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 82   ■2008年の私の手帳(モールスキンダイアリ)
 

手帳ではなく、日記として活用しているモールスキンダイアリ。
今年は限定色で、赤も出ていたので、選択に悩まれた方も多かったのでは。
 
私は、例年通り、黒を選択した。
モールスキンに感じている魅力の一つに、スタイルの連続性がある。
書斎の本棚の一段全部に、モールスキンの黒表紙をずらっと並べてみたいのだ。
 
そのために、モールスキンを毎年一冊ずつ買い足していっていると言っても、過言ではない。
 
以前から、何度も書いた記憶があるが、このモールスキン、国産であれば絶対に許されない品質だ。
紙質を見ても、コクヨの安いノートの方がはるかに良い質のものを使っている。
 
しかし、文房具には単純に質だけを求めても、楽しさは味わえない。
その文房具か持つ歴史、雰囲気なども合わせて楽しむものだと私は考えている。
そして、まさにこのモールスキンの魅力というのも、歴史と雰囲気だと思っている。
 
   ◇
 
お買い物メモで活用しているルールドのモールスキンには、色々と切抜きを貼り付けて太らせているが、ダイアリについては書くだけで精一杯の状態。
その、書くだけで精一杯の日記も、今ひとつすっきりしていないのが現状。
 
理由は、書き込んだ過去データを活用できていないのが大きい。
 
このため、今回のコラムを書くにあたって、書斎にある日記術の本を久しぶりに読み返してみた。
その中で、しばし読み込んでしまったのが、以前、本のページでも紹介した「日記の魔力」。
本書の中にも、日記を読み返すことの重要性が説かれている。
その一部分であるが、紹介したい。
 
《日記の魔力:P128より》
「自分の成功パターン、失敗パターンを知り、少しでも「危ないな」と思ったら、すぐに生活を立て直すようにする。それが「自己コントロール」のコツだ。
そして、自分の成功バターンを知るもっともよい方法が、日記を読むことなのである」
 
正直、私は何か過去にあった出来事を調べる必要が出てきたとき意外、この最近、日記を読み返すことはしていない。
しかし、日記ではないが、過去の記録で、繰り返し読み返すものがある。
 
それは、以前勤めていた自動車メーカの情報システム部門に在籍している間、毎週上司に提出していた週報だ。
これは、会社に提出する報告書ではなく、上司とのコミュニケーションツールとして、情報システム部門で活用されていたもの。
 
なので、規定のフォーマットに記述したものを上司に提出すると、それに上司が簡単なコメントを付けて返却してくれる。
なので、週報は書いた本人の手元に残るので、それを私はずっと時系列にフラットファイルに綴じこんでいた。
 
情報システム部門に在籍した約4年、毎週提出した週報が150枚近く手元に残っていた。
これを、転職するときに、会社に了解を得て、記念にもらっておいたのだ。
 
そのファイルを見ると、新入社員としてまじめに働いていた4年間の、わたしの仕事に対する記録がある。
いったい何に困り、何を考えて仕事をしていたのかが手に取るようにわかり、読んでいてとても面白いのだ。
 
その当時、新入社員の私がやっていた業務は、恐ろしいことにプロジェクトマネージャ。
自分で企画を作り、それがOKになれば、外部からSEを手配してきてシステム構築を行ってきた。
そして、上司といえば、それぞれが大規模プロジェクトを抱えていて、みんな別のビルで仕事をしていて、規定の席には、末席の私しかいない状態だった。
 
なので、上司とのコミュニケーションに、この週報が占める割合が非常に多かった。
通常の仕事で分からないことがあれば、直接上司のいるビルに出向いたり、電話をかけて確認していたはず。
 
なので、週報には人に聞かれたくない本音が結構書かれていて、この部分が、あとで読み返して参考になるのだ。
 
上司は、わたしの報告に対して、「Good!」とか「Step By Stepで」などと、人を馬鹿にしたような超手抜きのコメントしか書いていない。
 
だが、その当時の私は、部下が何を不満に思っているかが上司に上手く伝われば良いと思っていたふしがあり、その手抜きコメントについては、一度も上司に噛み付いた記憶がない。
 
こうして4年間書き溜めた週報を、自分の今の仕事を見失いそうになったときに、取り出しては読み返しているのだ。
 
   ◇
 
今回の、このコラムを書きながら、私が今の私の日記に求めているものは、この週報に相当するものだと思った。
 
これからは、モールスキンに書くのは、日記ではなく日報として報告書ベースで書いてみることにした。
 
(07/12/09)



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