深井尚子(ふかい しょうこ)プロフィール
ベートーヴェンを中心にウイーン古典派を専門分野とするピアニスト。正統的な解釈と暖かい音色が持ち味で、日本各地、ヨーロッパ各地で多くの聴衆を魅了している。
ウイーン市立コンセルヴァトワール修了後、口ンドンでも研鎖を積み、8年にわたるヨーロッパ留学を経て、帰国後は国際的に活発な演奏活動を続けている。
東京では、カザルスホール、王子ホール、東京文化会館、オぺラシティリサイタルホールなどでソロリサイタル、室内楽コンサート多数。東京ベートーヴェンカルテット、ポーランド国立放送交響楽団と共演し好評を得る。ヨーロッパでは、ドイツ、オーストリアを中心に各地で招かれ、マインポスト紙、トリアー・ツァイツゥング紙など新聞評にて、ベートーヴェンの演奏とその解釈が絶賛された。
演奏のみならず多方面に活躍しており、音楽雑誌でのエッセイの執筆、コンクール審査員、公開講座講師など活躍している。特にむさしのFM局でパーソナリティを行った「ピアニストの部屋」は、13年続いた長寿番組となった。社会的活動も活発で、東京大学付属病院小児科病棟でのボランテイア演奏会は、20回以上となる。
1999年には第1弾となる待望のCD、「ベートーヴェンソナタ第1集」がユ二ヴァーサルミュージックより発売された。2003年は、ベートーヴェン・チェロ・ソナタ全曲演奏に取り組み、東京、釧路、札幌で連続演奏会が開催された。2004年は、釧路新聞社の主催により、釧路においてチェコフイル八重奏団との共演者として招かれ、ドヴォルザーク没後100年記念演奏会で演奏。2005年5月はウイーンフイルトップ.メンバーと共演、9月にはデビュー20周年リサイタルをオール・ベートーヴェン・プログラムで行った。2007年には待望の第2弾のCD、「ベートーヴェンソナタ第2集」がリリースされた。
2002年から国立大学法人北海道教育大学の教員に任用され、後進の指導を熱心に行う。在任中は、一般市民のための公開講座、大学の教養講座なども積極的に活動した。2014年からは、「メビウストリオ東京」を結成し、室内楽の分野でも活発に演奏会を開催。2018年からは、同僚の二宮英美歌とピアノデュオを結成し、2023年には5年目を迎える。2020年には、NHK文化センター札幌校でベートーヴェンおよびピアノソナタについての講座の講師を務め、大好評を得た。
大学における研究テーマは、「ベートーヴェンのピアノ音楽とその背景」で、たくさんの学術論文を執筆。それらは、大学のWEBサイトからいつでも閲覧できる。また、閲覧記録は、2022年8月現在、400回を数えている。
今までに、ウイーンではハンス・グラーフ、ヨゼフ・ディッヒラー、ドイツでは、ベートーヴェン研究の第―人者ユルゲン・ウーデ、口ンドンでは、モスクワ音楽院メソッドを伝えるアンジェイ・エスターハージイ各氏に師事した。
2022年3月、国立大学法人北海道教育大学岩見沢校芸術・スポーツ文化学科を早期退職し、現在、フリーのピアニスト。2022年10月に創設される、ベートーヴェン学術実践研究会会長。