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画面を斜め半分に分けた近景と遠景の山の大胆な構図となっています。真ん中遠景に位置する山が鴻の森です。近景の山は段々畑の平行線が美しく見事な景観を薄い墨を重ねて木々を大胆に粗く、
遠景の山も緻密に描写しています。近景の山に描かれているのは大きな曲線を重ねて量感を現している竹林で、左下には濃い墨で強調した樹木を描き画面全体が調和した墨色が美しい作品です。
鴻の森(300m)は高知市街の西北に眺められる小高い山で富士山の稜線に似た気高い姿が人々に好かれている山です。 作品は作家の元を離れると、作品の運命に従って存在するように思います。作品には観る人の心に映じる空虚な感情が有ります。此の 」の作品は現存しません。編者の元に映像として残存している事の有り難い宿縁を感じて開示しています。 形が在る物は形が無くなる事を「般若心経」では「色即是空」と書いています。芸術作品は物として生まれて在りますから、作品から作者の思想である心を理解する事が作品を観る鑑賞です。 作家は作品を思考して「空即是色」で制作します。「不生不滅」とも書いています。大切なことは、優れた芸術作品の美しい心に触れる感動です。感動する事で笑顔の人生となります。 北山の姿は何千年も前も今も殆ど変わっていません。この北山の中に、人間を豊かに育てた何かがあります。何千年後も同じでしょう。この姿の変わらないものと人間との関係を大切にしたいものです。 人生とは修行の連続です、修行とは素晴らしい魂に出会う宿願の人生です。朝ぼらけ(夜明け方)あの一時が出会の間です。夢は現実より確かなものです。出会うまでが修行です。 師をもつ、師があるという事のなかに東洋的な日本人の人生観があります。師のなかには絶対的なものがあります。これが美の原則だと思われます。 |