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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 656号
2023年 8月21日


656号ファイル

 『声と眼』
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【9月市議会】 今度は総合体育館の雨漏りも

 久喜市の公共施設で、トイレ排水やエアコンの故障、雨漏りなどが次々に明らかになっています。

 排水設備の故障は11施設にのぼっています。
市役所本庁舎の他、中央コミセン(旧公民館)、健康福祉センターくりむ、太田小、菖蒲小、菖蒲東小、栗橋南小、鷲宮小は今年度、桜田小は来年に修繕を行うことになりました。
三箇小や栗橋東中は予定が立っていません。

 エアコンが故障しているのは14施設です。
2017年から故障が放置されてきた菖蒲文化会館アミーゴ、健康福祉センターくりむ(故障は18年から)、花みずき会館(21年から)、偕楽荘、鷲宮温水プール、菖蒲総合支所など10施設は今年度に修繕することになりましたが、栗橋文化会館イリス、市民農園久喜、栗橋中央コミセンの3施設は来年度になる予定です。
公共施設の維持補修費を削減して、何年も放置してきたツケが一挙に噴き出しています。

 市は6月市議会最終日に追加の補正予算を計上して、本庁舎や各総合支所の排水管の調査、小中学校の外壁調査と改修工事の設計を進めています。
この際、すべての老朽化した公共施設の排水管やエアコンの総点検を行うべきではないでしょうか。

 また市民からの情報も寄せられています。総合運動公園の第1体育館・第2体育館で数年前から雨漏りが続いていたことがわかりました。
市では昨年の予算で大規模改修の設計費3220万円を計上しましたが、議会には雨漏りしていることは報告されませんでした。改修工事は来年度にずれ込む見込みです。
他にもまだ明らかにされていない雨漏りや故障箇所があるかも知れません。


私たちは政務活動費を何に使ったか

議会バリアフリー化推進委員会を設置

 久喜市議会は「議会バリアフリー化推進委員会」を設置し、8月7日に第1回の会議を開きました。各会派および無会派議員からも8人の委員を選任しました。

 今後、議会全体のバリアフリー化について各委員からの提案に基づき協議していきますが、当面はすでに課題となっている本会議場へのスロープ設置方法について検討します。
本会議場にスロープは1か所、現在の固定式のイスをどうするかが課題です。

 他市では、演壇の高さを調節できるようにしたり、議場全体をフラット化している議会もあります。


【9月市議会】 2022年度決算、コロナ禍で財政拡大、基金も増額

  2022年度一般会計決算は当初予算よりも歳入が11%増、歳出が6%増となりました。
コロナ禍で生活困難に陥った市民や子育て世帯、ひとり親世帯への緊急支援、子育て給付金や定額給付金、新型コロナワクチン接種などの費用の拡大によるものです。
それらの財源は、主に国からの地方交付税(18億円増)や国庫補助金など(30億円増)でまかなわれました。

 市の貯金である財政調整基金は、2021年度末残高約41億円から43億円に増えました。
これまで市は22年度末に37億円に減り、その後も大幅に減り続けると言ってきましたが、実際には40億円程度を維持できると思われます。
久喜市の財政規模では33億円程度が「適正規模」とされていますが、大きく上回っています。この他にも、アセットマネジメント基金が13億円(5億円増)など、基金総額では100億円を超えました。

 公共施設の維持補修費などを削減して、必要な事業を先送りしながら貯金を膨らませるのは、財政支出の考え方が間違っていると言わざるを得ません。

久喜市の2022年度一般会計決算(単位:千円)
歳入 当初予算額  決算額 当初予算比
増減率
市税 224億4295万 233億2590万 +3.9%
地方譲与税 4億3694万 4億4382万 +1.6%
利子割交付金 1500万 833万 ▲44.5%
配当割交付金 9000万 1億1981万 +33.1%
株式等譲渡所得割交付金 6600万 9323万 +41.3%
法人事業税交付金 1億7400万 2億8102万 +61.5%
地方消費税交付金 30億0000万 35億2093万 +17.4%
環境性能割交付金 7400万 7595万 +2.6%
地方特例交付金 1億4100万 1億7081万 +28.2%
地方交付税 36億7000万 54億9992万 +49.9%
交通安全対策特別交付金 2116万 1838万 ▲13.1%
分担金及び負担金 2億1783万 2億0516万 ▲5.8%
使用料及び手数料 2億7281万 3億0249万 +10.9%
国庫支出金 87億5654万 117億6334万 +34.3%
県支出金 38億5619万 37億7291万 ▲2.2%
財産収入 1920万 1億3967万 +627.41%
寄附金 2501万 5928万 +137.4%
繰入金 16億3093万 10億5953万 ▲35.1%
繰越金 4億0000万 13億8821万 +247.1%
諸収入 11億7245万 11億1524万 ▲4.9%
市債 34億9700万 19億7791万 ▲43.4%
合   計 499億7900万 553億5181万 +10.8%
歳出
議会費 3億5795万 3億3993万 ▲5.0%
総務費 57億9687万 56億5701万 ▲2.4%
民生費 222億5308万 239億3493万 +7.6%
衛生費 48億0757万 55億6435万 +15.7%
労働費 1265万 1282万 +1.3%
農林水産業費 7億0936万 6億7200万 ▲5.3%
商工費 2億5959万 3億2035万 +23.4%
土木費 41億1924万 41億9015万 +1.7%
消防費 21億9302万 21億6268万 ▲1.4%
教育費 48億8352万 52億0002万 +6.5%
公債費 43億2589万 42億3271万 ▲2.2%
諸支出金 1億6105万 6億5124万 +304.4%
合   計 499億7900万 529億3818万 +5.9%

歳入歳出差引額 24億1362万円
 継続費等を除く実質の差引額 18億3149万円
 1/2を財政調整基金積立て 9億1575万円
   2022年度一般会計への繰越金 9億1575万円
財政調整基金 2022年度末残高 43億0886万円

【9月市議会】 来年4月からの機構改革案を発表

 来年度の市の機構改革案が発表されました。

(1)市長直属の「市長公室」を新設して秘書課、危機管理課、シティセールス課を置くとしています。
これまでの総合政策部や総務部があるのに、新たに部長級の組織を新設する必要があるのかどうか、疑問があります。
(2)これまで独立していた3か所の総合支所を格下げして、市民部の下に3地区の「行政センター」を置きます。
税金や福祉などの市民の窓口事務は各行政センターでこれまでと同様にできると説明していますが、支所の権限や地域の窓口が次第に縮小されていくのは否定できません。
(3)保健センター業務の統合を進めて、菖蒲と鷲宮の保健センターは検診会場としてだけ使われることになります。








久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 655号
2023年 8月 7日


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9月市議会の日程
2023年 8月
16 9:00 代表者会議 傍聴できます
23 9:00 委員会 議会運営委員会 傍聴できます
30 9:00 【本会議】  議案の上程、提案理由の説明 傍聴できます
2023年 9月
5 9:00 【本会議】  一般質問(1日目) 傍聴できます
6 9:00 【本会議】  一般質問(2日目) 傍聴できます
8 9:00 【本会議】  一般質問(3日目) 傍聴できます
11 9:00 【本会議】  一般質問(4日目) 傍聴できます
13 9:00 【本会議】  議案質疑 傍聴できます
14 9:00 久喜宮代衛生組合議会 議会運営委員会 傍聴できます
15 9:00 委員会 総務財政市民常任委員会 傍聴できます
19 9:00 委員会 福祉健康常任委員会 傍聴できます
20 9:00 委員会 建設上下水道常任委員会 傍聴できます
21 9:00 委員会 教育環境常任委員会 傍聴できます
25 9:00 久喜宮代衛生組合議会 一般質問 傍聴できます
28 9:00 【本会議】  委員会の審査報告、討論、採決 傍聴できます

新ごみ処理施設の基本計画が非公開
情報公開で「不服審査請求」申立て

 市の新ごみ処理施設は今年度から着工し、2027年4月に稼働する予定です。
建設費総額276億円、20年間の運転費用と合わせて422億円で、最近建設された他市のごみ処理施設と比較すると建設費はtあたり約2倍、1年間の運営費は約1.5倍も高くなっています。
屋上庭園やランニングコース、大階段ステージ、光る煙突などの不必要で過剰な「賑わい」の付帯設備(25億円!!)で建設費が大幅に膨らみました。
しかも賑わいは隣接地に建設する市民の森公園や余熱利用施設で実現する計画なのに、2重3重のムダな投資です。

 2月市議会で、新ごみ処理施設の基本設計等を議会に出すよう求めましたが、提出されませんでした。
4月に改めて「新ごみ処理施設の基本設計と基本計画、ごみ搬入経路の図面、環境学習の計画等」の情報公開を請求しましたが、5月に『事業者のノウハウである』として非公開とされてしまいました。

 この決定に対して、私は6月に市長に「異議申立ての審査請求書」を提出しました。
今後、市の情報公開・個人情報保護審査会で審査されることになります。
本来、市の情報はすべて市民のものであり、久喜市の情報公開制度は「原則公開」が基本です。
例外的に「非公開」とする場合には、具体的にどのような支障があるのかを説明する責任があります。
個人情報や企業秘密などを除いて、市民に秘密にしていい情報があるはずはありません。
ねばり強く「ごみ処理施設の基本設計等」の公開を求めていきます。

★ごみ処理施設は400億円もの財政を費やす巨大プロジェクトなのに、いっさいがブラックボックス!
 議会にも市民にも、施設の基本計画すらも秘密で、市に白紙委任しろと言うのか。★


久喜市の公共施設老朽化が放置されていた問題
新聞各紙、TVでも放映された

  久喜市の公共施設の老朽化や維持管理の不全で、故障や破損が放置されてきた問題が、マスコミでも大きく取り上げられています。
読売、朝日、毎日、埼玉新聞などの各紙の他、7月6日にはテレビ朝日・グッドモーニング、またフジテレビ・めざまし8でも全国放送されました。
テレビ画面には市役所本庁舎のトイレの故障、久喜中の教室等の雨漏り、久喜東中の外壁モルタルの落下、久喜駅西口デッキのコンクリート片の落下などの悲惨な現状が映し出されました。
BS-TBSからも取材が入っていて今後放送されるようです。

 他市でも公共施設の老朽化問題はありますが、少なくとも3年以上も前から10校もの小中学校で雨漏りが続いていたり、多くの公共施設のエアコンが何年間も故障したまま修理されないなどというのは聞いたことがありません。
市は公共施設の維持管理ができていない現状を『恥ずかしい』と思うべきです。

 秋から来年度の予算編成作業が始まります。
市はこれまで削減してきた維持補修費を大幅に増額して、雨漏りや設備の故障を早急に解消させる責任を負っています。
子どもたちと市民の安全を最優先に、この異常事態を一刻も早く正常化すべきです。


審議会等の女性委員比率39.1% 委員の固定化や高年齢化も
久喜市の69の審議会等 委員選任の一覧表