御前坂を下る 雲の下に出て展望が広がる
小国駅13:55発 飯豊山荘14:35(先発)着 15:00(後発)着
時間節約のためタクシーを利用する。玉川に沿って長者原から飯豊山荘まで路幅2.5m程の砂利道が続く。走行中にかなり砂埃が舞い上がり、タクシーのトランクに入りきらなかったキスリングに薄っすらと砂が積もった。
山麓深く入った飯豊山荘は杉と広葉樹の雑木林に囲まれた、日当たりのいい所にあった。山荘の入口に向かって左側に露地があり、テントが張れる。1人200円の幕営料を支払う。気象通報は新潟NHK第2(1590KHz)がかろうじて受信できる。天気は16:20現在曇り、風は穏やかで、上空は西風が少し強いようだ。気温は低めだが、さほど寒くない。
麓の紅葉はそれほどで色づいていない。例年より遅いそうだ。水は小屋の水道を利用させてもらう。17時にTGWVの9名が到着。我が部と全く同じ緑のユニホーム。初対面で少々面食らった。18時夕食が終わる。すでに真っ暗闇。19:20、山荘の風呂に入る(無料)。18:10ごろからかなりつよい雨が断続的に降る。20:20消灯。
飯豊山荘 | 4:30起床 | 6:35発 |
湯沢峰の登り | 7:07着 | 7:20発 |
湯沢峰の登り | 8:10着 | 8:25発 |
湯沢峰下りの鞍部 | 8:55着 | 9:20発 |
滝見場の分岐 | 9:50着 | 10:35発 |
五郎清水 | 11:12着 | 11:42発 |
テント場の適地で昼食 | 12:12着 | 12:30発 |
梶川峰手前の稜線 | 13:02着 | 13:50発 |
門内小屋 | 14:33着 |
天気曇り、層雲、風なし。気温低め。梶川尾根を登る。急登の連続である。8:00ごろ飯豊温泉への分岐らしき道(廃道)を見つける。下に温身平と砂防ダム管理所が見える。湯沢峰の細長い尾根伝いの後、5分の下りで鞍部につく。水場はその西側の道をすぐ下ったところにある。水量は2分で1リットル程、細々と流れている。鞍部の立ち木の樹皮に水→の標識がある。
滝見台はガスで見えず。湯沢峰の初めのピークに地図上の廃道があり、標識もあった。「五郎清水まで1.1km、湯沢0.8km山形県小国町」の標識がある。1回目の昼食をとる。五郎清水は標識があり、水場までごくわずか。苔むす岩からしたたり流れ落ちる水は豊富で、夏でも頼れそうである。
雲間に浮かぶ朝日岳の連峰
登り途中でカイラギ沢石コロビ沢大雪渓の上部を望見する。このあたりになると紅葉もすばらしい。層雲を抜けると上空は高層雲で青空は見当たらない。急登の疲れと紅葉もながめもいいので、梶川峰手前で休憩。写真を撮る。
烏帽子岳 石コロビ沢 北股岳
少し登って再び休憩、昼食とする。小さな池塘があり、テント場の適地がある。(少し下にもテント場に向いた平地がある)。水場はないが、北側の風化花崗岩の岩沢を少し(だいぶ)下ったところに清水が流れず溜まっていた。
梶川尾根 急坂を登りつめ紅葉の別天地に入る
主稜線に出ると、西寄りの寒い風に震えた。門内小屋(避難小屋)は新築の鉄骨組木造2階建。そばに石室があり、テントサイト地も2箇所ある。テントは張らず小屋泊まりとする。20〜30人収容可能。新しい毛布も多く備えてある。大きなトイレもある。まさに快適な「ホテル」である。水場は小屋からかなり離れて下ったところにある。20:15消灯。
門内小屋 | 5:00起床 | 7:30発 |
北股岳の登り | 8:00着 | 8:10発 |
北股岳ピーク | 8:30着 | 8:47発 |
かいらぎ小屋 | 9:04着 | 9:52発 |
烏帽子岳ピーク | 10:31着 | 10:41発 |
御手洗の池手前 | 11:15着 | 11:30発 |
天狗ノ庭 | 12:10着 |
天気曇り、西の風やや強し。同宿した茨木大スキー同好会10名は先に出発。門内岳避難小屋横の石室は20名ほど収容可能な広さ。中の寒暖計が現在(7:10)8℃(小屋は10℃)を示している。中の状態もよく快適に泊まれそうだが、石油の臭いが気になった。
門内小屋前の紅葉
出発、ギルダ原を通過。ギルダ原の標識は門内岳のすぐそば、鉄のやぐらの下にあったが、サイト地、水場らしきものはない。しばらく行くと、それらしい平地があり幕営の跡がある。水場は不明。北股岳ピーク、霧、風弱し。霧で何も見えず。
かいらぎ小屋はかいこ棚の2階造りで室内はやや暗い。上段は状態もよく20名収容。全部あわせると30名程度か。北股岳側と小屋の反対側にテント場がある。水場はカイラギ岳西面、小屋より尾根筋をまいて中腹をほぼ水平に5分程はっきりついた道を行く。水は涸れる心配はなさそう。
小屋の真正面を石コロビ沢に下る道がある。湯ノ平分岐は指導標がある。遭難碑が北股岳東面の淵にある。ココアを作って暖をとる。じっとしているとやや肌寒い。「石コロビ沢雪渓はクレバスもあるがむずかしくない」と、今登ってきた単独行の女性が言った。今日は御西小屋の予定だそうだ。
烏帽子岳ピーク、10:15カイラギ岳通過、稜線の右を通った後、平らな鞍部に出て、左側を行くようになる。霧で視界不良、与太郎の池は通過したもよう。11時ごろから霧雨となり、そのうち本降りとなる。西風を伴って天気は悪化。
烏帽子岳直下にてコースが南下するところに分岐があり、左方は廃道、右を行くとすぐ喜平の池がある。また、御手洗の池の手前は、やはり分岐になっていて、下へ行く道はテントサイト地になっている。かなり広い。縦走コースは右上の岩溝を注意して登るとすぐ御手洗の池の道標がある。
天狗ノ庭手前に大きな崩壊地があり、注意して通る。天狗ノ庭はかなり広いゆるやかな傾斜地で、池塘もある。今日のような強風を伴った雨の日は、土壌がゆるみ、水が流れ、吹きさらしになる。
天狗ノ庭 | 5:30起床 | 7:52発 |
天狗岳の下 | 8:25着 | 8:35発 |
御西小屋 | 8:45着 |
夕べからの風雨は断続的に吹き荒れたが、朝になると、風はおさまり霧雨のみとなった。天狗岳の直下で、飯豊川源流方向へそれる廃道の分岐があった。縦走路は左の道を下る。
御西小屋は門内小屋と構造がほとんど同じ、新築したてで、木の香がする。
今日も天気が思わしくないので御西小屋にて半沈
入口は東側に上下2つある。窓の戸はアルミサッシ。水場は御西沢を50m程下る。小屋の前は広場になっていて、テントが(6〜7テンが)10張程張れるだろうが、天狗ノ庭と同様水はけはよくない。雨の日に到着すると、天狗ノ庭と同様にほとんど張れないかもしれない。この小屋には毛布の備え付けはない。トイレもない。連休のせいか、この小屋も20人ぐらいの人でいっぱいになる。
快適だった御西小屋前にて記念撮影
(マウスオンでロールオーバー)
御西小屋 | 4:05起床 | 6:40発 |
飯豊本山 | 7:38着 | 8:40発 |
飯豊神社小屋 | 8:55着 | 12:20発 |
御秘所 | 12:55着 | 13:35発 |
草履塚 | 13:50着 | 14:12発 |
切合小屋 | 14:30着 | 14:53発 |
三国小屋 | 15:46着 |
朝から霧。風がうなっている。天気が好転する見込みはない。御西小屋からササの中の道を行く。すぐ岩場のような御西岳を通過。しばらくしてなだらかな稜線の左側を行くと、遭難碑がある。岩稜地帯に入ってまもなく駒形山、そして飯豊本山に着く。霧で視界ゼロ。
弘法清水への分岐はわからぬまま通り過ぎた。霧の切れ目から下にまき道を垣間見る。飯豊神社小屋は2階建て。下階は土間の休憩所、管理人室、2階が居間で15人収容。水場は小屋内に水場の案内がある。200m5分とある。小屋の2階の天井の枠には、いくつかの山岳会の厳冬期用食糧、ガソリン、竹ざおのデポがくくりつけてある。今もまた、デポ隊がやってきた。
御前坂はそれほど急ではなかった。御秘所は岩場、注意して10分ほどで通過できる。
御前坂を下った鞍部
御秘所
草履塚のサイト地はかなり広い。縦走路は右側の稜線伝い。切合小屋は開放してあり2階の状態がよく15人収容、1階はちょっと居づらい。トイレもあるがあまりよくない。サイト地は小屋の東側直下にある。七森の稜線はとにかく歩きづらい。鎖場もある。地図上のコースタイムより時間がかかる。
切合小屋から飯豊本山を振り返る
七森、種蒔山の稜線 陽が差しブロッケン現象を見る
三国小屋は開放。2階建てで、1階は土間と休憩場と居間で薄暗く居心地はよくない。2階は飯豊神社小屋と同じ構造で15名収容、全部で20人か。小屋にはトイレが2つ外にあるが、カギがかかっていて使用できない。ここにもやはり、厳冬期合宿用のデポがあった。
水場は剣ヶ峰を越えて標識に従って20m程下ったところの岩場にある。この付近は紅葉(赤)が特に美しい。剣ヶ峰は、岩峰の基部をまいていく。よく踏みならされた角の取れた岩なので、スリップに注意。10分くらいで通過できる。鎖はない。
三国小屋 | 5:00起床 | 6:20発 |
剣ヶ峰水場 | 6:29着 | 6:46発 |
地蔵山 | 7:32着 | 7:45発 |
中十五里 | 8:30着 | 8:51発 |
御沢小屋跡 | 9:20着 | 9:31発 |
山都第三小学校川入分校 | 10:00着 | 10:10発 |
本川の出合 | 11:20着 | 発 |
一ノ木今津バス臨時停留所 | 11:45着 |
11日の朝は、久しぶりの晴れ間が見られた。積雲、高層雲、風なし。
剣ヶ峰 キスリングを降ろし水を補給する
剣ヶ峰の水場にて2リットル水ポリ4発くむのに10分少々かかった。剣ヶ峰からさらに鎖場のある岩尾根を30分くらい3点確保で下る。御秘所よりけわしい。コースタイムに難。
地蔵山・地蔵小屋跡からは長坂をひたすら下る。9:55飯豊鉱泉通過。民宿6軒、電報電話あり。ここからロード。本川の出合まで比較的ゆっくりと、それから一ノ木まで走っていく。バス停は道路工事のため、橋を渡ったところに臨時のバス停があった。