1. 免疫抑制薬
自己免疫異常を抑制し、炎症や線維化の進行を防ぐ。
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 抗代謝薬 | ミコフェノール酸モフェチル | セルセプト | (DNA)プリン合成阻害 → T・Bリンパ球増殖抑制 | 感染症、胃腸障害、骨髄抑制 | 皮膚硬化・肺線維症に有効 |
| 葉酸拮抗薬 | メトトレキサート | メトトレキサート | ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)阻害 → DNA合成に必要な葉酸の産生を抑える→細胞分裂を抑制し、異常な免疫細胞の増殖を抑える。 | 感染症、骨髄抑制 | 皮膚硬化・関節リウマチに有効 |
| アルキル化薬 | シクロホスファミド | エンドキサン | DNAを架橋して、細胞分裂を阻害し、DNA合成阻害(特にT細胞とB細胞の増殖を抑制) → 免疫抑制 | 骨髄抑制、出血性膀胱炎 | 肺線維症進行例に使用、長期使用で膀胱癌リスク |
| カルシニューリン阻害薬 | シクロスポリン | ネオーラル | カルシニューリン阻害し,IL-2産生を抑えてT細胞活性抑制 | 腎障害、高血圧、糖尿病 | 難治例に使用 |
| 抗CD20モノクローナル抗体 | リツキシマブ | リツキサン | B細胞表面のCD20を標的とし、B細胞枯渇作用 | 感染症、低IgG血症 | 皮膚硬化・間質性肺炎に有効な可能性 |
シクロスポリンはシクロスフィリンという細胞内タンパク質と結合し、複合体を形成します。この複合体がカルシニューリンを阻害します。カルシニューリンはT細胞において重要な役割をはたし転写因子の活性化を介してサイトカインの産生(IL-2)の産生を促進する
2. 抗線維化薬
線維芽細胞の活性を抑え、線維化の進行を防ぐ。
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| チロシンキナーゼ阻害薬 | ニンテダニブ | オフェブ | 線維化に関与するチロシンキナーゼ阻害 | 下痢、肝障害 | 間質性肺炎の進行抑制 |
| 抗線維化薬 | ピルフェニドン | ピレスパ | TNF-α・TGF-β抑制 → 線維化抑制 | 光線過敏、胃腸障害 | 肺線維症に適応 |
オフェブは、線維芽細胞の増殖に関与するPDGFR、FGFR、VEGFRを選択的に阻害する薬剤です 上記の受容体を阻害することで線維芽細胞の増殖・活性化を抑制し、特発性肺線維症や全身性強皮症に伴う間質性肺疾患の進行を抑えられると考えられます。
3. 血管拡張薬
血管を拡張し、血流を改善する。
プロスタグランジン製剤
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| プロスタサイクリン誘導体 | ベラプロスト | ベラサス | PGI2誘導体 → 血管拡張・血小板凝集抑制作用 | ほてり、胃腸障害 | 経口投与可能、レイノー現象に使用 |
エンドセリン受容体拮抗薬
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| エンドセリンA/B受容体拮抗薬 | ボセンタン | トラクリア | エンドセリン受容体拮抗 → 血管拡張 | 肝障害、浮腫 | 肺高血圧症・デジタル潰瘍予防 |
Ca拮抗剤
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| Caチャネル遮断薬 | アムロジピン | アムロジン | Caチャネル遮断薬→ 血管拡張 | 低血圧、浮腫、動悸 | レイノー現象の治療 |
4. 抗炎症薬
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| ステロイド | プレドニゾロン | - | ステロイド受容体を介した抗炎症作用 | 感染症、糖尿病、骨粗鬆症 | 高容量使用で腎クリーゼリスク |
| 生物学製剤 | トシリズマブ | アクテムラ | IL-6受容体拮抗薬→炎症抑制 | 感染症、肝障害 | 皮膚硬化・肺線維症に有効な可能性 |
5. 消化管治療薬
プロトンポンプ阻害薬
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| PPI | エソメプラゾール | ネキシウム | 胃酸分泌抑制 | 頭痛、胃腸障害 | 長時間作用でVB12欠乏症 |
| P-CAB(カリウム競合型酸抑制薬) | ボノプラザン | タケキャブ | 胃酸分泌を強力に抑制 | 頭痛、胃腸障害 | GERD管理に必須、長時間作用 |
消化管運動改善薬
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| アセチルコリンエステラーゼ阻害薬 | アコチアシド | アコファイト | アセチルコリン分解抑制 → 胃排出能改善 | 胃腸障害 | 胃もたれ・早期満腹感の改善 |
| 5-HT4受容体作動薬 | モサプリド | ガスモチン | 5-HT4受容体を刺激し、アセチルコリンの遊離を促進することで消化管運動を改善する | 下痢、嘔吐、腹痛 | 食道機能改善によりGERDや嚥下障害の改善 |
| 消化管運動改善薬 | メトクロプラミド | プリンペラン | D2受容体拮抗→胃運動促進 | 錐体外路症状、不整脈 | 長期使用は慎重 |
| 消化管運動改善薬 | ドンペリドン | ナウゼリン | D2受容体拮抗 | 錐体外路症状、不整脈 | 食道逆流・胃排出遅延に有効 |
6. ACE阻害薬
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| ACE阻害薬 | エナラプリル | レニベース | ACE阻害 → 血管拡張 | 低血圧、高K血症 | 腎クリーゼの第一選択 |
| ACE阻害薬 | ラミプリル | タナトリル | ACE阻害 → 血管拡張 | 低血圧、高K血症 | 腎機能保護の可能性あり |
7. 抗血小板薬
血小板の凝集抑え、血栓形成を防ぐ
| 分類 | 一般名 | 商品名 | 作用機序 | 副作用 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| セロトニン受容体拮抗薬 | サルポグレラート | アンプラーグ | 血小板凝集抑制 → 末梢血流改善 | 胃腸障害、ほてり | 末梢循環障害に有効 |
| PDE3阻害 | シロスタゾール | プレタール | PDE3阻害→血管拡張・抗血小板 | 頭痛、動悸 | レイノー症候群に有効 |