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鴻之森こうのもり(素描)


KISEI  YUKARIHANA    MUSEUM  OF  ART    ;




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(全景) (部分図)


紙本着色墨画(素描)。 昭和44年5月1日。 3葉。






校舎の北側に観える景色をスケッチした作品です。細長い棒状の先端に布を巻き墨を含ませて素描した後に水彩絵具で薄く彩色しています。 これは授業の一端で作者自ら学生の側で描き実習の手本として学生に囲まれて描いたものです。 作者の教授する美術学科は学生にも課題を与えて実技を自習さす事が有りました。作者は常に教壇に居て自らも学生と同様の課題を実践して学生に模範となる実技の手順を教授していました。 学生は作者の言行一致の教授に感銘を覚え、美術学の概念を楽しく学んでいました。






作品は情緒が中心になる可きです。風景に感動した自分を作品に写すのです。

師をもつ、師があるという事のなかに東洋的な日本人の人生観があります。師のなかには絶対的なものがあります。これが美の原則だと思われます。

北山の姿は何千年も前も今も殆ど変わっていません。この北山の中に、人間を豊かに育てた何かがあります。何千年後も同じでしょう。この姿の変わらないものと人間との関係を大切にしたいものです。

初心とは大切なものに出会った時です。時のない初心はありません。