エレナのおぼえがき - #3 エレナの世界 |
エレナのおぼえがき リュウ・ケン vs. にゅーじぇねれいしょん |
− エレナの世界 −
[番長]
「バーチャの対戦をやっていた頃に、対戦とは会話だという事がようやく分かったよなぁ? 相手の発する言葉を理解し、その回答を返す…そしてその回答が正しければ、相手を納得させることができる。言葉ってのは相手の攻撃とかの行動だ。相手の言葉を聴く前から、相手の言葉を予想しておけば、より相手が納得できる言葉が出るってもんだぜ。
相手の言葉を予想するってのは、なかなか難しい事だなぁ。ジョセフ・ジョースター(注1)を尊敬しちまうぜ。予想するためにはどうすればいいかも、考えたよな。…そうだ、”相手を理解すればいい”って事だったな。相手をどれだけ理解できるか、だぜ。理解できれば、相手は自分の中に取り込めたも同然だ。自分の中で相手をエミュレートして考えれば、相手が何をやるかが分かる訳だからな。
相手の世界を取り込めるだけの、それだけの容量を、持っているか? 自分の世界すら、良く分かっていないっていうのにな。」
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「番長会議」の翌日より、エレナの逆襲が始まった。「むやみに跳ばない」「相手の射程距離に入らない」…この2点を意識するだけで、前日までの破滅的な負けっぷりから開放されたのだ。安堵は心の平安を呼び、それは対戦中の冷静さとなって身につく。相手がよく見えてくる。そうか、何故昨日まで負けていたかというと、自分しか見えていなかったからなんだな。なんか、ストIIで対戦していた初期の頃に戻ってしまっていたのが、良く分かる。
相手の隙が良く見えてくるようになったワケだが、今度はその隙に叩き込む自分の技がよく分かってない事が見えてきた。なんてへっぽこな動きをしているんだ、私のエレナはよう〜! 1ラウンド中に相手が見せる隙の数は、当たり前のコトだが限られている。出来る限り的確な、ダメージのデカイ攻撃を叩き込まなければ、勝機を逃すよなぁ。
こちらだって隙を見せてしまうだろう。その時に食らうリュウ・ケンの攻撃は強烈だ。リュウの真・昇竜拳なんか食らってみろ。もう気分は次のラウンドだ(笑)
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そんなワケで、エレナの技を頭に叩き込んだ。自分なりに、ドコで何を使うかをはっきり決めておかねばならない。
エレナの射程距離は、リュウ・ケンの射程距離よりじゅうぶん広い。よって、徹底してその間合いで戦う。何もわざわざ相手の領域に入る必要は無いのだ。相手のガードの隙や攻撃の隙を、基本技でペチペチやっていくこととなる。そのかわり、1つ1つの攻撃はダメージの低いものとなるので、比較的多くの隙をつかなければならないな。
さて、相手の射程距離外でペチペチいくために出しているのは、しゃがみでの小P、中P、小K、中K。立ち状態の中P、中Kもなかなかリーチがあるけれど、どちらかというとそちらは対空。対空といえば当然大Pも忘れられないが、よっぽど余裕があるか、「ほら跳んだろ?」て時くらいにしといた方が安全っぽいなぁ。
で、ペチペチやってて少しずつ距離が離れたところで、相手が反撃したくなってきてるな〜…なんて感じた時は、おもむろに立ち大Kを出してみる。相手が足払いなんか出してきていた場合はヒット。この大Kがスカったとしても、その隙を突こうとして足払いを出してこようとした相手にやっぱり立ち大Kを当てたりする(笑)
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で、相手が何かしようとしたり、「エレナの攻撃が当たらないところまで離れた」と勘違いしていると踏んだ時は、しゃがみ大Kやスライディングでズデンと転ばせて、またこちらの時間だ。足先でガードさせれば、隙はそんなにない。
こちらの下段攻撃が強力なので、警戒してしゃがみガードを固めたりしてくる。まぁ、とりあえずしゃがみガードするってヤツも多いと思うのだけれども。そんときゃレバー入れ中Pの中段技。リーチが長いのが特徴で、相手からして見れば「そんな所から中段来るのか詐欺だこんちくしょう」って感じだろう。
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一時期、空中戦にまるで勝てなくてトホホだったのだが、どうもジャンプ大Kを使っていたのがまずかったようだ。大Kは独特なモーションなので、出してる本人もよく分かってない(笑) そこで大Pに切り替える。大Pは素直に横に伸びるので使いやすいし、そしてやっぱりリーチがある。だから近距離空中戦でなく、遠距離空中戦で使えばよりオッケーっぽい。
一瞬の爆発力より、エレナのリズムを奏で続けることが大事。それが、私のエレナの世界なのだ。
注1:ジョセフ・ジョースター
「ジョジョの奇妙な冒険」第2部の主人公。「お前は****という」と、相手の言葉を先に言うのが得意だった。