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Last Modified : 10 JANUARY 2004


食いだおれドルシネア

先日からブドウやら人参やらキャベツやらを食べているのは、何も毎日毎日ステーキを食べていて栄養学的に問題があるからという訳じゃあない。調理の素材を競売所で購入するときに、食品のリストを見ていて思ったのだ。ヴァナ・ディールにはこんなにもいっぱいの食べ物が存在していたのだなと。

調理によって作ることの出来る料理だけではなく、その素材も食べることが出来る。ミスラは猫らしく生魚をそのまま食べることが出来るし、ガルカは生肉を食べることが出来る。他の種族よりも食べられる物が多いということだ。ただ、食材をそのまま食べるよりも調理を施した方が大抵ステータス的には良い結果になる。概ね、能力値の落ちる値が低くなるようだ。

素材も入れると数百はある食べ物だが、その中で実際にプレイヤーキャラが食べている物は極々一部に限られているという印象だ。前衛ならミスラ風山の幸串焼き。後衛なら各種パイとキノコの塩焼きが定番だ。それらが愛されているのはとにかく効能が良く、実用的だからだ。レベル上げの大変なこのゲーム、レベル上げパーティではとにかく効率が求められる。だからこそ、自らの性能をより上げられる物を食するのだ。効能の低い食べ物は見向きもされない。売れないから誰も作らなくなる。売られていないから食べることもない。存在にすら気が付かない食べ物だってあるだろう。

競売所で食品のリストを見ていて、ひどく勿体ない気がした。色々食べてみたい。そして「終わり」の時まで、出来るだけ多くの物を食べておこう。そう思ったのである。そしてそれを「食いだおれドルシネア」と題して遂行し始めたのだった。

先日の夜サンドリアにいると、Mtさんが初めてサンドリアにやって来たという。これはお祝いしなければ。競売で食材の在庫とドルシネアに作られるであろう料理のレシピを交互に睨み、焼きリンゴを二つ作成した。Mtさんの元に駆けつけ、お祝いと一緒にこれを一つ渡す。そして余った一つをその場でパクリ。まだまだ色々作って、そして食べなければ。


そうではないかもしれない「再会」

7月17日はFFXIの大幅な更新が行われた。といってもその多くは高レベル帯……あくまで私から見た高レベル帯……に対する変更であり、レベル30を前にレベル上げを止めた、冒険者を辞めたドルシネアにはあまり大きな恩恵、影響などはない。取りあえずポストを見て、鉄鉱や黒鉄鉱が売れてその代金が納められているのを確認した。所持金は30,863ギルに。いよいよ30,000ギルを突破できた。

例によってつるはしを担いでユグホトの岩屋へ。採掘をしながらオークやコウモリを狩る。コウモリは雑魚だが、こいつの落とす羽がちまちまとではあるがお金になる。金鉱が出て喜んだりする。

金鉱を持って南サンドリアの競売にやってきたとき、思わぬ名前を発見した。Jさんというその方の名前は、ずっと昔、ドルシネアが初めてウィンダスを出て外国であるバストゥークを訪れたときに出会った方のものだ(1月26日の日記、「グスタベルグの出会い」を参照のこと)。フレンド登録を交わして以降、数日の間メッセージのやり取りをしていたものだ。

あの後ドルシネアがグスタベルグを離れてからというもの、Jさんからはメッセージが送られてこなかった。それどころか、ログインしているという表示も見ることが出来なかった。私がログインしていないときにプレイしているのかもしれないと思ったが、それからずっとフレンドリストのJさんのステータスはオンラインになることはなかった。

サンドリアの競売所で出会ったJさんは、しかし別のキャラクターだった。以前のJさんはヒュームの男性だったが、その時ドルシネアの後ろに立ったのは男性のエルヴァーンでレベル6の戦士、サポートジョブも付いていなかった。作られて間もないキャラクターと見ていいだろう。同じ名前の、別のキャラクターなのだ。

プレイヤーも別人なのだろうか。つまり、以前のJさんはもうこのJというキャラクターを捨ててしまっているのだろうか。そしてFFXIを止めてしまっているのだろうか。もしかしたら、このJというキャラクターはJさんが新たに作り直したキャラクターではないのか。それを確かめるようにドルシネアをエルヴァーンに向ける。しばらくそのまま様子を窺うが、反応はなかった。

なんともいえない、もやもやとした気分を持ってその場を離れる。そして未だフレンドリストから、Jさんの名前を消せないでいる私である。


Dream in a cookie

サンドリアに楽団の姿があった。それはサンドリア国の勢力が三国間においてトップであることを意味する。楽団でも幾つかアイテムを売っている。その中からジンジャークッキーを一枚購入した。「食いだおれドルシネア」である。だが今は前に食べた物をまだ消化し切れていない。取りあえずカバンにしまい込む。

7月17日の更新で新たに販売が開始されたアイテムが「花火」類である。地面に置くドラゴン花火タイプの物、ネズミ花火タイプの物、手に持つタイプの物もある。高くはないが安いとも言えない花火であるが結構人気があるらしく、そこここで花火を楽しむ冒険者の姿を見ることが出来た。

そんな中、Mtさんにバッタリ出会う。宅配で送るつもりだったメロンジュースと串焼きを手渡す。串焼きは魔道士のMtさんのためではなく、パートナーのLxさん用である。楽団でクッキーが売られていることを告げる。おやつとしてはいいかもね。

チョコボで久し振りにジュノに向かう。お金も貯まってきたことだし、憧れの武器を手に入れられるかもしれない。サンドリアに無くても流通量の豊富なジュノなら恐らく出品されているだろう。

ジャグナー森林を走っているとき、レベル1のシーフが走っているのを見掛けた。これは冒険である。私もヌナイで同様にここを越えたのだ。感情表現コマンドで応援をしながら抜き去る。楽しいのでリンクパールを通じてこのことを話してみた。
「倉庫の移動でしょ」
非常に淡泊な返事が返ってきて、ガッカリした。少々へこむ。

確かにいわゆる倉庫キャラをジュノに移動させて、そこでアイテムを管理することは広く行われている。その方が効率がいいからだ。メインのキャラをわざわざその場所に行かせることなく競売所で売買したり、バザーを出した状態でキャラを放置する、いわゆる「寝バザー」が行えるからだ。

だが私はその「移動」も生活を演出する一部だと考えて、敢えてヌナイ達サブキャラをウィンダスに集結させている。不便もまた、ドルシネアというキャラクターとその人生を形成する要素なのである。

なんとかへこみから回復して、先程のやり取りから少し経っていたものの「でも冒険には違いないですし」と返す。「まあね」という一言だけが返ってきた。ダメだ。これはどうも、楽しい会話は出来そうにない。やるせない気分になる。

ジュノの目前まで来た。チョコボに乗ったままではジュノに入れないので、チョコボを降りる。と、丁度そのタイミングでドルシネアのお腹の中にあった食べ物が消化された。早速カバンからクッキーを取り出してパクつく。そしてジュノへ。

ジュノ上層を走っていると、MtさんからTellが届いた。
「今クッキーを思い切って買ってみました」
私も今食べたところですよと答えると、
「わたしはもったいなくて、なかなか食べられないかも」
今さっき食べたクッキーの味が口いっぱいに広がるかのような、とても楽しい気分になる。
「ワタシがたんまり作ってお送りしましょう」と答える。

いつかクッキー、作らなきゃ。


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