エレナのおぼえがき - #2 番長会議
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エレナのおぼえがき
ELENA / 番長
リュウ・ケン vs. にゅーじぇねれいしょん


− 番長会議 −

これは本当のコトだが、私は思考中に妙にハイになってくると心の中に「番長」を登場させ、自分が問いかけ、番長が解答するという思考法をとる事がある。そんな時はもうすっかりノリノリ(死語)で、物事をやたらに大ごとにとらえ、前向き(のような感じ)の言葉がとめども無く出てくるから不思議だ。「すごいよ!!マサルさん」4巻p.160でマサルが「マサル会議」という秘技を使っているが、これはその番長版、「番長会議」とでも言えるだろうか。

そして、帰宅途中の番長会議は続く。



[番長]
「4番だ、4番。この”なんかケンが大暴れ”ってのが、おまえの慌てぶりを表しているぜ。”なんか”も何も、ケンが判別不能な行動を取れるワケないだろう。大方、飛び込まれたり、中足払い→波動拳を食らったり、竜巻旋風脚で往復されて後ろに通り過ぎたところを何かしようとして後頭部を蹴られたり、起き上がりに重ねられた中段蹴りを食らったりして、ドサクサ妖精(注1)にトリつかれでもしたんだろう。」

[拙者]
「ううっ、そ、そうかもしんないっ!っていうか、思い当たるぅ〜!」

[番長]
「別にケンは神龍拳で回りながら波動拳を連射、かと思えば中段蹴りが降り下ろされながらもしかしてブロッキング? ううんそうじゃなくて、ヤったぜ!…なんてコトはやらないんだからよ。何をやってるのか落ち着いて見れば、隙も見えてくるってもんだぜ。隙が見えるってコトは、無謀な攻撃…そう、1番のような危険で無用な、かないっこない跳び込みもしなくなる。」



[番長]
「”跳び込む”って行為…お前はそれを画面を外から見る視点だけでしか見ていないのか? 分身であるエレナにインサイド(同化)して見てみろよ。エレナは高く高く、ジャンプするよなぁ。そして相手…この場合はリュウかケンだ…相手を眼下に捕らえながら攻撃に移るんだが、この時エレナ…イコールお前だな…お前の目にはリュウやケンだけが敵として見える訳じゃないって事が分かるか?

眼下のヤツの背後には、地面…そう、地球のヤツが控えているのが見える筈だ。地面から足を離して跳躍している自分は、地面に足をしっかり付けて地球を味方にしている敵と戦わなくてはならないんだぜ。お前は地球に勝てるのか? 地球のパワーをのせた拳に、不安定な体勢の蹴りがかなうというのか?(注2)

だからこそ、跳び込むのはヤツが地球を味方にしていない、地球のパワーを放出した隙をつかなければならないんだぜ。そこら辺を分かってないヤツは、敵と戦う以前に地球に負けるのさ」



[拙者]
「じゃ、じゃあ2番や3番は…?」

[番長]
「どちらも中足払い関連だな。3番ではガードできてるんだろう? なら、2番は3番に出来るハズだ。相手の近くではのんびり突っ立ってないで、取り敢えずしゃがんでおくんだな。」

[拙者]
「で、でもそれじゃあこちらから攻撃できないんじゃあ? ガードしてたら波動拳で削られて…」

[番長]
「…なんで、お前はガードするんだ?」

[拙者]
「な、なんでって、ガードしなきゃ食らっちゃうじゃないか。」

[番長]
「そもそも、なんで相手の攻撃を食らうところにお前はいるんだ? なんで、相手の射程距離内に入ってるんだ、お前はよ?」

[拙者]
「……」

[番長]
「エレナの長い足は何のためにあるのか、考えた事がねぇな? エレナの射程距離ってのを考えてみろよ。それに、相手の攻撃をスカシさえすれば、それもまた隙になるんじゃないのか? ガードしちまったら、こちらにも硬直時間が出来てしまうが、スカシさえすれば相手に60分の何秒かのペナルティーを与えることができるんだぜ。

それダケじゃない。相手の射程距離外にいて相手が足を伸ばしてきたら、判定の強い小Kかなんかでチクッと刺せるだろ? それを何十回、何百回もやればいくらタフな相手でもくたばるだろうよ。体力的にも、精神的にもな」

[番長]
「…さて、方針は決まったな! とりあえず、自分の出せる技とその役割は把握しておけよ。そして、射程距離を見極める…だ。地球を味方につけるのを忘れるな!!」



翌日。COM戦をやりながら技のモーションを頭に叩き込む。乱入。なるべく跳ばないように、レバーを前にいれて一歩一歩近づいていく。そして相手の射程距離ギリギリに位置した時に、ふと独特のモーションを持つ技を思い出した。
試しに使ってみる。その大きなモーションに反応してか、相手のケンは足払いを出した。しかしエレナの足はすでにそこにはなく、ケンの伸ばした足先に対してエレナの蹴りがヒットする。

小さく前方に跳ねながら蹴りを放つ立ち大K…。
たった1発の基本技がこんなに気持ちの良いものだとは、すっかり忘れていた。


注1:ドサクサ妖精
「魔法陣グルグル」に登場する妖精。ワケがわからなくなって混乱した状況になると出現する。
注2:
ここら辺の大袈裟ぶりが、番長会議の本領発揮部分である(笑)
 
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