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CD Release

第15回 テーマソング

はじめに

 秋の番組改変期になり、TV、ラジオでは新番組がスタートしました。それに伴って、それらのテーマソングも発表され、そろそろ発売になる頃でしょう。そういう時期なんで、今回はテーマソングでいいのにはどんなのがあるかな、ということを見ていきたいと思います。
 …って、飯塚雅弓さんがこれまで「飯塚雅弓」として歌ったテーマソングって、「もしも……」ぐらいしかないじゃないか(笑)。まあ、今回は昔のものも見ていくということで。

「テーマソング」とは

 日本語にして「主題歌」。簡単にいえば、その作品のテーマを歌にしたもの、ということになるでしょうか。だから、当然作品のテーマによって、テーマソングの曲調も決まってくるわけですね。高原を舞台にした作品なら、伸びやかな曲になるでしょうし、(例えば、「サウンド・オブ・ミュージック」の「Sound of Music」)ラブストーリーなら当然ラブソングになります。
 まあ、「いたとん」や「メガスマ」みたいな、パーソナリティの個性を中心とした番組では、そのパーソナリティの歌を使っていればテーマソングになるわけですけど。
 で、テーマソングっていうのがそういうものである以上、やっぱり作品の内容を反映しているものが当然使われるべきだ…と思っているんですが、現実を見てみると…どうでしょうね、あんまりそうなっていないようなものもけっこうあるような気がしないじゃないんですが。

雅弓さんが歌ったものについて

 で、本当はここで「もしも……」について書かないといけないんですが…。「時空探偵ゲンシくん」は見ていないんですね(苦笑)。まあ、けっこう低年齢層が対象かな、という印象はあるんですけど。だから、あれだけストレートに明るい(雅弓さんの曲としても明るい)ものになっているんでしょう。
 しょうがないから、他のところに行きましょうか。

「かたおもい」

(97年TXN系アニメーション「新・天地無用!」第24話「陽炎の 如き現の 夢語り」)
 この曲は、この作品においては佐久耶のテーマソングとなります。天地がなかなかはっきりしないし、魎呼や阿重霞たちとの絆は強いし…。なんてことに直面していると、佐久耶としては気持ちは沈みます。それに、自分は幽戯の影でしかないと知らされるし…。そうしたことを全て受け止めて、最後に見つけた居場所は、天地の心の中。天地の胸を軽く叩いて、「私はここにいるから」といった言葉が、歌詞にとても重なっていました。

「戦え!楽勝!ハイパー・ドール」

 95年のOVA「楽勝!ハイパー・ドール」のテーマソングです。野上ゆかなさんとのデュエットで歌っています。本当は楽勝なのに、なぜか苦戦してみせるハイパードール二人の美学を追求した傑作だと思います。ほんと、こういう歌詞を書かせたら、枯堂先生すごいよなぁ(笑)。
 余談ですが、この作品、雅弓さんはけっこう声を低く作ってますんで、時々、「まーちゃんどこ」ってことになってたりして(笑)。

「Pure Blue」、「Love Forever」

(01年TXNアニメーション「チャンス トライアングルセッション」)
 この8月に終了した「チャンス」の2曲ですね。榎本温子さん、山本麻里亜さんとのトリオ(作品中では「R-3」ですね)で歌っています。まあ、以前にかなり書いたので、そちらを見ていただきたいところです。「Pure Blue」はこの作品のスターダムストーリーの一面を、「Love Forever」は失われた愛の物語の一面をよく表現していると思います。
 そして、特筆すべきは、この両曲の作品の中での使い方でしょうね。普通は、OP、EDだけなのに、作品中のキーとなる要素として、徹底的に使ってきました。さすがは「ミュージカルアニメーション」といったところでしょう。ある意味、テーマソングってのはこうじゃなくちゃっていう気もします。

 …とまあ、雅弓さんに関してはこんなところでしょうかね。

他のところでは…

 アニメのテーマソングを書かせたら上手いのは、林原めぐみさんだと思います。「セイバーマリオネット」の一連の作品なんかは、作品にも合っているし、林原さんの個性も出ていて、聞いていてけっこううならされましたね。
 あと、今のもので言えば、「シャーマンキング」のテーマソングの「Over Soul」。タイトルからして狙ってますが(笑)、やっぱり歌詞もあの世界にマッチしてるし、林原さんの曲でもあり、なんですよね。アレンジも、サビの前に日本的な音を入れてみたりしてますし。
 泉川そらさんも上手ですね。「花さか天使テンテンくん」のテーマソング「tu-la-la」を歌ってますが、あれだけ作品とピッタリあった歌詞を書ければ、見ている子供たちの中にすっと入っていくように思います。
 後もうお一方挙げるとすれば、枯堂夏子先生でしょう。「天地無用! 魍皇鬼」で、天地を見つめる魍呼の心の奥を描いた「月のTRAGEDY」や、「魔法少女プリティサミー」(TV版)で、「魔法は心の持ちようなんだ」といってのけた「夢見れば夢は夢じゃない」、「バトルアスリーテス大運動会」(OVA版)で、「小さなことでも、昨日できなかったことができたら胸を張っていいんだ」とまっとうに(笑)励ましてくれる(でも、この曲聞くと泣けますよ)「胸を張ろう!」など、秀作、傑作がいくつもあります。 で、これはテーマソングではなくイメージソングなんですが、「バトルアスリーテス大運動会」の「ブルマの秘め事」を一度聞いてみてください。これは、他の誰にも書けないと思います(爆笑)。(全て「万謡集〜枯堂夏子作品集〜に入ってます。が…今はちょっと入手が難しいかな?)

最後に

 うーん、なんだかんだいって、アニメだけになってしまった。あんまり実写は見ない人なもので。でも、どうでしたか? すくなくとも、テーマソングっていうのは、「男と女が出てりゃそれでラブソングにすりゃいいんだ」ってものじゃないってことは、上に書いたものを聞いていただければ分かると思います(固有名詞は出さないけど、あるでしょ、いろいろと)。


 さて、次回なんですが、秋になって夜が長くなってきました。たまには、空を見ながら大事な人のことを思って見ましょう。ということで、次は「優しい約束〜TO MY FRIEND〜」をやりたいと思います。(11月11日更新)

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