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【9月市議会】 久喜地区でもデマンド交通を導入する?
『声と眼』537号 2017/9/11

 現在、久喜地区では市内循環バスが7路線、菖蒲地区、栗橋・鷲宮地区でそれぞれデマンドバス・タクシーが2台ずつ運行しています。
デマンド交通は市民が誰でも登録できて1回300円、乗り合い制です。
市では久喜地区でもデマンドタクシーを導入する方針で、1月から1年間の実証実験を行うために、補正予算に年度内の費用680万円を計上しました。

 普通、デマンド交通とは予約制の乗り合いバスやタクシーのことを言います。
今回、市が行うデマンドタクシー実証実験は、高齢者・障害者・介護保険や難病の認定者だけを対象として、各タクシー会社1台ずつに限定して、個別に電話で予約して単独で利用し、料金の半額(1500円まで)を市が補助するというものです。
しかしこれでは高齢者などに運賃の半額を補助する、福祉タクシー制度と変わりません。

 市は1年間かけて何を“実証”し、その後にどのようなデマンド交通をやろうとしているのでしょうか。
もしかしたら実証実験後に、現在の2地区で運行しているデマンド交通も対象者を高齢者や障害者などに狭めて、300円の料金も引き上げようという狙いなのか、また久喜地区の循環バスを縮小・廃止して福祉タクシーに置き換えようとしているのかなど、“実証実験”の意図を明確にさせていく必要があります。

★久喜地区でもデマンドバスを走らせてほしいという要望が強いのは確かだが、なぜこの時期に「福祉タクシー」補助制度の実証実験なのか。
来年4月の市長選へのパフォーマンスではないかとの憶測もある。★


【9月市議会】 理科大跡地、物流施設への侵入道路計画
2016/12/9

 理科大跡地の6割部分がレッドウッドグループに売却され、巨大物流施設の建設に伴い、上清久の県道川越栗橋線(東北自動車道の東側)から物流施設への進入道路が建設されることになりました。《下の記事の図面を参照ください。》
 新しい道路は車道幅員9m、延長距離約100mですが、この周辺は大雨が降るとすぐに道路や田畑に冠水してしまう地域です。
 そこで理科大敷地内にも調整池が設けられているのですが、この道路の南側にも遊水池を設置します。
 またこの道路のすぐ北側には、養護老人ホーム偕楽荘があります。
 つまりお年寄りの方々の生活の場である偕楽荘の南側、陽の当たる方を、流通センターへの配送トラックが24時間、365日、ひっきりなしに通過することになるのです。
 市によると、事業者の見積もりでは1日150〜230台が通ると言うことですが、果たしてそれだけですむものかどうか、実際には数百台にも及ぶのではないかと心配されています。

 この辺は地盤が歩く、今月18日に地元住民に対する説明会を行い、地盤調査、地質ようさなどを経て、来年2月くらいから事業者が工事を実施する計画です。
 この道路は、物流施設の建設工事への工事用道路として使われ、その後、市に寄附されることになっています。
 物流施設の工事は16か月くらいかかると見込まれています。


【9月市議会】 理科大跡地の活用計画を公表
『声と眼』522号 2016/12/4

 11月21日に市議会全員協議会が開かれ、理科大跡地の活用計画(案)が公表されました。
今春から市民のアイデアを募集し、8月に活用計画原案を作成して市民の意見を募集していました。
39団体・個人から108件の意見が提出されましたが、結果的に最終計画に反映したのは、公共交通などの交通利便性について今後検討する 施設改修の財政計画を明らかにする、の2件にとどまりました。

教育委員会、子育て支援センターなど


【A棟】解体、
【B棟】1F/西児童館・子育て支援センター、2F/教育委員会事務局、3F/教育センター、
【C棟】1F/ラウンジ、2・3F/教育ホール・視聴覚ホール、
【D棟】教育委員会事務局、
【E棟】1・2F/こども図書館、
【F棟】1F/市民ギャラリー・多目的ホール・シルバー人材センター、2F/厚生室、
【特別教室棟】1〜3F/生涯学習センター

改修費約9億円、2019年完成

 来年度から改修工事に着工し、まず1年後に教育委員会事務局を移転、最終的に全体の改修工事が完成して、子育て支援センターやこども図書館が設置されて利用が開始されるのは4年後の予定です。

 改修工事の総額は、現在のところ概算で8億8092万円にのぼる見込みです。

[設計費・工事費(監理費含む)は万円未満四捨五入]

【第1期工事=C・D・F棟改修】
 2016年度に設計→17年度に改修工事を実施→18年1月に教育委員会事務局を移転、供用開始
 設計費593万円、工事費1億1905万円

【第2期工事=A棟解体および外構工事】
 2016・17年度に設計→17年度に工事を実施
◆A棟解体工事…設計費383万円、工事費8463万円
◆外構工事(駐車場整備など)測量費224万円、設計費192万円、工事費7956万円

【第3期工事=特別教室棟・B・C・D・E・F棟改修】
◆特別教室棟改修…2017年度に設計→18年度に工事
2019年度に生涯学習センターとして供用開始 設計費801万円、工事費1億5413万円
◆B・C・D・E・F棟改修…2017・18年度に設計→18・19年度に工事→20年度に子育て支援センターとして供用開始 設計費1835万円、工事費4億328万円


巨大物流センターで環境はどうなる?

 一方、理科大から流通企業(レッドウッドグループ)に売却された6割部分・約8万平方kmには、巨大物流施設が建設される計画です。
事業者側は今年3月には[延床面積約14万5000m2、各階約3万5000m2のランプウエイ方式の物流施設を建設。2018年半ばの完成をめざす]という計画を公表していました。

 これに対して市では周辺環境を悪化させないために、「地区計画」を定めて規制をかける方針で協議を続けてきましたが、結果的にはほぼ計画通りの物流センターの建設を容認することになりました。
建設規模は[延床面積約15万5600m2、建築面積3万9900m2、4階建て、高さ31m]とされています。
市では建物の北側斜線の規制の他、多量降雨時の周辺の冠水を防止するために調整池を掘り下げて現在の1.6倍程度の容量を確保させたなどとしています。

 進入路は、養護老人ホーム偕楽荘のすぐ南側に、車道幅員9m(両側歩道)、延長100mの道路が新設されます。
ここを24時間365日、トラックが走る!?



★「地区計画」は、年内に地域の説明会、1月に市民への縦覧と意見の提出、3月には決定の方針。その後、物流センター事業者の開発許可手続きを経て、1年後くらいには完成の見込みです。★


理科大跡地の活用へ、校舎改修費用は約9億円
2016/11/23

 11月21日に市議会全員協議会が開かれ、理科大跡地の活用計画(案)が公表されました。
【久喜市のホームページ・東京理科大学跡地の活用計画へのリンク】
 5月に市の活用計画原案を作成して、市民のパブリックコメントを募集していました。
39団体・個人から108件の意見が提出されましたが、結果的に、最終計画に反映したのは、以下の2件にとどまりました。
 ・交通利便性について、今後検討する
 ・校舎の改修などの財政計画を明らかにする

最終的に改修工事が完成して、子育て支援センターやこども図書館の設置が完了するのは3年後の2019年の予定です。

 【工事予定】
概算工事費は、万円未満は四捨五入
     概算工事額  
第1期工事
(C・D・F棟改修)
教育委員会事務局棟
設計 593万 2016年度
工事 1億1309万 2017年度 
監理 597万
第2期工事
(A棟解体)
設計 383万 2016・17年度
工事 8410万 2017年度年度 
監理 54万
第2期工事
(外構工事)
駐車場整備など
測量 224万 2016年度
設計 192万 2016・17年度
工事 7742万 2017年度年度 
監理 213万
第3期工事
(特別教室棟改修)
生涯学習センター棟
設計 801万 2017年度年度
工事 1億4679万 2018年度年度 
監理 734万
第3期工事
(B棟改修)
子育て支援センター・こども図書館
設計 1835万 2017・18年度
工事 3億8776万 2018・19年度 
監理 1551万
合計 8億8092万  


理科大からの「教育振興基金」の使途
2016/9/15

 8月に、理科大からの寄付金1億円を「東京理科大教育振興基金」に積み立てた記事を書きました。
 その中で、「理科大の跡地利用のための校舎改修費用ですべてなくなってしまいそうです」と書いたのですが、ちょっと誤解を与える書き方になってしまったので、訂正しておきます。

 9月議会の質疑に対して、市は1億円の基金は、「図書購入費に充てる」方針で10年くらいで取り崩していく考えであることを明らかにしました。
 市内の小中学校の図書室、市立図書館の図書購入、理科大跡地に開設する予定の子ども図書館の図書を購入する計画です。

 ただ、理科大の校舎を無償譲渡してもらったものの、結局は金をかけて大改修しなければ活用できないので、これから2年間くらいの管理費と改修費を合わせれば2億円以上に上ることになってしまうだろうと推測されています。
 とすると、「1億円」の寄付金は校舎改修の1年目の工事でなくなってしまう計算です。
 理科大との話し合いの最中には、校舎にちょっと手を入れて、10月くらいには供用開始できると見込んでいたのですが、久喜市としては大きな計算違い・見込み違いとなってしまったわけです。
 理科大は撤退するにあたって校舎解体費用もかけずにすんだわけですから、久喜市としては1億円の寄付金をもらうよりも、校舎の改修費を出してもらった方がよかったのではないかとも思えてくるではありませんか。

理科大からの1億円の寄付金を「教育振興基金」に積み立て
2016/8/31

  東京理科大は跡地の6割をすでに物流企業に売却し、流通センターの建設を進める計画が明らかになっています。
 市がこの開発を認めるのと引き替えに、理科大は残りの4割部分を市に無償譲渡するとともに、「教育行政のための事業の資金に充てるため」1億円を寄付しました。
 市はこの1億円の全額を教育振興基金に積み立てるため、9月市議会に「東京理科大学教育振興基金条例」を提案しました。
 積み立てる額は「東京理科大からの寄付金の額」としていますので、寄付金1億円がすべてということになります。
 市は1億円および運用益金を計上するとしていますが、低金利時代でほとんど収益は期待できませんので、基金自体をを取り崩して教育行政の事業に使うことになります。
 実際には、理科大の跡地利用のための校舎改修費用ですべてなくなってしまいそうです。
 今年度の理科大跡地管理費は3461万円、9月議会の補正予算に第1期工事の設計費592万円、来年度予算で予定している工事費は9000万円と見積もられています。
 2期工事、3期工事の費用はまだ算定されていません。

理科大跡地利用方針案が公表された
『声と眼』516号 2016/8/22

 8月18日、市議会の議員全員協議会に理科大跡地の活用方針案が公表されました。
理科大が全面撤退して大学校舎を含む4割部分が久喜市に無償譲渡されたのに伴い、その跡地活用方法について2月から市民アイデアを募集するとともに市で検討を進めてきました。
9月から約1か月間のパブリックコメント(市民の意見募集)を経て決定する予定です。

 全体的には本部建物・図書館・校舎の5棟を「子育て教育センター」として活用する計画です。
現在は菖蒲総合支所に置いている教育委員会を全面移転、他に乳幼児から学齢期の発達相談や子育て相談、適応指導教室などの総合教育センター、西児童館と子育て支援センターの複合施設、こども図書館、多目的ホール・市民ギャラリー、教育ホール・視聴覚ホールを設置します。
他に3階建ての特別教室棟を高齢者大学や市民大学、会議室・研修室を一般にも貸し出す生涯学習センターとして活用します。

 当初は今年の10月から一部の利用を開始する予定でしたが、施設の大幅な改修を行った上で、来年12月頃から順次供用を開始していく予定です。

 [第1期工事]今年9月議会の補正予算で改修設計費(9000万円程度の見込み)を提案、可決した後、2017年度当初予算で改修工事を実施、来年12月に教育委員会の移転へ
 [第2期工事]一部校舎の解体と400台分の駐車場等の整備
 [第3期工事]特別教室棟と5棟の改修工事を行い、2019年に教育センター、その他の施設は2020年に供用開始の予定

★理科大が物流業者に売却した残りの6割部分について、市は開発を規制して地域の生活環境を守るための「地区計画」の策定に向けて事業者との協議を行っているが、いまだに合意に至っていない。★

理科大跡地の開発で周辺環境はどうなる?
『声と眼』512号 2016/6/13

  東京理科大は久喜キャンパス跡地の6割分(約8万u)を物流企業に売却する計画です。
久喜市は残り4割分(約5万u)を市に無償譲渡するのと引き替えに、その売却と開発を容認する方針です。
4割部分の土地と校舎は6月中には譲渡される見込みです。
施設の活用方法は検討中ですが、市長は「教育センター」機能を中心に複合的施設とする方針を固めたと言われ、秋には一部供用開始の予定です。

 残りの6割部分の開発に対して、久喜市では理科大と協議して、道路・調整池や雨水対策・建物の配置や規模・用途・高さ・緑化などについて一定の強制力を持った「地区計画」を定め、地域の住環境を悪化させないように規制をかけていく方針を明らかにしてきました。
しかし実際には、インターネット上ではすでに、理科大跡地への巨大物流施設「レッドウッド久喜デストリビューションセンター」の建設計画が先行して公表されてしまっています。
それによると、施設の延床面積約14万u(各階3万5000u×4階?)、「ランプウエイ方式のマルチテナント型の物流施設」とされ、2017年春に着工、18年半ばの完成をめざすとしています。
3月に地権者(理科大)と土地売買契約を締結したとも書かれています。
【参照⇒レッドウッド/埼玉県久喜市に大型物流施設を開発へのリンク】

 市と理科大との協議や地区計画も決まっていない段階で、一方的に施設の建設計画が発表されるのは順番が違います。
市がこれに抗議したのに対し、物流企業の社長が市長に謝罪したとも議会に報告されました。
このような状態で、開発から周辺環境を守っていくことなどできるのでしょうか。

 (仮称)菖蒲運動公園の整備計画の概要
2016/1/3

 12月に開かれた市議会建設水道委員会に、仮称・菖蒲運動公園の整備計画の概要と市民からのパブリックコメントの結果が公表されました。
 旧菖蒲高校が廃校(蓮田高校と統合)になった後の跡地を、昨年、県から購入し、今後、運動公園を整備する計画です。
 久喜市内には、久喜地区に総合運動公園、栗橋地区の南栗橋スポーツ広場とB&G海洋センター、鷲宮には鷲宮運動広場、菖蒲地区の上大崎運動公園など、各地区にスポーツ施設が整備されています。
 合併前の各市町ごとに同様な公共施設が整備されていて、市内にさらにスポーツ施設を増やす必要があるのかどうか、疑問の声もありました。
しかし菖蒲地区住民からは合併前から、菖蒲高校跡地の活用の要望が出されていたこともあって、これに応える形になりました。

【基本方針】
(1)健康増進:市民の健康増進に寄与するスポーツの場となる公園
(2)コミュニティ形成:地域の体育祭などの行事やイベントに活用できる公園
(3)防災:災害発生時における避難場所として活用できる公園
【これまでの経緯】
 平成26年 4月  埼玉県と土地売買契約締結
 平成26年11月  解体工事着手
 平成27年 5月  解体工事完了
 平成27年 8月  整備計画案のパブリック・コメント実施
 平成28年 1月  整備工事着手(予定)
【全体の概要】
 クリックで大きく

場所  久喜市菖蒲町菖蒲地内
面積  約4.1ha(41、155平方メートル)
主な施設
メイングラウンド(陸上競技、サッカーなど)
多目的グラウンド(ソフトボール、グラウンドゴルフなど)
広場(複合遊具を有する子供広場、多目的広場、バーベキュー広場など)
管理棟(管理室、会議室、更衣室、トイレ、用具収納施設など)
園路(ジョギング・ウォーキング、健康遊具、照明、トイレなど)
駐車場(約160台駐車)
駐輪場(約70台)

【今後のスケジュール】
・平成27年度は駐車場、バーベキュー広場、子供広場の整備を実施いたします。
・社会資本整備総合交付金を活用し、早期に完成できるよう事業を推進してまいります。

 【11月市議会】 久喜市総合振興計画の改定に反対討論を行いました
2015/12/28

 定例市議会は12月24日に議案の討論・採決を行って閉会しました。
 私は、一般会計補正予算、久喜市総合振興計画の改定、新政久喜と公明党の議員提案による市長の専決事項の指定の追加、公明党の提案によるブラッドパッチ療法の推進に関わる意見書の4議案に反対の討論をしました。

 総合振興計画は、理科大が撤退して跡地の一部を物流企業に売却するために、理科大側の要求に応じて用途の指定を「産業系ゾーン」に変更するものです。
 理科大の利益、転売先の物流企業の利益の便宜を図るために、市の総合振興計画を変更するのはスジが通りません。
 市民の政治を進める会の猪股、川辺、無会派の田中、共産党の4名が反対しました。
 新政久喜の荒井、岸、春山が賛成討論、さらに同じ内容の都市計画マスタープランの改定では宮崎議員が賛成討論、地元の清久地区区長会の連名による用途指定反対の請願には成田議員が反対討論を行いました。
 いずれの討論も、市の「跡地の一部の物流企業への売却、そのための用途の変更はやむをえない」という説明をそのまま全面的に丸呑みにして、「それが最善の選択だ」と強弁するものでした。

 【参照 ⇒ 11月市議会のすべての議案と議員の賛否へのリンクはこちら】


【反対討論】 (議案第114号) 総合振興計画の改定に反対します

猪股和雄

 東京理科大跡地の一部を産業系ゾーンに変更することに反対する。
 第1に、理科大がその土地を物流企業に売却したい、その売却先企業の開発を支援するために、市で時間をかけて手続きを踏み、市民参加のもので策定された総合振興計画の土地利用計画を変更するのは認められない。

 第2に、20年前の理科大誘致の際に、理科大は土地購入費に30億円を充てたとされていることは、これまでの議会での当局に説明でも再三確認されています。
その他には、造成費に14億円、建物建設費として61億円、外構等建設費で8億円とされています。

 理科大は久喜キャンパス全体の簿価を82億円としているそうですが、一般論として、簿価と時価は違いますし、土地代そのものは20年前の購入時よりは大幅に下落していると見られていますから、土地の用途指定を変更しないで、すなわち住居系としたままで他への売却をさせずに、その全体を久喜市が購入するという選択肢もあったはずです。
そうした具体的な交渉はなかったとされていますので、久喜市がその選択肢を取らなかった理由も明らかではありません。

 第3に、理科大は市に4割部分を無償譲渡して、6割部分を売却する計画ですが、産業系ゾーンに変更することによって、土地代は簿価どころか、大きく跳ね上がるというのが一般的な見方です。
とすると、今回の土地利用計画の変更は、理科大に利益をもたらすための変更ということになり、市民の理解が得られません。

 第4に、市は当該の土地について、地区計画で利用形態や形状を規制していくという考えを明らかにしていますが、本当に物流企業が来るのか、その他の企業が来るのか、どのような施設によって利用がされるのかまでは規制できませんから、周辺住民の不安に答えることにはなりません。

 第5に、土地の用途の変更についての、周辺住民の理解が得られていません。地元区長の皆さんと区長会の連盟の反対の請願が出されています。
もちろん、地域住民には賛成・反対の多くの考え方があるのは当然ですが、全体としては反対の意志であると理解するしかありません。
何よりも住民の意思を尊重して、時間をかけて判断するべきです。
既成事実を作ってしまえば、住民は従うしかないというのは、住民自治に反します。

【11月市議会】 市の総合振興計画・都市計画改定の議案が提案された
『声と眼』502号 2015/12/6

 東京理科大が来年3月に全面移転することに伴って、11月定例議会に、市の総合振興計画と都市計画マスタープランの改定が提案されました。

(1)これまでの総合振興計画の理科大との交流・連携の記載を削除します。
(2)理科大が久喜市に跡地の4割と1億円の寄附をする引き替えに、土地の残りの6割部分を物流企業に売却しその開発を認めるよう求めています。市はこの条件を受け入れて総合振興計画とマスタープランの土地利用構想、地区整備構想などを見直し、理科大跡地の一部を「産業系ゾーン」に変更することが提案されました。
(3)久喜駅東口から圏央道側道方面へつなぐ都市計画道路を整備するために用地買収が進んでいますが、吉羽地区・下水処理場周辺を産業系ゾーンに変更します。
(4)現在3か所のごみ焼却施設を1か所に統合して、菖蒲町台地区(久喜菖蒲工業団地と清久工業団地の間)に、新たなごみ処理施設を建設し、周辺に市民の森・緑の公園を整備する計画で、マスタープランをこれまでの田園地区から「公園緑地」に変更します。
(5)モラージュ菖蒲隣接地にバスターミナルを整備する計画でマスタープランの該当地区を「交通結節点」に指定します。

 都市計画マスタープランの変更は11月17日に開かれた都市計画審議会に諮問され、ほとんど議論もないままに即日「賛成」の答申がされました。

 しかし、(2)の理科大跡地の一部を「産業系ゾーン」に変更して物流企業の開発を進めることに対しては、地元区長会の連名で反対の請願も出されています。
これまでの住宅地区(教育施設)に限定した都市計画を、理科大の言うがままに用途変更を認めてしまっていいのか、土地が売却された後にどのような施設ができるのか、周辺の環境や交通への悪影響はないのかなどの疑問が残されたままです。

総合振興計画改定の議案へのリンク
都市計画マスタープラン改定の議案へのリンク

★総合振興計画の改定は14日の総務財政市民委員会で、都市計画マスタープランの改定と理科大跡地の用途変更に反対する請願は16日の建設上下水道委員会で審議されます。★
総合振興計画の改定案

理科大跡地の一部
吉羽地区      
都市計画マスタープランの改定案

新しいごみ処理施設の位置
菖蒲地区の交通結節点  

地元から、理科大跡地の開発反対の請願
『声と眼』501号 2015/11/21

 理科大跡地の用途変更に反対する請願が地元の清久区長会の区長の連名で提出されました。理科大から物流企業への土地売却と開発に反対し、土地利用計画の変更を認めないよう求めています。
紹介議員として、猪股・川辺・田中・渡辺議員が署名しました。

 【請願事項】東京理科大久喜キャンパス撤退跡地の他の用途変更を行なわないこと。即ち現行の久喜都市計画マスタープランの土地利用計画に則った土地利用を堅持して頂きたい。

【趣旨】東京理科大学久喜キャンパスを誘致するにあたり、当該地は市街化調整地域かつ農業振興地域内にあり、市街化を促進する恐れがない土地として、都市計画法及び農業基本法に基づき、市街化調整地域内での学校教育法第一条に規定する大学設置の認可をされた経緯があります。そして久喜市が大学用地費用を提供し、周辺地を文教地区としてその大学敷地は「学校用地」として堅持するものとして、市及び市議会は行ってきたものであり、当区長会もこれを支持するものです。
 久喜市、東京理科大及び地域住民は、平成5年4月の大学開校前後から、相互の発展を目指して互いに協調を図って今日に至りました。
 しかしながら誠に残念なことに平成27年5月に大学機能の移転・撤退の方針が伝えられ、その跡地の帰属及び使用方法がクローズアップされる事態になりました。
 市街化調整地域(市街化を抑制すべき地域)での大学施設移転後の跡地は、同校の当初目的を達したものとみなし、原状に回復されるのが原則だと考えられますが、それが無理であるならばその使用方法については、現行の久喜市都市計画マスタープランに沿った土地利用をして頂きたく、少なくとも地区内及び周辺地域の環境保全に反するような施設(例えば流通業務施設など)の建設を安易に認めるべきではないと考えます。一旦、久喜市が用地を買い取り環境の維持及び高等教育機関の存続方向など、上記趣旨に沿った土地利用を十分に検討頂くことも大切であると考えられます。いやしくも安易かつ性急に他の目的に使用しないで頂きたいと考え、本請願に至りました。
 平成27年10月15日

請願者 清久地区区長会会長 真田忠雄、他13名(区長)


★11月17日、都市計画審議会に、「都市計画マスタープラン」の理科大跡地の土地利用を「産業系ゾーン」に変更する諮問が行われ、即日、「賛成」の答申。
地元の多数の反対意見に、慎重審議が必要ではなかったか。★

久喜市が理科大跡地の用途変更を認める
2015/10/3

  29日に、市議会全員協議会が開かれて、市長から東京理科大との間に土地等の譲渡および寄付金に関する「覚書」を締結したことが明らかにされました。
 その概要は以下の通りです。(原文の「甲」は久喜市、「乙」は理科大と読み替えて記します。

(1)「東京理科大学経営学部久喜キャンパス移転後の跡地に係る覚書」
 第1条(目的)この覚書は、跡地について、平成27年6月18日付け東理法総第23号東京理科大学理事長通知に基づき、現在までに久喜市及び理科大が合意している基本的方向性を文書にて確認することにより、今後も引き続き久喜市と理科大の信頼と協力のもと、取組を進めていくために定めるものである。
 第2条(土地・建物の譲渡)理科大は、久喜市が行う跡地の久喜市総合振興計画及び久喜市都市計画マスタープランにおける土地利用構想の産業系への変更を条件に、別紙のとおり跡地の土地及び建物の一部を久喜市へ無償で譲渡する。
 2 理科大は、前項に基づき、平成28年4月1日以降、同年7月1日までに久喜市へ所有権を移転するものとする。
(以下、略)

(2)「寄付に関する覚書」
 第1条(寄付)理科大は、久喜市の教育行政の推進に資することを目的に、久喜市へ1億円を寄付するものとする。
 第2条(寄付の時期)理科大は、平成27年9月24日付けの「東京理科大学経営学部久喜キャンパス移転後の跡地に係る覚書」第2条の規定に基づく所有権移転後、速やかに前条の額を久喜市へ寄付するものとする。
(以下、略)

 締結日はいずれも、平成27年9月24日となっています。

【参照】 ⇒理科大覚書、総合進行計画図・マスタープラン計画図の変更 PDF

 理科大の地域は、これまで久喜市では市の最も基本的な最上位の計画である「総合振興計画基本構想」「前期基本計画」、「都市計画マスタープラン」で、「住居系ゾーン」と位置づけてきました。
 理科大は大学跡地の4割を久喜市に譲渡して、残りの6割を「物流企業」に売却しようとしていますが、住居系ゾーンのままでは企業立地による開発が認められないため、久喜市の基本計画等でこの地域を産業系ゾーンに変更するよう要求してきていました。
 市では今後、理科大側の求めに応じて、総合振興計画基本構想・前期基本計画、都市計画マスタープランの位置づけを産業系ゾーン変更の手続きを進めることにしています。
 10月中旬に、土地の用途変更について「パブリックコメント」を実施して市民の意見を募集し、11月には都市計画審議会に諮問して、その答申に基づいて氏の方針を決定、市議会11月定例会に、「総合振興計画基本構想・前期基本計画」「都市計画マスタープラン」の改正を議案として提案する予定です。

土地と建物の譲渡や寄付金と引き替えに、売却を認めていいのか

 しかしこれまで住居系ゾーンに位置づけて、教育目的に利用するとしてきた地域に、理科大の都合による移転、土地売却を容認し、物流企業の立地を認めていいのか、周辺環境が激変することになりますが、住民の理解は得られるのでしょうか。
 今のところ、地元の清久区長会では反対の声が強いようですが、ていねいに地域の声を聞く必要があります。
 また、これまでの理科大との協議では「物流企業への売却」ということで、議会にも説明されてきていましたが、今回、「覚書」では「産業系への変更」とされています。
 これでは物流企業以外にも、商業施設や工場などの立地も可能になってしまうおそれがあります。
 今後の理科大の考え方次第で、何が立つのかわからないというフリーハンドを認めてしまっていいのか、どうやって歯止めをかけるのでしょうか。

理科大が土地の4割と校舎を久喜市に無償譲渡する意向
2015/6/3

  6月1日に、副市長から理科大移転問題について、協議経過の説明がありました。

 理科大は2012年6月に、いったんは経営学部の1年生だけを残して、2年生以上は移転させることを決定していましたが、昨年7月の理事会では、この規定方針を覆して久喜キャンパスの全面撤退を正式決定しました。
 久喜市は当初の計画通りに1年生だけは久喜キャンパスに残すよう要求していますが、すでに来年度の学生募集も取りやめており、3月には全面的に移転する計画です。
 跡地については、理科大は久喜キャンパスの土地をすべて流通系企業に売却する計画を明らかにし、久喜市に対して、現在は「教育目的」に限定されている土地の用途を外すように求めてきました。
 現在の用途指定のままでは、土地が第三者に売却されても、物流事業も住宅も建築できません。

 久喜市としては、土地の用途変更は認めず、理科大を残すことが困難でも、土地を他の教育機関に譲渡することなどで、引き続き「教育目的」に供するよう求めて、理科大との話し合いを進めてきましたが、副市長の話によると、最近になって、土地の40%と校舎等の大半を久喜市に無償譲渡するという申し出があったとのことです。
 理科大としては久喜キャンパスの資産の半分を市に譲渡することを条件に、残りの60%の土地を流通系企業に売却できるよう、久喜市の用途指定の変更を求めています。

 久喜市行政はこれを「理科大側からの最大限の配慮として受け止め、市議会の理解が得られるならこの話を進めていきたい」という考えです。
 その場合、用途指定の変更は、11月議会に、久喜市総合振興計画および都市計画マスタープランの改正を提案し、物流事業の開発を認めていきたいとしています。

 しかし本来なら、20年前に理科大を誘致した際に、市から理科大に30億円の補助金と周辺整備に10億円の税金を投入しています。
 理科大が大学側の都合によって撤退するのなら、土地と建物のすべてを久喜市に寄付するのが道理ではないでしょうか。
 土地の4割と建物の大半を久喜市に無償譲渡するというのは、これまでの計画からすれば前進とは評価されますが、残りの6割の土地を物流企業に売却してしまうというのは、市民感情からしてどうでしょうか。
 市議会は代表者会議の場で昨年から対応を協議し、今年に入って市長に申し入れも行ってきていますから、あらためて代表者会議などで意見交換を行った上で、対応を検討していく必要があります。 

  現在の理科大久喜キャンパスの内、中央北側の正門から右側半分の土地と校舎(赤枠)A棟、B棟、C棟、D棟、E棟(図書館)、F棟、特別教室棟(右下)を久喜市に譲渡するとしている。
 左側半分(グラウンド、テニスコート、野球場(調整池)と体育館は売却する計画。


理科大移転の対応方針で、市長に申し入れ
2015/4/5

 3月31日、市議会の各会派の代表者で、田中市長に理科大問題についての申し入れを行いました。
 当日の議会側からの出席者は、井上議長、富沢副議長、新政の岸議員、公明党の岡崎議員、共産党の杉野議員、市民の政治を進める会の猪股です。(他に議会事務局長も同席)。

 東京理科大学は、2018年4月には久喜キャンパスを全面撤退する方針をすでに決定してしまっています。
 これまで久喜市は、理科大の移転方針表明を受けて、「せめて1・2年生だけは久喜キャンパスに残してほしい」と要望してきましたが、理科大学側は一度は「1年生だけを残す」と回答していたものの、昨年には理事会で全面撤退を正式決定してしまいました。

 理科大は1995年に久喜キャンパスに経営学部を開設したのですが、当時、久喜市は理科大誘致運動を行い、1991年から95年度までに30億円の補助金を交付し、その他に道路や下水道などの周辺整備費として9億2300万円を支出しています。
 また当時、理科大の用地については教育目的として用途が指定されており、原則として、それ以外の目的には利用できません。

 理科大としては、移転後の跡地を流通系の企業に売却したい考えで、久喜市に対して用途指定の変更を求めてきていますが、久喜市および市議会としては現在までのところ、それは絶対に認められないという立場です。

 そこで、理科大移転問題について、市議会としてどう対応するべきか、1月から代表者会議で協議をしてきたのですが、以下の点について各会派の認識が一致しています。

 理科大の理事会で移転を正式決定してしまった段階では、移転そのものを阻止することは困難であるが、跡地の流通系企業への売却は認められない、街頭の土地の教育目的という用途の変更は認められない。

 3月31日の市議会会派代表者と田中市長との会談において、市議会からは田中市長に対して、今後もこれらの基本原則を守って理科大側との協議に当たるように求めました。
 市議会は直接に理科大との協議の場に出るわけにはいきませんが、この問題については、市長の原則的対応をバックアップし、支えるという立場であることは言うまでもありません。

 田中市長からは、理科大移転後の跡地利用問題について、遅くとも新年度中には結論を出していかなければならないとの認識が示されたのですが、それ以上の具体的な方向性は明らかにされませんでした。


 なお、市議会としてさらに(代表者会議の協議で文書で確認しているわけではありませんが)、土地を理科大が保有し続けるにしても、他の団体に所有権が移るにしても、最低でも、跡地を教育目的に活用していくべきであるという認識も一致しています。

 その場合、(ア)理科大が教育目的に活用する、(イ)教育目的に活用することを前提として、理科大から他の団体に売却する、(ウ)久喜市が土地を取得して教育目的に活用する、などのケースが考えられます。

【参照】⇒議会は静観してるだけではすまない 2014/11/14
【参照】⇒久喜市から理科大への回答 2014/11/10
【参照】⇒理科大からの要望書 2014/7/21


六間道路の歩道の改修・整備を
2015年 2月議会、いのまたの一般質問 『声と眼』489号 2015/3/27

 久喜市道1号線(通称、六間道路)は、旧久喜市で最も早い時期に整備された道路で、ほとんど全区間で歩道も設置されています。
しかし数十年前に整備された歩道はたいへんひどい状態で、特にJR線路西側の中央2・3丁目、南1・5丁目の区間は狭くてガタガタ。
電柱などもあって、車いすでは通れないばかりか、子どもと手をつないでも歩けない、ベビーカーも通れない、人とすれ違いもできません。
六間道路の劣悪で危険な歩道は全面的に拡幅・改修が必要で、早急に整備計画を立てるべきです。

 県道春日部久喜線にオーバーブリッジができて、六間道路の車の通行量は大幅に減っています。
そこで私は、道路全体の幅員はそのままで車道部分を狭くし、歩道を拡幅して整備するように提案しました。

南1丁目

中央2丁目

中央3丁目

中央2丁目

久喜市の農政についての調査・提言
『声と眼』486号 2015/1/26


 1月19日に市議会教育環境委員会で、久喜市の農政の現状について所管事務調査を来ないました。
久喜市では昨年「農業基本条例」を制定し、『農業を本市の基幹産業として育む』としています。
しかし実態はそれとはほど遠く、農家戸数、農業就業者数、経営耕地面積はいずれも大きく減少を続けています。
下表は10年間の推移と増減です。

  2000年 2005年 2010年 10年間の増減 
農家戸数(戸)   3532 3319 3048 ▲13.3% 
販売農家(戸) 3821 2394 2020 ▲47.1%
自給的農家(戸) 711 925 1028 +44.5%
就業者数(人) 4725 4092 3049 ▲35.5%
男(人) 1931 1807 1426 ▲26.1%
女(人) 2794 2285 1623 ▲42.0%
15〜64歳(人) 2060 1550 1010 ▲51.0%
65歳以上(人) 2665 2542 2039 ▲33.5%
経営面積(ha) 3053 2513 2349 ▲23.1%
田(ha) 2315 1983 1828 ▲21.0%
畑(ha) 581 415 431 ▲25.8%
樹園地(ha) 158 115 90 ▲43.0%

 10年間の増減では、農家戸数は13%減にとどまっているものの、経営体としての販売農家は半分近くまで減り、ほとんどが自給的農業になっています。
男女、年齢層を問わず就業者数は急減し、同時に高齢化も進んでいて、このままではじり貧です。
特に梨の栽培面積の減少は著しいものがあります。
 農産物別では、今のところ梨、いちごの栽培面積は県内上位にありますが、先行きは不透明です。

  梨  イチゴ  水稲 
 1位 久喜 105ha  吉見 17.0ha  加須 5020ha 
 2位 白岡  76ha 久喜  11.0ha 熊谷  2450ha
 3位 蓮田  63ha 加須  8.0ha 行田  2140ha
 4位 神川  56ha 本庄  7.8ha 久喜  2090ha
 5位 加須  47ha 川島  7.8ha 鴻巣  1960ha

久喜市の農業政策に何を求めるか

 久喜市内の農業活性化のためくには、農地の集約化、農業経営の大規模化、若い農業経営者や企業・法人の参入による農業経営の多様化が不可欠です。
一方で、市内では米や野菜の環境保全・資源循環型農業に多くの農業者が取り組んでいます。
私は、久喜市独自の認証制度やブランド化、市民への情報発信やふるさと納税制度と結びつけて全国への積極的な発信の取り組み、さらに各地域の遊休農地を市民貸し農園にして農業生産を広げていく、そのために地権者への助成制度の創設などを提案しました。