛が生えています。葉をもんで匂いを嗅ぐと甘いハッカのような強い芳香が有ります。だし汁で食べてみると私の味覚には合いそうでした。「病み付き」になるかもしれません。この強い芳香はハーブティーにしてもいけそうです。
この草は近年、糖尿病に効果、副作用なし(1968年日本生薬学会)、ダイエット効果(1987年北九州小倉薬草研究会)など薬草として脚光を浴びています。民間では利尿、糖尿、消炎、黄疸、胆道結石、腎臓結石、膀胱結石、水虫、タムシその効果は広範囲に渡ります。4月から5月頃全草を刈り取り、陰干しにして、煎じたりお茶にして服用します。
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■サギゴケ1
2008年4月13日。ゴマノハグサ科。これもどこにでも有る雑草です。「サギ」という名は、鳥の「鷺」が飛んでいる姿に似ているということで付けられた名前らしいです。私には鷺がどのように飛ぶのか良く知りませんけど。「コケ」というのは、地面を張って伸び、コケのようにびっしりと地面を覆うから。ほかに白花のものも有ります。この写真のものは「ムラサキサギゴケ」、白いものは「シロバナサギゴケ」。これと似ているものにトキワハゼというのが有ります。トキワハゼは地面をほふくせず立ち上がって咲きます。
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■サギゴケ2
近づいてみると、このお花もなかなかのもの。お花ってどうしてこんなに美しさを競うのでしょうかね。人なんか無視して虫だけ引き付けるなら、もっと虫だけに知らせる方法が有ると思うのだけれど・・・
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■サギゴケ3
別の角度から一花だけ狙ってみました。小さいものにも心を向けられる方には、きっとこの自然の造形の精妙さを認められることでしょう。
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■サギゴケ4
2010年4月21日。道端や田んぼのあぜにこのように生えています。数が多いと紫のじゅうたんを敷いたようになります。
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■ワサビ1
2010年4月21日。アブラナ科。日本原産。学名はワサビア・ジャポニカ。多年生の日陰植物。これは野草では有りませんが、花がきれいでしたので載せました。森林公園近くの薄暗い沼地に群生しています。誰かが植えたのでしょうね。
食材として主に肥大した根茎をすって香辛料として使います。茎葉、花も同じ香りがしますので立派な食材です。ワサビについては食べられる野草と毒草にも詳細に載せました。
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■ワサビ2
花を拡大しました。4弁花ですね。清楚できれいです。
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■ワサビの葉
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■ヘビイチゴ1
2009年4月27日。バラ科。怖い名前ですが、ヘビとは全く関係ありません。地面をほふくして広がり、春に黄色のきれいなお花を咲かせます。公園の道端に普通に見られる花です。すぐに真っ赤な実を熟します。
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■ヘビイチゴの実
2009年6月8日。真っ赤に熟したヘビイチゴの実は、見るとおいしそうです。食べても害はありませんが、残念、あまりおいしくありません。栄養にはなると思いますので、ビタミンの足りない方はたくさん食べてみてはいかがでしょうか。思わぬ特効があるかもしれません。
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■シュンラン
2009年4月9日。漢字で春蘭。どこにでも有る日本自生の蘭です。別名ジジババ、花弁の上がおばあさんのかむる「ほっかむり」、下のほうがおじいさんの「白いひげ」に似ているから。ごらんのように花弁が緑なのであまり目立ちません。食べられますが、公園内ではあまりたくさん見かけませんでした。根を粉末にして焼いて塗ると「あかぎれ」に効くそうです。花言葉は「飾らない心」。
日本自生の蘭としては、ほかにカンラン(寒蘭)というのが有りますが、その蘭は過剰採取により絶滅の危機に瀕しています。なにしろ球根一個が数万円で取引されたらしいです。業者がこぞって山へ押しかけて根こそぎ掘り尽くしました。とても残念です。
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■シャガ
2008年4月8日。アヤメ科。緑化の広場ステージ後ろの藪の中に群生しています。竹林、杉林などのややかげりの有る場所を好みます。明るい路地でも育つのですが、シャガの純白はやはり、かげり有る場所の方が引き立ちます。このあでやかな花姿に魅せられて庭に栽培されている方もたくさんおられます。中国原産で、種はできません。地下茎で繁殖してゆくのですが、そうすると、どうして日本全国に広がったのか不思議とされています。
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■タンポポ
2009年4月5日。キク科。ご存知タンポポ、漢字で蒲公英。なぜタンポポと言うかには諸説がありますが、中国名、婆婆丁(ポポチン)から来たと言うのが面白いかなと思います。花言葉は「幸福を知らせる」。
タンポポはその苦味を利用してさまざまな食用とされています。ヨーロッパではサラダ、スープ。日本でもタンポポ茶、タンポポコーヒー、タンポポワイン、タンポポ酒など販売されています。薬効として、利尿剤、健胃剤、高血圧、糖尿病が挙げられています。
[タンポポコーヒーの作り方]根を良く洗って乾かす→フライパンで軽く焦げ目が付くくらい炒る→ミキサーで砕く→再びフライパンで軽く炒る→あとはコーヒー豆と同様に扱う。
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■タンポポの綿毛
タンポポの綿毛を一息で全部飛ばせたら恋が成就するらしいです。恋に落ちてしまった方はぜひ試してください。おじさんも頑張ってやってみようかな。ああ、勘違いされないでくださいね。天国にいる私の嫁さんに向かってですよ。もちろん。
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■ヒメオドリコソウ
2009年4月5日。姫踊り子草。シソ科。ヨーロッパからの帰化植物です。山野草として栽培する方もおられるということですが、公園内外どこにでもあります。葉が上に行くにしたがって茶色味を帯び、頂上にごらんのような花をつけます。草姿が小さく地面を覆っており、茶色の葉に隠れて花はあまり目立ちません。花が笠をかむった踊り子に見えるから、「踊り子草」というらしいのですが、私にはあまりそうは見えませんけどねえ。こうして花だけ画像でアップしてみると面白い顔をしています。やはりシソ科のホトケノザのお顔に似ています。「ヒメ」の付かない「オドリコソウ」というのもあります。そちらのほうは花姿はずっと大きくて30cmから50cm、花も大きく白味を帯びています。
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■タネツケバナ
2010年4月8日。アブラナ科。田んぼのあぜや道端に普通に見られます。お花はご覧のように清楚でかわいいものです。でもお花が小さいので虫眼鏡を持ってこないとその美しさは分かりませんね。アブラナはみなそうですが、汁の実やおひたしにして食べられます。やや辛いです。
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■タネツケバナ
花後、細長いサヤをこれ見よがしに持ち上げているからすぐ分かります。
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■タネツケバナの葉
どこにでもたくさんあります。葉をちぎって香りを嗅ぐと辛そうな匂いがします。
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■ウマノアシガタ1
2010年4月21日。キンポウゲ科。別名キンポウゲ。4、5月、道端を黄色く染めるのはたいていこの種の花です。直径2cmぐらいのツヤの有る花弁を5枚付けます。ウマノアシガタという名は、葉が「馬の足形」に似ているからとのこと。でも特に似ているとは思いませんけどねえ(3段下参照)。多弁化して八重になった花を特に「キンポウゲ(金鳳花)」と呼んでるそうです(2段下参照)。
これと似た花に、同種同属のキツネノボタンが有ります。草丈は大きいのですが、花はウマノアシガタより小さく葉の形も全く違います。キツネノボタンについては、若葉がミツバと似ているので食べられる野草と毒草「ミツバに似た葉」に詳細に掲載しました。ともに花が終わるとコンペイトウのような実をつけます。結構おいしそうですが、全草有毒ですのでご注意ください。
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■ウマノアシガタ2
2010年5月8日。今度は正面から撮影。均整のとれた花姿です。
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■ウマノアシガタ3
撮影中、二羽の蝶がやってきました。ベニシジミという蝶です。ひとつの花の蜜を争っています。ほかにも花はいっぱいありますよ。争っているんじゃなくて仲良く遊んでいるところかな。
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■八重のウマノアシガタ(キンポウゲ?)1
2008年4月22日。上のウマノアシガタと同じ花ですが花弁が多いです。図鑑の記載では、「ウマノアシガタはオシベが花弁化する傾向があり、それが顕著な場合は八重咲きとなり、金鳳花(キンポウゲ)と称する」と有ります。しかしネットで「キンポウゲ」を調べると花びら5枚の普通のウマノアシガタばかり。野生のキンポウゲは珍しいのでしょうか、写真を探しても見つかりません。
外来の園芸種で「ラナンキュラス・ゴールドコイン」というのが有ります。野生の「キンポウゲ」と区別して「八重キンポウゲ」と名付けられています。時々花壇から逃げ出して野生化しているようです。「八重キンポウゲ」は花弁が密集し丸いコインのよう。この写真のものは花弁が9枚。「八重キンポウゲ」とは全く違った姿です。これが本物の「キンポウゲ」かも。でも他の写真を見たことが無いし、どれくらいの花弁で「八重」と呼ぶのか分からないし「?」を付けました。うしろにぼんやり見える花は普通のウマノアシガタです。
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■八重のウマノアシガタ(キンポウゲ?)2
2010年5月9日。今度は花弁が7枚のものです。
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■ウマノアシガタの葉
2009年12月10日。これは晩秋の根出葉。葉や茎に薄い毛が密集して触るとふかふかします。「馬の足形」に似ていると言われますが全く似ていません。私の小さい頃、田舎の家では馬を頼んで田んぼを耕したことも有りましたので馬の馬蹄の形は分かりますよ。丸い輪のようです。他の説では、「鳥の足形」が間違って伝わったのだろうというものが有ります。確かに花が咲く頃の茎の葉は大きく切れ込み、鳥の足にも似ています。いづれにしても変わった名前なので覚えやすいですね。
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■ハルジオン1
2008年4月18日。キク科。漢字で春紫苑。北アメリカ原産の帰化植物です。どこにでも有る雑草ですが、こうして近くで見ると雑草にして置くのがもったいないほどきれいです。写真のように薄いピンクがかった花のほか、白花も見かけます。これに似た花に、秋咲き白花のヒメジョオン(姫女苑)というのが有ります。ハルジオンはつぼみが写真のように下を向いているのに対し、ヒメジョオンはつぼみが上を向いています。「ハルジョオン」と呼ぶ方もいらっしゃいますが、正しくは「ハルジオン」。ヒメジョオンと混同されたようです。
このハルジオンもヒメジョオンも若芽の時は山菜として食べられます。味付け具合によってはおいしいですよ。ゆでて水にさらし、おひたし、汁の実に。ところかまわず、家の周りにも生えますので雑草退治を兼ねて食卓に上げるのも面白いです。
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■ハルジオン2
満開のハルジオンです。とてもかわいいです。
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■フキノトウ1
2009年3月27日。キク科。フキノトウはフキの花です。早春、フキの葉が出る前に花だけ先に出てきます。春の香りいっぱいで大人気。てんぷら、汁の実、フキノトウ味噌にして頂きます。初めての方はその独特の苦味、風味に箸を置かれる方もいらっしゃるかもしれません。でも慣れればきっと病み付きになってしまいます。私はフキノトウ味噌が大好き。熱いご飯に山盛りに載せ、はふはふと頂きます。とにかくフキノトウ味噌を食べないと春が始まった気持ちがいたしません。でも、このように花が大きくなったものは食べられないことはないですが、味噌汁に入れる場合モゴモゴしてあまりおいしくないです。私なら花を取り去って周りの葉だけ使います。フキノトウ味噌では花ごとすり鉢に入れてもかまいません。2段下の花が見えないころ利用するのが最もおいしいです。次の写真に「ふきのとう味噌の」調理例を入れておきますね。
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■フキノトウ2
2010年3月25日。フキノトウの花は、私もじっくり見たことが無かったので拡大しました。なかなかの可憐さです。
[ふきのとう味噌の調理例]→(1)ふきのとう7、8個に対し味噌60g程度、みりん大さじ2、砂糖少々お好みくらい用意します。(2)ふきのとうを中まで割ってよく洗い、細かく刻むかすり鉢ですり、すぐに油で炒めて灰汁を取ります(ゆでて水にさらしても構いません)。(3)味噌と味付けを入れ、ふきのとうと馴染むように少し炒めます。いい香りがしてきたらご飯にのせて頂きます。
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■フキノトウ3
写真のようにまだ花が見えないころが最もおいしいです。でもこの頃狙っている方も多いのでしょうね、少し時期が遅れるとほとんど見かけません。
ある日、会社の同僚と町の見知らぬ一杯飲み屋へ入ったことがありました。私はお腹が一杯でしたが、何か酒の肴を頼まなくては店に悪いと思い「腹一杯でも食べられるもの」と注文しました。そこへ出てきたのがフキノトウのてんぷら。いやこれはおいしかった。腹一杯なことをすっかり忘れて夢中でいただきました。その後その店の常連になったのはいうまでもありません。
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■オウレン1
2009年3月17日。キンポウゲ科。漢字で黄連。多年草。私の若いとき、私の村ではオウレンの根を採ってきて生計の足しにしていたことがありました。ゴツゴツの黒い根をムシロに並べて天日で乾かし、カラカラになった頃、根を焼いて細かいひげ根を取り除いていました。その後のことは若かったので覚えていませんが、たぶん業者が買いに来ていたのでしょう。根は整腸剤、消炎、精神安定剤として効果があるそうです。漢方では「三黄丸」。お花はご覧のように繊細で優美なもの。私の大好きな花のひとつです。
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■オウレン2
2010年3月20日。花を次第に拡大してみました。これは雄花です。
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■オウレン3
2010年3月20日。
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■オウレン4
2010年3月20日。これは雌花です。
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■オウレンの葉
2010年3月20日。春のオウレンの葉は落ち葉に隠れてほとんど見えません。根っこ近くから掘り出しました。これはもっとも多く見られるキクバオウレンの葉ですね。その他、葉や花の形により、セリバオウレン、コセリバオウレン、バイカオウレンなどいくつかの変異があります。
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■チゴユリ
2008年4月5日。ユリ科。杉林の薄暗い道を歩いていて見つけました。ユリ科。漢字で「稚児百合」。「稚児」というのは、だいたい6歳までの男子を指します。(違った分野では12歳から18歳ぐらいの純真、美形で人々に愛される少年を指します)。なるほどと思います。この個体は草姿がやや大きかったので、たぶんオオチゴユリというのだと思います。普通は花は下向きに恥ずかしそうに咲くのですが、撮影のために強引に上を向いていただきました。すみません。
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■シャク
2010年5月2日。セリ科。別名、山ニンジン。湿った土手、林下によく生えています。花は5弁花ですが、一弁だけ大きかったり均整がとれていません。茎葉の若いときは食べられます。昔から山菜として人気が有りました。セリに似た香気が有り、おひたし、汁の実など乙なものです。
ただしご注意。シャクは外来のドクニンジンという毒草にそっくり。哲学者ソクラテスの処刑に使われたほど猛毒。北海道に多く、東日本にもわずか見つかったとの報告があります(死亡数例)。ドクニンジンは葉も花もシャクに似ていますが、茎や葉をちぎると、かび臭い嫌な匂いがするそうです。また茎には「ソクラテスの血」と呼ばれる赤い斑点が有ります。採取される場合は匂いや茎の色をよく確かめましょう。シャクについては「食べられる野草と毒草」にも記述しました。深山毒草園からお借りしたドクニンジンの写真も有ります。
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■シャクの一株
2010年4月5日。少し湿ったような場所に、こんな風に生えています。採取適齢期です。
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■シャクの葉
2010年4月18日。
ちぎって匂いを嗅ぐとセリ科特有のいい香りがします。
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■シャクの茎
2010年4月18日。シャクの茎です。かすかに茶色っぽいですが、血のような斑点は有りません。
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■ヤブニンジン1
2010年5月7日。セリ科の多年草。草丈30cmから70cm。どこにでも有ります。奥深い山の中より多少湿っぽい路傍に多いようです。茎には長毛が有り、4、5月頃、微細な白い花をぱらぱらと立ち上げます。雄花と両性花が有り、雄花は7、8mmほどの棒状、先端の花の大きさは3、4mmほどでしょう。両性花は棒状では無く雄花の周りを取り囲むようにいくつか付いています。両性花が果実になります。名前の由来は葉がニンジンに似ているところから。
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■ヤブニンジン2
雄花を拡大してみました。上にいくつか見えるのが両性花です。微細な花ですので、少しでも風のある日は撮れません。またカメラを手で持って撮影するのは困難です。
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■ヤブニンジンの葉
ニンジンに似ていると言われる葉です。
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■セントウソウ1
2010年4月22日。セリ科。薄暗いヤブや林下によく見かけます。草丈10cmから30cmほど。春に細い紫っぽい茎を何本も立ち上げ、純白の花房をいくつか咲かせます。一つの花はとても小さく5mmから6mm。観察するには虫眼鏡が必要です。
そっくりな花に同科オヤブジラミ、ヤブジラミというのが有ります。ともに草丈は30cmから80cmと大きく、葉もセントウソウより尖った感じです。オヤブジラミの方は花期が早春、花が少し赤っぽく、ヤブジラミは初夏に花が咲きます。
セントウソウという名前の由来は良く分かっていないようです。仙人が住む洞穴の近くに生えるから「仙洞草」、春一番に花を付けるから「先頭草」などの説が有ります。
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■セントウソウ2
花を拡大しました。こうしてみるとなかなかのものです。花の中心が二つに分かれています。オヤブジラミ、ヤブジラミの花は、花弁の先端に切れ込みが有りハート型をしています。またオヤブジラミの花弁は少し紅が入っています。
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■セントウソウの葉
薄暗い木漏れ日がかすかにあたる程度のところを好みます。オヤブジラミ、ヤブジラミの葉はこれより尖っている感じです。
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■スイバ1
2009年5月12日。タデ科。別名、ギシギシ、スカンポ、英名ではソレル。若いときはイタドリと同様に茎の皮をむいて生食できます。すっぱいから「酸い葉」。ヨーロッパでは専用品種を栽培してスープの実などにしています。ただし、ほうれん草、イタドリと同じくシュウ酸を含むので多くの生食は避けた方がいいでしょう。花はご覧のように鮮やかな赤で近づくとなかなかきれいです。
2段下に同科同属のヒメスイバを載せておきます。スイバは1mを超えるものが有りますが、ヒメスイバはせいぜい20cmから、大きくても50cmほど。
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■スイバ2
2010年5月9日。スイバの花の拡大写真です。ぼさぼさの花ですね。
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■ヒメスイバ1
2010年5月9日。タデ科。5月ごろから公園のあちこちで見られます。スイバに似て小さいから「ヒメスイバ」。スイバより小さくて細いものです。この株の丈は30cmくらいでしょう。花は2、3mm。栄養豊富な場所より、乾いた荒地や芝生の中を好むようです。性質は強く群生すると地を赤く染めます。雑草のうちでも嫌われる部類です。雌雄異株で、この写真のものは雄花。雌花は細かいメシベが乱立しています。
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■ヒメスイバ2
じつに小さな花です。でも豪華な着物の柄のようです。
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■ヒメスイバ3
これは子供の広場での撮影です。草丈は20cmほど。
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■ヒメスイバ4
上の写真を拡大しました。紫がかった赤い色彩がじつにきれいです。
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■アカツメクサ1
2008年5月18日。マメ科。江戸時代に牧草としてヨーロッパから導入されました。二段下のシロツメクサと形が似ていますが、アカツメクサは、花の下にすぐ葉があります。まれに白いアカツメクサもあるので花の下の葉で区別いたします(下の写真参照)。こうしてアップにするときれいなものです。
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■アカツメクサ2
2008年5月25日。これは白っぽいですが、アカツメクサです。花のすぐ下に葉が有ります。かすかにピンクがかってこれもきれいです。
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■シロツメクサ
2008年5月12日。マメ科。おなじみのお花ですね。別名クローバー。明治時代にヨーロッパから飼料として導入され、またたくまに日本中に広がりました。畑の雑草として農家の嫌われものです。地下茎がなかなか切れにくく、土にびっしり張り付いているのでとても厄介です。葉は三つ葉ですが、まれに四葉のものが見つかります。「幸せを呼ぶ四葉のクローバー」として珍重されます。探して恋人の誕生日プレゼントにすれば思いが深まるのは間違いなし。上のアカツメクサと違うところは、ご覧のようにお花のすぐ下に葉が付いていません。
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■マツバウンラン
2008年4月10日。ゴマノハグサ科。アメリカ原産の帰化植物です。荒地の日当たりのいい場所で見かけます。葉は地面に張り付き松葉に似ています。春になると長い茎を伸ばして、てっぺんにご覧のような花を咲かせます。茎が長くて細いから、風がある日の撮影は難しいです。花が海辺に咲く同じゴマノハグサ科のウンラン(海蘭)に似ているのでこの名前が付きました。
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■アマドコロ
2008年5月7日。ユリ科。分け入った山道に楚々と咲いていました。茎から垂れる花がかわいいです。太い根茎がヤマノイモ科のトコロ(オニドコロ)に似て甘味が有るからこの名前になったそうです。そっくりの花に、同じユリ科のナルコユリというのが有ります。葉も花もほとんど同じですので見分けるのが難しいです。違うところは、ナルコユリの茎は丸くすべすべしているが、アマドコロは茎が角ばってゴツゴツしていること。またアマドコロの花と花柄のつなぎ目に緑色の小さい棒状のものがあること。この写真を見ると茎がゴツゴツして、花のつなぎ目に緑色が認められるのでアマドコロとしました。しかし、ホームセンターのお花コーナーでは、アマドコロ、ナルコユリの見分けに関係なく「ナルコユリ」として売られているようです。「ナルコユリ」の呼び方の方がいいですものね。アマドコロ、ナルコユリ両方とも食べられますが、似た花で毒草のホウチャクソウというのが有ります。そっくりですので素人の方は控えた方がいいでしょう。
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■アザミ1
2008年5月1日。キク科。漢字で「薊」。この写真はつぼみです。堅く閉まって強い生命力を感じさせます。この下に開花までの写真を2点載せました。その他面白いもの、可愛いものもいくつか載せておきます。色彩がじつにいいですね。
アザミは昔から食用、薬草として利用されてきました。春先、まだ若い葉を摘んで、てんぷら、おひたし、油炒めにいたします。葉にはかなり鋭いトゲが有りますが、若いうちならあまり気になりません。根はごぼうのようです。アクが強いので米のとぎ汁で一晩さらします。
薬効として、利尿、解毒、止血、強壮、子宮筋腫、鼻血があげられています。夏から秋、全草を採取し、天日で乾燥。葉20〜30gを水400mlで4分の1になるまで煮つめ、1日3回服用します。根には血圧降下作用が有るということです。
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■アザミ2
半ば咲きのアザミの花です。
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■アザミ3
満開のアザミの花です。
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■アザミとアゲハ
アザミの花にアゲハがやって来たところをとらえました。
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■ピンクのアザミ
2009年6月1日。ピンクのアザミも有りました。
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■素敵なアザミ
2009年6月16日。なかなか素敵なアザミもありました。
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■モミジイチゴ1
2009年4月19日。バラ科。これは一応木なのですが、イチゴ類はみな野草のところに入れました。この写真のものは、もっともよく見かける種類で、葉がモミジに似ているからモミジイチゴと呼ばれています。茎に鋭いトゲがあり、藪に侵入すると服にまとわり付いて肌を引っかきます。でも初夏に、下の3の写真のような黄色く甘いイチゴを鈴なりに付けて子供たちの大人気になります。花はこのようにたいてい下向きに付きます。
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■モミジイチゴ2
撮影のために上を向いてもらいました。
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■モミジイチゴの実
5月終わりになると、大道路わき、山道で、黄色く甘い実を鈴なりに付けているのを見つけます。これに似た実に下のナワシロイチゴというのが有ります。実はそっくりですが色は赤っぽいです。
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■ナワシロイチゴ
2008年5月27日。バラ科。これはまたかわいいおはなです。幼い女の子の髪飾りにしたら似あうでしょうね。これは一応木なのですが、イチゴ類はみな野草に入れました。また地面を這ってまるで草のようです。6月終わりころ、赤っぽいおいしいイチゴをつけます。名前の由来は農家の「苗代」のころ実をつけるからだそうです。
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■ナワシロイチゴの実
上のモミジイチゴとそっくりな実ですが赤っぽいです。とても甘くておいしいです。
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■ニガナ
2008年5月11日。どこにでもあるキク科の雑草です。茎を折ると白い液が出て苦味があるのでこの名が付きました。花弁が5〜6枚がニガナ、それより多いものはハナニガナと呼ぶそうです。ニガナの花はタビラコに似ているのですが、タビラコはタンポポのように一本の茎にひとつの花をつけます。ニガナはご覧のように細い茎を幾重にも伸ばしてたくさんの花をつけます。微風にもお花を揺らすので写真を撮りにくいお花のひとつです。
私は子供のころ、このお花でよくガマガエルを釣りました。天気のいい日、釣り針にこのお花を付けて川の岸をそっと探します。ガマガエルたちはたいてい岸に上がって日向ぼっこ。時たま私に気づいて「グッ」という声とともに、急いで水に飛び込んだりします。気づかずに眠っている奴の鼻先にそっと花を降ろし、蝶が舞っているようにかすかにひらひらと揺らしてやります。あわれガマガエルはその花に食いつくのです。しばらくやって5、6匹、私はガマガエル釣りの名人でした。もちろん料理なんかしませんよ。みんなに見せびらかしたあと、川へ逃がしてやるのですよ。
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■シロバナニガナ1
2008年4月30日。子供の広場での撮影です。ニガナはほとんど黄色なのですが、白色化したニガナでしょうね。花弁の数が5、6枚ののものはシロニガナ、それ以上のものはシロバナニガナと言うそうです。この個体の花弁は10枚ほどですのでシロバナニガナ。時々黄色いニガナの群生に混じって咲いています。でも群生している中のものは全体が白いようです。この個体はそれよりやや花弁が大きく、純白ではなくて、花弁の先がほんのかすかにピンクがかって実に美しいものです。普通のシロバナニガナと違うのでしょうか。その日は天気が良かったのですが、やや微風が有りなかなか鮮明に写ってくれません。どうしてもこのお花の顔を家へ持って帰ろうと30分以上格闘しました。
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■シロバナニガナ2
上のシロバナニガナの一花に迫ってみました。花弁の先が気づかないほどかすかに薄紅色をしています。おしべの黒と花弁の白の対比もいいです。私はその後再びこのかすかな薄紅色をしたニガナに会いたくて、子供の広場や、山道のシロバナニガナをいくつも覗いてみましたが、どれもこれも真っ白ばかりで薄紅色をしていません。ある日、ある瞬間だけの色だったのかもしれませんね。この薄紅色のニガナ、ケイチャンニガーナって名づけよっかな。
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■奥の細道2
2009年4月30日。野鳥の森の奥の方です。途中小鳥の絵と名前の看板が所々に立てられています。春ですからやはりウグイスの声がちらほら。ところでウグイスの声に混じって「タケキッタケ」という声も聞こえてきます。これもウグイスの別の声でしょうか。「竹切ったけ」「竹切ったけ」「竹切ったけ」と何度も大声で叫ばれると、竹泥棒と間違えられ叱られているようで少し居心地が悪くなります。竹なんか切っていないですよ。ムッ。どこかの竹の子泥棒さんの前で言ってください。
ここからすぐに細く急な下り坂になっていて、土手にショウジョウバカマが見られます。下に降り切ると野鳥観察舎。ここで一服できます。野鳥観察舎の裏手にカマンニャチ池という変わった名前の池があります。この池の周りの細道を果てしなく歩いてゆくと、きつい上り坂に出会います。上り坂の頂上が見晴台です。途中かなり薄暗い場所、草ぼうぼうの道もあり、人影など無く異空間へ迷い込んだ気分にさせてくれます。長靴ぐらい履いて挑戦してくださいね。(この道をずっとたどって行った様子は、公園内ご紹介[野鳥の森]で紹介させていただきました。興味ある方は覗いてみてください。)
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■奥の細道と池1
2009年4月30日。野鳥の森から見下ろしたカマンニャチ池です。
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■奥の細道と池2
2008年4月25日。カマンニャチ池ほとりの細道から向こう岸の桜を狙いました。
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■ネコノメソウ
2009年4月3日。ユキノシタ科。山地のじめじめした場所でよく見かけます。これは炊飯広場の近く、サイクリングロードと呼ばれる道端で見つけたものです。大きい葉っぱの中心に黄色く小さいお花をいくつかつけます。この花の実をつけた様子が猫の目に似ているので、ネコノメソウというのです。
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■ムラサキケマン
2008年4月29日。キク科。薄暗くじめじめした場所にあります。花弁も触るとやわらかく、茎もひよろひよろしていかにも日陰植物という感じがします。花弁を眺めると、懸命に唇を伸ばしてくちづけを迫っているようで、なんとなくユーモラス。ケマンというのは、仏具の欄干の装飾具らしいです。
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■シラユキゲシ
2008年5月10日。ケシ科シラユキゲシ属。薬草見本園へ行く途中、道端でかわいい花を見つけました。花は5〜6cmほど。花弁は4枚。半日陰の湿った場所を好みます。英名ではスノーポピー。茎を切るとオレンジ色の樹液が出ます。つぼみの形も特徴が有りますね。
この花は長い間名前が分かりませんでしたが、先日深山毒草園管理人の方に教えていただきました。あちこちのネット図鑑を調べたところ間違いないようです。有難うございました。これでつかえが降りました。深山毒草園は毒草についてとても詳しいサイトです。→深山毒草園
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■カラスノエンドウ
2010年5月8日。マメ科。これもどこにでも有るお花です。他の雑草にツルを絡ませて立ち上がり、春に写真のようなかわいい桃色の花を咲かせます。若い茎葉は食べられます。炒め物、汁の実、おひたし、なかなか乙なものです。雑草退治を兼ねて一石二鳥。スーパーのお野菜より安全で栄養価が高いかもしれません。
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■カラスノエンドウ2
2009年5月21日。カラスノエンドウのさやをつけたところです。エンドウのさやに似ていますね。これももちろん食べられます。
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■コバンソウ
2009年5月14日。イネ科。道端に時々群生しています。地中海原産。穂の形が面白いので明治時代に観賞用として入ってきました。とても強く、いまや厄介な雑草に成り下がってしまいました。稲の穂もこれくらい大きく性質も強ければ、食糧難が来ても大丈夫でしょうに。穂が老成してくると黄金色になるのでまさに「小判草」。縁起物としてご家庭に一鉢有るといいかもしれません。
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■マムシグサ1
2008年5月10日。サトイモ科。細道を歩いていて突然出会うとやはり「ギョッ」といたします。ミズバショウの仲間らしいのですが、なんでこんなに黒く怖い姿をしているのでしょう。まさにマムシの鎌首をもたげた姿。近くにマムシがいないかとあわてたりします。春に地下の球根から茎を立て、このようなおどろおどろしい顔を見せます。秋になると、二段下の写真、マムシグサ3の写真のようにとても鮮やかな実をつけます。球根を含め、全草が有毒ですのでご注意ください。
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■マムシグサ2
2010年5月8日。今度は色が少し薄く茶色っぽいもの。上と同じ名前のものか分かりません。マムシグサにもいろいろ違う名前と色が有るようです。緑っぽいものもあります。(マムシグサについては食べられる野草と毒草にも記載しました。)
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■マムシグサ3
2008年10月13日。秋に実るマムシグサの実です。こうなるともう怖くはありませんね。実の丈が十数cmも有る大きな実です。ツヤの有る粒の色がきれいです。おいしそうですが間違って食べてはいけませんよ。だまされて食べてしまうと、どこか知らない世界へ行ってしまいます。
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■コナスビ
2009年5月20日。サクラソウ科。5月中旬から、園内の道路わきでぽつぽつ見かけるお花です。草丈6〜10cm、花はヘビイチゴの花より少し大きいくらいかな。はじめはヘビイチゴかと思って近づいていきました。しかし葉がイチゴの葉では有りません。茎に薄い毛が生えています。果実の形がなすに似ているからコナスビというのだそうです。春だけでなく秋にも花を咲かせます。
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■コメツブツメクサ1
2009年5月18日。マメ科。ヨーロッパ原産の帰化植物です。5月終わり、道路わきにいっぱい有ります。花は1cmもない小さなもの。地面をほふくして広がり、たいてい群生しているのですが、花が地味でほとんど目に止まりません。今回は、強引に人の目に止まってもらおうと、たくさんある内の一粒だけに迫ってみました。小さな花が玉のようになって咲きます。名前の由来は、シロツメクサに似ているが、コメツブのように小さいから。早口言葉に入りそうなくらい言いにくい名前です。
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■コメツブツメクサ2
コメツブツメクサの一粒を拡大してみました。永遠の宇宙、地球、地上、森林、道端、そよ風、この花のお顔、そしてそれを見ている私。
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■コメツブツメクサ3
2009年6月。コメツブツメクサの群生している様子です。
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■キュウリグサ1
2009年5月3日。ムラサキ科。ワスレナグサの仲間です。そういえばお花の形がそっくりですよね。でもこの花は数ミリ程度の小さいもの。誰も目に止める人はいないでしょう。この花の葉をもんでにおいを嗅ぐとキュウリのにおいがするそうです。私、やってみましたけれど、キュウリのにおい?・・・ううむ、そんなにおいがするような、しないような・・・
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■キュウリグサ2
2009年5月。キュウリグサの別の個体です。お花は数ミリ、米粒ぐらい、腹ばいになりカメラを固定して、微風の吹きすぎるのを何分も待ちました。このお花の感じは6段目掲載のミズタビラコそっくりですね。でもこの花は数ミリしかありません。ミズタビラコは1cmくらい。ミズタビラコの花のほうがずっと大きいです。
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■コウゾリナ1
2009年12月2日。キク科。丈は30cmから1m。花期は春から晩秋まで。この写真は晩秋に撮ったものですが、春から夏の方が最盛期ですのでここに入れました。晩秋のコウゾリナは、花の少なくなった時期なのでとても目立ちます。漢字で顔剃菜。「顔剃り」がなまって「コウゾリ」となったそうです。茎や葉に細かく鋭いトゲがあり、これが顔を剃った後の頬(ほほ)に似ているとか、またこの茎や葉でひげを剃れば剃れそうだとか、ということで付けられた名前。こんなもので顔を剃ったら血が出てしまいますよ。
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■コウゾリナ2
2009年12月2日。一花だけをアップで写しました。剛毛の有る黒くてゴツイつぼみが特徴です。
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■ハハコグサ
2009年5月27日。キク科。これが春の七草「オギョウ」です。有史以前、麦類の伝来とともに日本へ入ってきたと言われています。全体が薄い綿毛におおわれており、茎の頂上に写真のように黄色く丸い花が集まって咲きます。漢字で「母子草」と書きますが、母子とはあまり関係ないようです。昔、全体がほうけた感じがするので「ホウコグサ」と言っていたのがなまったという説が有力です。でも「母子草」という名前の方が断然いいですよね。
老いて尚 なつかしき名の 母子草 高浜虚子
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■トウバナ
2009年5月19日。シソ科。5月の終わりごろよく見られる花です。花が小さいのであまり目立ちません。花の付き方が塔(タワー)のように円すい形に付くから塔花。花は大変小形ですが、シソ科だけに、やはり同じシソ科のカキドオシに似ています。こんな小さな花にも、毎日何かのドラマがあるのでしょうね。
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■カタバミ1
2008年5月20日。カタバミ科。ほぼ一年中見かけます。カタバミは天気のいい日中は花弁を全開していますが、夕方や、曇り、雨の日は閉じています。厄介な畑の雑草として農家に大変嫌われています(下のカタバミ3参照)。花が終わるとヤリのような細長いさやをつけます。実が熟すとそっと触っただけでさやがはじけ、実をあたりにばら撒きます。多量のシュウ酸を含みますので食べられません。葉にさび落としの効果が有り、この葉を摘んで10円玉をゴシゴシこするとぴかぴかに輝いてきます。花言葉は「輝く心」「喜び」など。
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■カタバミ2
2008年5月。このカタバミは野草では有りませんが、上のカタバミと比較するために掲載しました。これはめしべが黄色いから「イモカタバミ」と呼ばれるものでしょう(これに似たムラサキカタバミと呼ばれるものは、花色がもう少し薄くてめしべが白い)。これはたびたび畑や家の玄関先で見かけます。私の家の玄関先にも大株が有りますのでそれを撮影しました。非常に強く、もう植えてから10年以上になりますが毎年庭をピンクに飾ります。時々米ぬかを根元にばら撒いています。
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■カタバミ3
2009年5月24日。カタバミは、畑でよく見かける嫌われ雑草です。地下茎をびっしり張りめぐらせているので、地上部だけ刈ってもすぐ生えてきます。よく耕して深く埋めてしまいます。
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■リュウキンカ
2008年4月14日。キンポウゲ科。このお花は公園内だけでなく、私の家の近くの畑や、よその家の庭先によく見かけます。性質が強いのか毎年同じところで大株に育っていきます。漢字で「立金花」。黄色い花がすっくと立ち上がって咲く様子からつけられた名前です。鮮明なツヤのある黄色がきれいです。
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■コケとツタ
2008年3月17日。これはお花では有りませんが、みずみずしいコケの色と赤いツタの対比がとても美しくて撮影しました。自然界の美しさはお花だけでは無く、いたるところにありますね。
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■ヤエムグラ1
2010年5月6日。アカネ科。漢字で「八重葎」。どこにでも有る道端の雑草。葉は7、8枚で輪生し、ひょろひょろと伸び上がります。一本だけでは立ち上がるのが困難で、他の茎か他の草に寄り添って立ち上がります。茎や葉に細かい下向きのトゲが有り、触るとじゃりじゃりです。この草の中を歩けばズボンのすそにまとわりついてきます。種にもトゲが有り、動物や人の服に引っ付いて遠くへ運ばれます。通称「ひっつき虫」。
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■ヤエムグラ2
花を観察した方はいらっしゃらないでしょう。なにしろ花径はおよそ1mm。花が有るかどうか分からないくらいの大きさ。いろいろな角度から100枚近く撮って拡大してみましたが、私のカメラでは鮮明さはここまで。
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■ヤエムグラの葉
寄り添って立ち上がるヤエムグラの茎葉です。こうして全体を見ると、どこにでも有る雑草なのが分かりますね。
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■ヒゴクサ
2009年5月24日。カヤツリグサ科。湿生昆虫園の石橋の脇に有りました。実が米俵に似て面白い形をしています。てっきりイネ科だと思って図鑑で調べましたがどこにも載っていません。載っていないも当然、カヤツリグサ科。湿地に生えるようです。他に似たものに「エナシヒゴグサ(サワスゲ)」というのが有ります。「エナシヒゴグサ」は実の柄が無く茎にじかに実が付くようです。「エナシ」の方はとても珍しく京都府では絶滅寸前種に指定されています。この写真のものは細い柄が認められるのでヒゴグサとしました。「ヒゴ」という名前は、「肥後」から来たとか、茎が竹の「ヒゴ」に似ているからという説が有ります。カヤツリグサ科は、「ウマスゲ」「ヤワラスゲ」など他に似た実を付けるものもあるので間違っていたらごめんなさいね。
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■ヒレハリソウ1
2008年5月11日。ムラサキ科。別名コンフリーの方が有名です。学習の森へゆく途中、林の下の薄暗い場所で見つけました。かなりこんもりして大きい草姿です。ヨーロッパ原産で明治時代に食用、薬用、牧草として導入されました。一時は日本でも食用として紹介されていましたが、平成16年厚生労働省より、海外でコンフリーが原因と思われる健康被害が起きている、との通達がありました。これからは注意が必要です。
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■ヒレハリソウ2
5月11日。違った方向からの撮影です。
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■ヒレハリソウ3
数日後、花が咲いたので再び撮影しました。
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■アサツキ1
ユリ科。2009年5月27日。細道脇で見つけました。アサツキの葉は細いねぎのようです。スーパーでも販売されていますのでみなさんよくご存知ですね。でもご覧のとおりお花はきれいです。観賞用に栽培される方もいらっしゃいます。ねぎを収穫したかったら、株が弱らないよう、小さなつぼみのうちにお花を全部ちぎってしまいます。もったいないけど仕方が無いですね。これに似たものにチャイブ(セイヨウアサツキ)というのが有ります。お花も葉もそっくりですので普通見分けがつきません。チャイブは夏場も強いので、上手に育てれば春から秋まで楽しめます。アサツキは夏場は弱いそうです。
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■アサツキのつぼみ
ユリ科。2009年5月25日。アサツキはつぼみのときもこんなにきれいです。
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■ニワゼキショウ1
2008年5月27日。アヤメ科。津幡口を少し上がった草はらで見つけました。北アメリカ原産。観賞用として持ち込まれたものが逃げ出したそうです。草丈は十数センチ、小型ですがとても色が鮮やかで美しいです。この写真の、白に紫のものと、下の赤っぽいものが最もポピュラーな色です。
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■ニワゼキショウ2
2008年5月27日。上の白いものと一緒に咲いていました。
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■ニワゼキショウ3
2009年6月8日。ニワゼキショウの群生です。
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■ミズタビラコ1
ムラサキ科。2009年5月1日。カマンニャチ池ほとりを見晴台へ向かっていると、小さな橋が架かった湿地が有り、そこに群生していました。キュウリグサにそっくりですが、それより草姿も花も大きいです(キュウリグサの花は数ミリ、米粒ぐらい)。またミズタビラコはいつも湿地に生えています。橋から這いつくばって撮ろうとしましたがどうしてもカメラが届きません。仕方なくどぷりと湿地に足を沈ませて撮りました。
野草の森からカマンニャチ池ほとりを通って見晴台へ至る様子は、公園内ご紹介[野草の森]で詳細にご紹介してあります。その中でもミズタビラコの別の個体を掲載しました。
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■ミズタビラコ2
5月1日。ミズタビラコの群生です。とてもきれいです。
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■ウツボグサ
2008年5月30日。シソ科。そういえば花の形が同じシソ科のカキドオシ、ヒメオドリコソウ、トウバナに似ていますね。名前の由来は、花の付き方が弓矢を入れる「ウツボ」というものに似ているからだそうです。でもウツボといえば海にいる恐い魚を思い出してしまいます。もはや誰も弓矢のウツボは知らないのですから改名した方がいいかもしれません。花穂の老成したものは「夏枯草(カゴソウ)」と呼ばれる生薬。利尿、消炎、腫物、浮腫、腎臓炎、膀胱炎に効くそうです。
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■ノビル
2008年5月28日。ユリ科。漢字で野蒜。細道の脇に生えていました。むかごから小さなかわいい花を立ち上げています。花から種はできないそうです。写真の茶色のむかごか、地下のラッキョウのような球根で増えていきます。ネギの一種ですから、ネギのような細い葉を数本つけています。しかし、あまりに細すぎて、こんなの採ってもネギの代わりにはなりません。球根がおいしいと聞いていましたので2、3個掘ってきました。家に帰って軽く湯に通して食べてみました。でも何とも言えない強烈な味とにおい。数時間、口の中に匂いが残りました。初めてでしたのでこうなのでしょうか。フキノトウのように食べ馴れると通になるのでしょうか・・・
ノビルを調べてみますと、さまざま病気の効能が書かれています。胃がんからやけどまで。やはり良薬口に苦し、かも知れません。
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■ドクダミ
2009年6月1日。ドクダミ科。漢字で毒溜。「ドク」と名前が付いているので警戒なさる方もいらっしゃると思います。また、全草にくさいにおいもあり、けっこう嫌われているようです。しかし、この草は生薬「十薬」としてさまざまな病気に効果があります。生の葉をあぶってはれ物に。利尿、便通、高血圧、神経痛、動脈硬化、アトピー。まさに万病に効果がある草です。くさいにおいは乾燥したり、高熱で煮ると消えてしまいます。塩ゆでして水にさらすと山菜として食べられます。薬効成分も有りますのでぜひ食卓に上げていただきたい山菜です。ドクダミ茶という健康茶も市販されていますね。山菜として召し上がり方、健康茶の作り方は、食べられる野草と毒草に載せてありますのでぜひ試してください。
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■奥の細道3
2009年5月28日。ここは、サイクリングロードから道を分かれて入った細道だったと思います。人通りは全く有りません。聞こえるのは小鳥たちの声。あとは雑木林と雑草と圧倒する森の静寂ばかり。しかしこうした道に迷い込んでも、どこかに案内看板が有り、必ず大通りに出られます(保証します。そのまま天国へ、ということは絶対有りません)。時間がある方は一人で適当な小道に迷い込んでみられるのも面白いと思います。幼いころ迷子になって泣きながらお母さんを呼んだ思い出や、必死で見つけ出してくれたお父さんの太い腕を思い出し、涙が流れることがあるかもしれません。またある方は、今まで生きてきた人生の道筋を思い出し、いろいろな反省の場面を心に浮かべることもあるでしょう。静寂の土と草と林と青空は、日ごろのあくせくした表層的なことを忘れさせ、心の奥底から、もっともっと大事なことを引き出してくれる、そんなこともあるようです。
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■ヨウシュヤマゴボウ1
2008年6月12日。6月14日。ヤマゴボウ科。北米原産の帰化植物。茎葉や根は有毒ですのでご注意ください。緑の広場駐車場に生えています。他に同属のヤマゴボウといわれるものがあって、花はこれよりややきれいで実が垂れずに上を向いて付くそうです。高さ1m以上のかなり大きい草です。初夏から夏にかけて花を付け、その後、下に掲載したような紫のブドウのような実をつけます。この実がつぶれて服などに付くとなかなか落ちないので、アメリカでは一時インクベリーと呼び、染料、ワインの着色料として使っていたことがあるそうです。今はその毒性のため使われていません。
スーパーなどで山菜ヤマゴボウとして売られているものはキク科のモリアザミか普通の野菜のゴボウです。間違えてこの写真の本物のヤマゴボウの根を食べないでくださいね。
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■ヨウシュヤマゴボウの実
10月。ブドウのようでおいしそうに見えますね。毒が有るのは葉茎や根で、実は鳥に食べてもらうため毒は無いという方もいます。実際、イタリア人の植生学者が食べてみせ、何とも無かったらしいです。でも、これは又聞きですから保障はできません。
この実がブドウに似ているので、「ヨウシュヤマブドウ」とおぼえている方もかなりいらっしゃるようです。ネットで「ヤマブドウ」を調べると何件か出てきます。まだ実を食べて中毒したと言うニュースは聞きませんが注意した方がよさそうです。→本物のヤマブドウ
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■ヤマゴボウ3
7月29日。ヨウシュヤマゴボウの一株です。この株はまだ小さいですが、草丈1mほどになります。
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■フランスギク1
2008年6月12日。6月5日。キク科。別名マーガレット。ヨーロッパ原産の帰化植物。森林公園道端では5月の終わり頃からポツポツとこの花が見えてきて、6月に入ると道端を白く染めます。これは野草ではありませんが、初夏に森林公園を彩る花として掲載しました。この花は導入時マーガレットと呼ばれていたのですが、似た花のモクシュンギクをマーガレットと呼ぶようになり、それから改名してフランスギクと呼ばれるようになりました。モクシュンギクのマーガレットは、寒冷地では冬を越すのは難しいらしいです。また、フランスギクと、モクシュンギクのマーガレットの葉の形は違っています。
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■フランスギク2
時々このようなピンクのものも咲いています。
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■フランスギク3
インフォメーションセンター入り口で撮影。
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■ハマダイコン
2008年6月12日。6月10日。アブラナ科。ある細道で見つけました。薄紫のとてもきれいな色をしています。調べると大根が逃げ出して野生化したものということです。ハマダイコンという名のとおり普通浜辺にあるということですが、どうやって森林公園まで入り込んだのでしょう。野生化してこんなに美しく咲くのなら、他の野菜も可能な限りどんどん逃げ出して野生化してほしいものです。人に食べられるだけが幸せでは有りませんよ。大自然の中で青空を見つめながら本当の自分を表現することもできますよ。
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■オオキンケイギク1
2008年6月12日。キク科。大金鶏菊。森林公園大通脇に時々見られます。北アメリカ原産の宿根草。花はキバナコスモスにかなり似ています。早植えしたキバナコスモスも6月から7月に咲きますので、すぐには見分けが困難です。ただ、葉はキバナコスモスとは全く違います。(オオキンケイギク3参照)。またご覧のように花のつぼみが丸くツヤツヤして茶色味を帯びています。花はご覧のとおり大変美しいのですが、繁殖力が強く生態系に悪影響として2006年、栽培、譲渡、販売、輸入が禁止されました。個人で栽培していれば懲役、罰金など有り得ますのでご注意ください。
他に、花も草丈もやや小さい「キンケイギク」というのが有ります。キンケイギクは、花の中心にわずか蛇の目のような模様が入っているそうです。ネットで調べてもなかなか見つかりません。「キンケイギク」を調べるとほとんど「オオキンケイギク」です。「キンケイギク」の方は一年草。栽培禁止とはなっておりません。
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■オオキンケイギク2
6月12日。キク科。オオキンケイギク一花に迫りました。キバナコスモスにそっくりです。
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■オオキンケイギク3
オオキンケイギクの葉です。キバナコスモスの葉とずいぶん違います。
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■ノミノフスマ1
2009年5月15日。ナデシコ科。ハコベの仲間です。春先の水田周囲のどこにでも見られます。花は1cmほどで小さいのですが、集まって咲くとあぜを白く彩ります。「フスマ」は布団のこと。葉が茎を包むように付くので布団に例えたそうです。でもなぜ「ノミ」なのでしょう。花がノミのように小さいからでしょうかねえ。
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■ノミノフスマ2
ノミノフスマをこうしてアップするとなかなか美しいものです。花弁が10枚のように見えますが、一枚が深く切れ込んで2枚に見えるだけで、本当の花弁は5枚です。
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■トキワハゼ1
2009年5月28日。ゴマノハグサ科。緑化の広場周辺の草わらでの撮影です。やはり同科同属のサギゴケと似ていますね。花期は春から秋までと長いので「ときわ(常磐)」と名付けられました。サギゴケは地面をほふくするから「コケ」という名が付いているのですが、この花はほふくせず立ち上がって咲きます。それに、花も小さいです。清楚なお顔で微風にふるふる揺れています。
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■チドメグサ1
2009年5月29日。セリ科。どこにでも有ります。普段はあまり小さいものですから人の目に止まりません。草わらをちょっと探してみると地面にびっしりと細かく丸い葉っぱが張り付いています。5月終わりごろ、葉っぱから細い茎を立てて、こんなかわいい花の穂をつけます。花の穂も6、7mmほどでしょう。するとお花は2、3mmぐらい。あまりに花が小さいので下に拡大しておきました。軽い出血に生葉を当てると効果があるから血止め草。大きな出血は止まりませんよ。せり科ですから食べられるそうです。私は食べたことは有りませんが。
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■チドメグサ2
2009年5月29日。チドメグサの花の穂の拡大写真です。花が数花、開花しています。どんな虫たちが蜜を吸いに来るのでしょうか。
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■チドメグサ3
2009年2009年6月1日。チドメグサの葉っぱです。このように地面に張り付くように広がっています。食べられますが、あまりに小さいため採取が大変です。
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■シロバナマンテマ1
2009年6月11日。ナデシコ科。水生昆虫園看板近くでの撮影。マンテマと言われる花の基本種です。色は白からこの写真のようにピンク色が有ります。花は1cmほど、草姿も10cmから20cmほど、小さくてあまり目立ちません。他に「マンテマ」という花が有り、ピンク色が濃く、紫がかって花もやや大きいです。両方とも花の元に細長い筒がありその先端に花を付けるのが特徴です。またご覧のように荒い毛も目立ちます。「マンテマ」という変わった名前の由来は、牧野富太郎博士の新日本植物図鑑によれば「ヨーロッパから観賞用として渡来、名前は渡来したときの名前(マンテマン)が省略されたもの。」ということです。
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■シロバナマンテマ2
2009年6月11日。別の個体の花、正面からの画像です。
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■ノコギリソウ1
2009年6月14日。キク科。葉っぱがのこぎりのようにギザギザだからノコギリソウ。ボート乗り場付近の土手で撮影しました。このお花は、ハーブティー、薬草として有名です。ハーブの分野では「ヤロウ」と呼びます。若葉は料理に、全草を乾かしてハーブティーに、ポプリとして精神安定に。
薬草として、創傷、抗炎症、消化機能強化、発汗、血圧降下、利尿、風邪、インフルエンザ、発熱、下痢、月経不順、健胃。飲み方→1回ヤロウ5gに、熱湯カップ1をそそぎ、10分蒸らしたハーブティーを1日3回。特に発熱を伴う場合に効果が有ります。また、咳、去痰には、上記ハーブティーの蒸気を吸入します。
別名アキレア。昔トロイ戦争でギリシアの英雄アキレスがこの生葉で傷を癒したことで付けられた名前だそうです。他に西洋ノコギリソウというのが有って、花色も赤、ピンクなど色々有ります。
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■ノコギリソウ2
2009年6月27日。ピンク色のノコギリソウです。
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■ノコギリソウ3
2009年6月16日。ノコギリソウの葉っぱです。
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■テンニンギク1
2009年6月14日。キク科。ボート乗り場付近の土手で撮影しました。漢字で「天人菊」。別名「特攻花」。
第2次世界大戦中、喜界島は陸海軍部隊の基地として、5,000人余りの兵士が常駐し、湾には海軍の飛行場があった。現在ここは、喜界空港として利用されているが、ここを訪れるものの目にまず飛び込んで来るのは、あたり一面に咲き乱れているテンニンギクである。このテンニンギクを島の人たちは特攻花と呼んでいる。というのは、対戦中、この基地から死の飛行に飛び立つ若き特攻隊員たちに、島の娘たちが情をこめて贈ったテンニンギクの花束の種子が落ち、そして芽生え、この地に年々繁殖して現在の花園になったからだという。
(鹿児島県喜界町のHPより)
決死の心で、この日本を守る思いが込められた花です。
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■テンニンギク2
2009年6月16日。このテンニンギクは上のものよりかなり老成しているようですがきれいです。
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■ナデシコ1
2009年6月14日。ナデシコ科。大通りの脇や、土手で時々見かけます。植えたのか種が飛んできたのか分かりませんが、白や黄色の花が多い中でピンクがポツリ、ポツリと目立ちます。ナデシコの名前の由来は、わが子を撫でるようにかわいい花だから、ということらしいです。唐撫子に対して、こちらのものは「大和撫子」。やさしい女性の代名詞として用いられていますね。
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■ナデシコ2
2009年6月27日。白花のナデシコも有りました。
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■ユリ1
2009年6月14日。動物園からボート乗り場へ降りる小道で見つけました。花弁を開け始めたばかりのようです。香りを嗅いで見ましたがあの上品な香りはまだもう少し先。これからの楽しみに致しましょう。
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■ユリ2
2009年6月16日。動物園からボート乗り場へ降りる小道で見つけました。上のものとは別の個体です。今度はしっかり開いています。とてもいい香りがします。
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■ツルアリドオシ1
2009年6月16日。アカネ科。動物園からボート乗り場へ降りる薄暗い小道の土手で見つけました。細いツルの先に小さいジョウゴのような花を付けています。花の直径は1cmちょっと。薄暗い感じがとても似合った花で土手に純白がポツリポツリと目立ちます。花の表は何か綿毛のようなもので覆われています。花の付け根のトゲがアリを刺し通すほど鋭いから「アリドオシ」と名付けられたそうです。
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■ツルアリドオシ2
花の正面からの写真です。
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■ツルアリドオシ3
2008年11月4日。秋にご覧のような実を付けます。なぜか、実に月のクレーターのような模様が二つ有ります。
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イチヤクソウ1
2009年6月16日。イチヤクソウ科。動物園からボート乗り場へ降りる薄暗い小道脇で見つけました。土に広げたきれいな模様の葉から細い茎を伸ばし、スズランのようなかわいい花を付けています。他に葉が腎臓に似ているものは「ジンケイイチヤクソウ」と呼びます。漢字で「一薬草」。全草が利尿、避妊などの薬になるそうです。数が少ないのであちこちの県で絶滅危惧種に指定されています。
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■イチヤクソウ2
花に迫ってみました。
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■イチヤクソウ3
花の中をのぞいてみました。捻じ曲がったようなオシベとゾウの鼻のようなメシベが付いています。
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ホタルブクロ
2009年6月27日。キキョウ科。白花のホタルブクロです。名前の由来は、花の形が昔の提灯の名前、火垂(ほたる)から来たという説と、子供が花の中にホタルを入れて遊んだから、という説が有ります。あとの説の方が断然いいです。真っ暗の中で、この花の中にホタルを入れると幻想的できれいでしょうね。
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オカトラノオ
2009年7月5日。サクラソウ科。トラノオと呼ばれる花は、ゴマノハグサ科、シソ科、観葉植物にも有りますが、いずれも花や葉の形がトラの尻尾に似ているから。このお花も花の穂が細長く尻尾のように垂れています。花はごらんのように近くで見ると、とてもきれいです。似た花に湿地に咲くヌマトラノオというのが有ります。ヌマトラノオは尻尾のように垂れず、直立して咲きます。
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ネジバナ1
2009年7月5日。ラン科。別名モジズリ。森林公園内では6月頃から咲き始めます。草丈20cmから40cmほどの細長い茎を伸ばしてピンクのかわいいお花を付けます。お花の付け方が写真のようにねじれて付くのでネジバナ。右巻き、左巻きどちらも有ります。なぜねじれるようになったかについては、花の形と細い茎の形状から、片側だけに花を付けると重心が片側にかかって倒れやすいためだろう、と言われています。お花もやはり考えているのかもしれません。
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■ネジバナ2
花に近付いて見ると実にきれいなものです。おとぎの国に有るような花ですね。
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■ネジバナ3
今度は正面から拡大して見ました。美しいというのはこんなものを言うのだと思います。
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ヒヨドリバナ
2009年7月5日。キク科。フジバカマの仲間です。花のオシベが長くて毛のように見えます。ヒヨドリが山から下りて鳴くころに咲くからヒヨドリの名前が付いたそうです。
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ヌスビトハギ1
2009年8月23日。マメ科。8月の終わり、中央林道入り口付近で見つけました。8月から9月にかけて咲き、初秋を感じさせるお花です。地面に這いつくばった葉から50cmほどの細い花穂を伸ばし、小さい2、3mmほどの花を付けます。目を近付けてよく見ると白にわずかピンク、なかなかかわいいお顔です。名前の由来はこの草の実が盗人の忍び足の足形に似ているから。実は動物や人の服にくっついてなかなか離れません。こうして種を遠くへ運んでいるのですね。でもこのお花のかわいさからして、ヌスビトなんてお名前は不釣合いです。もっとかわいい名前が有ったでしょうに。
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ヌスビトハギ2
可愛かったので違った方向からもう一枚。
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ヌスビトハギ3
地面にこんな風に生えていました。
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ヌスビトハギ4
ヌスビトハギの葉っぱです。
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ヌスビトハギ5
ヌスビトハギの実です。牧野博士によると、古来の泥棒は音を立てないように足裏の外側だけを地に付けて歩いたからこんな足跡だったらしいです。この足跡、現代ではたぶん見ることはできないでしょうね。
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ヘクソカズラ1
2009年8月23日。アカネ科。つる性の植物で他の木に巻き付きながらきれいな花を咲かせます。名前の由来は、茎や葉をちぎって匂いを嗅いでみればすぐに分かります。きっと虫や動物に食べられないための、この草の知恵なのでしょう。名前の漢字をお知らせするのはなんだか気が進みません。
秋に茶色の小さい実ができますが、干して乾燥したものは、しもやけ、あかぎれなどに効くそうです。乾燥すれば匂いは全くなくなります。別名ヤイトバナ(花の中心部が灸[やいと]のあとに似ているから。)、サオトメバナが有ります。その他方言では、ウマクワズ(千葉)。クソネジラ(三宅島)。シラミコロシ(長野)。ラッパクサ(和歌山)。ヘクサンボ(高知)。テングサンノハナ(宮崎、鹿児島)などたくさん有るようです。
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ヘクソカズラ2
2009年8月23日。けっこう気に入っているお花ですので、別の花をもう一枚。
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オオバギボウシ1
2009年8月23日。ユリ科。子供の広場入り口に大株が植えられています。白に薄い紫が入って素敵です。下の写真、オオバギボウシ2で、花に見えるものは、オオバギボウシのガク片です。このガク片が成長して長くなり次々と花を付けていきます。
オオバギボウシはまた、春の若芽の時、山菜の「ウルイ」として有名です。くせが無く、シャキシャキ感が有っておいしいですよ。ただ森林公園のものは植えられていることが多いので採取は控えてくださいね。けっこうどこにでも有りますので私は近くの山に入って採ってきます。
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オオバギボウシ2
2009年7月5日。オオバギボウシのガク片です。このガク片も美しいものです。
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オオバギボウシ3
オオバギボウシのガク片から花が立ち上がってくるところです。
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オオバギボウシ4
2009年5月。春先のオオバギボウシの若芽「ウルイ」です。葉はなんとなく仏壇のハスの葉に似ています。ウルイに関しては食べられる野草と毒草にも載せて有ります。興味のある方は開いてみてください。
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