手帳のページ

■手帳とカバンのホームペーヂ
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 53   ■戦略的スケジュール管理
 
本と違い、雑誌は買ってくると、すぐに読むのだが、その時は熟読するわけでない。
一通り目を通し、全体を把握したらたら、書斎の机の横の棚に立て掛けておく。
夜中に、日記を書いた後などに、そうした雑誌を適当に一冊とりだして、今度は、目を付けておいたページを熟読する。
 
最近の私の雑誌の読み方なのだが、ヘタをすると、読み忘れてかなりの時間が経過して、雑誌を買っていたのを思い出すこともある。
 
そんな雑誌の一冊で、The21の2005.11月号の手帳特集の記事を、一ヶ月ぶりに読んだ。
 
The21が薄すぎるのか、万年筆スタイルの1と2のの間にはさまっていて、この万年筆本を2冊いっぺんに取り出したら、一緒にはさまった状態で出てきた。
 
なんだか、宝物を発見したような気分で、今回はThe21の手帳特集をゆっくりと読むことに。
 
 
一番気になったのは、P89。
MBS毎日放送のプロデューサの方の、自作ルーズリーフが目にとまった。
A4ルーズリーフを活用したリフィルなのだが、この人は一ヶ月1ページのフォーマット。
 
紹介ページのタイトルも「オリジナル予定表で月間スケジュールを俯瞰する」とある。
 
やはり、1ページ又は見開きで月間のスケジュールを俯瞰できるということは、プロジェクト管理やそれに準じた仕事を行うのに、活用しやすいのだろう。
 
この人のスケジュール欄を見ると、私と同じ「手帳=司令塔」的使い方をしているようだ。
担当する番組の枠を最初から手帳にフォーマット印刷しているのだが、番組一枠で書き込める一日のスペースは5、6文字。
そこに、その日にやるべき予定が「一言」書き込んである。
 
その予定にぶら下がる、TODOや資料は別のフォルダやノートで管理していると思われる。ルーズリーフノートを使っているとのことなので、同じノートで管理しているかもしれない。
 
この書きこむ欄が小さすぎるのは、月間スケジュール欄の最大のデメリットだが、通常、何もかも一冊の手帳だけで仕事をすすめることはあまりない。
個々のプロジェクトなどは、仕事ノートに加え、専用のフォルダやデータを使うことが多い。
スケジュール欄の機能をスケジュール管理のみに特化すれば、記入欄が小さくてもあまり不都合がないと私は考える。
 
一方、スケジュール立案を戦略的にすすめるには、この月間で俯瞰できるタイプのスケジュール欄が有利だ。
 
The21のP89の本人の言葉の最後に、「予定と予定の合間に”考えることに集中する時間”、つまり空白の時間をいかに確保するかが、番組の質の向上や、企画力アップにつながると思っています」とある。
 
この人は、番組制作が仕事だが、通常のプロジェクト管理でも同じことが言えると思う。
仕事を処理するのに必要な時間を積算し、まずはプロジェクトが滞りなく完了するようにスケジューリング。
そうしたプロジェクトとプロジェクトの間に、いかに、企画力アップにつなげられる時間を確保することができるか!
こうした戦略的な時間をいかに確保していけるかが、スケジュール管理の醍醐味だと考える。
 
こうした戦略的スケジューリングを行うには、やはり週の単位では思考がつながりにくい。
最低でも、月間を面で捕らえながらスケジュールを俯瞰し、予定を管理していきたい。
月間スケージュルのフォーマットは、こうした戦略的なスケジュール管理を支えてくれるフォーマットだと思う。
 
業務改革でも、定例的な仕事はBPRで手順を見直し、システムを活用して効率化を図る。
そうして、生み出した時間を企画立案に投入して、さらに手順を見直し進化させていく。
この手順をスパイラルにくり返しすことで、仕事は発展して行く。
 
しかし、業務改革をすすめて時間を生み出しても、戦略的にスケジュールを管理できなければ、同じ期間で生み出されるアウトプットにも大きな差が出てくる。
 
業務改革の手法については、多くの研究成果が発表されているが、戦略的スケジュール管理の研究についてはほとんどない。
 
今の私の中では「手帳=司令塔」、「月間スケジュールのメリット」の2つのキーワードがモヤモヤと絡まった状態。
引き続き、このキーワードについて整理をしながら、戦略的スケジュール管理について、この「手帳のページ」で考えていきたい。
 
(05/10/30)



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