気泉鍼灸治療院       蘇麗太極拳スタジオ

顔面神経麻痺

  顔面神経麻痺は片方の顔の筋肉が動かなくなってしまう病気です。表情を作る表情筋の麻痺ですから、笑ったりすると口が大きく麻痺していないほうへ引っ張られてしまいますし、目をつむっても片方は開いたままで白目をむいてしまいます。ですので人と会う時にとても気を使ってしまうそうです。
 中国の鍼灸科ではこの病気が最も多いかもしれません。そのくらい針が効くのです。西洋医学の病院でも薬だけでなく、針をしています。薬では治らないのを知っているからです。
原因は?  顔面神経麻痺は大きく分けて中枢性と末梢性があります。
 中枢性は脳の障害によるものです。顔面神経の根から障害を受けています。脳卒中や脳の外傷が原因です。
 末梢性は顔面神経の先だけ(木でいえば枝から葉っぱ)が障害を受けています。しかし麻痺の症状は中枢性よりもひどく、この病気になった時は大変驚くでしょう。末梢性の原因は不明となっています。しかし、多くの場合が朝起きたら顔が曲がっていたという方が多く、クーラーの風や窓の隙間風に顔が当たっていたと振り返っています。
 中医学では風邪が顔の経絡に入ってきたためとされ、数千年来針治療で治してきました。それではなぜ同じ条件で、なる人とならな人がいるのか。それはやはり疲労やストレスが原因で体が弱っていたからです。やはりここが根本なのかもしれません。


末梢性の症状 顔面神経麻痺は末梢性がほとんどです。中枢性の場合手足の障害が起きるのですぐ分かります。
筋肉が動かなくなってしまったほうの口が下がり、まぶたは閉じれなくなり開いたままです。眉毛も上がらないので額にシワがなくなります。ですので、笑ったり表情を作る時は力がないので、麻痺のないほうに引っ張られ、顔が大きく曲がってしまいます。


予後  この病気は軽いものから、重いものがあり程度は様々です。
 軽いものは勝手に10日くらいで治ってしまいますし、なっていることに気づかずに治っている人も多いです。しかし、治っても治療していないせいか、どれも私たち鍼灸師には一目でかかったことがあると分かります。まばたきの速度が左右違いますし、笑った表情が不自然にこわばっています。軽いものでも後遺症が残りますので、しっかり治療することが大切です。

 
重いものになるとかなりの後遺症が残ります。まばたきする度に口角が上に引っ張られあがります。また物を食べたり口を動かしていると目が自然に閉じてしまいます。この後遺症が最も多いです。
 この後遺症が残らないためにはとにかく早く治療を始めることです。なり始めてから1ヶ月が一番大切な時期です。3ヶ月までは回復の可能性が大きいのですが、6ヶ月を過ぎてしまうとかなり予後が悪くなり、後遺症が残ってしまいます。


治療法 治療は早ければ早いほうがいいです。悩んでいても治らないので早く決断して、治療することが大切です。
鍼灸はこの病気の原因である風邪や疲労を取り除くため、顔のツボ以外に、全身も治療し、回復力をつけながら治療していきます。


治療の症例を紹介しています。

案内と治療方針 当院治療の特徴 治療の例
中国本場の治療