業者が「米ドル100円で買いませんか?」とのレート配信にA会員が「1万ドル買います」と応じると、業者はその注文を呑み込んで、他に取り次ぐことなく、その注文を記録するだけ、決済注文で「1ドル101円で売りませんか?」にA会員が応じると、初回取引と決済取引の差額、1万円が業者の口座からA会員の口座に帳簿上移る。この間、A会員は1ドルも受け取らないし、業者は1ドルも用意する必要はない。つまり、業者は客の入金した証拠金=日本円だけで商売して外国為替は扱わないで商売できる。これが取引の実際。
同じ時、米ドル100円で買ったB会員がなかなか上がらないので「1ドル98円で売りませんか?」に応じると、差額がB会員の口座から業者の口座に帳簿上移る。同じ時に101円で売る人、98円で売る人が出ることもある。業者が個別の会員に違ったレートを配信することがあるからだ。それを「店頭取引」とか「相対取引」と言う。この取引でA会員は1万円の儲け、B会員は2万円の損失、業者は1万円の収益。これ違法ではないし、業者の説明とも矛盾しない。
個々の取引では資金を動かさず、客の出金請求があると帳簿を清算し、初めて銀行に資金受け渡しの手続きをする。こうした取引のため、FXは銀行の寝ている深夜でも取引可能、一般のレートと違っても支障ないから勝手なレートを配信できる、業者は少ない資金で営業、会員が行方不明になってもリスクは小さい。
▼ 戦後最大の金融事件は進行中
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