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 8日【大川嶺】
 8月に入って、兄の法事、おっちゃんの四国ガンセンターでの検査、ハローワークと結構用事があった。その四国ガンセンターの検査結果が出るまで、なんだか落ち着かないし予定を入れられない。仕方なく、ドライブで渓流釣りも出来る所と大川嶺に決めた。

カノコユリ イブキトラノオ と コオニユリ? シモツケソウ イヨフウロ
 夏休みの日曜日だと言うのに、人が誰もいない大川嶺にはコオニユリ、イブキトラノオ、シモツケソウ、シコクフウロ、ツリガネニンジン等がたくさん咲いていた。


オオムラサキ? おっちゃん曰く アマゴ
 大川嶺のブナ林を過ぎた沢から、おっちゃんが渓流釣りに入ったが、その沢は滝が多そうだったので私は遠慮した。車の中で寝て待っていたのだが、やっぱり2時間あまりは退屈だった。その間にも、車が通り過ぎたのは4、5台だけだった。


 9日【皿ヶ嶺】

 昨日、渓流釣りについて行くのを躊躇したのは、体力的に自信がなかったのも原因なので、これでは何時までたっても活動的な生活が送れないと思い立ち、朝から出掛けたおっちゃんが帰ってから“皿ヶ嶺”に行く事にした。

11:17 登山口 メコノプシス・グランディス 
 風穴の登山口を11時過ぎに出発。まずは、ヒマラヤのケシをみて歩き始める。登山道にはすがすがしい緑の中に花々が咲き乱れ、曇っているのでそんなに暑くない。

タマアジサイ ウバユリ 登山道の様子
 花はアジサイなのに、ヤマシャクヤクのような蕾がついている花を見つけた。帰って調べるとタマアジサイだった。なるほどねぇ〜 上手く名前をつけるもんだな〜。ウバユリもあちこちに咲いている。

11:35 新しい道が出来ている 岩の所もギンバイソウの群落 下を見れば谷にもギンバイソウの群落
 前回は12月で雪の登山道だったが、今回は緑に覆われた大木やギンバイソウの群落の中を歩けて、あらためて皿ヶ嶺の素晴らしさを再認識出来た。目新しい標識があり、その横に登山道が整備されているようだ。男性が二人、途中の小沢の上でなにやら観察していたので、「珍しいものがあるのですか?」と聞くと、「もう終わりかけですがイワタバコが咲いています」との事だった。季節季節にこうやって確認にやって来るんだな〜と思った。

いつもの枯れ木があるベンチで休憩 森のフラダンサーにご挨拶 ヒオウギ
 いつものベンチで休み、いつものブナに挨拶して竜神平に到着。ここでやっと休んでいた二人の男性に会う。

12:13 綺麗に手入れされたな〜! 頂上へ向かう登山道も整備されている 12:40 頂上着
 愛大小屋は、新築したように綺麗に補修されていた。頂上に向かう登山道も整備されていて有り難いが、この板の上は滑りやすかった。頂上にはご夫婦が食事中だった。わいわい隊も食卓と丸太の椅子が置かれていたので、そこでおにぎりを食べた。新しく立っている頂上の標識の陰に、先のご夫婦の所属していた団体が以前付けた標識を見つけて感慨深げだった。竜神平で休んでいた男性二人が上ってきて、ひとしきり標識の話をしていた。

13:5 下山開始 咲き残ったツツジが咲いている 13:15 十字路 13:27 引地山への分岐
 軽く挨拶をして頂上を後にする。上る途中で見つけた新しく付けられた道に下りようと、十字路から引地山方面に向かう。

クサアジサイ ビックリさせられた蛙 整備された登山道
 白い花が多い中、彩りはあちこちに咲いているこのクサアジサイだ。おっちゃんが又、大袈裟に驚いている(笑)ので見ると大きなカエルだった。笹原に立派な踏み跡があったので行ってみると展望台のようだが、知らずにすすむと落ちてしまいそうだ。引地山への分岐をやり過ごして少しで風穴へ直接下りる道と、新しく整備されたらしい道があったので予定通り後者にする。

13:42 トラバース道に合流 13:53 風穴に帰る
 雨が降り出してきたが、気にせず下りる。道はよく整備されているが、それでも新しく置かれた踏み石などは浮いている事があるので充分気をつけないといけない。程なく登山道に出る。

 風穴には、水の元でそうめん流しを食べた後の家族連れや、若者のグループが次々にやってくる。しばし天然のクーラーを楽しむ。


ヒヨドリバナにアサギマダラが三頭舞っていた
 ヒヨドリバナにアサギマダラが蜜をすって舞っているのを見つけた。困った時の“皿ヶ嶺”、我が家から登山口まで20分、ほんとうにいい山だ。♪

 16日【高瀑】
先週は、月曜日に皿ヶ嶺に行った後も、どこかへ足慣らしに行こうと思っていたのだが、おっちゃんが出掛けたり、四国ガンセンターに検査結果を聞きに行ったり(幸い胃のポリープも急いでとらなくてよいし、細胞検査もそれ程悪いものでないので六ヶ月毎の検査でよいとの事になった)、お墓参りに行ったりと山に行けなかった。

 明日こそは行けると話していたのに、昼間にちょっとした事で足を滑らせ向こう脛を打ってしまったのだが、すぐに湿布をしたら全然大丈夫だった。ところが、その時に膝の筋を痛めていたのか・・・、お風呂から出たとたんに立てないくらい痛くなった。筋がのっているだけなのか、万事休す・・・。(>_<) 急いで膝にも湿布を貼り就寝。朝になって、痛みがあまりないし、関節安定の機能があるCW-Xをはいていけば大丈夫だろうと決行した。前にリウマチで膝が痛い時に買っておいた膝のサポータもザックにつめる。

10:25 出発 標識が整備されている 渡渉
 おっちゃんは、沢を歩き、あわよくば渓流釣りもと準備をしているようだ。登山靴は持って行かないの? と聞くも沢靴があるとの返事。最近、休憩所がある林道終点まで車で行けるようになったとの事で高瀑に行く事にした。山歩きを始めたばかりの頃(1997.12.7)と、滝から二の森に行った(2001.10.14)時と二回行っている。

 石鎚林道を走っていると、見晴らしのいい所で軽トラが停まっていて、70歳前後のご夫婦が地図を広げて山を見ていた。終点で、さあ〜どうする? 沢を歩くのか、高瀑まで登山道を行くのか? それとも、私の膝が心配なので偵察だけにするのか? と決まらずにいると、さっきのご夫婦がやってきて、花を見て滝まで行くとの事。そして準備をして出発された。ところが、ふと見ると休憩所の横から延びている林道を歩いて行っているじゃ〜ないの。おいおい、何処行くの!? 呼び止めて、滝への入り口はここですよと教えてあげる。

結局、沢歩きはやめて滝まで行く事にする。トレッキングシューズしかないが仕方ない。すぐの渡渉は、登山靴でないので滑りそうで少し難儀したがクリアできた。

鞍瀬の稜線が見えて来た 倒木を潜る 朽ちかけた橋、梯子を何度も通る
 もっと、歩きやすい道だったと思うのに梯子も朽ちかけているので慎重にあるかないといけない。先行のご夫婦が、「こんなにひどい所とは知りませんでした〜」と、休んでいた。
滝で一服 ざれた所も慎重に 難所の梯子を上ると、西冠が見える
 コンクリートの橋から見える滝の所で、休憩。崩れたような場所も慎重に登る。登りきった所からは、西の冠岳が見えた。

岩の上に黄色い物 イワタバコ
 河原に下りて、低木が生えている場所は少し道が分かりにくい。ふと岸壁をみると黄色い花が咲いていた。

12:15 滝に到着 高瀑の滝
 そして、天狗の子育て岩を回り込むと、滝が見えて来る筈だが・・・、晴天続きだったので水量が少ない為か近くまで行かないと滝だと思えない感じだった。カメラを持って行ったのだが、もうへとへとで、滝自体もそれ程写そうと思う感じじゃなかったので、2、3枚写しただけだった。そうこうしているうちに、ご夫婦が来て「知り合いから、花が咲いていると聞いて地図も貰って来たがこんなにたいへんとは思わなかった。」、奥さんが「最初の渡渉場所で沢に落ちました〜。コンデジが濡れて動かなくなりました。」と言うので男性に「お年は?」と聞くと「73才」との事。そして、知り合いという方が85歳と言うじゃないの〜! 「お先に」と言って別れたが、無事に下りれただろうか・・・。私の膝は全然痛くもならず大丈夫だった。

 休憩所でコーヒーを飲みながら広場に設置されている『高瀑自然研究路』という厚生省・愛媛県が立てた立派な案内板を読む。『ここは海抜約1000m、滝まで約60分(約1800m)で、高さ132mの滝に着きます。』等と書かれている。滝まで一時間?? 嘘だろう? 以前は若かったし、それ程梯子等が痛んでなかったのだろう、そんなに怖くはなかった。標識などは、最近整備されているようだが、梯子などは大分痛んでいるので、ちゃんと掛け替えて貰いたいものだ。


 
20日【皿ヶ嶺】
 朝、近所に住む、おっちゃんの元同僚U氏がやってきた。皿ヶ嶺に行かないかと誘われる。おっちゃんは父母を病院に連れて行く事になっているのでそれが済んでから行こうという事になった。

フシグロセンノウ 風穴を11:30に出発
 今日は、U氏が車を出してくれたのでおっちゃんは楽だ。水の元は、相変わらずそうめん流し(8月22日まで)で賑わっている。風穴もこの時期は涼を求める観光客で賑わっている。その人たちを尻目に、尾根道コースを登る。

菊科の花 尾根道への途中で休憩
 ほんの9日前に登った時にはまだ夏の花が花盛りだったが、この暑さの中でも、もう初秋の花が咲き始めている。尾根道を登り切り、ひょいと出る広い平らな場所はいつ来ても気持ちが良い。遅い出発なのでお腹が空き、ここでお昼にする。

引地山分岐 ヤマジノホトトギス 十字路
 涼しい木陰でゆったりして、少しトラバースすると引地山と皿ヶ嶺の縦走路に出る。良い天気の日でも、適当な木陰となっているので気持ちがよい。ふと見るとヤマジノホトトギスが咲いている。小さな花だが、おっちゃんにしてはピントが合っている。十字路は皿ヶ峰山頂に向かう。

頂上 竜神小屋 ヒオウギ ツリガネニンジン
 今日は珍しく登山道では誰にも会わなかった。頂上でおやつを食べて竜神平に向かう。愛大小屋の中を覗いてみた。木の香りが漂う新品の床と、食卓が作られていて山小屋とは思えない程綺麗だ。おっちゃんがコーヒーを入れてくれてゆったりした。

カワラナデシコ すっかり秋の気配 赤とんぼ 
 下山は、竜神平を横切り、上林峠からの登山道に出て風穴へ下りる事にした。ススキや、カワラナデシコ、ツリガネニンジンが秋の風情を感じさせる。赤とんぼも飛んでいた。

ブナ ブナの間の登山道
 竜神平を抜けて自然林をゆったり歩いていると、近くにこんないい山がある幸せがこみあげてきた。竜神平への分岐を過ぎ、いつも休憩するベンチの辺りで、私達だけかと思っていたが、もう一組のグループが下りて来るのが見えた。

 これからも出来るだけ登りたいと思っている。


 
27日【石墨山】
 昨夜、義母から朝9時に病院に連れて行ってと頼まれたので、山へ行く予定がダメになった。ところが、朝になって今日は病院のバスがあるので来なくていいという電話があり、急遽山へ行ける事になった。それで近場の石墨山にした。waiwai隊が1997年に一番最初に登った山だ。

9:50出発 9:55 標識 機材の横をすり抜ける
 唐岬ノ滝休憩所にある登山口から出発。道路から山に入ると直ぐに標識がある。すると、直ぐに植林の中に伐採する杉を運ぶのだろう広い道が出来ている。

10:0 右に行くと行き止まりだった 10:20 こんな上にも機材が 10:24 分岐
 すぐに道は分かれていてキャタピラーが置いてある方に行くと行き止まりだった。引き返して真っすぐの道を行く。これが結構きつい登りなのだ。まさに伐採してしまうのか、間伐なのか上のほうにも機材がある。こんな道を登るのは疲れる。途中で、『昭和37年に職員、生徒全員で植えました』と書かれた木が立ってられていたので、ここの木は植えて48年になるのだな〜。この杉林の持ち主の東温高校の小屋の前で休憩する。

山主からの注意書き 東温高校の小屋 ノダケ
 2004年7月11日に黒森峠から登った時に、≪登山道の脇に植えられたヒノキの苗木の枝が何本か折られている。。誰が所有している山か知らないが、通らせて貰っているのだから、植えている木の枝は折らないほうがいいのでは・・と思った。≫と書いているが、今回は山主さんが(勝手に枝を折らないで下さい)と看板を立てている。そりゃそうよね〜。ここのヒノキの木は大分大きくなっていた。

11:25 尾根に到着 法師山方面とススキ
 山登りの時は、“あそこは簡単! 楽に登れる”とあなどっているときつい、“登りがきついから頑張ろう!”と気を引き締めていると案外楽だったりする。今回も、石墨の分かれまでの最後の急登はきついぞ! と自分に言い聞かせて登る。途中でおっちゃんが「もうそこやな〜」と言うもんだから・・・、「ええ〜 こんなに簡単に〜?」と思った瞬間、それからがきつかった。(^_^;)

石墨の分かれにひょいと躍り出ると、そこはススキが風にたなびき秋の風情だ。

岩場からみた石墨山 12:50 石墨山 13:30 割石峠
 少し休んだ後、「ここからまだピークを三つくらい越えないといけないよね」と出発。すっかりメタボの体型になった私は、山頂まで行かなくても手前の展望岩で待っていようと思いながら登る。そして、おっちゃんだけ山頂へ。これがピストンの良い所よね〜。(殴)

 登山道の笹が伸びて、登りはいいが下りは足元が見えないので岩などでよく滑る。こんな時、何気なく歩いている登山道も、整備して下さる方がいるからこそ快適に歩けるんだと感謝の気持ちがわいてくる。

 下山はおっちゃんの事だから法師山の方から下りるのかと思っていたら、地図も持ってないしとの事でピストンで下りた。途中で、「先週は石鎚山に初めて登って、今日はここに来たんですがこんなにきついとは思いませんでした」と犬連れの若夫婦(?)が休んでいたので少し話しをしてわかれた。植林帯の道路は登山靴ではしんどい、おっちゃんは走って下りていたけどね。