タイトルバー トップへ メールはこちらから
トップ歌に願いを>第115回

CD Release

第115回 雪中歌

はじめに

 今週には12月に入り、暦の上でも気分の上でもいよいよ冬に入っていきます。そして、「冬の風物詩」といわれたときに、だいたいの人はまず雪を思い浮かべるのではないでしょうか。南の人は憧れを持って思い浮かべるでしょうし、北の人は暮らしの一部としても捉えるという、そのイメージの違いはあるにせよ、冬には雪がついてきます。
 今回は、そんな「雪」が登場する歌を少し見てみようかな、と思っています。

光を放って

 雪はそれ自体に光を放つ能力はないんですが、何せその色がほぼ純白ですからね。何か、思い浮かべたときにきらきらしているように感じることがあります。だからかどうか、雪が出てくる曲にはどっかきらめいたのが多いようにも思えるときがあります。
 まーちゃんで言ったら、「真冬のセレナーデ」がそういう曲じゃないかな、と。詞を読んでると、まーちゃんもそんなイメージを持っているのが分かりますし、アレンジもけっこうきらきらしている感じですしね。メロディラインはきらめいたって言うよりは穏やかな感じだから、やっぱ詞とアレンジの力でしょう。他の人で言ったら、サザンオールスターズの「クリスマス・ラブ(涙のあとには白い雪が降る)」がそうでしょう。他にも、純粋には「雪の歌」とは言えないんですが、渡辺美里さんの「いつか きっと」もそうなんですが、こうした曲にきらきらした感じを受けるのには、サウンド面での影響が大きいんでしょうね。どれをとってみてもそうしたアレンジになってますから。
 また、実際に「雪明り」って言葉がありますが、積もってる雪はそれ自体光ってるように見えるときもあります。そうしたときは、雪が音を吸い取ることもあって、静かになるんですよね。神秘的とでも言えばいいような感じでしょうか。「X'mas time Hold me tight」がその雰囲気に満たされた曲だと思います。この曲の場合、場面が夜のこともあって、照らしているのがその光だけなので、なおさらそうなっているのではないでしょうか。

寒いからこそ

 「真冬のセレナーデ」や「X'mas time Hold me tight」もそうなんですが、雪を歌っている歌にはどこか温かさを感じるものが多いように感じます。他に言えば、水樹奈々さんの「真冬の観覧車」とか水野愛日さんの「White Wish」あたりがそうでしょうね。以前(第17回)、「温かさを感じる歌」について書いたとおり、周りが寒いからこそ温もりを求めるっていうところはあると思います。
 まぁ、雪自体が温かさを感じさせるわけではもちろんなくて、上に書いた曲がそうなように温もりを与えてくれるのは人と人とのつながりだったり、あるいは岡崎律子さんの「冬の陽」では陽の光、あるいは希望の光からですか。冷たさがそこにあるからこそ、対比によっていろんなものの温かさが目立つんでしょう。
 そうした意味で面白いのは岡崎律子さんの「4月の雪」で、雪が降ってはいてもすぐ溶けて消える様子にすぐそこまできている暖かな春を実感するんですよね。だから、上に書いている曲とは逆のパターンですか。温かさの中で冷たさを感じることで、なお温かさが引き立っているんじゃないかと思います。

最後に

 というわけで、雪が出てくる歌についてちょっと見てみました。
 今回のテーマを何気なしに決めてから思い出したんですが、まーちゃんってこうした歌を今までほとんど歌ってないんでしたね。ただ、その歌ってる2曲が、まーちゃんの歌にある温かさを十分に感じさせるものなんですけどね。今度出る「mine」ではそうした歌は出てくるんでしょうか?


 というわけで、次回はそのアルバム「mine」について、ほぼ第一印象でちょっと書いてみようかな、と思っています。

Top | Past & Now | 作品紹介 | Data Files | 歌に願いを | Event Report
Photograph | まーちゃんラジオメモ | 管理人室 | 更新履歴 | Links | Contact
©2001-2025 by TyM