議員日記  2004年4月
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   2004年4月1日(木)                                        
3/31(水) 朝イチで都庁へ・・・

 3月市議会は終了したものの、事務処理などの書類がたまっていて大変です。昨日はH15年度の政治団体の収支報告−−−選挙準備などにいくら掛かり、寄付はどうだったかなどの報告を都の選挙管理委員会に提出しなければなりません−−−の締切り日でした。2・3月は市議会のため書類を作る時間がなく、結局最終日になってしまいました。この日は午後から都計審(武蔵野市都市計画審議会)があるため、朝いちで都庁に向かいました。到着すると第一庁舎39階の担当部署には提出者はまだ一人も来ておらず、担当職員の方も一人もスタンバイしていませんでしたが女性の担当者が私をすばやく見つけて、提出前の書類をざっと見てくれました。親切な対応で、とても助かりました。しかし、準備されていた別室には収支報告書をチェックする職員がなかなか現れず、9時少し前にやっと一人(担当者の席は6人くらい用意されていた)来て、私の書類を見てくれました。15分程で終了し、とんぼ返りで自宅に戻りました。
 都庁に行く時はいつも、新宿駅から歩く距離がひどく長く感じます。やっと到着しても都庁の中の目的地を見つけるのは結構大変です。この建物にはどうも人を迎え入れる温かさを感じません。利用しやすくて、もっとシンプルな建物を作ることはできなかったのでしょうか。砦のような威圧感の前で、人の存在をとてもちっぽけに感じるたびに素朴にそんなことを考えます。

   昨年5月武蔵野市選挙管理委員会に提出した、選挙期間中の資金の収支報告はこちらにあります。都に提出した分は都の「広報」に毎年11月掲載されますが、これについても同じような形で近くホームページで公開する予定です。


都計審の委員のこと・・・
 午後1:30からは市役所で都計審が開かれ、武蔵野都市計画用途地域(高度地区・防火・準防火地域)の変更について審議され、最低敷地面積の導入も決定されました。重要な議題だったのに、委員3名(1号委員・・A委員・S委員・S委員、2号委員・・M委員)が欠席して、少し問題ではないかと感じました(前回の会議でも1号委員の3人が欠席・・・S委員・S委員・T委員)。この日は1号委員の任期の最終日とのことで、会長・A委員・S委員の3名は退任され、残りの4名は継続されるとの話でした。所用や体調不良などいろいろご事情はあるでしょうが、選ばれたからには、年6回程度の会議には出席して意見を述べるのが責務だと思います。

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   2004年4月4日(日)                                        
情報隠しは高くつく・・・

 先月は情報隠し・事故隠しが目立った月でした。三菱ふそうの車輪ハブが原因の事故隠し、浅田農産船井牧場の鳥インフルエンザ隠し、六本木ヒルズ回転ドアの過去の事故隠し、北海道警の報償費による裏金作り隠し・・・いづれの場合も痛ましい悲劇や内部告発がキッカケで事件が明るみになり、世論の厳しい批判やマスコミの追求で少しづつ真相がわかってきました。

   情報隠しの動機は、一様に会社や組織を守りたかったということのようですが、却って大損害を与え、倒産や組織存亡の危機を迎えることになっています。六本木ヒルズについては森ビルと三和シャッターとが責任のなすり合いをやっていてなお不明な部分がありますが、人がスムースに流れることばかりに気を取られて、人命を軽視したことは明らかです。

   警察が裏金を作っているという疑惑はずっと以前から言われてきました。「わが罪はつねにわが前にあり」 「日本警察腐敗の構造」「交番のウラは闇」といった多くの本にも書かれています。警察の情報公開を巡って宮城県知事と宮城県警が対立したこともありました。
   今回北海道が大騒ぎになったのは、自分が報償費をもらったことがないのに名前が使われていたという市民が名乗りでたこと、元道警幹部だった人が、良心の呵責に耐えかねて、現役時代の裏帳簿作りを詳細に語ったことがキッカケだと理解しています(一連の流れはこちらに)。
   
   情報隠しやウソは必ずバレるもので、結局は高くつくというのは、これまで多くの例があるのに、企業でも政治家でも自分のこととなると、この事を忘れてしまうようです。正直に事実を認めたことで、逆に評価が上がるというケースもあります。例が少なくてなかなか思い出せないのが残念ですが、4年前「目薬に毒物を入れた」という脅迫状を参天製薬送り付けるという、恐喝未遂事件がありました。この時参天製薬はいち早く事件を公表し、製品を回収したことで消費者の信頼を高めました。その直後に起こった雪印の食中毒事件では情報隠しに終始して、結局現在では会社は消えてしまったのと対照的です。

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   2004年4月8日(木)                                        
入学式に来賓として参列・・・

 昨日は市立第四中学校の入学式に招かれました。忘れ物をして家に戻ったので、集合時間の9:10ギリギリに校門をくぐりました。ちょうどその頃黒塗りの車が校舎に横付けされ、玄関で市長と鉢合わせしました。市長は毎年市内の入学式に順繰りに参列するようで、今年はたまたま四中の番だったようです。大物の後から、新人の市議として控室の端に座りました。もうすでに、他の来賓の方々は全員が揃っていました。市議になって気がついたことは、ベテランの市議(特に自民系)になるほど「時間厳守」が徹底していることです。本会議や委員会はもちろん、視察の集合時間にも皆さん早めに集まり、新人がギリギリに到着すると「遅いぞ!」などと声が掛かることがあるくらいです。
 
   私たちの世代では「入学式」と「桜」はセットで頭にインプットされています。今年は三月後半の冷え込みでギリギリ桜は間に合いましたが、今の生徒達は桜の花と言えば卒業式を連想することになるかも知れません。

 さて実際の式では、来賓紹介があり、一人一人の名前が呼ばれ、立ち上がってお辞儀をします。まず、市長が立ち上がり、場馴れした様子で片手を上げました。私はたまたま市長の斜め後ろだったので良く観察できたのですが、こういった場所でのアピールの仕方は慣れたもので、実に堂に入っています。但し、この後の市長の祝辞は、声ははっきりしていて聞き取りやすかったのですが、内容が「人間の分化と統合」という哲学的(?)なテーマで、聞いていても正直ちょっとピンと来ませんでした。後からわかったのですが、これは市長が良く話すテーマのようです。中学生の皆さんは中身をどの程度理解できたでしょうか。もっとも過去を振り返ると、聞かされる方の立場では、短いほど挨拶はいいと思うくらいのもので、内容が印象に残ったという記憶は殆どありませんが・・・。

 武蔵野市の市議は、基本的に自分の住んでいる学区の小学校、中学校から招待を受けることになっている筈でしたが、招待されない市議がいるということが、先日の予算特別委員会ではっきりしました。「国歌斉唱」の時に起立しなかった、あるいはその恐れがある市議については呼ぶか呼ばないかは、各学校の校長の判断に任せられているというのがその理由だそうです。しかし、実際には校長先生にも東京都からの指導が届いているので、上からの指示に従ったということでしょう。教育の現場にことさら「政治的な」指示が下されること自体反対です。とにかく、もっと様々な考えの人を受け入れる寛容さが必要ではないかと感じています。その日だけ招かれた外部の人間がわざわざ騒動の種をまくことはないと思いますが、教職員や生徒が、様々な思いから式の進行を邪魔しない程度に、自分に正直であろうとすることまで否定しようとすることは、「踏み絵」や「赤狩り」と同じで、後世の批判に耐えられないことだと確信します。

 さて、来賓としての初めての入学式で、今までの保護者の目とはずいぶん変わりました。十数年ぶりの入学式で、現在の中学生の表情や雰囲気を客観的に見ることができました。1クラスの人数も大分減っていて、全部で5クラスでした。新入生全員が名前を呼ばれて起立しましたが、すでに欠席者が数名いたようです。このことがちょっと気に掛かりました。

 校長先生の祝辞が話し言葉で短くとてもわかりやすかったことや、スピーディに進行させる部分に多少の変化はあったものの、本質的には昔からの入学式や卒業式の進め方はあまり変わっていない気がしました。今回も、来賓の方々の挨拶などが中心になり、肝心の生徒の参加は少ない気がしました。入学式はこれから入学する生徒のためなので、式の進行はなかなか難しいとは思いますが、例えば、企画段階から在校生達に参加させるなどできないでしょうか?在校生の挨拶が一番印象に残ったので、実際の生徒達の姿がもっと見えるような”楽しい”雰囲気を演出することはできないものかと感じました。


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   2004年4月9日(金)                                        
教育委員会の傍聴記・・・4/7(水)午後1:30〜3:00

 午前中の中学校入学式の後に、毎月の教育委員会の定例会(H16年第4回)が市役所の5階会議室で開催されました。傍聴者は私を含め3名でした。いつものように、まず教育長報告、その後に4本の議案が審議、承認されました。報告事項は教育委員会・市教職員の人事異動と、図書館運営委員会など図書館関係の報告でした。
 その他の案件として @土曜学校ガイド A遠野市家族ふれあい自然体験事業 B東京国際スリーデーマーチ  について説明がありました。

 教育長からは、午前中の中学校の入学式で来賓2名が国歌斉唱の際に着席していた、という報告がありましたが、他の委員からは何も意見が出されませんでした。日の丸・君が代についてこの場で話すのはタブーとなっているような雰囲気でした。
   この他にも17項目くらいの報告があり、割と整理されていたので、参考になりました。この日は午前中の入学式の後というタイミングのせいか、各委員からかなりざっくばらんに意見が出ていた気がします。南委員(みなみらんぼう氏)も数回発言し、相変わらずとてもわかりやすい語り口なので、感心します。こういった場での型にはまらないキャラクターは貴重だと感じました。

 定例会を傍聴すると市の教育施策や現状を知ることができます。例えば、今回小学校の入学式で、集団に溶け込みにくい(親と離れられない)子どもが目立ち始めているという教育長の報告がありました。各委員もこれを学級崩壊などにつながる深刻な問題として受け止めていたようです。南委員からは「自分も運営に参加している『0123』(市の子ども施設)で、色々な事業をやっても、本当に問題を抱えている親子にはなかなか参加してもらえないのが現状だ」と語っていました。愛情のかけらも感じられないような、子を虐待死させる事件が相次ぐなど、異常な親や家庭のことが最近特に多く報じられていますが、先の発言は、都会での親子関係や家庭の中のことに対する行政の限界を示唆するもので、とても重い意味があると感じました。救われなければならない子どもや家庭をいち早く察知し、どう救いの手を差し伸べるか、簡単に正解は見つからない課題です。行政任せにするだけではなく、社会全体で模索して、状況を少しずつでも改善したいものです。

 次回の定例会は5/12(水)13時30分からの予定です(傍聴申し込みはこちら)。傍聴できなかった方も、市役所の2階の情報公開コーナーに行けば今までの議事録を見ることができます(最新議事録の公開まで時間がかかるようです)。



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   2004年4月14日(水)                                        
春は来たけれど・・・
   すっかり春めいてきましたが、イラクでの日本人人質拘束事件が暗い影を落としています。
   各国の人間が同時多発的に人質にされていて、3人の日本人が早期に解放されるという雰囲気ではなくなってしまいました。
「彼等は危険を承知で出掛けたのだから、いまさら家族が政府に泣きつくのはおかしい」と言う人も少なからずいるようで、3人の家族の方々に嫌がらせの電話などが集中していると報道されています。しかし3人の目的は、ひどい状態の子供達を助けるために、劣化ウランの危険性を訴えるために、あるいは、新聞社やテレビの社員ジャーナリスト・カメラマンが行かない所の実状をレポートするために、イラクに入ったわけで、一時的な功名心などとは全く違うスタンスで行動していることに間違いありません。政府の言う自衛隊派遣の目的も「イラク国民を助ける」ということではなかったでしょうか。心を痛めている家族を応援するならともかく、嫌がらせをするという神経が理解できません。日本人だけでなく、大勢の人質の方々が早期に解放されることを望むことが、ごく普通の感覚であってほしいと思います。

   テレビのニュースでは、小泉首相が犯人をテロリストと呼んだことが犯人側の知るところとなり、解放の話が急に潰れたのではないかという情報が伝えられています。彼等犯人達にすれば、自分たちは反米レジスタンスの戦士であって、テロリストではないということでしょうか。真相は分かりませんが、首相には後になって軽率な発言のツケが回ってくるかも知れません。首相も今日の党首討論ではテロリストと言わず、「犯人グループ」と言っていました。
   


   3月は市役所に缶詰めの日々で、気がついたら桜もすでに散り始めていました。久しぶりに街に出掛ける途中で、五日市街道裏の空き地でタンポポを発見。その後、散歩中の可愛い犬に出会ったり・・・季節はもうすっかり春の真ん中でした。
 
   こういった季節の中で、とにかく日本人を含め各国の人質が早期に解放されることを祈るばかりです。



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   2004年4月19 日(月)                                        
市議会議員の議員年金

   国会では年金改正法案の行方が大きな焦点です。国民の負担が更に重くなりそうな中で、飛び切り優遇されているという国会議員の年金に批判が集まっていますが、自治体議員の年金はどうなっているのでしょうか。私の場合で調べてみました。

   地方自治体議員の年金は、
地方公務員共済組合法で規定され、強制加入となっています(市議会議員共済会のページに詳細な説明がありました)。
現在毎月の報酬55万円の内、71,500円が議員年金共済掛金として天引きされています。3期12年議員として勤めると、地方議員年金を受給する資格ができます。12年勤続の場合で年金額は約176万円になります。他の年金の受給資格がある場合は併給されます。私の場合は年齢的なことから3期も勤めるつもりはないので、議員年金はもらえそうにありませんが、勤続年数が12年に満たない場合は掛金の6割程度が払い戻されるようです。

   一般的に地方議員の年金も、国会議員のそれほどではありませんが、国民年金や厚生年金に比べて優遇されています。
   地方議員と国会議員の年金を比べて、ザッと表にすると次のようになるかと思います(自治体議員の場合、都道府県・市区・町村別に3つに分かれていて、細かな違いがあるようですが、市区議会議員の場合とします)。

国会議員年金 市区議会議員年金(武蔵野市議)
掛金(円/月) ¥103,000 ¥71,500
有資格期間 在職10年 在職12年
支給額(円/年) ¥4,120,000(10年勤続の場合) ¥1,760,000(12年勤続の場合)
税金による負担率 約67% 約43%
他の年金との併給 できる できる
期間不足の場合 8割払戻し 約6割払戻し

   厚生年金や国民年金は25年以上の加入が条件で、途中でやめても払い戻しなし、税負担が3分の1(現在のところ)、そして給付水準そのものが低いといったことを考えると、たしかに議員は年金の面で優遇されていると言えます。国会議員年金>自治体議会議員年金>厚生年金>国民年金  という順番になるでしょうか。

   議員年金廃止に反対する理由として(先日引退した自民党の長老江藤隆美前衆院議員がテレビカメラの前で怒り狂っていましたが)、
   ・退職金がないからその分議員年金は有利になっているのは当たり前。
   ・新人もベテランも議員の給料は一律で昇給がない。
   ・辞めても付き合いに金がいる。今の制度でないと老後安心して暮らせない。
   ・金持ち以外議員のなり手がなくなる。
   ・年寄りをいじめている。
などが挙げられています。
   しかし老後の安定を求めて議員になるというのも妙な話で、多くのサラリーマンがリストラや倒産の憂き目に合い、ろくに退職金も貰えないまま放り出されている、などという現状を考えれば、議員の年金も厚生年金などと統合するのは当然の成り行きだと思います。ただ自治体の議員が自分たちの手で、自分たちの年金の中身を改めることはできず、国会が先に挙げた
地方公務員共済組合法改正するのを待たねばならないという、普通の人には理解しにくい仕組みになっています。

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   2004年4月20 日(火)                                        
イラク人質の帰還

   あとから人質になった2人が帰国しました。比較的堂々としていて良かったと思います。
   先の3人については日本に帰ってきて本当に病気になってしまったようです。解放直後の言動に「自覚が足りない」「政府などに迷惑をかけておいて何だ」とか、人質の家族、特に高遠さんの弟妹について「生意気だ」「自衛隊は撤退しろとは何ごとか」という批判が、小泉首相をはじめ、あちこちからさんざん出ています。それらにはある程度当たっている部分もあるでしょう。しかし「3日以内に自衛隊が撤退を始めなければ殺す」と言われ、あの残虐な映像を見せられれば、家族として何とかしなければと必死になるのは至極当然なことではないでしょうか。
   小泉首相こそ「全ての日本人を庇護する」という、家父長的な自覚が全く足りません。その辺のおっさんと同じで情けない。その点、エノケンによく似た(ちょっとたとえが古いですが)逢沢一郎外務副大臣のアンマンでの発言には、まだ救いがありました。日本に戻ってきて、国会で「飛行機代を払ってもらう」などと言い出していますが、姿勢がブレないことを望みます。  
   とにかく3人とその家族の打ちひしがれた姿を見て、日本という国はこんなに底意地の悪い、週刊新潮みたいな国だったのかと改めて思いました。


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   2004年4月25 日(日)                                        
自己責任論その後・・・


  小泉内閣自公幹部・読売・産経などの「イラク日本人人質自己責任論」が・独・韓国など世界の主なメディアから厳しく批判されています。大体国民年金を払うという自己責任を果たしていない人たちに他人の「自己責任」をとやかく言う資格はありません。

   
佐賀新聞が4/23付の論説
人質批判 非寛容の荒野を見る」と題して、現在の状況に広く目配りして、政府の姿勢や無責任な匿名バッシングを批判しています。だらしない全国紙よりも余程まっとうな意見だと思います。


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   2004年4月26 日(月)                                        
銀行の使い勝手について・・・小口預金者はつらいよの巻

   最近は以前にも増して、 給料日近くになると銀行のATMコーナーが混雑するように感じます。銀行の支店統廃合が主な原因だと思います。窓口やATMの混雑に拍車がかかり、毎月の給料後の振り込みや引き出しは利用者にとってかなりの苦行になりつつあります。吉祥寺は多くの銀行が集中していて”金融のまち”とか以前市長が自慢していましたが、店舗数はかなり減り、最近では混雑するばかりで、不便なまちになったというのが実感です。
 
具体的には、
吉祥寺の三井住友銀行(東急百貨店前)はこれまでの4店舗(旧住友・さくら・大和銀行)がこの1店舗となり、特に混雑がひどいように感じます。みずほと東京三菱・UFJはATMコーナーを広く取っているので、行列していてもそれほど待つのは苦痛には感じないのですが、三井住友の場合は行列するにもスペースが狭いので大変です。銀行の都合で実施した支店統合のお陰で、預金者は自動引き落とし口座の支店名の変更など随分煩雑な手続きをやらされました。それに加え、ATMコーナーが毎月こんな状態であることを、銀行はどう考えているのでしょうか。未だに具体的な手が打たれていないところを見ると、こんなことは大した問題だとは思っていないのでしょうか。
公共料金の振込み窓口でも毎月22日〜月末は吉祥寺・三鷹のどこの銀行でも、大勢の利用   者が長い間待たされています。こういった振り込みは銀行にとって経費がかかるばかりなのでやりたくない業務かもしれませんが、一向に改善のきざしはありません。
 
 付け加えると、市役所の1階にある東京三菱銀行のATMコーナーには新たな機械に替わり、これまで通帳に記帳ができていたのに、新しい機械ではできなくなりました。端末機自体のコストを削減するために、利用者数や取扱い高が少ない場所では、簡易型の安い機械に切り替えているのかもしれません。しかし記帳したい時には、利用者は結局別の支店に行なければならず、二度手間となりました(通帳自体を廃止するための準備かもしれません)。武蔵境などの某銀行のATM機でも同じような対応がなされ、不便になったという声を聞きました。
 「リテール(小口預金者)を重視する」という方針をどこの銀行でも打ち出していますが、実際には掛け声だけのようです。利用している側から言わせてもらえば「銀行のサービスは小口預金者にとって後退している」というのが正直な気持です。銀行もリストラで大変なのでしょうが、バブルの時代に社会に大混乱を引き起こしながら、今も低サービス、高賃金の体質は直ってないようです。

   自衛のために、なるべく振り込みはインターネットからするようにしています。新生銀行は公的資金でボロ儲けしていると悪評が高い銀行ですが、ネットからの振り込みに一切手数料を取らない(郵便局口座は対象外)仕組みは、利用者にとって大いに利用価値があります。
 但し、高齢者の方々などは、これまで同様に窓口でお金の引き出しを行っている方が多いようで、混雑したロビーやATMでまごついている光景をよく見受けます。制度に振り回されて大変お気の毒です。最近ユニバーサルデザイン・バリアフリーなどという言葉が流行っていますが、肝心なお金の管理についてはこういった「障壁」が全く取り除かれていないのは残念です。ITが苦手な人たち向けに独自のサービスを開拓する銀行が出てきて欲しいと思います。


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   2004年4月29日(木)                                        
郵便局の使い勝手について・・・真っ向サービス?

 銀行のことを書いたので、ついでに郵便局のサービスで以前から気になっていた点をまとめてみます。

 今朝の朝日新聞には、郵便小包(ゆうパック)が6月からコンビニで受付け可能になるという記事が出ていました。それによると、宅配便などの取り扱い数のシェアーはヤマト運輸が33.7%、佐川急便が30.1%で、郵政公社はわずか5.7%とのことです。以前から郵便局では10回利用すると1回が無料になる「ゆうパックカード」などもやっていますが、相変わらずずいぶん差をつけられているものです(3/31まで”111周年ありがとうキャンペーン”もやってました)。

 昨年の4月に郵政公社に切り替わった時に、大リーグの松井秀喜選手や力士などを起用して随分お金を掛けた「真っ向サービス」TVコマーシャルが大々的に流れました。
 丁度その頃、武蔵野郵便局の本局に行った時のことです。年末と同じくらい大勢の利用者が待たされていて、3つある窓口の内2つが開いていたのですが(なぜかこの局ではいつも2カ所しか開けていない)、片方の窓口が長い相談を受けているため、実質的には1カ所だけでの対応です。カウンターの中では沢山の職員がウロウロしていましたが、誰一人カウンターの外でお客が大勢待たされていることに気配りして対応する人がいません。15分程待ったのですが遅々として進まないので窓口に行き、「真っ向サービスしていないのでは?」と訴えて、やっと一人があわててやって来て、3つ目の窓口が開きました。
 
 郵便局で便利なのは、本局などの一部で土・日にATMで入金・振り込み、通帳の記帳ができること、郵便振替が可能なことくらいです。郵便局は全国ネットなので、どこでも通帳を使えるというメリットもありますが、いざ出先で定期預金を受け取ろうとすると本人の証明を要求され、現金化できないことがあります。
 本局の郵便窓口は土日はもちろん、平日も夜遅くまでやっているので便利ですが、こういった肝心なことはあまり宣伝していません。それでも土日には多くの利用者が訪れています。500円で全国どこでも送れる大きい封筒の「EXパック」を始めるなど、ヤマト運輸とバッティングしている部分では少し便利になっているものの、それ以外のサービスは割高で一向に工夫が感じられません。もっとサービスの中身や利用方法を、分かりやすく知らせて欲しいと感じます。


 少し前、NHKのりそな銀行建て直しのドキュメンタリー番組を見ました。番組の中で、再建のために外部から招かれた人が、りそなの銀行員に対して「お客さんの目線を忘れている。窓口が混雑していたら、バックヤードで他の業務をやっている人も皆窓口を手伝うように。」と厳しく指摘していました。利用者側から見たら至極当たり前のサービスが、指導を受けなければ実現できないことにちょっと驚かされました。銀行でも郵便局でも、大々的にてこ入れされて初めて、こういった当然のサービスが実現されるのでは情けない気がします。日本では利用者がおとなしく、我慢強いからなのでしょうか。

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