このはなさくや図鑑 〜美しい日本の桜〜
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桜の名前から ↑ |
種名または品種、栽培品種名 |
Cerasus sargentii (Rehder) H.Ohba var. akimotoi H.Ohba & Mas. Saito |
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キリタチヤマザクラ |
霧立山桜 |
花は紅紫色で大輪、花柄がなく、花序は散形状。 麓付近のサクラが葉桜に変わる頃、宮崎の高所を飾る美しい桜 |
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花床筒は筒状鐘形もしくはやや開いた鐘形 萼片は長三角形〜披針形で全縁 |
自生地、標高1300m付近から麓を望む。ごく一部の地域で自生しており、個体数が非常に少ない。 |
<花の色> 淡紅紫色「9203」 |
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<花弁の枚数> 5枚 |
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<花の形> 一重咲き 中輪〜大輪 |
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<花の時期>表記のない場合は近畿基準 4月下旬 宮崎県基準 |
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<特徴・来歴> 中部、関東地方の山地や東北、北海道の山地、平地に自生しているオオヤマザクラの変種とされています。(従来、この種の南限域は山口県、愛媛県とされています) 本変種は白岩山で秋本治氏によって見出され、花弁の根元の形がくさび形、葉の鋸歯が重鋸歯に加え斜上するなどの点から変種として大場秀章氏により報告され、変種として記載されたものです。 キリタチヤマザクラと命名されました。 (私の所見) オオヤマザクラには、変異の幅が大きく、キリタチヤマザクラを変種とする根拠(花弁の形や葉の鋸歯)の特徴もかなり見られる個体があります。つまり、キリタチヤマザクラとオオヤマザクラは形質の差がほとんど無いのではないかというのが私の印象です。 ただ、南限域が宮崎にあったこと、そして、同地では若干ヤマザクラと開花期が異なるため、生殖的な隔離状態であったことなどが幸いし、現在まで残っているのは大変貴重であることは変わりありません。現在同地では後継樹の育成をされています。がんばっていただきたいものです。 増殖上、注意点としては、同地の標高700m以下の場所では、他のサクラの開花期と重なるため、そうした場合、交雑が考えられ、標高の低い場所で植栽された株からの実生は避けた方が良いでしょう。あくまでも増殖は現在残っている株から行うべきです。 |
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<成立に関係しているサクラ(種)>
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文・撮影:藤原 このはなさくや図鑑〜美しい日本の桜〜 桜樹学・桜の世界1 野生種編 P36 このページへの直接のリンクを禁止します。 |