ワンゲルアルバム

冬合宿 北八ヶ岳
昭和52年(1977年)12月25日(日)〜12月28日(水)

登山手帖
「登山手帖」(山と渓谷7月号付録・第16集)
山行記録にコースタイムも記し始めました
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12月25日(日) 渋ノ湯 ・・・ 黒百合平

茅野駅 6:00起床
渋ノ湯 9:06発
登り途中 9:40着 9:51発
黒百合平 11:30着  

茅野駅にて仮眠。雨が降る。茅野からタクシー2台に分乗し、渋ノ湯へ。後発のタクシーが登り坂道でスリップのため前進不能になり、バスに追い抜かれる。
渋ノ湯から多数の登山者に混じって、よく踏みしめられた道を行く。天気は曇。風は弱い。黒百合平は既に数多くのテントが張られていた。かなりにぎやか。気温は比較的高め。積雪量はさほど多くない。
この合宿で冬用の新テントを使用する。ワンゲル御用達のトモミツ謹製。テトロン帆布の本体が乾燥重量で10kgある。10人用テント並みの重さと嵩張りで、凍る前から大キスリングに納まらない。設営してしまえば強風にもびくともしない屈強なテントだが。

12月26日(月) 黒百合平 ・・・ 北横岳ヒュッテ

黒百合平 5:00起床 7:42発
高見石小屋 9:27着 10:00発
麦草峠 11:10着 11:40発
茶臼山 12:58着 13:30発
雨池峠 14:23着 14:38発
北横岳ヒュッテ 15:43着  

天狗岳へのピストンは天候不順のため中止。中山では少し吹雪いていたが、高見石に着く頃にはよい天気になる。展望は普通。トレースが細くなる。茶臼山展望台では強風にさらされる。昨年の冬合宿よりは展望がよい。
縞枯山、雨池峠、八丁平、坪庭ともに晴で視界がよい。坪庭にあったトレースに沿って迷わずにいなずま坂へ。登り途中で振り返ると南アルプスの山並みが目に映った。夕陽が三ツ岳など周囲を赤く染める頃テントの設営が終わる。
予定の2日分の行程を1日で踏破する。大きく嵩張ったテントを担いで不安定だったこともあり、かなり疲れた。小屋横に竪穴雪洞を掘る。積雪量は少なめ。気温は高め。

12月27日(火) 北横岳ヒュッテ ・・・ 双子池

北横岳ヒュッテ 7:00起床 10:00発
北横岳北峰 11:17着 11:25発
大岳分岐手前 11:52着 12:12発
下り途中 12:53着 13:05発
天狗の庭 13:49着 14:00発
双子池 14:40着  

晴の予想に反して、北横岳山頂は吹雪に近い状態。大岳の分岐手前で単独行している後藤と会う。天気は回復し、大岳、双子山などが望める。天狗の露地で少し手間取る。風は強い。双子池は完全には凍結していなかったため、横断するのはやめる。サイト地は雪がやや多く、人の入った様子は無い。

12月28日(水) 双子池 ・・・ 親湯

双子池 5:30起床 8:22発
亀甲池 8:54着 9:04発
天祥寺原 10:12着
竜源橋
親湯 12:50着  

朝から快晴。トレースは亀甲池まであった。横岳、蓼科山を左右に見ながら明るい天祥寺原を快調にラッセルする。上空は風が強そうだ。蓼科山の山頂に雪煙が舞う。竜源橋にて大休止。展望は抜群。新湯へ最後の5分間は走る。バスの出発時刻に間に合う。
冬合宿が終わって、山小舎「翔羊山荘」に寄る。
29日も快晴。昼頃から丸山にピストンに出かける。ラッセルの跡があり、楽に頂上に着く。杉本と村上が先着していたが、既にラッセルがあったそうだ。朝から平木さんの姿が見えないと思っていたら、一人で爺ヶ岳のジャンクションピークまで出かけていた。聞いた話では、南アルプスから富士山まで見渡せる大展望だったらしい。

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