このはなさくや図鑑 〜美しい日本の桜〜
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桜の名前から ↑ |
種名または品種、栽培品種名 |
Cerasus nipponica (Matsum.) Masam. & S.Suzuki var. alpina (Koidz.) H.Ohba |
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クモイザクラ |
雲居桜 |
花色は淡紅紫色から白色など個体差はあるが、最大開花時は白に近くなる点は一緒である。 (長野県伊那市:南アルプス仙丈ケ岳、森林限界付近) |
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花床筒は長い筒状鐘形 萼片は卵状状三角形で縁は全縁 |
重鋸歯で先の腺体は不明瞭 |
<花の色> 微淡紅色〜白色「9201」 |
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<花弁の枚数> 5枚 |
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<花の形> 一重咲き 小輪 |
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<花の時期>表記のない場合は近畿基準 6月下旬〜7月上旬 南アルプス基準 |
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<特徴・来歴> 南アルプス(北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳)固有の桜です。高所にあってタカネザクラによく似ております。 なお、この桜に関しては文献が非常に少ないため、あえて特徴を詳しく記述します。 クモイザクラ(南アルプス産)は、現在では、タカネザクラの矮小化したものと分類されています。葉柄は無毛ですが、小花柄には毛の有るタイプと無いタイプがある他、タカネザクラと自生地が混在する箇所では両変種の中間的なタイプも見られます。 また、タカネザクラとの大きな違いは、葉の鋸歯の先端部分の小腺体の有無であるといえます。また、蜜腺位置も両変種を分ける特徴のひとつですが、クモイザクラの場合は成葉がマメザクラと同様、葉の基部に位置し、蜜腺に柄があるとされていますが、蜜腺が極小かあるいは蜜腺の柄が不明瞭なものが大半であり、タカネザクラのようにはっきり葉柄上部にあるものが少ないようです。 本変種は南アルプスにしかない特産種であり、森林限界付近においてもハイマツに混じって自生しており、日本の桜属中、最も高所に生きる桜です。 まさに「alpina」の名にふさわしい、南アルプスの短い春を飾る美しい桜です。 私は桜の研究の為、日本津々浦々桜を求め、旅をしておりますが、この桜が咲いている時期に3度チャレンジし、3度目に開花株に会えた時は感慨一入でした。また、会いたい桜ですね。 |
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<成立に関係しているサクラ(種)>
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文・撮影:藤原 このはなさくや図鑑〜美しい日本の桜〜 桜樹学・桜の世界1 野生種編 P51 このページへの直接のリンクを禁止します。 |