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■手帳とカバンのホームペーヂ
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 42   ■手帳とカバンのホームペーヂ的手帳の選び方B
 
【黒革の手帖】
 
テレビ朝日のドラマ、「黒革の手帖」の視聴率がすごいらしい。
裏番組の渡る世間との毎回の視聴率争いが話題になっている。
日本シリーズで放映中止になった第2話のときは、テレ朝に抗議の電話が700件もあったとヤフーのニュースに出ていた。
ちなみに、ドラマの中の黒革の手帖、あのオーソドキシー製とのこと。
わたしはドラマを見ていないが、そこで使われた手帳はオーソドキシーのHPで見ることが出来るし、現ブツはテレ朝のロビーにも展示されているようだ。
 
小説の中では、手帖の情報が7千万円で取引されていた。
一冊の手帳、その中に記録する情報の価値はは使う人しだい。
通常、手帳の中身を他人に見せることはあまりないので、中身の価値は本人しかわからないが、外側は見られるというよりチェックされることがよくある。
 
今まで手帳の中身について考えることが多かったが、今回は、黒革の手帖というタイトルに引っ掛けて、手帳の外側について考えてみたい。
 
まず、革好きの管理人の2005年の独断的手帳の選び方として、手帳の外側は断然、革製を選ぶことお薦めする。
 
 
一年で使い切るということで、ビニールや合成皮革などの手帳を使うのも合理的な考えかもしれない。毎年、新しい気分で手帳も選べるし、それは一つのメリットでもある。
ただ、こうした素材は、どうしても見た目に威張れない。
 
べつに他人に威張るために手帳を持つわけではないが、存在感を主張するには外見は重要だ。
究極を追求すればブランドに走るという方法もあるが、使い込まれた上質の革というのはそうしたブランドとは、また違った存在感がある。
特にビジネスの上では、分相応というかそのブランドと釣り合いの取れていない人(例えば新入社員君など)がブランド物で固めていても、好感を得るより反感を買うことが多いだろう。
一方で、ブランド力を全面に押し出すのではなく、さりげなく良いものを使っているというのは、相手が「オッ」気が付いた時にブランドに対する反感とは対照的に、好印象を与えることが多いのでは。
(ただ、そこら辺のバランスは非常に難しいと思うが・・・)
 
例えば、エイジングが進んだヌメ革やブライドルレザーなどは、見ていてカッコイイというだけでなく、その人のモノに対する愛着までもが伝わってくる。
モノを大切にするという心は決して他人に不快感を与えるものではないと思う。
 
前置きが長くなったが、革製の手帳を選ぶ際のポイントを考えてみたい。
 
一括りに「革」という単語を使ってきたが、その種類は実に多い。
素材で見ても、牛、馬、ブタ、羊、鹿、クロコダイル・・・。
その素材の年齢、性別、部位、加工の仕方だけで種類が別れる。
 
その「革」は、コードバンのようにツルツルした感じのものや、羊のように優しい柔らかさのもの、手触りや見た目でもすごい種類になる。
こうした革の種類は、基本的に好みで選べばよいとわたしは考える。
(ガンガン使いたいという場合は、耐久性を考えた方がいいかもしれないが・・・)
 
いつも手にする手帳は、手触りも選ぶ上での大きなポイントになる。
写真やカタログだけで選ぶのではなく、実際に手に取ってその感触を十分確かめた上で選ぶことをお薦めする。
 
あとは、選んだ革にマッチしたメンテナンス方法でクリームやワックスを定期的に塗り込んでいけば革独特の色艶が出てくる。
 
ただ、ここであまり安い革を選んでしまうと、時間が経つとメロンのようにひび割れが出てきたり、エイジングというより汚れだけが目立ってきてしまう。
長い目で見ると、ある程度の価格のものを選んだ方が、結果として安くつくことになる。
 
ある程度の価格を出せば、それなりの品質は確保できると信じたい。
(でないと詐欺だ!)
わたしも革職人ではないので、正直、素材を見ただけで「おっ、これは上質のコードバンですな」などということはいえない。
 
わたしの革手帳選びの判断材料としては、価格と雑誌やWebの情報を参考にしている。
あとは、自分が実際に手に取ってみての感触だ。
 
ブツを手にした時にチェックするポイントは、コバ(へりの部分)の仕上げを見るようにしている。
革の感じも大切だが、縫製は見た目ではっきりとクオリティを判別できる部分だ。
まず、コバの仕上げが、仕上材を塗ってあるのではなく、表側を巻き込んで縫い付けてあるかをチェック。その方が手間がかかる分、耐久力がある。
そして、角の部分の縫製が丁寧に仕上げてあるか。
わたしは、この2点を実際に手にしてチェックするようにしている。
(手帳以外の革製品も)
 
革製の手帳といえば、どうしてもシステム手帳に目がいきがちであるが、最近は綴じ手帳用の革カバーも多く発売されてきている。
また、ロディアやモールスキンの革カバーも色々と出ている。
一生モノという表現は大げさかもしれないが、長い目で愛着の持てる手帳を選んでじっくり育てていく。
手帳を選ぶ一つの選択肢として、来年は、良い革の手帳を選んでみるのも楽しいのではと思う。
 
(04/11/07)



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