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YES/NO イエス・ノー

製作年度：２０１２年　 出演：ジョン・ブラザートン　監督： エンリコ・クレリコ・ナジーノ

「リミット」のスタッフお得意の監禁サスペンス。「愛」を描くという点で、脱出か復讐かをたどるしかなかったシチュエーション・スリラー作品としては一歩新しい試み。部屋の構造が謎だし、この程度の事で仕掛けが大がかりな点は気になる。死人が出てるんですけども…

最後の忠臣蔵

製作年度：２０１０年　 出演：役所広司　監督： 杉田成道

最後まで重くてしんみりな雰囲気が続く作品。桜庭ななみの役柄が近年の時代物ヒロインの中でもとにかくかわいい。のに対して安田成美演じる「ゆう」の無力さが悲しすぎる。そこは体をはって泣きついてでも孫佐を引き止めて欲しかった。

麒麟の翼 劇場版・新参者

製作年度：２０１１年　 出演：阿部寛　監督： 土井裕泰

ドラマ版は観てなかったが十分楽しめた。映画っていう感じのスケールはなかったもののサスペンスとしてしっかりしている。映画の中井貴一にはいい役がまわってくる。

ハンガー・ゲーム

製作年度：２０１２年　 出演： ジェニファー・ローレンス　監督：ゲイリー・ロス

ルールがころころ変わるあたりがクソゲー。この手の作品が好きなドＳ観客には全然ゴア表現が物足りず、「バトルロワイヤル」の過激さもなければ、「ライアーゲーム」の騙し合いもない、「バトルランナー」のようなおバカさもなくて、見所が皆無。まず武器がつまらん。

苦役列車

製作年度：２０１２年　 出演：森山未來　監督：山下敦弘

芥川賞作家西村賢太原作のダメ人間映画。森山未來の演技がうまくてこの主人公をほんと嫌いにさせる。何度も観たいものではないが作品としての完成度は高い。前田敦子も出番は少ないがいい仕上がり。

おおかみこどもの雨と雪

製作年度：２０１２年　 出演（声）：宮崎あおい　監督：細田守

宮崎駿監督が去った今、長編アニメ業界の運命はこの細田監督の手にかかっている。という観点で考えると今作は引き分けで次回にまた期待。舞台が毎回現代日本のところは好きなんだけどもな〜。何かがもう一押し足りないと思うのは私だけ？

ヴァンパイア

製作年度：２０１１年　 出演：ケヴィン・ゼガーズ　監督：岩井俊二

岩井俊二監督８年ぶりの新作。海外ロケ、吸血鬼と今までにない題材を扱っても随所で監督らしさが出た清潔感ある映像に仕上がっている。盛り上がりには欠けるものの嫌いじゃない作品。

ブリューゲルの動く絵

製作年度：２０１１年　 出演：ルトガー・ハウアー　監督： レフ・マイェフスキ

ブリューゲルが題材という時点で日本ではすでにマイナージャンルな上に撮り方と視点がまた独特。ブリューゲルあるあるが散りばめられているっぽいがひとつも分からない。勉強して３回観れば楽しめそう？需要あるのかな？

地球、最後の男

製作年度：２０１１年　 出演：ガンナー・ライト　監督：ウィリアム・ユーバンク

パケ写期待値との落差が激しいブービートラップ映画としては、近年最高。完全に地雷。センスの良い映像と散々付き合わされた謎掛けをラストの１語でご破算にしてくれる。

モールス

製作年度：２０１０　 出演：クロエ・グレース・モレッツ　監督：マット・リーヴス

「ぼくのエリ　200歳の少女」の米リメイク作。内容や舞台設定もほぼ一緒。ただ女の子役が「キャリー」のクロエなので要チェック。どうせリメイクするなら青少年、少女にも優しいファンタジー色強めのゴア表現控えめバージョンを作って欲しかった。同じの２つはいらないし、従来のドラキュラ映画よりエグいい話ｗｗｗ。

デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森

製作年度：２０１２　 出演：スティーヴン・モイヤー　監督：ダーレン・リン・バウズマン

ジャージーデビルの影に怯えるお父さんの話。よくある展開だがマイナーホラー作品としては雰囲気、スリラー感共にまあまあ。エンドロール後の森に入るカットはいらなかった。近年の劇場未公開作品は質がいいのが増えた。

カティンの森

製作年度：２００７　 出演：マヤ・オスタシェフスカ　監督：アンジェイ・ワイダ

旧ソ連の「カティンの森事件」を映画化した作品。戦時中、捕虜として将校の夫が収容所に連行される。終戦後も帰りを献身的に待ち続けた妻にある日手渡された物とは…。 ラスト１０分の緊迫感は息が詰まる…。

ゼロ・ダーク・サーティ

製作年度：２０１２　 出演：コリン・ウィルソン　監督：キャスリン・ビグロー

前作「ハート・ロッカー」に続きかなり本格的な軍事映画。ビンラディン殺害までを描いているのだが、無許可で人の国に入って殺して帰るってのはやっぱり違和感が残る正義。報復とはいえリアル世界でやられると引く。

シャークナイト

製作年度：２０１１　 出演：サラ・パクストン　監督：デヴィッド・R・エリス

放射能を浴びてとか、伝説のとかでもなんでもない、いろんな種類のただのサメ達が河で襲って来る作品。業者とのバトルがメインでサメがおまけな感じがした。最後は出演者によるオリジナルラップＰＶ有り。全員喰われてよし。「ジョーズ」「ディープブルー」が圧勝。

遊星からの物体Ｘファーストコンタクト

製作年度：２０１１　 出演：メアリー・エリザベス・ウィンステッド　監督：マシーズ・ヴァン・
ヘイニンゲン・Jr

前作のゼロエピソードを３０年後に作るというよく分からない企画。リメイク作るなら新作をということ？ 舞台も一緒で新要素的なものはないが今作もファンを裏切らないゴア表現、疑心暗鬼感がよく出ていてＣＭをしてなかったわりにはおもしろかった作品。ＣＧクリーチャーはヌンメリ感は減ったが複雑で素早い動きが可能になった。

遊星からの物体Ｘ

製作年度：１９８２　 出演：カート・ラッセル　監督：ジョン・カーペンター

続編鑑賞前に２０年ぶり位に再確認。手作りのクリーチャーの完成度が今見ても高く、ヌンメリして触りたくない質感はＣＧにはやはり出せない。単純で静かながらも一度聞いたら忘れないオープニング音楽、人に擬態することによって生まれる心理戦など今でも色褪せないおもしろさ。ボスが弱いのが準決勝あたりで「エイリアン」に負ける。

悪の教典

製作年度：２０１２　 出演：伊藤英明　監督：三池崇史

このご時世、メジャー級予算でよくこの内容が作れたなと姿勢には感心。駆け引はなく、ホラーでもないし皮肉あるメッセージが特にあるわけでもない今時の映画。「バトルロワイアル」とどっちがあれかと言われたら、海猿が貧弱な生徒を片っ端からただ狩っていくこちらの方が問題ありかと思う。銃声や撃たれ方に力が入っていて演出に着目すれば見応えあり。女性が観るものではない。それは大島優子さんも引くわな。

バタリアン

製作年度：１９８５　 出演：クルー・ギャラガー　監督：ダン・オバノン

昔ヒットした脳みそを食べたがるゾンビ風映画。死体だけに限らず、骨でも剥製でも何でも蘇ってしまう。知能が高い、よくしゃべる、動きが機敏とロメロゾンビ好きにははまらない部分もあるがオバゾンビやヌーディストゾンビ、タールゾンビなど個性あるゾンビが多数登場して別の魅力がある。最後がドライであまりにあっけなく、余韻がない。

テッド

製作年度：２０１２　 出演：マーク・ウォールバーグ　監督：セス・マクファーレン

喧嘩して、仲直りしてと手堅い王道ストーリー。下ネタも軽めなやつを１、２回アクセントとして使うならおもしろいが重めの下ネタのみで笑いが取れると思ったら大間違い。「ザ・フラッシュ」ネタで引っ張るのも日本人には馴染みが薄い。ドラマパートは使い古された展開なものの安定感がいい。

黄金を抱いて翔べ

製作年度：２０１２　 出演：妻夫木聡　監督：井筒和幸

金庫破りサスペンスとしては華麗なる作戦や仲間の裏切りもなく特徴に乏しい。もたついているうちに警察が来るし鈍臭い映画。ドラマ部分は監督得意技の日朝要素は蛇足となり機能せず、台詞まわしもどこか演技臭が抜けていない。妻夫木君は「悪人」の時もそうだったが染髪や髭生やした位では犯罪者役はいまひとつはまらない。

リミット

製作年度：２０１０　 出演：ライアン・レイノルズ　監督：ロドリゴ・コルテス

埋められた棺から脱出を試みる男の映画。緊張感が最後まで持続しっぱなしなので目が離せない。内容が電話待ちの一方で最後があれではゲームにならないし不憫。他力ではないワンチャンスを与えて欲しかった。男が埋められる設定も「ソウ」みたいに何かこう昔の過ちのツケがまわってとかそういうのがないので納得しにくい。

素敵な金縛り

製作年度：２０１０　 出演：深津絵里　監督：三谷幸喜

西田敏行と脇を固める豪華共演者達の掛け合いがおもしろく観ていて飽きない。お芝居に引き込まれるのはいいのだが最終的に落ち武者の証言がなくてもよかったのは話として根本から映画が成立しない。竹内結子を主人公にする必要がある。草薙剛の若くして死んだ父親がピンとこない。旦那って感じがする。

ぼくのエリ　200歳の少女

製作年度：２００８　 出演：カーレ・ヘーデブラント　監督：トーマス・アルフレッドソン

北欧産プチヴァンパイア恋物語。と思って油断して観ているとやることがたまにエグイところあり。透明感溢れる子役二人の表情と雪の景色はただ撮るだけで画になる。ハリウッド産みたいに設定を全面に出さずに、控えめでたまにヴァンパイアな感じを出してくるところがいい。「シザーハンズ」好きな人は観た方がいい。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ（前編／後編）

製作年度：２０１２　 出演：悠木碧　監督：新房昭之 、宮本幸裕

深夜のＴＶ放送でわざわざ東野さんが番組プレゼンターをやっていたので鑑賞したところ、友達思いの泣ける構成でおもしろかった。悩める主人公の性格が多少いらつくけど青年漫画好きの人も必見。この映画版なら４時間でおさらいができる。しかしながら、エヴァっていうのは各作品に影響を与えているものなのね。

カノン

製作年度：１９９８　 出演：フィリップ・ナオン　監督：ギャスパー・ノエ

独特の編集で失業中のおっちゃんが社会に対する不満を呟きながらぶらぶらする話。自分の娘には欲情するし、妊娠中の愛人の腹は殴るしと、最低人間指数はなかなかのもの。途中痛そうできつい描写もあるが救いのある展開でまあまあ。ただ失業中、傷害で逃亡中であることにかわりはないが…。「バッファロー６６」の方がマイルド。

ピラニア・リターンズ

製作年度：２０１２　 出演：ダニエル・パナベイカー　監督：ジョン・ギャラガー

１作目の悪のり要素がいきすぎてパニック映画というよりはもはや悪ガキ発想のブラックコメディー映画。ＮＧ集までついている。舞台はプールとなりスケール感が縮小、サブキャラ達は復活した黒人警官、ナイトライダー参戦と１よりいい粒が揃っているのに今回は悪党が直接喰われなかったりして爽快感半減。ジョシュ（笑）

コンテイジョン

製作年度：２０１１　 出演：マリオン・コティヤール　監督：スティーブン・ソダーバーグ

ソダーバーグ流ウィルス映画。ソダーバーグの社会派作品はリアルで題材はいいのに展開や主人公のおもしろさに瞬発力がいまひとつ足りない。大量の爆薬は設置済みだけど起爆装置がないみたいな感じ。毎回キャスティングだけに目がいっちゃう。

ピラニア３D

製作年度：２０１１　 出演：エリザベス・シュー　監督：アレクサンドル・アジャ

愛情たっぷりの死亡フラグ演出とグロ映像効果はモンスターパニック映画の集大成的内容。控えめな主人公に対して、ポルノプロデューサーの徹底した下衆っぶり、湖に入るなと言われたら逆に飛び込む若者達、自分だけボートで逃亡する男、スクリューで戦いを挑む警官などやられる脇役方の職人芸が細部まで微笑ましい。

エドゲイン

製作年度：２００７　 出演：ケイン・ホッダー　監督：マイケル・フェイファー

米のサイコキラー、エド・ゲインを題材にした映画。母親に似せた人皮製ベストやマスクの着用シーンなど、表面上の出来事はなぞっているものの、エド・ゲインという男がああなるまでの生い立ちと内面にまで深く切り込むことはなく映像資料止まり。ウィキペディアを読んだ方が興味深い。デビッド・フィンチャーに撮って欲しい。

エンター・ザ・ボイド

製作年度：２００９　 出演：ナサニエル・ブラウン　監督：ギャスパー・ノエ

ＳＥＸとドラッグとトリップ映像を９割トップビュー画面でひたすら進んでいくアート系ムービー。あれどうやって撮っているんだ？ストーリーなんかは文章にしたら５行程の中身だが、「ダフトパンク」の音楽にのせたギラギラのオープニングからいきなり度肝を抜かれ、東京のようでもはや別次元の世界観は外国人視点ならでは。監督志望の学生は必修科目。タランティーノは超えた。

サブウェイ123 激突

製作年度：２００９　 出演：デンゼル・ワシントン　監督：トニー・スコット

トラボルタがよくしゃべる変わりに、デンゼルがおとなしめ。フォレスト・ウィッテカーで十分だった気がする。トラボルタが意外な程に何か罠を考えていそうで実はノープランなのは締まらない。ネズミで暴発とか手下が蜂の巣のところは漫画くさい演出だが好き。

哀しき獣

製作年度：２０１０　 出演：ハ・ジョンウ　監督：ナ・ホンジン

借金まみれの主人公が請負殺人をするはめになって、追われまくる話。ミョン社長の手斧と豚骨無双の印象が強過ぎて、主人公が結構がんばったわりにはたいした爪痕を残せなかったのはまさに哀しい。これってサスペンスかと思ったらそうでもなかった作品。

最強のふたり

製作年度：２０１１　 出演：フランソワ・クリュゼ　監督：エリック・トレダノ

話全体の最終目的が見えてこないため中だるみもするが陽気な主人公の奮闘により総評として後味のいい内容。そろそろ映画で「この作品は事実に基づいている」っていうのを入れるのやめませんか？初回は完全フィクションとして楽しみたい。邦題が……

小川の辺

製作年度：２０１１　 出演：東山紀之　監督：篠原哲雄

藤沢周平原作の時代もの映画。本作のテンポは他の藤沢映画と比べても河渡り、回想が続いて特にスローなのでさすがに眠い。役柄のせいか菊地凛子の殺陣に品がなくて見苦しかった。「花のあと」の北川景子はびしっとかっこよかったんだけどもなー。

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

製作年度：２０１２　 出演：織田裕二　監督：本広克行

犯人「久瀬」の暗躍演出→バナナ→正体判明、香取慎吾待望の登場→もろＣＧのバス突撃→久瀬何もしないで退場の流れはＦＩＮＡＬにふさわしい破壊力。こいつに痺れる憧れるっ！！水野美紀がちらっとでも解禁のところだけは評価する。

スプライス

製作年度：２００８年　 出演：エイドリアン・ブロディー　監督：ヴィンチェンゾ・ナタリ

「ザ・フライ２」「スピーシーズ」の進化形映画。やったり、やられたり、殺ったりでこの手の作品として見所満載。途中でまさかの恋愛作品に転ぶかと思わせる展開も巧妙。でもやっぱり最後はパニックモンスター的処理にしたところが歴史に名を刻めない凡作になってしまった惜しい作品。

５デイズ

製作年度：２０１１　 出演：ルパート・フレンド　監督：レニー・ハーリン

ドリブン以来監督の存在を忘れていたがしっかり続けていたのね。今作はおそロシア紛争アクションで半フィクションとしてはおもしろい。ただこれはオリバーストーンが撮ればいいなという感じはする。「〜デイズ」の映画が多過ぎて「沈黙」シリーズ並みにややこしい。

３８８

製作年度：２０１１年　 出演：ニック・スタール　監督：ランドール・コール

「ＣＵＢＥ」の監督製作総指揮のスリラー映画。「ロストハイウェイ」＋「パラノーマル〜」風な作品。監視カメラの数が多くはないか？エンドロールの歌の悪趣味さは嫌いではない。胸糞映画なのでホラー好きな人以外はスルーしてよし。

ブレイブハート海猿

製作年度：２０１２年　 出演：伊藤英明　監督：羽住英一郎

安定のお決まり展開で２作目の豪華客船程のスケール感が飛行機では出にくいものの、これで十分な映画。クライマックスの盛り上げ方もきれいにまとめてある。

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

製作年度：２００９年　 出演：ブラッドリー・クーパー　監督：トッド・フィリップス

終始バカ騒ぎする映画かと思いきや、わりとちゃんとした展開。主人公がはっきりしないのと消えた花婿のオチがやや弱い。無駄に伏線用アイテムを撒き過ぎ。赤ちゃんはもうちょっと有効活用できたかも。

ＮＥＸＴ

製作年度：２００７年　 出演：ニコラス・ケイジ　監督：リー・タマホリ

ニコラス・ケイジが２分間先を予知できる能力で核テロを防ぐという現代ＳＦ。鉄砲の弾は全部避けるしとにかく無敵。暇潰しに最適。デンゼル主演の「デジャブ」もセットで…。ここ１０年ニコラスヒット，キタッーーｗｗ。っていう作品がないのが寂しい。

グスコーブドリの伝記

製作年度：２０１２年　 出演（声）：小栗旬　忽那汐里　監督：杉井ギサブロー

８５年監督作の「銀河鉄道の夜」はジャパニメーション５本の指に入る傑作。しかし、同じ流れで作った正当な継承作品である今作は見事に空振った。 神秘的で背景もきれいだし、芸能人声優も台詞が少ないため気にはならないのになぜ？環境的に暗い描写があっても心の闇が描けてない。同じ世紀末ものなら「ムーミン谷の彗星」の方がお勧め。

3時10分、決断のとき

製作年度：２００７年　 出演：ラッセル・クロウ クリスチャン・ベイル　監督：ジェームズ・マンゴールド

変ムービー的西部劇。ラッセル・クロウが途中から自分で檻に入ろうとするのも半分訳が分からないが、ラストの寄行だけがどうにも腑に落ちない映画。なぜ全員撃ったんだ〜。ジョーカー様以外は許されない行動。チャンベールは今回もかっこいい。

パリ、ジュテーム

製作年度：２００６年　 出演：ナタリー・ポートマン、など　監督：ガス・ヴァン・サントなど他１７人

監督１人につき５分前後の持ち時間で「パリ」と「愛」をテーマにした作品を集めたオムニバス集。尺が短いだけに作品としてのパンチには欠けるがトム・ティクヴァ、ウェス・クレイヴンやヴィンチェンゾ・ナタリ、コーエン兄弟、アルフォンソ・キュアロンなど異色なラインナップは興味をそそる。軽くて観やすい。スティーブ・ブシェーミはやっぱりいい俳優。

ヒアアフター

製作年度：２０１０年　 出演：マット・デーモン　監督：クリント・イーストウッド

イーストウッド的死生観と気が合えば感動できる映画。マットデーモンの能力が死者との対話から、ラストで急に予知夢が見えるようになるのがなんかよく分からない（スタンド第２の能力が発動？）。霊能力でなんとかまとめて欲しかった。３つの話がリンクして子供の問題解決までは最高にいい作品。

イリュージョニスト

製作年度：２０１０年　 出演：おじいさんと少女　監督：シルヴァン・ショメ

ジブリコーナーにひっそりと置いてある隠れた逸品。心地いい風景描写に静かな音楽、台詞を極力排除したサイレントな作りは寝ずにはいられない。前作「ベルヴィル・ランデブー」の方が起伏があって好みではあった。パヤオ先生の後釜この人でよくない？流行の外国人ＣＥＯってことで。

るろうに剣心

製作年度：２０１２年　 出演：佐藤健　監督：大友啓史

健が動く、香川が吠える、っていう位に今回も香川さんのテンションＭＡＸ。そのまま剣心とＥカードで勝負して欲しかった。風貌など漫画の再現度は高いしアクションもしっかりしているのだが、ストーリーがあんまりおもしろくない。漫画を実写化した時についてまわる特有の衣装の馴染まなさが今回も出ている。左之助ｗｗｗ。

ネイビーシールズ

製作年度：２０１２年　 出演：ネイビーシールズ　監督：マイク・マッコイ 、スコット・ウォー

昔のチャーリーシーン版があるのに今更軍隊アクションなんて新しくする必要あるの？と思っているあなた、これは必見。きびきびと動く隊員の連携プレイは最強の一言。コールオブデューティーをまんま映画化したようなカット割り、瀕死演出でファンにはたまらんです。隊員募集ビデオみたいな映画。よくこんな国と戦争して勝てると思ったものだ。

グレイヴ・エンカウンターズ２

製作年度：２０１２年　 出演：リチャード・ハーモン　監督：ジョン・ポリカン

前作の後日談を描いた作品。さりげなく１作目と監督が違ったりしている。後半の新展開で怖さは半減したが「ＣＵＢＥ」的な駆け引きが出てパターン化を回避。３も観たい。

ヒミズ

製作年度：２０１１年　 出演：染谷将太　監督：園子温

漫画ヒミズを映像化したかったのか、震災の悲劇を描きたかったのかはっきりしない映画。熱帯魚メンバーを含め、主演二人の見応えのある演技は評価されたのも納得。染谷将太はポスト山田孝之。汚い池だか湖だかに何回も入るシーンがあり過酷な撮影だったと思わせる。

ドラゴン・タトゥーの女

製作年度：２０１１年　 出演：ダニエル・クレイグ　監督：デビッド・フィンチャー

タトゥーがキー要素かと思えば全然関係がなかった。事件を説明と写真で表面上を追いかけ、観客に情報を押し付けているだけではカタルシスに結びつかない。監督は作品の素材選びはいつもいいのだが調理の仕方が惜しい。ブラピとセットでのみ手腕を発揮できる男。映画で久々のでかモザイクｗｗｗｗ。いる〜？あのシーン？

ホステル３

製作年度：２０１１年　 出演：キップ・パルデュー　監督：スコット・スピーゲル

３作目は舞台が得体の知れない田舎街からべガスになり、敵も正体がはっきりしていて怖さ半減。処刑スタイルも皮剥ぎ以外は今ひとつ凝ってない。他ホラーとは一線を画すホステルとしては今ひとつだがテンポのいいティーン向け「午後ロード」として観ればストーリーが付いたのでまずまずか？

アンストッパブル

製作年度：２０１０年　 出演：デンゼル・ワシントン　監督：トニー・スコット

今は亡きトニー・スコット監督のサクッと気軽に楽しめるエンタメ作品。この手のありふれたＢ級要素を意欲的にかつ一流っぽく撮れる人はなかなかいないので惜しまれる（ちゃんと監督しているのが偉い）。最近の作品に出るデンゼルは今一つ若手に見せ場を譲る傾向があって熱くない。昔のように正義に燃える男が好きなんだけどもね。

ブリット

製作年度：１９６８年　 出演：スティーヴ・マックィーン　監督：ピーター・イエーツ

マックィーンの代表作の一つにしてまだ未見だったのでＢＳで鑑賞。リアル指向系でストイックな映画。終盤はおもしろくなるけど「ゲタウェイ」、「大脱走」があるだけに玄人好みの地味な作品。一度は鑑賞しておくべき作品ではある。

パラダイス・キス

製作年度：２０１１年　 出演：向井理　監督：新城毅彦

２０代後半にしか見えないキャスト陣のコスプレパーティー作品。業界には年をとらない永遠のロリータ女優こと「つぼみ」という逸材がいてだな〜…彼女を使えばだな〜…。
終わりの舞台が海外に移る邦画作品にろくなものがない法則。そもそも委託販売していた衣装が全部返品、コンテスト２位ってジョージが天才でもなんでもない件。ただの凡人。凡カレー。「剥げたな…お前の化けの皮…二流だ…しょせんお前は指示待ち人間…！！」ｂｙ兵藤会長

REC/レック3 ジェネシス

製作年度：２０１２年　 出演：レティシア・ドレラ　監督：パコ・プラサ

３作目にして、まさかの序盤１０分にしてカメラを壊して普通のカット撮り映画に変更とは思わなかった。たぶんヒットによって 予算に余裕が出たと思われる。今回はゾンビにして悲恋物語を描くというのも変化球。説教放送で停止する悪魔ゾンビにｗｗｗｗ。

ザ・タウン

製作年度：２０１０年　 出演：ベン・アフレック　監督：ベン・アフレック

ベン・アフレックのベン・アフレックによるベン・アフレック好きのための１２０分が堪能できる映画。私は全くファンではないので「何かっこつけちゃってるの？」 とか思ったが、よくある強盗ものの素材をうまく組み直してあり内容自体はおもしろい。

ライアーゲーム -再生-

製作年度：２０１２年　 出演：松田翔太　監督：松山博昭

ヒロインが変わろうが良くも悪くもいつもの編集といつもの展開。やはりファイナルの方が劇場用っぽさがあった。 こちらはＤＬＣみたいなファン向け。

恋の罪

製作年度：２０１１年　 出演：神楽坂恵　監督：園子温

水野美紀主演の猟奇サスペンスかと思ったら、パワーアップし過ぎた神楽坂恵主演のＳＥＸ愛、人生論映画でした。思っていたのとちょっと違ったけれども、出演者の過度の体当たりキレ演技は下手でワザとくさいを通り越してしてシュールな世界観で満足。

探偵はBARにいる

製作年度：２０１１年　 出演：大泉洋　監督：橋本一

アクション、コメディー、事件要素を入れても、いまひとつ興味を引きつける牽引力に乏しく、 コンビの掛け合いや、事の真相が全然頭に入って来ない。かといって酷い作りでもなく全く印象に残らない。気が付けば小雪がぶっ放していたムービー。

雲のむこう、約束の場所

製作年度：２００４年　 出演：吉岡秀隆　監督：新海誠

この監督、毎回原作脚本を描いている自分に酔い過ぎな気が…。いつも途中で付いて行けなくなる。ＳＦ要素は封印した方が名作が生まれそう？背景がとにかくきれいなのはもはや言うまでもない。新海ブルー炸裂。

椿三十郎

製作年度：２００７年　 出演：織田裕二　監督：森田芳光

途中まで黒澤版にかなり忠実だったが、ラストの試合の血しぶきが今風のスロー演出に置き換わっていて「ガクッ」てなる。脚本のおしばいがすでに完成しているので内容はさておき、やはり三船敏郎の起用を想定して書かれているので織田裕二では適合しなかった。もっと酒臭そうで破天荒な俳優じゃないと無理。

必死剣鳥刺し

製作年度：２０１０年　 出演：豊川悦司　監督：平山秀幸

「たそがれシリーズ」にしては泥臭いラストが珍しく、「隠し剣」とはまた違ったテイスト。決闘に行くまでの乗りはいつもと一緒だが独特の殺陣はなかなか見応えあり。入浴のシーンが長いのでトヨエツはもうちょっと体をしぼるべきだった。

パブリックエネミーズ

製作年度：２００９年　 出演：ジョニー・デップ　監督：マイケル・マン

監督は以前「ヒート」で似たような世界を描いているが、男気もドラマも役者のパワーも全てが前作に及ばない。実在の設定が邪魔をしているのかもしれない？登場人物のバックグラウンドが見えてこないため、顔を覚えないうちに死んでいってしまう。ジョニーは「ブロウ」の方が傑作。

インシディアス

製作年度：２０１０年　 出演：パトリック・ウィルソン　監督：ジェームズワン

レンタル屋のベスト３０位以内に見慣れないホラー作品が入っていたので借りてみた。悪魔ホラーものは「超常現象が発生、霊媒師を呼ぶ、悪魔を追い払う、最期の３分でまだ生きています」＋別の独自性が欲しいところ。

プロメテウス

製作年度：２０１２年　 出演：シャーリーズ・セロン　監督：リドリー・スコット

どのキャラもやられっぷりはなかなかだが、敵も味方も「お前らいったい何しに来たの？」感が否めない作品。エイリアンとも繋がっているようで一致しない点もありよく分からない。「ザ・グリード」を３回観る方がまし。帝王切開のシーンだけは５つ星。

テルマエ・ロマエ

製作年度：２０１２年　 出演：阿部寛　監督：武内英樹

この映画の売りは文明のギャップに驚くローマ人であることだったはずだが、上戸彩がワープする後半戦は趣旨がずれて感動を狙った茶番劇となってしまい飽きが来る。 アニメ版位の尺でちょっと放送するのが調度いい。

ハナミズキ

製作年度：２０１０年　 出演：新垣結衣　監督：土井裕泰

序盤はよくある胸キュンストーリーで好きな下手さであったが、日本で就活がぱっとしないからといってＮＹに行く展開で傾きだし、リア充オサムにいらいらしていたら強制殉職、生田君の奥さんもあっさり逃げて、っていう脇役の後始末の軽さに「ないわ〜」となる。おとなしく最初から北海道で腰を据えていればいいものを。「恋空」よりはましか。

カールじいさんの空飛ぶ家

製作年度：２００９年　 出演：カールじいさん　監督：ピート・ドクター

ピクサーにしては味方陣の登場キャラ数がいつもより少なく賑やかさは控えめ。ただ鳥も犬もいいモーションをするのでそこはさすがの職人技。敵役のじいさんが最期に落ちて死ぬとか、らしくない結末に現実感が出てしまう。あと国立公園に粗大ゴミの不法投棄はダメでしょ！！敵じいさんは木に引っかかり助かって、家具は動物が住処に再利用しているシーンを入れるべき。

ムカデ人間２

製作年度：２０１１年　 出演：ローレンス・R・ハーヴィー　監督：トム・シックス

２を観るとハイター博士は優しかったと気が付く。今回の男は医学の知識ゼロときたもんだ。ホラーよりの変態映画からＡＶよりの変態映画になってしまった。前作の方が被害者視点のため緊張感は勝っていたが、主人公のキモさは２が上なので結果イーブン。

ＳＰ 野望篇／革命篇

製作年度：２０１０／２０１１年　 出演：岡田准一　監督：波多野貴文

野望篇は退屈だったが革命篇でようやくエンジンがかかる。公安部隊も、ＳＰ側もどこか手際が悪くて観ていていらいらする映画。岡田君のアクションへの意気込みは光っているが一人で空回りしている印象。香川さんがカイジとキャラが一緒というのはご愛嬌。

愛のむきだし

製作年度：２００８年　 出演：西島隆弘　監督：園子温

５００本に１本はこういった作品があってもいいのではないかと思わせる作品。しょうもない内容だが役者陣への演出がしっかりしているので見応えはある。ただ真剣に４時間付き合うと観賞後に１日何もしないで終わったという脱力感に見舞われる。

ファニーゲーム U.S.A.

製作年度：２００７年　 出演：ナオミ・ワッツ　監督：ミヒャエル・ハネケ

「たちが悪い」という言葉はこの映画のためにあるような言葉。しかし、タイトルの出し方や、チート級時間リワインドなど、なかなか無視するには惜しい荒技が随所できらりと光る。やりおるわこの監督。ホッチナー捜査官こっちです！！

自殺サークル

製作年度：２００２年　 出演：長瀬　正敏　監督：園子温

監督のブレイク前初期作品、低予算臭が滲み出ている。のわりには、妙に有名俳優を多数起用していたりシリアスサスペンスと見せかけてコメディーになったりととにかくバランスが悪い。その後の「冷たい熱帯魚」で映画として完成昇華できたと認識。

ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー

製作年度：２００９年　 出演：マイケル・クラーク・ダンカン　監督：アンジェイ・バートコウィアク

伝説のヴァンダム版を反省してか、教科書通りに当たり障りなく作った別物。春麗役もハーフ系でクセのない女優を使っている。ただこれを見終わって思うことは駄目駄目な前作の方が愛おしいということ。後世に語り継がれるのは確実にヴァンダム版の方だ。

アンフェア ｔｈｅ　ａｎｓｗｅｒ

製作年度：２０１１年　 出演：篠原　涼子　監督：佐藤嗣麻子

映画１作目は観たがドラマ版を１回も最後まで観たことがない。Ｔｗｉｔｔｅｒでもしながら観るにはおもしろいかと思う。邦画ってなんで派手な銃撃とか猟奇的要素、公安組織の暗躍を入れると浮いちゃうんでしょうね。

紀子の食卓

製作年度：２００５年　 出演：吉高　由里子　監督：園子温

テーマはいいとこ突いているような気がするが映画として観た場合、２時間半ずっと語り調というのがなんともかったるい。書籍向き作品。名作「家族ゲーム」には勝てず。

DOG×POLICE 純白の絆

製作年度：２０１１年　 出演：白犬　監督：七高剛

冒頭の市原隼人の三角締めまでがよく撮れている映画。その後はかなり粗だらけなドラマ展開が続くが犬のかわいさで救われる。 犯人の扱いが雑過ぎて笑えてくる。

月に囚われた男

製作年度：２００９年　 出演：サム・ロックウェル　監督：ダンカン・ジョーンズ

先日観た「ミッション:8ミニッツ」もよくできていたので今回は５つ星挙げちゃう。 序盤は「２００１年宇宙の旅」のトリビュートものかと思ったが後半から独自性が出てきていい作品。 感情に起伏のないロボットの声に「ケヴィン・スペイシー」を使うのはどうなんだ？

ミッション:8ミニッツ

製作年度：２０１１年　 出演：ジェイク・ギレンホール　監督：ダンカン・ジョーンズ

物語の展開、終わり方が非常にスマートにまとめてあり、サクッと観られる作品。タイムリープものはどれもおもしろくて好きな作品が多い。

ALWAYS 三丁目の夕日'64

製作年度：２０１１年　 出演：堀北真希　監督：山崎貴

途中寝たけどいい作品だった。堀北真希が出ているし、父の葬式のシーンは泣けた。まあ途中寝たけどね…、きっといい映画に違いない。きっと…。

ムカデ人間

製作年度：２００９年　 出演：北村昭博　監督：トム・シックス

こ、これは…ついに誕生しちゃったんじゃないのか？パゾリーニ「ソドムの市」以来の頭のネジが３本いっちゃった人の感覚。先進国の真性変態は２枚上手。別に美女ばっかじゃなくて男でもいいところがただならぬサイコパワーを感じる。さ、三部作って…。パート２は１２人って…。会田誠さんの展示会にキャンキャン吠えている場合じゃないっしょっ！！。誰得ムービーなんだ？

きつねと私の12か月

製作年度：２００７年　 出演：きつね　監督：リュック・ジャケ

「皇帝ペンギン」の監督がドキュメンタリーテイストから少女と動物を交えた半劇映画風にシフトチェンジ。人間のエゴも描かれているし、自然もきれいで子供向けとして佳作。フランス語で会話するペンギンが受け付けなかった自分としてはこちらを支持。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

製作年度：２０１１年　 出演：トム・ハンクス　監督：スティーヴン・ダルドリー

９.１１のテロ事件を１クッション挟んだ間接的視点で描いた秀作。心にジーンと染みる。またしても天才子役の登場。 母親が介入してくるのはキッズムービーとしてはルール違反。おじいちゃんか友達と解決して欲しかった。

９６時間

製作年度：２００８年　 出演：リーアム・ニーソン　監督：ピエール・モレル

前半はよくある「沈黙」系奪還アクション物かと思ったら、後半の敵に対する容赦なき制裁っぶりはもはや外道の領域。敵には同情するが最後までぶれなかった主人公の設定は評価すべき。昨今の今更のプチ、リーアムニーソン旋風はなんなんだ？今までは「あのたまに見るおっさん誰だっけ？」ていう存在だったのに…。

悪魔を見た

製作年度：２０１０年　 出演：イ・ビョンホン　監督：キム・ジウン

イ・ビョンホンはかっこいいけれど、関係ない一般人が巻き込まれまくっている時点で迷惑過ぎ。

メランコリア

製作年度：２０１１年　 出演：キルスティン・ダンスト　監督：ラース・フォン・トリアー

登場人物が悲運を辿るのはもはや監督のお家芸だが、今回はどこか神秘的で醜い仕打ちも控えめ、一番見やすかった。題名は惑星の名前だけれども、世界観も総じて鬱。

グレイヴ・エンカウンターズ

製作年度：２０１１年　 出演：ショーン・ロジャーソン　監督：ザ・ヴィシャス・ブラザーズ

パラノーマル・アクティビティ便乗映画。作るならいつか？今でしょっ！！ていう欲望が全面に出ている。サービス精神は感じる。たくさんの手が出る描写が安っぽい。

感染列島

製作年度：２００８年　 出演：妻夫木聡　監督：瀬々敬久

大作邦画の限界を感じる作品。主人公に「日本沈没」の草なぎ剛みたいな見せ場がいまひとつない。宇宙戦争もびっくりな放置感で盛り上がらず。