手帳のページ

■手帳とカバンのホームペーヂ
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 88   ■2008年6月時点の手帳術
 

昨年度からの継続プロジェクトに加えて、今年度、新たなプロジェクトをもう一件立ち上げて管理することになった。
この2週間は、プロジェクトのキモとなるメンバ選定や体制承認の大詰めを迎え、前半の山場を過ごしていたのだが、なんとか無事に調整完了。
ほっと一息ついたところ。
 
プロジェクトの管理は、準備段階も含めて、WBSというプロジェクト版TODOを作成し、進捗管理を行う。
そうした管理には、色々なツールが用意されているが、私はシンプルかつマクロで大抵の処理が行えるエクセルを利用している。
こうした自作を含めたツールの活用により、予算内で品質と納期を確保できるように調整するのが管理者の役目。
 
しかし、個人の仕事の管理という視点では、用意されたツールに加えて、自分用の仕事の管理ツールが必要になってくる。
私の場合で言えば、手帳とノートがそれにあたる。
 
仕事がいくら忙しくなっても、これまでの手帳とノートの基本形を守ることで、仕事のピークを乗り切ることができた。
仕事が一息ついて、この2週間のマネジメントの手法を記録整理しているのだが、プライベートでは、個人の管理ツールの記録も併せて行うようにしている。
その一部を、「2008年6月時点の手帳術」という形で、サイト上に記録を残しておきたい。
 
   ◇
 
手帳とカバンのホームペーヂ上で記録・公開している私の手帳術を探してみたら、最後に整理していたのは2005年10月だった。(ペーヂトップの図はその時のものを転載)
この時に表示していた図を見ると、システム手帳、ロディア、モールスキン、ノートとなっており、現時点でもこの基本構成は変わっていない。
 
ちなみに、現在の手帳構成の概要は次のとおり。
 
【プライベート・仕事】
システム手帳 (司令塔)
     │
     ├ロディア(TODO・メモ)
     │
     ├モールスキン(プライベート用)
     │
     ├コクヨ キャンパスノート(仕事用)
     │
     └携帯電話(アドレス帳・電子データ携帯)
 
【ホームペーヂ管理】
システム手帳 (SAZABYφ10ミリ)
     │
     └伊東屋 オリヂナルノート(原稿作成)
 
【個人プロジェクト・勉強用】
無印良品B5ルーズリーフバインダ
 
   ◇
 
以下、個別の活用法について。
 
●システム手帳
3年前と同じく、私の手帳術の基本は、システム手帳を司令塔とし、その下にメモやノートなどのツールを配置。
情報の統括は、スケジューリング機能を持つシステム手帳が担っている。
 
リフィルは、VIASAZABYの月間見開きブロックタイプ。
通常のビジネスユースであれば、週間見開きで、左がスケジュール、右がメモ欄という構成か、最近流行のバーチカルが多いのでは。
 
しかし、私の場合、一日あたり2×3センチサイズのスケジュール欄で十分にスケジュールをコントロールできている。
そして、その小さいブロックに書き込める限度が、私の一日にこなせる仕事のキャパシティと、過去の経験から判断している。
 
ちなみに、とある平日の私のスケジュール欄。
□はチェック用のレ印を記入する。
 
□11:00総研MC
□E11 □週間
□13:30新幹線
□歴史地下
 
要は自分が分かればよいので、小さい欄に効率よく記入するために記号、略語は必須。
 
□11:00総研MC
→11時から課内ミーティングコーナでの協議。
仕事柄、会議や打ち合わせは多いので、場所は略語で管理。
「MC」は課内ミーティングコーナー
「CT」は課内センターテーブル
「課1」は課の第1会議室、「部1」は部1号会議室など。
 
□E11     
→特別処理で流すJOB名称の一部。
その後、出力結果を持って経理部門との協議があるが、この記号だけでスケジューリングはOK。
処理の詳細や打ち合わせ時のテーマ等は、仕事ノートで管理する。
 
□週間
→翌週の週間処理スケジュールを、システム運用部門に提出するという意味。
 
□13:30新幹線
→翌週の出張新幹線のチケット配達時間。
チケット配達時間は基本的に午後の早い内で設定する。
この予定を見て、昼休みに銀行で新幹線代を準備しておく。
 
□歴史地下
→テレビ番組のチェック。ちなみにこれはNHK「この時歴史が動いた」の地下鉄の話。
TVの基本は、休日にまとめてHDレコーダに予約入力しておくが、時間があれば、その場で見るようにしている。
 
従来同様、システム手帳の役割はスケジュールの一元管理。
システム手帳は、データベースで言うインデックスであり、実データとしてのスケジュールの詳細情報は、別のロディアや仕事ノートで管理。
 
ちなみにシステム手帳で管理する情報は、スケジュール以外ではストック情報+クリアポケット5枚に挟み込んだフロー情報(出張地図等)だ。
従前は必須だったメモは利用頻度が低いので排除。
あと、アドレスは携帯電話に完全移管している。
 
 
●ロディア
用途はTODO管理とメモ。
仕事とプライベートの区別はしていない。
 
平日であれば、出勤後の朝一番に、システム手帳に記入してある予定を全てロディアに書き出す。
この時に、会議等確定している時間や作業ボリュームを考えながら転記することで、その日のTODO兼スケジュールシートがロディア#11上に落とし込まれることになる。
 
ちなみに、この朝一番に行う、一日の行動スケジューリング時。
会議などの開始時間が決まっているものについては、携帯のアラームを5分前に鳴るようにセットする。
 
あと、仕事のちょっとしたメモ(打ち合わせ等の記録はロディアではなくノートに取る)も、このロディアを活用。
保存しておきたい情報は、ピリッとちぎりテープ糊でノートやシステム手帳のリフィル、モールスキンに貼り付けて、ストック情報として移管。
 
TODOで記入したページは、毎日ちぎって処分だが、裏は使っていないので、書斎のメモ用紙として活用。
万年筆で落書きをしていると、結構なペースで紙が消費されるので、ちょうどよい。
 
 
●モールスキン
従前同様、お買い物等遊び情報を管理。
ただ、3年前からの変化といえば、HPの情報等をプリントアウトしてモールスキンにすべて貼り付けしていたが、携帯電話の記憶容量が格段にUPしたため、サイトなどから得た電子情報は携帯電話で管理するケースが増えてきた。
 
ただ、携帯で管理する情報は、一時的な情報であり、あれこれプランを練ったりするのは、やはりモールスキンの独断場だ。
 
価格が高い気がするが、やはりあのゴムと硬い表紙は、外出先で使用するノートとしては外せない。
今のところ、モールスキンに取って代わる代替品もない状況である。
 
 
●コクヨ キャンパスノート
A4サイズの仕事ノート。
仕事に関連するメモ、発想メモ、TODO管理など、全てこのノートに集約して行っている。
 
ノートのルールは、最初にすべてのページに、左から3センチほどあけて縦線を一本引く。
 
ノートに記入をするときには、縦線の左側、すなわち小さい方のスペースに日付及びタイトルを記入。
ノートに記入すべきメインの内容は、縦線の右側の広い部分に記入する。
 
左側の日付及びタイトルを記入したあとの余白は、後で気づいたことなどを補記するスペース。
今は、Lamyスケルトンに入れた、インキ工房謹製ロディアオレンヂで記入。
 
記入は時系列が原則。
野口悠紀雄先生の超整理法にあるように、わたしにとっても時系列の記録が、後からの情報検索に便利。
 
あと、検索性を高めるために、記入したペーヂの中でストックしておく必要のある情報が書き込まれたペーヂについては、ピンクの蛍光ペンで、ノート上部の余白に大きくタイトルを書き込んでおく。
こうすることで、過去のノートをパラパラとめくって検索するときに、検索性がかなり高まる。
 
   ◇
 
一方、プロジェクト管理については専用ページを確保している。
以下は、プロジェクト管理ノートの手法。
 
専用ペーヂといっても、ノートの分冊はしていない。
あくまで、仕事ノートはキャンパスノート一冊。
 
まず、プロジェクトの準備に着手した時点で、時系列に記入してきたノートの途中に、見開き2ペーヂを確保する。
 
1ペーヂ目(見開き左ペーヂ)  プロジェクトのTODO
2ペーヂ目(見開き右ペーヂ)  プロジェクトの予算管理
3、4ペーヂ目         レビューでの指示事項とその実績管理
 
確保した見開き2ページには、上記3項目を記入する専用ペーヂであり、打ち合わせ等のメモや記録は、通常のルールと同じく時系列で記入。
 
プロジェクトについては、ある程度の期間で進めていくため、当然、専用4ペーヂだけでは足りなくなる。
例えば、予算管理のペーヂが一杯になったら、白紙のコピー用紙を準備。
それを、ノートの上の余白の幅だけカットして、なおかつ、左から3センチのところに縦線を一本引く。
そうして作成した、自作白紙リフィルを、テープ糊で上部だけとめてノートに貼り付ける。
一杯になったページの仕掛項目は、新しく貼った紙に転記する。
 
そうしてプロジェクトが進捗していくと、そのプロジェクト専用4ペーヂの部分だけどんどん分厚くなっていくので、一発でプロジェクト管理ペーヂを開くことができる。
 
程よい厚さにプロジェクトのペーヂが熟成したころには、たいてい一冊のノートは使い終わる。
 
ノートは終わって代替わりするが、プロジェクトは継続中の場合。
プロジェクト管理ペーヂは一番上のペーヂだけをコピーし、新たなノートに貼り付け、新たな管理ペーヂとして立ち上げる。
そして、新しいノートも、時間が経過するとともに、またどんどん太りだしていくことになるのだ。
 
元々は、モールスキンにあれこれ貼り付けてノートを熟成させる楽しみを知ってしまったのだが、仕事ノートも、このように熟成させていくのは楽しいものである。
 
 
●携帯電話
先にも紹介したが、機能として一番活用しているのは、アラーム機能である。
色々とプランを練っていると、時間の経過を忘れてしまうことがあり、プロジェクトメンバからの相談を受けたら、その場でウオークスルーが始まってしまうこともある。
そうなると、会議で最後の入場者などと恥ずかしいことになってしまうので、アラーム機能は大切。
 
時間になったらアラームを鳴らすだけで、項目名称などを登録しなくとも、朝一番で入力するれば、11時前に鳴ったら、ああ、あの打ち合わせだったとすぐに思い出すことができる。
 
あと、従前と違う利用法としては、記憶容量が格段に増えたこと。
これにより、まずデジカメとICレコーダを持ち歩くことはなくなったし、サイトの情報なども、メールにコピーしてPCから携帯に送信しておく。
 
例えば、出張での乗り換え案内なども、従来であればプリントアウトしたものをクリアファイルに挟んで持ち歩いていた。
しかし、最近はPCで検索した結果はQRコードを表示してくれるので、それを携帯に読み込み。
そうして携帯に一旦表示させた携帯サイトの情報は、画面保存として携帯に保存。
 
そうすれば、駅などでも携帯をとりだし、片手で必要な情報にアクセスできる。
 
緊急時には携帯での乗り換え案内なども利用したりするが、携帯サイトはまだまだストレスなく使えるスピードではない。
事前に調べられる情報はPCで検索をかけて、必要な情報を携帯に情報転送して保存しておくのが便利。
 
   ◇
 
現時点での私の手帳やノートは、このように平行処理的に活用している。
 
ちなみに、このような複数の手帳やノートを使うことについては、和田哲哉氏の「文房具を楽しく使う(ノート・手帳篇)」のP66から、「多ノート派」ということでまとめられている。
楽しみながら、手帳やノートを使い分けることについて、分かりやすく紹介されているので、ぜひ、そちらもご覧いただければと思う。
 
(08/06/22)



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