社伝によると、安和の頃(968~969年)から当地の人々はこんもりと茂ったこの森を”天地地祇(てんしんちぎり)の御座所”と敬い木を切ることを禁じて、”まつりの場所”としていましたが、南北朝時代の弘和の頃(1381~1383年)に小さな社を建てて祀りました。 江戸時代には阿久和を知行した安藤治右衛門定喬(さだたか)は社事に率先したといいます。現在の社殿は明治6年(1873年)の建立で、拝殿は数々の彫刻で飾られています。江戸時代から守り続けられている9月19日の例祭は神職により「湯立神楽(湯花神楽)」、氏子による阿久和囃子が奉納されます。 神楽殿は、相模歌舞伎などを演じるための芝居小屋として昭和9年(1934年)に建築されました。地芝居として昭和30年代中頃まで演じられていました。その後、神楽殿は地域の人々の踊りや歌など祭りの場として利用されていました。(平成20年(2008年)3月、横浜市教育委員会文化財課) |
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阿久和熊野神社は横浜市瀬谷区阿久和東にあります。 |
祭神は伊邪那岐命、伊邪那美命、彦坂姫命。 |
境内社 (手前から左奥に向かって、神明社、諏訪社、山王社、稲荷社、疱瘡社、天神社、八幡社) |
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毎年9月18日・19日には熊野神社例大祭が開催されます。8月18日夜には宵宮が開催され、神楽殿で阿久和囃子が奉納されます。8月19日には14時から祈祷(祝詞奏上)と湯立神楽が催されます。湯立神楽は数人の神官が笛、太鼓、鼓の鳴り物入りで古式ゆかしい舞を演じ、湯立つ釜から笹の束で邪気を払う儀式です。(2018年9月19日撮影) | |
熊野神社例大祭 「湯立神楽」 熊野神社では毎年9月19日、例大祭が行われ、「湯立神楽」が奉納されます。鎌倉神楽とも呼ばれ、五穀豊穣や無病息災を願うものとして、鶴岡八幡宮で行われていた湯立神楽。代々受け継い神職の家系によって現在も続けられ、熊野神社では富岡八幡宮(金沢区)の神職らが担当しています。当日は氏子や地域住民らが見守る中、順番に演目が披露されました。釜の湯をかき回し、湯花の立ち具合で吉凶を占う「搔湯(かきゆ)」では、白い湯気が立ち上がると周りで見ていた住民らも釜の近くに集まり、湯の様子を覗き込んでいました。その後、四方に弓矢を放つ「射祓(いはらい)」、湯に浸した笹の葉のしぶきを散らし、それを浴びることで邪気を払う「湯座(ゆぐら)」が奉納されました。(「タウンニュース 横浜市瀬谷区版」(2017年9月28日号)から記事を抜粋・引用させて頂きました。) |
「せや・ガイドの会」は、横浜市瀬谷区の生涯学習サークルとして発足した前身の「わがまち瀬谷」(2003年(平成15年)発足)と、「瀬谷探訪の会」(2001年(平成13年)発足」が、2008年(平成21年)4月に統合して、「せや・ガイドの会」に名称変更しました。
横浜市瀬谷区を本拠に、地元やその周辺を、ご参加者の皆様と一緒に歩いてご案内しています。毎月開催のガイドツアーを通じて、歴史・地理・自然など、この街の魅力を再発見して頂けます。事前申し込みは不要で、全員ご参加頂けます。詳しくは、年間ガイドスケジュール一覧をご覧ください。
2020年4月現在、20名の会員が在籍しており、随時会員募集しています。資格など条件は一切ありません。歴史、地理、自然やウオーキングにご興味・ご関心をお持ちの方はお気軽にお申込みやお問い合わせお待ちしています。
年会費は2000円。自主企画案内が月1回のほか、勉強会や季刊記録誌などの会合があります。
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せや・ガイドの会 竹見
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