手帳のページ

■手帳とカバンのホームペーヂ
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 98   ■ノート術@
 
この数年、手帳の使い方については、スケジュール/タスク管理に特化されてきている。
その一方、従前の手帳のメモペーヂに記載していたような情報は、別冊の手帳やノートに記入することが多くなってきた。
 
特に、書くということでは、手帳を開くことより、ノートが占める割合がものすごく高い。
 
別冊の手帳やノートの代表格といえば、プライベートで使っているモールスキン。
このモールスキン、形状は手帳であるが、そのルールドの罫線に記載している内容は、手帳に書くメモというより、大量の文章が記載されており、ノート的使い方をしているという方が正確だと思う。
 
その他、HPやブログ記事は、LIFE社のノーブルノートのルールドに書き込んでいるし、新聞などの参考記事もペタペタこのノートに貼り付けている。
 
また、万年筆についてはキャバリーニ社のルールドノートを専用ノートとして、あちこちで仕入れた貴重な情報を記入したりしている。
 
一方、仕事のノートと言えば、以前にも紹介したことがあるが、私の愛用はコクヨのキャンパスノートだ。
プライベートのノートと比べると、はっきり言って「地味」である。
 
これまで私が紹介してきた手帳術の話題と言えば、いかにプライベートを充実させるか?という内容が圧倒的に多かった。
そのため、モールスキンやノーブルノート、またまたキャバリーニ社のノートなどは登場回数が多いのだが、コクヨのキャンパスノートについては、「使ってますよ」程度の紹介しか、した記憶がない。
 
だが、この仕事ノートの方が、プライベートノートと比較して、圧倒的に利用価値が高く情報量濃いいのだ。
 
加えて、試行錯誤の集中度も比較にならないほどに、エネルギーをつぎ込んでいる。
それは、さっさと仕事を終えて帰宅するためというのが一番の理由。
効率よく仕事を進めるには、やはりノート術が大きなポイントとなる。
 
なので、いつかは仕事ノートについての話題を紹介したいな、と思っていた。
ただ、試行錯誤の状態がずっとつづいており、おちついた形として見えてこない状況にあった。
記事としてまとめるには、ちょっと難しいかなという状態だったのである。
 
しかし、最近ようやく、ノート活用スタイルが定着してきたというか、上手く回っていると思えるようになってきた。
なので、ここらで一度、わたしの仕事ノートについての話題を数回に分けて、紹介してみたいと思う。
 
もちろん、ノート術についても手帳術と同様、その人の置かれた立場や環境の変化によって、進化していくものだ。
なので、今回の話題は、2009年時点での、私のノート術の記録を残しておくという意図もある。
 
また、私からの話題提供だけでなく、ぜひ、皆さんの仕事ノートの活用方法についても、掲示板に書き込みをいただければと思う。
それはそれで、結構面白いのではないかと思っている。
 
   ◇
 
では、第一回目の話題としては、使っているノート本体の話題。
 
私が使っている仕事ノートは、コクヨのA4サイズ。
型番:ノ−E201A
罫線:A普通横罫 7mm×35行
ペーヂ数:40枚
 
赤っぽい表紙のやつで、いわゆる場末の文具店でも入手できる、国民的ノートである。
 
なんでこのノートを使っているかと言えば、会社で支給してくれるから。
で、使ってみて、なかなか優秀なノートということに気が付き、以来、そのまま愛用者になったのだ。
 
キャンパスノートに手を染める前は、無印良品のB5サイズの分厚いノートを使っていた。
 
理由は、学生時代から無印のシンプルな表紙が気に入って、紙製品のほとんどは無印製を使っていたことが大きい。
便箋や封筒も無印のクラフト紙のものを使っていたし、方眼レポート用紙も無印。
はっきりいって、その当時の私は、紙製品について、無印依存症状態だったと思う。
まだ、在庫があるし・・・。
 
B5サイズを使っていたのは、A4サイズは机の上で広げたときにはA3サイズとなるため、邪魔になるなと思っていたことが大きい。
 
この記事を書いていて思い出したのだが、自動車メーカーに新入社員で入社したときには、そもそもノートではなく無印のルーズリーフを使っていた。
たぶん、ルーズリーフを一枚取り出して、それに色々と書き込み、記入済みのものをバインダに綴じていたのだろう。
 
B5ノートも広げればB4になってしまうし、新入社員の頃の机は、とっても狭かったのだと思う。
オマケに、自宅で使っていた机も小さかったし・・・。
 
ちなみに、そのとき使っていた黒のクラフト紙製のルーズリーフバインダは、今も現役で自宅での勉強用に活躍している。
 
その後、転職して、いくつか年を重ねるうちに、机のスペースも広くなってきたことと、新しい職場で支給されるノートということもあり、試しにA4ノートも使ってみようという気になったのだろう。
これが、コクヨのノートを使いはじめるキッカケだ。
(自動車会社の時は、ノートではなく、会社のロゴが入った罫線の間隔が広いレポート用紙というか便箋みたいなものが支給されていた。)
 
まあ、そんな感じでキャンパスノートを使いはじめたわけだが、これが使ってみると、国産文房具というのは非常に高品質で、デザインに目をつぶれば、コストパフォーマンスは非常に高いということに改めて気が付く。
 
紙質は良いし、とにかく頑丈なのだ。
 
話を広げすぎるとまとまりがなくなるので、今のスタイルでノート使いをはじめた、2005年頃からの状況を思い出してみる。
ちょうど、この年からナンバリングをリセットして1から採番しているので、記憶も辿りやすいからだ。
 
2005年をスタートとして数えると、先週で6冊目のノートが完了した。
ペースで言うと1年弱で一冊だ。
 
システム手帳のリフィルのように、片面利用ではなく、いずれのペーヂも両面使用。
1ペーヂ1テーマという原則もなく、テーマが変われば区切り線を引き、タイトルを目立つように記入する。
なので、1ペーヂには複数のテーマを記録することが許されるルールだ。
 
チマチマと書き込んでいる割には、ペースが遅い気がするが、モールスキンなんかは1年以上の更新ペースだし、まあ、罫線に収まる大きさの文字を書けば、こんなものなのだろう。
 
ただ、6冊目のノートの使用開始は、ちょうど今年度当初からだったので、5ヶ月で使い切ったことになる。
平均を取ると1年弱ということだが、一冊目は1年半、2冊目は1年という風に、使い方が固まってくるにつれて、その利用ペースが逓増してきているのかもしれない。
6冊目は今回の記事を書くために表紙の写真を撮影していたので、使用期間がわかったが、ノートはすべて職場に保管してあるため、初期のころのノートの利用期間は今すぐにはわからない。
また、来週、会社に行った時に確認してみようと思う。
 
ところで、このキャンパスノートには、いろんな資料をペタペタ貼り付けたり、日常的に利用する書類なんかをクリヤケースに入れて、それを挟み込んだりしている。
いわゆる、「ブタ」ノートだ。
 
今時、ブタ・システム手帳をもっているとバカそうにみえるが、ブタ・ノートはどうなのだろうか?
他人の目というのは、気になるところである。
 
そんな状態で一年近く酷使したら、背表紙あたりが割れてきそうなのだが、これまで一度も破損したことがない。
カバンに収納して持ち歩くことはなく、基本はオフィスの机の上に置いている状態で、こすれたりしないということはあるかもしれないが、ペーヂが抜け落ちたこともなく、この堅牢性は、本当にすばらしいと思う。
 
   ◇
 
ところで、これまでB5愛用者だった私が、A4サイズに切り替えて享受できた最大のメリットは、仕事の書類をそのまま貼り付けることができるようになったこと。
 
大抵の書類は、A4縦に見たとき、2穴パンチをあけて綴じるための綴じしろを、左端に20mm程度確保している。
その空白部分を折り返して糊しろとして、私はノートに貼り付けている。
 
長方形の長辺の左側1cmほどを山折にして、裏に回った部分にテープ糊をつける。
そして、該当の記録があるペーヂ中心線右側の位置に貼り付けるのだ。
 
そうすると、見開きのペーヂの間に1ペーヂほど「A4サイズより1cmだけ幅の小さいペーヂ」が追加された状態になる。
そうすることで、ノートに利用頻度が高い資料をドンドン貼り付けてというか、挟み込んでいるのだ。
 
 
同じA4サイズでも、スパイラルやリングと呼ばれるノートがある。
針金で綴じてあるやつだ。
このノートのメリットは、簡単に半分折りができるため、机上でスペースを取らないことや、資料を貼り付けたときの許容範囲が広いことがある。
 
貼り付け利用のノートなら、このスパイラルタイプが向いている気もするのだが、私の場合、ノートを見開き状態で使うことも多い。
ちょっとしたプロジェクトであれば、見開きA3に全ての管理すべきことがらを記載できるため、左右両ペーヂにわたる記載をすることもよくあるのだ。
 
こうした利用の場合、スパイラルや糸綴じ形式よりも、よくある普通の糊留めの綴じノートの方が使いやすい。
チームの会議などでは、このA4見開きノートをコピーしたものを、そのまま資料として使ったりするので、ピタッとA3にひらけるというのも私にとっては、仕事ノートに欠かせない要件なのである。
 
 
話題がちょっと変わるが、最近、マインドマップという発想ツールがいろいろなところで紹介されている。
私は、このマインドマップは使わないのだが、システムの仕様を整理するのに、VTOCと呼ばれるツリー状に項目を書き連ねて行く手法を利用している。
会社によっては、機能WBSなどと呼んだりするところもある。
やっていることは中心となるものから、要件や要因がツリー又は記載スペースによっては放射ツリー状に伸びていくものである。
 
自動車会社でシステム構築をしていたときは、その方面のプロを呼んで、システム名を中心に書いて、放射状に必要な要件をブレーンストーミング状態でどんどん伸ばして行き、出し切ったところをまとめて、机上で考える理想の姿を作成していた。
まあ、枝を太くなどという面倒くさいことをしないだけで、やっていることはこのマインドマップと同じだ。
 
なので、今でも私は企画を練ったりするときに、このツリー(マインドマップ風)の手法を活用しているのだが、そのラフ案を書いているのは、神戸・元町の萬年筆専門店のオリヂナル方眼A6ノート。
これを横にして、1ペーヂに1テーマ記入しているのだが、こうした見開きのノートを上下にして使うときは、パタンと綺麗に二つ折りになるスパイラル形式のノートの方が便利かもしれない。
 
なので、ノートの綴じ方は、その人の目的にあった一番使いやすいものをセレクトすればよいと思う。
で、わたしの場合は、ピタッとA3に決まるのが使いやすいのである。
 
   ◇
 
ちなみに、仕事の筆記具は万年筆を利用。
ペリカン青・緑・茶、ラミー青・ブルーブラック、セーラーオリヂナルオレンヂ、ヤンセンジュールヴェルヌ、パイロット青・ブルーブラック、パイロット江戸紫あたりが最近使ったインキだが、致命的な裏抜けはない。
 
ただ、なぜか万年筆ではないのだが、パイロットのVコーンの赤だけは、ちょっと裏抜けが激しい。
同じVコーンでも、青は全く問題がないのだが・・・。
なにか、相性というものがあるのだろう。
 
ということで、私の仕事ノートは現在のところ、インキの許容範囲も広い、コクヨのキャンパスノートA4サイズが、最強ノートとなっている。
 
いよいよ、来週からは7冊目に突入である。
新しいノートをおろすのは、楽しみでもあるのだが、最初の一文字を記入をするのは、何度経験しても緊張する。
わたしの一番の好きなノートの状態は、しばらく、そう、1/3程度使い込んだ、少しクタッとなりつつある状態かもしれない。
 
これから、仕事も新しいフェーズに突入するし、ドンドン7冊目のノートを使い込んでいってやろうと思う。
 
(09/09/06)



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