8.(3)当事者意識ふたたび・案件とは
(「案件とは」で検索してきた方のために、「案件」の簡単な定義をこの囲みの中で書いておきます。) プロバイダーの掲示板とかの質問コーナーで、『案件とは』というのを見かけたので、回答しようと次の文章を作りました。 案件を辞書で調べると「問題となっている事柄」という意味が出てきます。ビジネスの世界ではこの意味が一番近いと思います。 私は、『案件とは、利害関係者の関心が集中している事柄』ということだと考えています。 職業によって関心は異なりますので、職業毎に「案件」が指すものが異なってきます。 弁護士であれば、訴訟事件が案件ですし、(職業ではないですが)会議においては議案が案件です。 ビジネスでの関心は儲けることですから、儲かること、儲かりそうなことが案件です。 私は不動産売買の仲介をやっていますので、売主様、買主様のニーズが合ってできる売買取引を案件と呼びます。(売買取引ができて仲介手数料を頂きます。) これからできそうな取引や、潜在的にはニーズが合致すると思われるような、「場合によっては取引に至るという状態」も案件とよびます(むしろそちらの方が関心が高いので、将来、取引に至りそうな状態を案件と呼ぶことが多いです)。 こんな感じの回答はいかがですか? ところが、こういう質問には回答に期限があるのですね。 かなり古い質問だったようで、せっかく書いた文章を発表する機会を失ってしまいました。 ので、ここに載せました。 (「案件とは」について、とくにビジネスにおける「案件」の本質について語っている箇所がありますので、次のリンクページをご覧ください。 3.当事者意識最終定理(2)案件ってなんでしょう? ) 案件とは何かが分れば、次は案件に没頭する状態である「当事者意識」について考えてみましょう。以下のツイッターからの引用は「当事者意識」について語ったものです。 |
5:49
AM May 16th mobile webから |
なぜか消えてしまいましたがお返事します。RT @ I さん @cbvr4thes こんな時こそ当事者意識が必要となるんですね。 |
5:51
AM May 16th mobile webから |
(また、タイムラインを汚しちゃいます。15ツイートぐらい。なるべく時間をあけてUPするようにします。) |
6:29
AM May 16th mobile webから |
Eメールでやってた授業のテーマは『当事者意識とは何か』でしたね。当事者意識を英語でなんと言うでしょう。 consciousness
of the person concerned ではありません。 |
1:17
PM May 16th mobile webから |
“sense of ownership” です。所有者としての意識という語感ではなく、日本語の当事者意識と全く同じ意味だそうです。十数年前、アメリカの大手化学メーカーとの大きな取引の打ち上げパーティの時、日本法人の総務部長さんから教えてもらいました。 |
1:30
PM May 16th mobile webから |
先日たまたま目にしたのですが、経営コンサルタントの大前研一さんが“sense of
ownership” はアメリカの経営学の中で多く論じられている重要なテーマだということを書いていました。確かに、日本語のサイト検索では出てきませんが、設定を英語に変えると色々ヒットします。 |
2:45
PM May 16th mobile webから |
さて、本題です。当事者意識を言い換えて、もっとも近い言葉は、『案件に自己同一化する』です。「私」から見ると、これは、『案件に感情移入する』と同じ事になります。(案件=関係、に感情移入することについては、もう一つのアカウントを見てください。) |
2:54
PM May 16th mobile webから |
逆に、案件から見ると、どうでしょう。 |
3:39
PM May 16th mobile web |
案件は独自の論理、法則があり、それに反するようなことをしても、前には進みません。前に進めるためには、案件の論理に従わなければなりません。案件から見ると「私」は従順な僕(しもべ)です。『案件が「私」にのりうつっている』、と言っても良いと思います。 |
8:02
PM May 16th mobile web |
Eメールの授業Season2 補題4で土地の神様にのりうつられるという比喩を使いました。もう一つのアカウントで案件を龍のイメージで語っていたのも同じことです。龍は龍神様ですね。(張りっぱなしの伏線回収できて良かった。龍のイメージはもう一つ伏線を兼ねていますが回収できるかな。) |
8:04
PM May 16th mobile web |
『案件に感情移入する』と『案件にのりうつられる』は、当事者意識という一つのものの二つの側面です。『案件に感情移入する』方法は、分かりにくくて申し訳ないのですが、もう一つのアカウントで説明しました。 |
8:06
PM May 16th mobile web |
『案件に感情移入』できれば、何の問題も無いのですが、案件がみえない、気力が充実していない等色々な理由で当事者意識が湧かないこともあります。経験しないと分かりにくいと思いますが、『案件にのりうつられる』という感覚を利用する手があります。 |
8:10
PM May 16th mobile web |
『案件にのりうつられる』方法は、主体が案件の方にあるので、ある意味「神頼み」みたいなものですが、少なくともそれに関わっていなければ、のりうつられることはあり得ません。 |
8:11
PM May 16th mobile web |
私達は不動産業なので、確実な方法とは言えないまでも、有力な方法があります。『その場に行って、それをぼうっと眺める』、です。もっと良いのは『その場に行って、それの絵を描く』、です。とにかく現場にいるというのが重要だと思います。パッとしませんが、これもノウハウです。 |
8:13
PM May 16th mobile web |
たぶん別の業界でも基本は同じなのだと思います。だって、警察業界(?)でも、「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」って言っている人がいましたもんね(踊る大捜査線は古いのかな)。 |
8:14
PM May 16th mobile web |
というわけで、Iさん、残念ながら、当事者意識を持ったら最後、自分の都合では動けなくなってしまいます(のりうつられているのですから)。土日も仕事のことが頭を離れないのは当たり前です。ご愁傷様。 |
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アップロード日 2010.11.7