熱い手帳シーズンも終盤にさしかかり、多くの方は、すでに来年の手帳を入手されたことだと思う。
この季節、何度めぐってきても、我々手帳ファンにとって、一年の中で最も楽しい季節である。
雑誌等の出版物も、すでにダイム、プレジデント、日経アソシエ、日経ウーマン、ノート&ダイアリースタイルブックと、定番どころは全て出そろった。
私も、来年の手帳は入手した。
以下、その時の手帳売場の状況記録である。
今回の観測地点は、銀座伊東屋本店、丸善の日本橋店、丸の内オアゾ丸善本店、渋谷ロフト、渋谷ハンズ、新宿ハンズの6ヶ所を紹介したい。
■伊東屋本店
売場は、この数年、ずっと5階のみで、綴じ手帳主体。
表通り側に綴じ手帳、一番奥にシステム手帳の配置というスタイルは例年と変わらないが、綴じ手帳の配置は、毎年微妙に変わっている。
入り口の階段に近いところには、昨年はridoがおいてあったのだが、その場所については今年はLettsになっていた。
そして、その裏にはクオバディスと、輸入手帳の定番がつづいているのだが、愛用のridoが見つからない。
一瞬、取り扱い中止か?
とあせったが、レジ前側の棚の下の方と、非常にわかりにくいところに置かれていた。
この置き場争奪戦は、どのように繰り広げられているのかは興味のあるところである。
今回の伊東屋での購入品は、次のとおり。
・リド ミニプランナ ライトグリーン、黒シボを各1冊
・リド ミニプランナ 差替リフィル×2冊(昨年購入の革カバー用)
・ファイロファックス 年間リフィル(コットン紙)
・Letts 32SUJ
ちなみに、今年の日記はLettsの12Xを使っているが、罫線の細さにやっぱりなじめず、モールスキンに戻ることとした。
モーススキンの品質宣言結果がどうなっているのか?
楽しみなところである。
あと、ridoの差し替えリフィルについては、一つは例年どおり日本版を入手したのだが、もう一冊は、ドイツ版にしてみた。
これもまた、使うのが楽しみである。
■丸善 日本橋店
今回、こちらのショップは大変革があった。
例年の地階売り場から、1Fに移っていたのである。
リニューアルオープン以来、地階のイベントスペースを行ったり来たりしていたのだが、今回は1Fの高級ステーショナリの部分を、ドカンと手帳売り場にしていた。
大決断だと思う。
準備は大変だったと思うが、これでかなりの売上げ向上になるのではなかろうかと思う。
移動するにできなかった、葉巻の冷蔵ケースが妙な哀愁を漂わせていたのも、これまた風流で、良い雰囲気?
こちらでは、モールスキンダイアリ(ポケットサイズ・ハードカバー)を入手。
■丸善 丸の内本店
こちらは、ロフトのような軟弱系手帳は一切置いていないのが気持ちよい。
ビジネスユースの手帳では、こちらは最強であろう。
手帳売り場の棲み分けとしては、次の3強が他を圧倒的にリードしている。
・輸入手帳 銀座伊東屋本店
・ビジネス手帳 丸善本店
・軟弱チャラチャラ系 渋谷ロフト
以前から気になっていたのだが、レッツの手帳、丸善に置いてあるやつだけ、伊東屋で配っている休日シールみたいなものが同封されている。
これって、輸入元が添付しているのであろうか?
システム手帳については、通常と同じ、高級ステーショナリーの向かいの区画で取り扱いがある。
しかし、残念ながら、こちらのコーナーは閑古鳥が鳴いている。
あと、手帳ではないが、丸善本店はLife社のノート類の取り扱いが充実しているのがいい。
だいたい、発表と同時に店頭にならんでいるので、Life社のノートが出た時には、こちらのお店でチェックすることが多い。
この秋の新作も、なかなか良い場所にディスプレイされていた。
■渋谷ロフト
こちらは、例年どおりのすごい賑わい。
しかし、客層の影響か、いじくり回された手帳が散乱しており、他のショップと比較して雑多な雰囲気を、以前から感じている。
地階からの入り口に、例年ディスプレイされていた「ほぼ日手帳」は、今年はなかった。
ただし、ほぼ日コーナーは、例年と同じ入り口右側の一等地である。
毎年、手帳シーズンにロフトに行く理由は、サザビーのリフィルが置いてあるから。
しかし、今年はまだ棚に並んでいなかったので、数年前のように入荷が遅れているのか店員さんに確認したところ、サザビーとの取引はなくなってしまったとのこと。
今までリフィル一枚でつながっていた、非常に危うい関係であったのが、これで縁が切れたと言うことか。
なので、今回は新宿のサザビーでリフィルを入手した。
入手先が限定される度に、代替製品を検討するのだが、どうもしっくりくるものがない。
ファイロファックスは、過去に試してみたが、一日の書き込み枠が小さすぎる。
あと、Knoxのやつは、スペースは広いが、サブのカレンダが付いていない。
あの、数文字分の書き込みスペースが、数字の記録にちょうど良いのだ。
ということで、しばらくはサザビーのリフィルは、直営ショップで調達をつづけることになりそうだ。
ところで、今年、ロフトで目立ったのはコクヨのノートタイプのスケジュール帳。
ノートとカバーのセットで楽しめるタイプで、結構安価ため、これからシェアを伸ばしていくのではと思われる。
スケジュール帳だけでなく、キャンパスノートともセットで使えるのもいいのだろう。
今、国内で一番活気のある手帳売り場で相当のポジションを占めているのは、会社の実力か手帳の質かは不明だが、いずれにしろ、何らかの実力がある手帳になると思われる。
こちらの渋谷ロフトでは、家族の「ほぼ日手帳」を入手。
最初は、中身だけでいいと言われていたのだが、店頭でホコリかぶり&いじくり回されたあとの6冊しか中身のみのパックは残っていなかったので、ブラウンカバーを購入した。
■東急ハンズ渋谷
やはり、今年もロフトとの差は埋まっていない状況。
手帳シーズにもかかわらず、非常に静かな売り場となってしまった。
どうにもこうにも、あのハンズオリヂナル手帳がパットしない限り、勝つ要因はないような気がする。
ハンズオリヂナル手帳、なんでもかんでもてんこ盛りすぎて、コンセプトが今ひとつはっきりしない。
利用方法のパネルもディスプレイされているが、今ひとつパッとしないため、使ってみようという気が起きない。
過去にもつぶやいたことがある気がするが、どこかの既存の手帳とコラボして、それはハンズでないと入手できないという手帳をつくってはどうだろう。
例えば、「ほぼ日 ハンズオリヂナル」など、逆転の発想でないとこの状況の打破はできないのではと感じている。
売り場という視点からの、昨年との差は、万年筆売り場に置いてあったクオバディスやモールスキンが、半分下の文具フロアの国産手帳と一緒に並べられていたところ。
これは、手帳購入というお客の動線を考慮すると、国産・輸入でフロアを分ける意味はないと思っていたので、賢明な変更だと思う。
この売り場で嬉しかったのは、手帳ではなくノートねただが、ノーブルノートに記載されたサンプルに使用インキが記載されていたところ。
もしかして、売り場の方、私のブログをごらんいただいたのだろうか?
そんなことないよな。
■東急ハンズ新宿
例年どおり、こちらのお店は渋谷と異なり、かなりの人で賑わっている。
以前から、客足だけで見れば、ハンズの旗艦店は新宿に移ってしまったのではとも感じている。
こちらは、ロフトであれば「ほぼ日」を置くであろうエスカレータ前の一等地に、ハンズオリヂナル手帳を置いている。
その周囲を、綴じ手帳軍団が固めて、万年筆売り場を挟んでシステム手帳が並んでいた。
雰囲気としては、ロフトと伊東屋の中間あたりの微妙な状況なのだが、やはり立地条件がいいのであろう、非常に活気を感じることができる売り場である。
◇
このような感じで、例年どおりの手帳売場の様子を記録しておく。
来週は4連休にしているので、これら調達してきた手帳に伊東屋で頂いた休日シールを張り付けたりして、来年への手帳移行作業を行おうと考えている。
そうした経過も、また、このペーヂやブログで紹介できればと考えている。
(10/11/13)
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