手帳のページ

■手帳とカバンのホームペーヂ
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 103   ■2010年版の手帳売場
 

今年も、熱い手帳シーズンがはじまり早くも一ヶ月が経過した!!
 
手帳ファンにとって、一年の中で最も楽しい季節である。
雑誌等の出版物も、すでにダイム、プレジデント、日経アソシエが出揃い、エイ出版社ノート&ダイアリースタイルブックも11月16日に発売になる。
 
また、能率協会からは、手帳200%から5年が経過し、「手帳300%活用術」も発刊されており、熱い手帳シーズンをさらに盛り上げてくれている。
 
私も、来年の手帳調達のために、市中の手帳売場を回ってみた。
以下、例年同様の手帳売場の状況記録である。
今回の観測地点は、銀座伊東屋本店、丸善の日本橋店、丸の内オアゾ丸善本店、渋谷ロフト、渋谷ハンズ、新宿ハンズの6箇所である。
 
 
■伊東屋本店
数年前に比べて、明らかに売場面積が縮小してきている。
売場は昨年と同じ5階で、メインは完全に綴じ手帳。
一番奥にシステム手帳の配置というスタイルは昨年と変わらないが、同じフロアにノートも置いてある分、明らかに取扱点数は少なくなっている。
 
入り口の階段に近いところから、まずは売れ線の能率手帳が置いてある。
そして、その向かいにrido、その裏にLetts、またその向かいにクオバディスと、定番中の定番が出迎えてくれる。
あとは、その他大勢というところか。
 
例年、伊東屋ではファイロファックスの年間リフィルを入手している。
しかし、本当に奥に追いやられ、加えて下の方に置いてあったので、なかなか発見できず、もしかして取扱がなくなったのかと一瞬あせった。
 
まあ、そんな感じで、毎年、微妙に売場面積が縮小しつつあるのだが、それでも、手帳シーズンになると、ここは相変わらず人が多い。
わたしは、平日に訪れたが、休日はもっとすごいことになっているのだろう。
 
昨年に引き続き、今回、伊東屋での最大の検討事項は、日記をモールスキンから他社の製品に移行するかどうかである。
昨年同様、候補は、あらかじめLettsの12Xという、モールスキンのポケットとほぼ同じサイズの製品。
 
昨年は、罫線が細すぎることと、紙の質感もモールスキンがクリーム色であるのに対して、Lettsは真っ白ということもあり、2009年はそのままモールスキンで行くことにした。
 
しかし、モールスキンの裏写りは、年々その過激さを増し、さすがに限界かな?
と感じている。
加えて、今年1年間、Lettsの手帳(32SUJ)を使ってみて、こちらは反対に万年筆でほとんど裏写りしないことが判明。
ザラットした紙質も、万年筆と相性がいい。
 
ということで、来年2010年用の日記は、Lettsに乗り換えることとした。
 
今回の伊東屋での購入品は、次のとおり。
・リド ミニプランナ ライトグリーン、黒シボを各1冊
・リド ミニプランナ 差替リフィル×2冊(昨年購入の革カバー用)
・ファイロファックス 年間リフィル
・Letts 32SUJ
・Letts 12X
 
 
■丸善 日本橋店
地階の、地下鉄からの入り口すぐのところにセッティングされている。
モールスキンのディスプレイがなかなか目立つところにあった以外は、あまりパットせず。
 
いわゆるオヂサマ用の、黒表紙の手帳が大量に置いてある。
 
こちらでは、手帳ではなくメモパッドを購入。
(丸善オリヂナル便箋のちっこい版)
あと、Bun2の10月号をいただいて帰った。
 
 
■丸善 丸の内本店
今年は、売場レイアウトに大きな変化があった。
 
今まで、奥の便せんなどが置いてあった売場が、システム手帳コーナへと生まれ変わり、かなりのスペースを割り当てている。
 
なんだか、時代の流れに逆行するような行動。
この丸善の戦略、どういうマーケチングをした結果なのか理解に苦しむところがあるが、結果は、今後このスペースが堅持されるかどうかですぐにわかるであろう。
わたしが訪れたときには、残念ながら閑古鳥が鳴いていた。
 
綴じ手帳売場は、例年と同じ、文具売場前のスペースに特設会場が設置。
そして、例年通りの偉容を誇っている。
 
平積みで、大量の手帳が置いてある様は、伊東屋の手帳売場より迫力がある。
 
伊東屋は、他では見たこともないような外国製手帳がたくさん置いてあり、それがまた、訪問の楽しみでもあるのだが、国産手帳に限ってみると、丸善の方に軍配があがるのではなかろうか。
 
伊東屋の海外手帳と同じように、国産手帳では、この丸善でしか見かけないというものもいくつかある。
 
壁側には、海外手帳御三家のLetts、モールスキン、クオバディスがなかよくならんでディスプレイされている。
 
 
■渋谷ロフト
昨年同様、入り口には「ほぼ日手帳」の一面ディスプレイ。
ロフトの力の入れようが、ひしひしと伝わってくる。
 
こちらの店舗は、数年前に文房具売場を地下というか、路面から直接入店できるフロアに移動させたことにより、手帳シーズンにはものすごいお客の数となっている。
ただ、この集客力は、場所だけではなく、商品セレクトの成果でもあると思われる。
 
国産の若い人向けの手帳が一番充実しているが、Lettsなどの外国製の手帳もターゲットを絞ったセレクトでぬかりなく置いている。
あと、やたらとモールスキンのロフト限定という、薄いカレンダ手帳が付属してあるものが置いてあった。
 
やはり、渋谷ロフトでも、モールスキンの勢いはすごい。
ダイアリだけでなく、通常分もかなりのスペースを割いて置いている。
やはり、モールスキンの売れ行きは好調なのだろうか?
 
 
こちらの渋谷ロフトでは、例年入手しているサザビーの月間ブロックタイプのリフィルを入手。
しかし、VIASAZABYのものではなく、ただのSAZABYのものになっていた。
昨年、VIASAZABYの表紙だけで、中身がSAZABYのものになっていたが、2010年版は表紙からも、とうとうVIASAZABYの文字が消えてしまった。
まあ、もともとSAZABY表記だったので、元に戻ったといえばそれまでなのだが。
 
実は10月のはじめに、リフィルを買いにいったときは、店頭に出ていなかった。
また、発売が遅れるのか?
と思い、店員さんに確認すると、入荷しているけれども店頭に並べていないと言う。
 
「何で?」
と思って聞いてみると、単に置き場が確保できないからとのこと。
ロフトのなかでは、本当に扱いが低くなってしまったのだなと、時代の流れをしみじみと感じる。
 
 
■東急ハンズ渋谷
最近のハンズ、ビジネスモデルの見直しを進めているのか、なんだか妙に取扱商品の種類が少なくなっている気がする。
 
今年の渋谷ハンズの手帳売場は、2つのフロアに分かれていた。
一つは、文房具売場に増設された綴じ手帳売場。
こちらは、ハンズオリヂナルや能率手帳などの廉価タイプの手帳が置いてある。
 
もう一つは、6月の改装で新たにできた、万年筆売場のフロア。
こちらは、高級感を売り物にしているのだろう。
モールスキンやクオバディスなど、外国製の手帳が並んでいる。
 
あと、ダイアリではないが、クレールフォンタンのノートなどもたくさん置いてあって楽しい。
ちなみに、システム手帳も、こちらのフロアでの取扱となっている。
 
   ◇
 
この数年の渋谷の手帳売場。
渋谷戦争は圧倒的に、ロフトに軍配が上がっている。
(というか、ある意味、伊東屋よりロフトの方が賑やかだし、もしかしたら渋谷ロフトは日本一の手帳売場かも・・・)
 
ロフトが勝っている要因。
一つには、「ほぼ日」というクリティカル・サクセス・ファクタをうまく活用し、毎年、ほぼ日をコアに、カジュアル手帳ならロフトのイメーヂを消費者に展開できたこと。
加えて、地の利が相乗効果を生み出しているというところか。
 
6月の改装後、ハンズが巻き返しを図り、熱い渋谷手帳戦争を繰り広げてくれるかと期待していたのだが、どうも今年も勝負にならないみたい。
ぜひ、渋谷ハンズには、東急ハンズ旗艦店の意地を見せてもらいたいものである。
 
 
■東急ハンズ新宿
渋谷と異なり、新宿店の手帳売場はかなりの人で賑わっている。
しかし、取扱手帳の構成は渋谷とたいして差はない。
 
ということは、渋谷ハンズ不振の理由は、場所ということになるのであろうか?
 
こちら、新宿ハンズでもモールスキン売場にかなりの面積を割り当てている。
個人的には、種類を増やしすぎのような気がするが、今の世の中、マスプロものは売れないのであろう。
ほぼ日も、同じような細分化路線をだどっているし・・・。
 
それにしても、こちらもというか、当然と言えば当然なのだが、ハンズのオリヂナル手帳が売場の中の大きな面積を占めている。
このオリヂナル手帳、売れているのであろうか?
 
レイアウトを見ても、クオの二番煎じだし、いっそのこと、手帳メーカとコラボを組んで、ハンズでしか買えないクオバディスやモールスキンなどに持っていったほうがいいと思うのだが・・・。
たぶん、コラボするよりオリヂナルの方が利益率がいいので、オリヂナル路線を貫いているのであろうが、よほど画期的なフォーマットを提示して消費者に受け入れてもらわない限り、成功はありえない気がする。
 
以前のように、サザビーとコラボを組んでいた頃の方が、売場に活気があったような気がしてならない。
 
 
   ◇
 
 
以上、有名どころの手帳売場を回ってみた。
 
特に目新しい変化はなかったが、やはり渋谷ロフトの元気よさが目立つところ。
特に、ほぼ日売場は年々活気を増しているような気がする。
 
この「ほぼ日」取り扱いの企画を出した方は、今、どういう待遇を受けているのだろうか?
ちょっと気になるところである。
 
   ◇
 
ところで、わたしの手帳は、年々、分冊化がすすんでいる。
その、分冊化の大きな原因は、ridoのミニプランナだ。
来年用も、4セット購入してしまった。
(そのうち1冊は家族用)
 
プロジェクト単位(遊び、勉強、仕事、創作)でそれぞれ一冊ずつ割り当てているが、スケジューラというより管理ツールとしてのridoの手帳は、本当に秀逸だと思う。
 
使いこなしについては、また順次、この手帳のページで紹介していきたいと考えている。
 
(09/11/01)



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