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 99   ■ノート術A
 
第2回目は、仕事ノートに何を記入しているのかを紹介したい。
わたしが、仕事ノートに記入している内容は、大きく次の2つのことである。
 
1 メモ等、各種記録。
2 プロジェクト管理のためのタスク。
 
今回は、このうち「メモ等、各種記録」を話題にしていきたい。
 
   ◇
 
この「メモ等、各種記録」の主な内容は、
 
・企画等のメモ
・調べたことなどのメモ
・部下や上司の発言から、ヒントになるようなことのメモ
・打合せ等の記録
 
などである。
 
このうち、メモ系については、書いて忘れるための外部記憶装置なので、あとから何度も見返すことで、その情報を活用することになる。
まあ、こうしたメモも、寝かせることでとんでもないアイデアに化けたりするので、侮れないのだが、それ以上に大切な情報は、打合せ等の記録である。
 
この打合せ等の記録というのは、1対1での打ち合わせもあるし、大人数が参加する会議などもある。
 
この打合せ、突然の召集で出席する場合は、その場でのメモが中心となるが、たいていの場合、事前にアポがあり、
「○○について20分程度時間をもらえないか?」
などと、内容と時間を指定される。
 
たまに、どんくさい奴から声がかかると、話がしたいとアポは入れてくるが、内容と予定時間を示さない。
その場合は、アポの確認が入った時点でこちらから確認するので、突発以外は、意味不明の打ち合わせに顔をだすことはない。
 
こうした打合せが入ると、自分が主催者でも出席者の場合でも、あらかじめこちらが確認すべきことを、ノートに書き出しておく。
基本は1行おきに記入していくが、結果の記入のボリュームが多そうな場合は、適時間隔を広げておく。
 
この準備をしておくだけで、確認漏れが防げるだけでなく、自分のペースで打合せを進めることができるので、効率が良い。
 
   ◇
 
では、続いて、こうした打合せの記録データをどう活用しているか紹介したい。
 
基本は、ノートに記録を記入した後に、「要件」と「TODO」に記録内容を分類する。
 
 
ここで、「要件」とは、成果物に必要な条件となるもの。
例えば、システムの打合せで、帳票に○○の項目を表示させるとあったら、これは要件として管理される。
単純なものでは、レポートの日付を和暦で統一するとか、西暦で統一する、タイトルのフォントは何にするなども、アウトプットに必要な条件となるので、これらもすべて「要件」となる。
 
この要件を満たしていないアウトプットが示された場合は、却下せねばならない。
自分が作成者の場合は、「低品質君」とか、「仕事力ゼロ」などと陰でバカにされると思っていた方がいい。
 
 
「TODO」は、文字どおり、やるべきこと。
打合せの中で、帳票のサンプルを3日以内に提示するということが決まれば、これはTODOとして管理されることになる。
 
このとき、自分のやるべきTODOはもちろんだが、他人に何かをやってもらう場合も、TODOとして分類する。
この場合、自分が相手にやってもらう青果物を期限内に受け取るということが、自分のTODOになる。
 
なので、相手がドン臭くて信用できない奴ならば、定期的に進捗確認を入れる必要がある。
これは、他人の進捗確認という余分な仕事を負担するこを意味するので、できるだけドン臭い奴とは関わり合いにならない方が、時間を有効活用できることになる。
 
 
あと、TODO管理には、もう一つ重要なことがある。
それは、必ず納期を決めることだ。
これは、できるだけ具体的に何日の何時までと決めるのがわかりやすいが、難しければ、何日の午前中までと決めておくこと。
 
よく設計書のレビューなどを行っていて、不適切な箇所を指摘した場合、また、訂正して提出しますという回答が返ってくることが多い。
その場合、わたしは、具体的な期限を示すことを求めている。
これは、もちろん自分がやる場合も、人にお願いする場合も、同じ管理手法である。
 
こうすることで、適度な緊張感が保たれ、結果、これまでの経験値を見ると、納期も品質も向上するケースが多い。
 
期限が決まれば、それはTODOであると同時にスケジュールとなる。
あとは、手帳を活用した進捗管理をしていけばよいだけだ。
 
   ◇
 
ちなみに、ノートへの通常の記入は、最近ではペリカンM600の太字を使っている。
インキは、ペリカンのローヤルブルーだ。
インキの色は、適当にLamyの青になったり、ヤンセンのジュールヴェルヌになったりもするが、基本は青系。
 
見直しの結果、要件に分類されたものは、Lamyサファリの限定ライムグリーン太字で、大きく「要件」と書き込んでいる。。
最近の使用インキは、ヌードラーズのセコイアグリーン。
 
TODOについては、ダーマトグラフのオレンヂで、TODOとなる部分を枠で囲む。
やるべきことは、やはり目立たせなければならないのだ。
 
こうして、分類された要件・TODOは、以降、進捗管理されることになる。
 
まず、要件の進捗管理。
発生した要件は、プロジェクト内ではすべて、専用様式を使い、書面で管理することになる。
様式に従い、発生日時や納期その他、管理に必要な部分は漏れなく記載され、対応すべき担当者に指示が回ることになる。
 
それとは別に、わたしはシステム手帳の方眼メモリフィルを机の上のレタースタンドに大量に準備している。
それを一枚ぬきとり、一枚一要件ルールで記入して、時系列にシステム手帳の保存用バインダに綴じておく。
ちなみに、この保存用バインダ。
仕事もプライベートも、この数年はもっぱら無印良品のバインダを活用している。
 
では、TODOについてはどうか。
TODOは、まず決められた期限をシステム手帳のスケジュール欄に記入する。
それと同時に、重たい案件や、対応に時間がかかるものについては、要件管理と同じく、システム手帳のメモリフィルに記入して、要件と同じバインダに、要件と分けることなく、時系列に綴じていく。
超整理法に傾倒する私は、紙も電子データもすべて時系列管理が基本だ。
 
そうして、このバインダに時系列に綴じたリフィルを、週一回サイクルで棚卸しながら、進捗確認をしていく。
 
わたしは、だいたい始業1時間前には出勤している。
朝の一時間は、こうしたノートやりフィルに整理されたデータを、コーヒーを飲みながらゆっくりとながめたり棚卸ししながら、あれこれと作戦を練っているのだ。
 
   ◇
 
最後にTODOの進捗管理について。
 
以前にも紹介したことがあるが、私は毎朝、システム手帳に記入している日々の予定やTODOをロディアの#11に転記している。
仕事中は、ロディアを机の上に置いておき、システム手帳は机の中にしまっている。
手帳は重要案件をたくさん記入しているので、机の上に置きっぱなしというのは、このご時世では中々危険のような気がする。
 
で、このロディア#11に転記するとき、当日の内容を記入するのは当然だが、数日先までのスケジュールも確認する。
このとき、数日先にTODOの締め切りがあれば、あわせてそれも転記。
 
自分のTODOであれば、その進捗状況の確認をするし、他人に依頼しているTODOであれば、その進捗状況を問い合わせる。
この、締め切り2〜3日前に、他人の進捗状況を確認するのは、納期を守ってもらうことに対する効果が大きい。
 
あと、打合せ時に、全くメモを取っていないアホがいれば、この進捗確認は5日くらい前に行った方がいいかもしれない。
たぶん、何も着手していない確率が非常に高いので・・・。
 
   ◇
 
ノートやシステム手帳に転記する際、それぞれにナンバリングして管理しているのだが、その手法はまたの機会に紹介したい。
一見、手書きで転記するという方法は、ものすごく無駄があるように見える。
しかし、コピー&ペーストでは沸いてこない、思考の整理ができるというメリットがある。
あと、寝かしたものを定期的に棚卸しすることは、そこからまた新たな企画やアイデア、またまたまったく別の視点から見た問題点などに気が付くことが多い。
 
私の場合、そうした貴重な作業を、早朝の一番頭がスッキリした時間に割り当てることで、一日の行動を効率的に管理できるようにしているのだ。
 
(09/09/12)



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