「これから論文を書く若者のために」
出版後の進行状況

若手研究者のお経
進行状況ホーム


6/30(水)の進歩 天丼食べた 生物学科三年生向け の講義をした。なんかウケが悪かった。寝てる人もけっこういたし。自分としては、内容的にそんなに悪い話ではないと思うのだけれど。しかし、「これっ」て 感じで一つ惹きつける山が無かったことも事実だ。ともかく、「あーあ」と元気が無くなった。
 元気が無くなったついでに、所用を済ませに街に行った。自分を元気づけるため、美味しい天麩羅屋に入って天丼を食べた。刺身とかも美味しそうで、今度こ こに飲みに来たいと思った。大学に戻って生協に行き買い物をした。研究室に戻ろうとしたとき、生協にお昼を食べに来た内の研究室の学生達に会った。「キミたちはいつも通りの御飯か」と、かなり元気になった。
 明日行われる、月初め談話会(六月の成果報告と七月の計画を話す会)の資料作りをした。「六月は、どんな輝かしい研究教育成果をあげたっけ」と、この自 分の日記を読み返してみた。---------- これは非常にまずいと思った。端から見ると、ほとんど遊んで暮らしているようではないか!それは、一割くらい(い や三割か)しか当たっていない。私は一応、真面目に研究教育生活を送っているのである。
 というわけで急に仕事の話をするわけでもないが、某雑誌に書いたカエデの解説記事(6/12 の進歩参照)の 校正が来た。その中に、各カエデ(6-7 種くらい)の樹形のデッサン画があった。それを校正してくれという。ハウチワカエデの樹形・ヤマモミジの樹形・イタヤカエデの樹形などなど。はっきりいっ て手が固まった。こういう絵をどうやって校正するんだ? 顔が人によって違うごとく、同じ種のカエデでも、木の形は個体によって多少とも違う。典型的な樹形にして欲しいのかもしれないが、それならば、私が指定し た個体の絵を描いて貰う方がよい。誰かの顔の絵が送られて来て、典型的な顔に校正し てくれと頼まれるようなものだと思った。
6/29(火)の進歩 おめでとう しんすけ(私の一番 弟子)・綾子夫妻に長男が誕生したとのことだ。おめでとう。母子ともに元気だそうだ。慎重ちゃんと名付けるのかと思っていたが(4/2 の進歩参照)、一也ちゃんだそうな。つまり石井一也という立派な名前だ。私は一瞬、ベガル タ仙台のボランチを思い浮かべてしまった。日々の成長が楽しみだね。仙台にも遊びに連れて来ておくれ。
 友蔵の論文にコメントした。インパクトのある論文になると思う。すぱっと仕上げてずばっと投稿しよう。
 このところ、彩子とヤマユリの研究計画を練っている。共同研究者の熊野さん・モリナガに相談したら、さっそく返事のメールを頂戴した。熊野さんは、化学 生態学者らしく、私たちの気づかなかった問題点を指摘して下さった。どうもありがとう。モリナガ(現在、岡崎の基礎生物学研究所で修行中)は、直接仙台に話を付けに来るそうである。
 昨日の浴衣姿に関して、とある筋から情報を頂いた。そして以下のことが判明した。

1. 結婚式にはドレスで出た。
2. ドレス以外の着替えは持たず、浴衣だけ着て行った。

大学到着時点での彼女の所持品を慎重に検討した結果、新たな疑問が生じた。講義のために着替えたというが、結婚式で着たドレスに着替えたのか? それに対する返答は、「大学に置いてあった服に着替えた」とのことであった。彼女らしくない!
6/28(月)の進歩 テレビをカメラで撮す恐怖 私は 子どもの頃、テレビカメラで、その映像が映っているテレビ画面を撮すことに多大な恐怖を感じていた。たとえばニュース番組で、その番組自身が映っているテ レビがアナウンサーの後ろに置いてある。それをカメラが捉えると、テレビ画面の中にアナウンサーがいて、その後ろのテレビ画面の中にまたアナウンサーがい て、さらにその後ろのテレビ画面の中にまたまたアナウンサーがいて ………。はたしていったいどうなってしまうのか? これは、疑問というよりも恐怖に近かったのだ。ちなみに、「自分の家の電話から自分の家に電話をかけるとどうなるのか?」は、単なる疑問であった。で、何 でこんなことを書いたかというと ------。生物学科三年生向けの講義の準備を終え、講義用の PowerPoint ファイルを MO ディスクにコピーしようとした。ところが、「ディスクが一杯です」と言ってくる。そんなはずはない。今までの講義のファイルが入っているとはいえ、ゆうに 400 Mb は空いているはずだ。しばし悩んで気づいた。MO ディスクの中に、そ の MO ディスク自体のコピーが入っていたのだ! いったい何でこんなことになったのか? 無限入れ子の理屈で、ディスクの内容量が無限大になるのかと思いきや、4.4 Mb 空いているというのも奇怪であった。ともかくも、MO ディスクから、その MO ディスク自体のコピーを消したら元に戻った。
 朝、研究棟の入り口で、両手にたくさんの荷物を提げ、浴衣姿で登校し て来る女の子に会った。某研究室 M2 の荒古さんだった。八甲田山での野外実習に 地下足袋で来た子なので、「そんなものさ」と自然に受けとめた。

「京都でアオキの結婚式があって、京都だから浴衣で行こうと思って、浴衣で行って、これ(右手の荷物)は当たったんですよ。これから講義なんで慌ててるん です。」
「浴衣で講義に出るの?」
「今から着替えるんです。間に合うかどうか大変なんです。」

解説:京都で同級生の結婚式があった。京都には浴衣姿が似合うと思い、浴衣で行った。
疑問点:結婚式に浴衣で出たのか?
解説:良い物が当たった(結構高そうだった)。結婚式またはその二次会の余興で当たったと判断するのが妥当。
想像:夜行バスか何かで仙台に戻って来て、そのまま大学に来た。
疑問点:どこかで浴衣を着替えようとはしなかったのか? ひょっとして、着替え無しに、浴衣だけ着て行ったのか?


 イタポンの論文にコメントした。本人は八甲田へ長期滞在調査に行ってしまったので、郵送で書き込み原稿を送った。その後、友蔵の論文を読み出した。こち らもすっきりしていて問題はほとんど無さそうだ。二人とも立派に成長したなあ。
 編集委員の仕事少々。改訂稿に、論文の改訂内容を説明する手紙が付いて無くて吃驚した。
6/27(日)の進歩 新外国人選手二人獲得! ベガル タ仙台がとうとう動いた。マケドニア代表主将のゴツェ・セドロスキ(6/25 の進歩参照)に加え、パラグアイ のグアラニ所属のブラジル人 FW ファビオ・ヌネスを獲得するとのことだ(河 北新報より)。ということは、なんて言ったけあの給料泥棒、イルハン …… じゃなくてマルハン …… じゃなくてマルコス。去年今年と、高い給料を貰うばかりでろくに試合に出なかった「エース」もクビだろう。そもそも、怪我で働けないことは目に見えていた のに、マルコスと今シーズン契約したこと自体が失敗だった。ようやくフロントも目が覚めたということか。もっとも、新外国人二人が日本でどれだけやれるか はまだ?ではある。しかし私はもう、本人らが聞くと「そんな理不尽な」と思うであろうほどに期待している。何しろファビオ・ヌネスは、ポルトガル代表の エースであるヌノ・ゴメスみたいじゃないか!(名前が)。ゴツェ・セドロスキの故国マケドニアといえば、古代世界に名を馳せた国だ。その代表の主将という ことはつまり、アレキサンダー大王ということである。彼ら二人は、第 三クールから戦列に加わるであろう。そしてその頃には、中盤の要シルビーニョも怪我から復活しているはずだ。ベガルタ仙台は、第三クールから大進撃を開始 し、見事 J2 の二位となるのである。一位と言わないところがせこい気もするが、一位は川崎でよろし。仙台以外のクラブはみんな川崎に負けるように。
 寝室にエアコンを付けた。もっとも私は、エアコンを動かして寝るのは嫌いだ。じゃなぜ、昼間に使うことのない寝室にエアコンかというと、可愛いじゅりの ためである。これからの季節、窓を閉めておくと、我が家は一階も二階も地獄の暑さとなる。留守番するじゅりのために、一階のエアコンを付けて出かけるのだ けれど、なぜかじゅりは、二階の寝室で寝ているようなのだ。一階は涼しいのに何でこんな暑い所で寝るのやら。そんな心配をして四年目になってしまった。四 年も悩んだのだからもう買ってもいいのではないかと思い、ついに購入したのだ。
6/26(土)の進歩 銭を取って見せる試合じゃねえ  ベガルタ仙台が水戸ホーリーホックと引き分けた。はっきり言って、最低の試合だった。
 起きたら 9 時過ぎ。あわてて食事を取り、庭仕事だのいろいろこなし、午後二時からの試合を待った。昨夜来の雨のせいか、庭の花がいっぱい枯れていて大変だった(枯れ た花を取らないと花付きが悪くなる)。それと、ナナカマドに芋虫が着いているのを発見し、愛情深く取りまくった。
 試合は立ち上がり、水戸に支配された。暑さのせいか仙台の動きが悪い。しかし前半 20 分過ぎ、財前が左サイドから、中田が右サイトから攻めると、それをきっかけに仙台が試合を支配し始めた。後半は圧倒的に仙台のペース。水戸の攻撃は、前線 にカウンター気味に長いボールを蹴るだけなので怖くなかった。しかし仙台の攻めも酷かった。良かったときのゲーム展開を忘れてしまったようだ。要は、1) 人とボールの動きが悪い、2)  サイドチェンジが無い、3) ラストパスやシュートのところで焦ってしまうの三点である。
 1) 良かったときの仙台は、選手が動いてパスコースを作りだしていた。そして、少ないタッチでボールを動かしていた。今日(というよりここ数試合)はそれが まったく出来ていない。ともかく、ボールタッチ数が多い。そしてボール保持者は、誰かに渡すとほっとして次の動きを忘れるという感じだ。結局、狭いスペー スでボールを動かし、そのうち取られてしまう。
 2) 上の状況を打破するにはサイドチェンジが有効。しかし最近の仙台は、これがまったくない。
 3) 焦ってしまうのか、そもそも技術が劣るのか、サイドを崩すことができてもその次が駄目。ラストパスが正確に届かないか、届いても、(動かずにボールをも らっているため)すぐに囲まれてしまう。結局、枠内シュート無し(根引のヘッドが枠にあたったけど)。これじゃ点が入るはずがない。
 今日の試合は、絶対に勝てる試合だった。それが引き分け。衝撃はあまりに大きい。
 試合終了後、憤怒を抱えて、ブランメル生態のサッカーに行った。ベガルタの試合を見ていて、なんであんなことが出来ないのかと思うことしばしばだけど、 もちろん私が出来るはずもない。やるのと(しかもど素人)と見るの(しかもどプロがやっている)では全然違うのだ。でも、仙台の選手はプロなのだから、私 が文句を言う権利はあると思う。次の福岡戦、何が何でも勝っておくれよ。でないと発狂しそうだ。
6/25(金)の進歩  新外国人 DF 加入か? 昨夜 から、新しい外国人 DF がベガルタ仙台に加入するのではないかとネット上で話題になっている。噂の出所はここだ。「ディナモ・ザグレブのDFでマケドニア代表キャプテンのゴツェ・セドロスキ」だそうな。信憑性があり そうで嬉しい。何しろ、現外国人 DF のガスパルは、日本語は出来ないくせに実力は日本人選手並みという期待はずれの助っ人なのだ。強力外国人 DF が加入すれば仙台の守備は飛躍的に安定するであろう。となるとガスパルはクビか? でも、セドロスキが本当 に加入するとしても今直ぐにとはいかないだろうから、それまではガスパルに頑張って貰わないといけない。心配なのはガスパルのモチベーションである。日 本語が出来ないことが、GK や他の DF との連携不足を招いていた。でも、今度はそれが幸いして(ベガルタ仙台関係の日本語掲示板は、新加入 DF のことで持ちきり)、ガスパルにばれる可能性も低いだろうと、日本語が出来ないこと が最後のところで役に立ったとちょっとだけ喜ぶのであった。
 イタポンの論文を読んでいる。とても良く書けている。きっと良い論文になると思う。そこへ友蔵も新しい論文を持ってきてくれた。来週にはもう一つさらに 持ってくるって。なんとも嬉しい悲鳴だ。
 彩子と研究計画の相談をした。ヤマユリの花の香りの研究をしているのだ。そろそろ花が咲くので計画をきっちり練らないといけない。「ー、っ ぱ研究にするだやーー」と、おそらく数人にしか通じない言葉で締めくくることとしよう。
6/24(木)の進歩 あー悔しい悔しい悔しい  昨夜の みちのくダービーは 1 対 1 の引き分け。前半 16 分に大柴が、財前のクロスをヘッドで叩き込んで先制した。大柴は、前の試合で目を強打して退場し、「ヘディングをしてはいけません」と目医者さんに言われていたのに、ちっとも 守らないねえ。その後も試合を支配するものの追加点を奪えない。何しろ、山形ゴールに迫ってからのミスが多い。パスが繋がらなかったり、判断が遅かった り、キープ出来なかったり、シュートが枠に行かなかったりのてんこ盛りだった。とくに萬代が酷かった。まったくポストプレーが出来ない。プロの試合に高校 生が混じっているみたいだった。後半に入ると山形も盛り返して互角の展開となった。そして仙台に二つの不幸が襲った。一つ目は、中盤の潰し屋石井の負傷退 場。二つ目は、替わりに入った千葉に対する不可解なイエロー二枚での退場劇(今日の審判もほんとうに酷かった)。30 分を残して「十人でもイレブン」となった仙台(5/7 の進歩参照)は、「イレブン」としての 団結を示すどころか右往左往するばかりであった。結局追いつかれて引き分け。高桑の超人セーブが無かったら逆転負けしていただろう。
 山形は仙台を研究していたようだ。リャンを潰せば攻めは組み立てられないと見て、リャンにボールが渡るとすぐに 2-3 人で囲い込む。シルビーニョならかわせるのだけれど、リャンにそれは出来なかった。仙台左サイドハーフの村上にマークされていた山形の星は、意識的(?) に中に入って行く。村上も一緒に付いていくので、仙台左サイドからの攻撃はほとんど無くなっていた。
 ガスパルも相変わらず。繋ぐのかクリアするのかはっきりしないため、クリアボールを絶好の位置で山形に奪われてしまう。前線へのフィード能力もゼロ。絶 対に小原に替えるべきだと思う。
 仙台のトレーナーにも腹が立っている。なにしろ対応が遅い。例えば、出血した寿人が主審に治療を命ぜられた時のことだ。トレーナーはぼうっと見ているだ けで、寿人の元に行こうとしない。数分後、ようやくのたのたと寿人の治療に行った。千葉退場の後なので、その間仙台は九人しかいなかったのだぞ! こんな感じで治療に行くのがいつも遅いのだ。遊びでやっているのか(怒)。
 ヒラガの論文セミナー。「じゃあ始めます」というヒラガに、私が、「部屋が酒臭いね」と思わず言った。私の方を見たので何と答えるのかと思ったら、「タイトルは ……」と続けた。相変わらず反応が特異な人だ。論文は、著者の知 名度で通ったという感じだった。私が著者だったら絶対にリジェクトされていただろう。その後、長田君のセミナー。
 イタポンと研究計画の議論をした。今年も八甲田で頑張るのだ。着眼も良く面白い研究になりそうで、結果が楽しみだ。
6/23(水)の進歩 なんかずれてる気が 今夜は、ベ ガルタ仙台対モンテディオ山形のみちのくダービーだ。私は激しく燃えたぎっている。まわりも燃えたぎっている。サンスポ 東北版によると、「大柴で勝つ」だ。大柴は、3/16 に左肋骨亀裂骨折をしたものの、 3/27 の札幌戦にフル出場。4/3 の川崎戦で脳震盪を起こし記憶喪失となったが、4/11 の鳥栖戦にまたしてもフル出場。そして、6/19 の横浜戦で目を強打し退場したものの、今夜の試合に先発の予定だ。まさに鉄人である。ここまでは感動的な記事なのだけれど、「いまや現役アスリートで鉄人 を名乗れるのは、ハンマー投げの室伏とベガルタの大柴だけ」って、何 かずれてないか?
 生物学科三年生向けの講義が終わった。植物の性表現についての話だ。そもそも盛りだくさんの内容だったので、時間を数分超過してしまった。来年以降はど こかを削ろう。どこを削るべきかとりんか(他学から来た彼女は、私の講義に出ている)に相談に行った。ところが彼女は、座布団(枕?)を机に乗せ、そこに 突っ伏して熟睡中であった。口の所にティッシュを当て、座布団が汚れないようにという女の子らしい配慮も見せている。起こすのも可哀想なのでそのままにし ておいた。一時間半経過してから部屋を覗いてもまだそのままであっ た。いい加減、そのままにしておいてよいものかどうか疑問が生じてきた。附記:10 時 20 分過ぎに講義が終わって、りんかとお話し出来たのは 12 時 15 分頃でした。
 照ちゃんの論文を返送した。高校教師となってからも論文を書き続けた頑張り屋だ。論文を書きながら仕事仕事をしながら論文を書くことは さぞ大変だったと思う。掲載までにはまだ苦労もあるだろうけど、この意気込みで頑張って欲しい。
 今朝の朝日新聞に、レミングの集団自殺(*)に関する研究の記事が出ていた。16 年もの長期調査の結果、集団自殺はしないことがわかったそうだ。論文を発表した研究者の言葉として、「本当かどうか科学的に確かめたかった」とあった。な るほど、自分の疑問を大切にすることだ …… とはちっとも思わなかった。集 団自殺しないなんて、あったり前じゃないか。なお、この研究者のために弁明しておくと、レミングの個体数が周期的に大変動することは事実である。彼は、そ の原因を調べたかったのだと思う。新聞が、一般ウケに集団自殺と結びつけて書いたのだと想像する。*レミングの集団自殺:個体数が増えると、「種存続のた め」、川に飛び込むなどして集団自殺し共倒れを防ぐという作り話。
6/22(火)の進歩 絶対に行かなくてはいけない闘いがある  明日はホームでの、ベガルタ仙台対モンテディオ山形のみちのくダービーだ。絶対に勝たなくてはいけない試合である。現在三位の山形を破って三位に浮上し、 さらには水戸・福岡にも連勝して二位に躍り出るというのが、仙台の熱き計画なのだ。ちなみに、首位の川崎は遙か先にいるので、たとえ二位でも「躍り出る」 という表現が正しい。ところが明日の山形戦、平日のため暁子は参戦出来ないという。券を無駄にしないため(我が夫婦は、年間指定席を購入している)、河田 さんを誘って行くことにした。しかしその後いろいろあって、普段の私たちの席は河田さん夫妻に譲り、何と私は、サポーター自由席で応援することになった。
 今日も、生物学科三年生向けの講義をした。サクラソウの二型花柱性の写真を取り込んだり、関連文献を読んだり。そして話の筋を決めて、Power Point のファイルを仕上げた。配布用の資料にカラー写真があるので、キャノンのコピー機(プリンターにもなる)にプリントしてみた。しかし、節約のために安いコ ピー紙(再利用紙)を使っているため、あまり綺麗に写らなかった。ま、資源利用のためにはしかたない。
6/21(月)の進歩 台風接近のさなか 先週に引き続 き、生物学科三年生向けの生物学演習(英語の論文を輪読する)を行った。出席者は三人だけど、興味を持って論文を読んでくれていた。先週の論文(機能を終 えた花の色が変化するという話し)と今週の論文(ミツバチがどうやって、巣から蜜源までの距離を測っているのかという話し)のどちらが面白かったのかを聞 いたら、二対一でミツバチだった。どちらも Nature, Science の論文だから、遜色ないところではある。
 演習終了後、「水曜日は私の講義だから忘れないで」と念を押す。山口さんは、「大丈夫です」とにっこり笑ってくれる。木村君や石川君は、当然のごとく構 えてくれる。それが嬉しい。ありがとう。
 その後、生物学科三年生向けの講義の準備に没頭した。ひさしの研究計画(二型花柱性のヒナザクラを対象に、雌雄異株への進化の道筋を検証する)に触発さ れて、二型花柱性の話をしようと思ったのだ。もっとも今日は、講義の中身そのものを錬るよりも、PowerPoint のファイル作りに凝ってしまった。ま、いつものことだ。ひさしへ。面白いデータが取れたら来年以降の講義で紹介するからね。八甲田の大自然の元、後輩の面 倒も見つつ(よろしくお願い)、研究と温泉とビールに没頭しておくれ。
6/20(日)の進歩 芝生でサッカー 暁子は、明日調 査があるので、体調の悪さを押して帰るという。ならばと私は、ブランメル生態のサッカーに行った。今日は、月に一度の芝生でのフルコートサッカーの日なの だ。ところが、泉サッカー場に着くと激しい雨。人の集まりも悪く、サッカーをやるかどうか判断に苦しんだ。雨はともかく、「雨だから中止」と思いこんで人 が集まらないと、せっかくのフルコートサッカーも楽しくない。近くにある、ベガルタ仙台のクラブハウスを指して、「あそこに行けば誰か(選手が)いるか も」と私は言ったが、ウケが悪かった(泉サッカー場は、ベガルタ仙台の練習場でもある)。結局雨も止んで人も集まり、芝生でのサッカーとなった。途中、知 らないおじさんが私たちのサッカーを覗きに来たが、「ベガルタ仙台の練習じゃない」と早々に判断し帰って行った。そんなの、見なくてもわかると思うぞ。今 日は個人的に嬉しかった。何しろ芝生のサッカーで、初めてゴールを決めたのだ。仙台の選手のように良い気分になったが、誰も祝福に来ないことがちょい不満 だった。
 帰宅後庭仕事をした。思い切ってバラを植えてみたのだ。色はベガルタゴールド、立派に育ちますように。
6/19(土)の進歩 我慢の勝利 ベガルタ仙台が横浜 FC に、ロスタイムの得点で勝った。我慢に我慢を重ねた勝利だった。
 今日は夜の試合なので、昼は家で、暁子とぐたぐたした。エンジンがかからなくなっていたキョロちゃん(二台あるうちの古い方の車)の様子を見てもらおう と JAF を呼んだり(結局廃車だ)、庭仕事を少々したりした。一方、暁子は風邪気味のようだ。しかし迷うことなく試合へと行った。
 夕方、仙台スタジアムへ。着いたらいきなり、涙の引退表明をした「ゴーゴーゴーゴー福永!」のコールがあった。福永が来ているのか?あたりを見回した が、坊主頭にして反省の姿勢だけは示しているマルコスがいるだけだっ た(いつまで怪我しているんだ、いい加減、試合に出ろ)。
 試合は前半、横浜のペースで進んだ。トップ下の大柴が早々に負傷退場してしまったため、中原を投入せざるを得なかったことが痛かった。この中原、まった く役に立たない。私の方がマシと思う(嘘だ!)。さらには、左サイドの原崎が、横浜右サイドの大友にやられまくり、再三ピンチを作られた。業を煮やした監 督は、早くも前半 41 分に、原崎に替えて村上を投入した。村上は大友をよく抑え、これで試合の流れは変わった。後半になっても、試合はやや仙台ペースで進んだ。しかし攻めが遅 い。大柴がいたらパスコースを作る動きをしてくれたのだろうけど、彼の不在がかくも大きいとは。チャンスになると、ベルデニック監督は大げさな仕草で「行 け行け!」と指示する。そしてチャンスが潰れると派手に悔しがる。それをなだめる FW 萬代。なだめてていいのか?一進一退の攻防が続く中、「やられたっ」と思った場面が二度三度、「やったっ!」と思った場面も二度三度 あった。しかし私は、不思議と負ける気はしなかった。FK のときのトゥイードのヘッドが横浜の得点源だけれど、ガスパルが彼に付いて、とりあえずヘッドだけは負けなかった。村上が入ってからは大友を完全に封じ込 めていた。その大友に替わって城 彰二 が投入されたけれど、もう、「誰それ?そんな選手いたっけ」扱いだ。このまま引き分けてしまうのか。そう思った後半ロスタイムに歓喜が待っていた。森川の FK を左サイドで受けた村上。本当は、ワントラップで縦に突破したかったのだろうけど、右利きの彼には無理だ。そこで右側にトラップし、落ち着いてセンタリン グをした。集中を欠いていた横浜は、マークを二人も外しているという失態で、千葉が鮮やかにヘッドでたたき込んだ。引き分けの王者横浜は、「いつも通りの 展開」と思っていたところに吃驚しただろう。これが仙台スタジアムに棲む魔物だよ。
 今日は中田が良かった。普通の選手は、前方数 m のスペースにパスを貰って走り込むのだけれど、中田の場合、前方 10 m に出されるというイジメ状態。でもちゃんと追いついてセンタリングを上げる健気な子だ。仙台の右サイドは中田で決まり!
 試合終了後、大柴に替わって臨時キャプテンとなっていた寿人は実に礼儀正しかった。いつもは、アウェースタンドゴール裏からメインスタンドホーム側まで 挨拶してロッカームに戻ってしまう。しかし今日は、寿人キャプテンの指示で、メインスタンドの正面とアウェー側にも来てくれた。そして全員で手をつないで 高く掲げ、手を下げながらお辞儀をした。カーテンコールでやるやつだ。もー、ゴールシーンをアンコールでやって欲しかった。寿人さまさまだ。
 帰宅後、勝利のビデオを堪能しながらビールを飲んだ。ところが前半終わり頃で記憶が飛んでいて、気づくと試合はとおに終わっていた。最後のゴールシーン だけ見直し、しごく満足して寝直した。
6/18(金)の進歩 今度は一転 American Naturalist に投稿していた論文が戻ってきた。担当編集委員もレフリー二人も、「価値の高い面白い論文だ」と褒めてくれていた。でもリジェクトだと。「なにーー?」っ て感じ。編集長が言い訳するには、「雑誌のスペースが限られていて、価値ある論文をうんとリジェクトしなくちゃいけないんですよ」。なら、ちょっとくらい スペースを増やして欲しいもんだ。読んだ三人はみんな褒めているっていうのに。
 生物学科三年生向けの講義の準備をしている。植物の性表現の多様性の話をしようと思うのだけれど、話したいことがどんどん増えてきて困っている。私の経 験では、一回の講義に盛り込むべき目玉は一つか二つがせいぜい。それ以上やると散漫になるし、学生の集中力も切れてしまう。さて、どれに絞るか。
 ベガルタ仙台は明日、横浜 FC をホームに迎え撃つ。横浜はやたら引き分けが好きなチームで、今シーズン 12 回も引き分けている。だが仙台は絶対に勝つ。なぜならば、珍しいことをさせるのが仙台の得意技なのだ。いわく、勝ちまくりの川崎に数少ない黒星を与えたの は仙台だ。札幌に、唯一の勝ちを与えたのも仙台だ。横浜は、勝つこと(現在四勝)も負けること(現在一敗)も珍しいと言えるが、負けることの方がより珍し いことは明白だ。つまり仙台は勝つ。そして四位に躍進するのだ!
6/17(木)の進歩 論文を返送したら火が着いた 昨 日英文校閲をした論文を Oikos に返送した。「ディスクで送れ」とか書いてあったけれど、かまわずに電子メールの添付書類で送った。また、「日本人の英語力は ……」とか言ってくるのだろうか。
 返送して一段落したら、部屋の乱雑さが気になりだした。いろいろな書類があちこちに山積みになっているのだ。その山の中から、自分でも感心するくらい、 必要な書類を見事見つけ出している。でもこの際、部屋を綺麗にしようと情熱の火が着いた。片端から書類を取り出して、不要な物を捨てていく。だいたいにお いて、事務書類のほとんどは貰った瞬間からほぼ不要である。三日も経つと完璧に不要となる。そういった書類を、印刷用の裏紙に使える物は裏紙置き場に置 き、使えない物は紙資源捨て場に捨てた。ただし、マル秘書類は、自宅に持ち帰って処分することにした。マル秘書類でも、私が含むところがある物(どういう 物かは秘密)は、わざと研究室に捨ててやった。書類のあまりの多さにだんだん疲れてきたけれど、「ここで情熱の火を消すと退官の時に困る」(まだ随分先 だって)と思い自分を奮い立たせた。結局、午後をほとんど潰して無駄紙の整理をした。さて、次に火が着くのはいつの日のことか。
 このところ、Euro 2004 を楽しんでいる。早朝の生放送を見る体力は無いので、WOWOW の夜の再放送を見ているのだ。さすが Euro、ワールドカップだと決勝トーナメントでもないと実現しない試合(フランス対イングランドとかドイツ対オランダとか)を、一次予選で見ることが出 来るのだから嬉しい。それに、どちらが勝っても構わない試合というのは、気楽に楽しめて良い。これが、ベガルタ仙台や日本代表の試合だったら、生きた心地 のしない時間を過ごすことになる。ほんと、辛い。
 吉報。つい先ほど、朝返送したばかりの Oikos の論文の受理通知が来た。やったー! 編集長、ちゃんと改訂稿に目を通したのか! 今夜は祝杯だ。
6/16(水)の進歩 腹立つ 昨夜から、エクセルのマ クロをいじっていた。わからないところはヘルプを使って調べてみるのだけれど、何が書いてあるのかさっぱりわからない。なにしろ日本語になっていない。わ けのわからない単語が組み合わさっているだけだ。ヘルプを書いた人間は、いったい誰に読ませるつもりなのだろう。「わからないから調べている人間」が読者 対象でないことは明白だ。こういう意味不明の文書を見ると、ほんとうにほんとうに腹が立つ。
 Oikos に返送するために、英文の校閲に行ってきた。同じ論文を二回目の校閲だ。担当のアメリカ人に聞いたら、「英語に問題は無い。著者が日本人というだけで、無 条件に「英語が悪い」とコメントするのだ」と言っていた。やはりそうか。こちらは、安くない金額でわざわざ英文校閲をしているというのに、そんな偏見でも のを言うレフリーがいると思うと腹が立つ。今度新規投稿するときは、「英文校閲済みでも一切問題なし」と初めから書いてやろう。
 というわけで腹が立った。6/11 に「不安を抑える薬」というのを貰って、一応飲んでいるのだけれど、怒りに対しては効果なしか。
6/15(火)の進歩 仕事二つ 午前中は、カエデの原 稿を書いた。えいやと書いてさっと送ってしまった。思ったよりかなり大変だった。
 その後暁子が、回帰分析のためのエクセルのシートを送ってきた。マクロに直せば便利かと思ったのでいろいろやってみたけれど、細かい命令の書式とかがわ からない。腹立つ。取りあえず中断だ。
6/14(月)の進歩 講義二つ 今日は講義が二つあっ た。午前中は、生物学演習というもので、参加者が英語の論文を輪読するものだ。出席者は、山口さん・木村君・石川君の三人だけだったけれど、みんな真面目 に取り組んでくれて、充実した演習になった。三人とも生態に興味があるということも嬉しかった。
 午後の三コマ目は、生物学科三年生向けの講義だった(普段は水曜日だけれど、今日は、終日行った学生実習の振り替えの分)。同じく振り替えとなった四コ マ目の講義が休講ということで、果たして私の講義に何人来てくれるやらと心配になった。しかし杞憂だった。出席者も多く、講義も非常に盛り上がった。いろ いろな人がさまざまな質問をしてくれて、私もたじたじ気味。嬉しかった。これだけ充実した講義はずいぶんと久しぶりと思う。おかげで、終了後はぐったりと して動けなくなった。
 八甲田にいるちのより電話あり。オオカメノキの調査も順調に進んでいるようだ。そういえば数日前にしんやから、「ニッコウキスゲが咲いているので、オダ マキの調査をやめてニッコウキスゲの調査をします」というメールが来た。ちょうど私が病院にいる時だったのでちゃんと対応出来なかったけれど、幸せに調査 していることを祈りたい。
6/13(日)の進歩 西村君ありがと う 昨日は、仙台 対京都戦の結果を見聞きしないようにして、帰宅後にビデオを楽しもうとしていた。 そしてブランメル生態のサッカーへ行った。するといきなり河田さんが、「今のところ 1 対 1 だよ」。「教えないで下さい」と頼んでサッカーをした。終了後、「試合が終わったよ」という河田さんの表情に何か含むものを感じ、「どうせ負けたんだろ う」と結果を携帯で見てしまった。そしたら何と 2-1 の勝利! ビデオでどきどきする楽しみは失われたけれど、とにかく嬉しいーーー!
 今日、ビデオで試合を見た。「京都 GK 西村君、ありがとう」と、きらきらと目に星を輝かせながら思った。なにしろ、財前のクロスを西村がキャッチ。飛び込んだ寿人は、勢い余ってゴールポストに 抱きついていた。西村は、パントキックよりも地面にボールを置いて蹴った方が正確に蹴れると思ったのか、ボールをぽんと地面にほって助走を取った。その ボールを、自陣に戻ろうとしていた寿人がかっさらい、無人のゴールへ蹴りこんだ! 西村は、寿人のことを全く気づかなかったのだろう。なにしろ寿人は、さっきまでゴー ルポストと抱き合っていたのだから無理もない。「勝手に自分のゴールに 入れてくれる相手 GK や DF がいてくれたら」と願っていたけど(5/25 の進歩参照)、似たような人はいるんだ。今頃、南(自分のゴールにボールを投げ込んだ)と西村は、「おまえの方が酷い」「いや南さんの方が酷いで すよ」と 意見交換していることだろう。
 6/11 に私は、「機を見て勝ち点三を取る闘いを期待したい」と書いた。ほんとうに、これ以上ない「機」であった。
 試合の中身もなかなか良かったと思う。中盤を支配して良いテンポで左右にはたき、京都ゴールに迫っていた。惜しむらくは、クロスとシュートの精度か。こ れが良くなれば、得点力倍増と思う。
 今日は、昨夜遅かった(ブランメル生態の飲み会があった)せいもあって、目覚めたら昼だった。ありゃりゃとラーメンと食べに行き、部屋の掃除だの庭仕事 だのをした。来週は講義が三つもあるので、今日はのんびりゆっくり過ごした。
6/12(土)の進歩 かえで  ここ数 日、カエデの解説 記事を書いている。とある出版社が、日本の樹木をシリーズで紹介する雑誌を出していて、それのカエデの解説を書くことになったのだ。なぜ私か。実を言うと 私はカエデ博士なのだ。カエデのことを良く知っているという意味ではなく、カエデの研究で博士号を取ったという意味である(意味が違ってていいのか?)。 しかしカエデの研究をしていたのはもうはるか昔。細かいことはほとんど忘れてしまった。分類学的な特徴(葉に毛があるかどうかとか、花の形態とか)も書か なくてはいけないのに、「はて、どうだったっけ?」と困っている。「葉にはたしか毛 がある」なんて書いたら怒られるだろうな。
 元ベガルタ仙台の福永が引退を表明した(彼の日記よ り)。悲痛。仙台サポとしてすまない気持ちで一杯だ。ベガルタ仙台の貧弱な医療体制のせいで選手生命を奪われたと言っていいであろう(まちゃよリ ポ参照)。彼は、2002.4.14 の浦和レッズ戦で靱帯断裂という重傷を負った。いかに重傷といえ、どんなに長くても一年もあれば復帰出来る怪我だ。しかしそれは、医療体制がまともであっ ての話し。支えるべき仙台の医療体制はゼロに等しかった。そのせいでいつになっても回復出来ず、昨年末にクビにしてしまった。復帰を夢見る福永はその後も 必死の努力を続けたが、結局、二年以上経った今も完治に至らなかった。そしてついに引退を決意。仙台の医療体制がまともだったら、今頃は元気にフィールド を駆け回っていただろう。いや、仙台が J2 に落ちることもなかったろう。前社長の京極・専務の本間は、福永に土下座して謝るべきだ。
 今日はこれから、ブランメル生態のサッカーの練習に久しぶりに行く。その後はブランメルの懇親会。いったいいつ、仙台対京都のビデオを見よう。
6/11(金)の進歩 病院へ  このところ体調が悪いの で、病院へ行った。胃の透視をする場合に備え、朝食を抜いていくという覚悟のほどだ。そして、「腹部が痛い、背中が痛い、舌が変、なんか気持ち悪い」など など、思いっきり主張した。医者はまず肝臓疾患を疑ったようで、血液検査をした。その結果異常なし。ならば胃か膵臓かと医者が言う。膵臓とは予想していな かっただけにちょっと焦った。何しろ、親戚を二人膵臓癌で亡くしているので油断出来ないのだ。そしていきなり CT を取った。結果はやはり異常なし。なんつーか、こういう検査をして異常が出たことないんだよね、今までは。「気のせいでしょう、ゆっくり寝なさい」と言われ、「不安を抑える薬」と「寝つ きが良くなる薬」を貰うという意外な結末であった。なんかごまかされた気がしないではない。注;ゆっくり寝るためには、私が薬を飲むよりも、じゅりをどう にかする方が大切である。じゅりは、目が覚めると、寝ている私の顔の横に座ってじっと見つめる。そして時々、ぺろぺろと顔を舐める。ひっくり返して寝かせ ようとしても、すぐに起きあがって顔の横に座る。気になって寝てられやしない。
 病院が昼過ぎまでかかり、二時前にようやく研究室に着いた。講義の準備をしたり、世にも無意味な書類を作ったりした。
 昨日は、ミッチーの論文セミナーがあったんだった。書くのを忘れた。初めてと思えないくらい手際よく紹介してくれた。その後は衣笠の講座セミナーもあっ た。
 ベガルタ仙台は明日、敵地で京都パープルサンガと対戦する。新加入の DF 根引が先発するらしい。我が家のアイドル小原は控えに回るそうだ。明日は、二心に返って(初心は、開幕当初の連敗時の心なので駄目、その後の連勝時の心に 戻るべし!)、全員が高い守備の意識を持ち直すことだ。最低でも勝ち点一、機を見て勝ち点三を取る闘いを期待したい。
6/10(木)の進歩 昨夜はお祭りだった 昨夜の日本 対インドの試合はお祭りだった。久保のファインゴールに始まって、わっしょいわっしょいと七得点。胃の痛くならない試合って、やっぱり最高だ。シンガポー ル戦もこうあって欲しかったのだけれどねえ。
 一方、私自身は、どうもこのところ調子が悪い。昨夜も、ビールを飲んでもちっとも美味くなかったし、腹や背に張るような痛みが出てしまった。これは死ぬ かと思って、「じゅりや、一人で生きていけるかい? 自分で御飯を買ってこれるかい?」と聞いた。じゅりは、おやつが貰えるとでも思ったのか、神妙に聞いていた。
 今朝は、体調の悪さを引きずったまま、ローンを終えた我が家の抵当権抹消の手続きに行った。七十七銀行の人は、これらの書類を持っていけば大丈夫と言っ たのに、法務局の役人に、書類が足らないと言われた。憤激して七十七銀行に電話をかけたら、何とか解決した。これでもう、我が家を借金のカタに取られる心 配も無くなった。よかったよかった。
6/9(水)の進歩 英語の問題 昨日 Oikos から返ってきた論文のコメントを見ると、「英語を母語とする人に英語を見て貰った方が良い」と書いてあった。この前 Functional Ecology から返ってきた論文にも同じコメントがあった。どちらも、投稿前に英文校閲に出しているというのに、こちらとしても困ってしまう。経験的には、アメリカの 雑誌に投稿すると「英語が悪い」とは言われず、ヨーロッパの雑誌に投稿すると「英語が悪い」と言われる感じだ。原因として、以下のことが考えられる。

・英文校閲を頼んでいる人がアメリカ人なので、アメリカ英語となる。ヨーロッパの雑誌に投稿するときには「イギリス英語にして」と頼むけれど、これは、 「頼むでおっちゃん、関西弁に直したってや!」と関東人に頼 むようなものか?
・レフリーが、英語を母語としていない。ヨーロッパの雑誌の場合、英語が母語でないレフリーに当たる可能性が高い。たとえば、「英語が悪い」とコメントし てきたレフリーの英文をアメリカ人に見せたら、「このレフリーの英語も間違いだらけ」と言われたことがある。だから、レフリー自身、「正しい英語」がわか らない。そのくせ、「日本人の英語は駄目」という偏見があるので、「英語が悪い」と言ってくる。

原因がなんであれ、もう一度英文校閲に出さないといけないだろう、はあーあ。「自分は英語が得意だから英文校閲は不要」なんて傲岸無知な態度は私にはとれ ないし。*どんなに英語が得意でも、母語でない限り、英文校閲に絶対に出すべきと思う。
 生物学科三年生の実習の最終日。人手が足りなかったので、今日は私も観察に加わった。「「灯台元暗し」って、「東大のそばに住んでいるのに頭が悪い」と い う意味かと思っていた」とか、「ハチの足って何本?三本?六本?」とか、「ハチのワーカー(働き蜂)は、死んだら必ずワーカーホリックのためということに なるんだろうな」といったおしゃべりに夢中な一部学生達。私は、「見よ、これがプロの研究者の姿だ」と威厳を示すべく、一言も話さずに、かつ、殺気を漂わ せてマルハナバチを追った。そんな私の姿を見てくれ。しかし、ハチを観察していると私の姿を見ることが出来ないという大きな矛盾がそこにあるのであった。
6/8(火)の進歩 can now Oikos に投稿中の論文が戻って来た。封筒を開けて編集長の手紙をさっと眺めて、リジェクト言葉(regrettably, sorry, can not といった不景気な言葉。これらがあるとリジェクトである)が無いか探した。"can not" という単語が目に映り、「ち、駄目か、けっ。Oikos のアホ馬鹿マヌケ、もう投稿してやるものか」と思った。ところがよく見ると、"can now ............ will publish a slightly revised version" であった。ちょっと直せば出版するって。もー、Oikos の天才超一流誌神様、また投稿させて下さいませ。明日にでも直して返送しよう。
 学生実習の三日目。今日は雨だったのでハチの行動観察は中止となり、今までのデータ整理をした。そして、データを元に議論をするのだ。「良い意見を言っ た人には、褒美にお菓子をあげよう」と、くにっちが送ってくれた森永のお菓子(昨日の進歩参照)を持って行った。かまやしない。無くなったら、くにっちにまたどっさりと送らせれば済むことである。
 いろいろな説明と議論の進行は友蔵がしてくれた。話しながら友蔵は、学生がどれだけ興味を持って聞いてくれているのか大変気にしていたようだ。一通り説 明を終えると、精神的にかなり疲れたようで、「よく講義なんてしますね」と感心された。友蔵へ、一番大切なのは、聞き手の反応を気にする心だ。聞き手お構 いなしに話を進めるようじゃ決してうまくならない。そしてそういう人は、いくら注意しても聞き手を気にするようにならない。だから、友蔵は合格!
6/7(月)の進歩 その瞬間 先週に引き続き、生物学 科三年生の学生実習。大きなテント内にマルハナバチを放って、アカツメクサへの訪花行動を観察するという内容だ。今日も、人間模様は様々だった。「ビキニ を買うんだっ!」と叫んで、腹筋だの腕回しだの痩せるための運動をしながら観察する女子学生。ひたすらしゃべりながら観察をする学生。かたや、観察してい るアカツメクサから、二時間半の間一瞬たりとも目を離さない学生もいた。見事だった。個人的には、友蔵の折り畳み椅子が壊れてこける瞬間を目撃出来たことが嬉しかった。照れ隠し に椅子につっこむ姿もよかった。実習も後二日、学生の集中力がどこまで持つか。
 実習終了後、月初めの談話会をした。オダマキの蜜量を測定するのに、キャピラリーチューブ(細いガラス管、これを花に差し込むと蜜が吸い上がってくる) は使えないという話になった。そこで友蔵が、「虫を使ってはどうか、そのあとすり潰して糖量を測定する」と提案した。虫に蜜を吸わせた後にすり潰すとは何 と酷いことを言うのか。と思ったら、「虫」ではなく「濾紙を使って」の聞き違えであった。日記のネタにどうぞと言われたのでお言葉に甘えた。
 森永に就職したくにっちから、森永製品のお菓子が送られてきた。ありがとう、嬉しい。でも、段ボール一箱では足りない!もっと大量に送っておくれ。
6/6(日)の進歩 火の鳥 ベガルタ仙台の将来を担う と言われている若手 MF の菅井は、その風貌から和製中田ヒデと(私に)呼ばれている。さらに今日、彼のもう一つの姿に気づいた。菅井は火の鳥でもあったのだ!(菅井火の鳥。似てるって)。ベ ガ ルタ仙台や日本代表の将来を担うどころか、地球の運命を担う生物で あった。
 八甲田山植物実験所の開所作業(6 月から 10 月まで開所している)に行ってきた学生達が帰ってきた模様。ご苦労さまでした。ちのとしんやも、調査予定植物の様子を見がてら手伝いに行ったらしい。そし て二人とも、来週の火曜日に再び八甲田に行って調査を開始するとのことだ。大自然と温泉と美味しい料理を満喫しながら頑張ってくれ給え。
 生物学科三年生向けの講義の準備をした。出来るだけ新しい情報を入れようと努力しているのだ。一通り終わったので帰ることにしよう。
6/5(土)の進歩 勝てよ ベガルタ仙台がコンサドー レ札幌と 1-1 で引き分けた。前半あれだけ攻めて点が取れないなんて、攻めて損したって感じ。
 仙台駅で暁子と待ち合わせて、仙台っ子ラーメンを食べてから、仙台スタジアムへと向かった。試合開始一時間十分前に到着したら、スタンドのかなりの部分 ががらがら。何人来るのかと不安になったが、結局 1,7382 人入ってまずまずだった。
 試合は、前半立ち上がりに、仙台の右サイドから左サイドへと振られ、札幌に決定的チャンスを作られた。これが耳(カタカナ語廃絶運動の我が家では、ゴー ルポストを「耳」と呼んでいる。ポストは「でこ」)に当たる幸運で事なきを得た。サイドを攻められると怖いという予感は、後半になって現実のものとなる。 その後は仙台がペースを掴んだ。こぼれ球をことごとく拾い、波状攻撃を繰り返す。しかし決定力を欠き点が取れない。それでも前半 23 分、短角(我が家の用語;ショートコーナー)から財前のクロス(我が家の用語無し)に萬代が頭で合わせ仙台先制! その後も攻め続けるものの、前半は 1-0 のままで終わった。もう一点取れていたら、結果は変わっていたと思う。後半立ち上がりも仙台が試合を支配した。しかし後半 22 分、寿人が前線での守備をサボったため、札幌選手にフリーで中盤に持ち込まれた。左サイドに出されたスルーパスに村上が走り負け、センタリングを上げさせ てしまう。それを札幌 FW 清野が綺麗に合わせて同点。サイドの守備の課題が浮き彫りとなった失点であった。後半 39 分に仙台は、新加入の長身 DF 根引を投入した。その根引、DF というのに札幌ゴールの方に走って行く。そっ ちじゃない逆だ、仙台スタジアムは初めてだから間違えたか。そうではなく、FW としての起用で、長身を活かしてのパワープレーであった。しかし根引の投入も空しく、1-1 で引き分けとなった。終了の瞬間、札幌サポの大歓声と仙台サポの大ブーイングが仙台スタジアムを埋め尽くした。
 今日の試合、財前の右サイド起用は失敗だったと思う。守備の意識が低く運動量も無い財前があの位置に入ってはねえ。萬代君が、守備に戻らない財前先輩の 穴を埋めるべく必死に戻って守備する姿は、まるで、先輩が威張ってばかりいる高校の部活であった。中原も最悪だった。萬代に替わって途中出場した中原の役 目は、ヘッドで競り勝ってポストとなること。しかし競り合いで全く勝てなかったため、根引投入というパワープレーを余儀なくされた。おまけに、ゴール前で どフリー GK と一対一になった場面でも耳に当ててはずしちゃうし。
 良かった面もある。何といっても、シルビーニョの不在をそれほどには感じさせなかったことが嬉しい。ちょっと前までは、彼がいないとサッカーにならな かっただけにこの進歩は大きい。代役のリャンは良くやったと思う。ちなみにリャンは、睡眠をとても大切にしているそうである。しかし、試合会場までのバス では寝ないらしい。「試合直前に寝ると、体を一から作り直さなくてはいけなくなるんですよ」(本日の V プレスより)とのことだ。バスの中でうたた寝すると一からやり直しとは、なかなか難しい体質である。
 引き分けてしまったものはしょうがない。攻撃陣は、命を賭けて必ず決めるという気迫を持つことだ。また、前線からの守備の意識を徹底して、次節こそ零封 せよ。西京極に乗り込んで、京都を叩くのみである!
6/4(金)の進歩 明日は札幌戦 ベガルタ仙台は明 日、ホームでコンサドーレ札幌と闘う。この試合、まさに試金石である。川崎に大敗した後、気持ち的に立ち直っているのか。シルビーニョが欠場しても大丈夫 なのか。中盤の構成を大幅に替えて大丈夫なのか。新加入の根引はなじむのか。どれか 一つずつ試して貰いたいことが、いっぺんに試されることになってしまった。明日は絶対に勝たなくてはいけない。何しろ、負けたらずるずる行 くという意見で全会一致なのだ。今こそサポーターの力を示すことが来 た。ホーム大観衆で選手を後押ししよう。
 彩子が、新しく届いた実験器具を組み立てようとしていた。しかし難しそうなので誰かに手伝って貰おうとした。

私:部品が七個以上あるものの組み立ては駄目。
ヒラガ:ガラス管を持たせるのは無謀。
イタポン:「おっ、なるほど」と肯くのみで手を出さず。
友蔵:素晴らしく芸術的だけれど、まったく別の物を作り上げてしまいそう(私の想像。友蔵はこの場にはいなかった)。

結局、業者に組み立てて貰うことになった模様だ。
 論文の改訂を進めている。くにっちは、この日記で悪口を書かれることを警戒したのか、質問に素早く答えてくれた。ありがとう。おかげで、改訂も峠を越え た。
6/3(木)の進歩 学生実習始まる マルハナバチの学 生実習が始まった。アカツメクサを活けた花瓶の前に座って、マルハナバチの訪花を観察するというもの。一言もしゃべらずに真面目に観察する学生、雑談のか たわら観察している学生、アカツメクサではなく友達の方を見て話し出す学生など、さまざまだった。私は、そうした学生の行動を観察し、ひそかに採点してい た。今日は赤点二名。
 Functional Ecology から返ってきた論文の改訂を今日も進めた。データの細かい部分は私にはわからないので、筆頭著者のくにっち(この春一般企業に就職した)にメールで質問し た。即答するように。ちなみにくにっちは、品質保証部・生物化学分析担当に配属が決まったそうだ。「会社の製品の品質を保証する部のようです」と、配属先の職務がよくわかっていない模様である。ちゃんと調べてか ら配属先に行くように。
6/2(水)の進歩 がっかり 今日は、がっかりしたこ とが三つある。一つ目は、内の研究室担当の生物学演習(各研究室が担当して、英語の論文を輪読する。参加者は、希望する研究室の演習を選択する)の参加者 が異様に少ないことだ。事前登録が五人しかいなくて、例年にない少なさだとがっかりしていた。どころか、その内二人は希望変更していて、参加者はたったの 三人ということが判明した。例年は十人強参加するのに、何で? まあいいや、この三人と仲良くしよう。二つ目は、Functional Ecology のレフリー(昨日の進歩参照)がアホではないことが判明したことだ。「人がアホでないとわかってがっかりするとは何事ぞ」と思う方もいるであろうが、それ が私の特徴である。コメントに慎重に対応しないとまずいという気になってきた。三つ目は、日本対イングランドの試合結果を知ってしまったことである。情報 を遮断して、夜に録画を見ようと楽しみにしていたのに。Apple ホームページにはニュース速報が載ることを忘れていた。
 生物学科三年生向けの講義をした。今日は寝ている人がいた。前回までは数式を使っての小難しい話だったのに、今日は数式無し。逆に今日の方が寝てしまう というのがよくわからなかった。
 明日から、友蔵指導の元、マルハナバチの訪花行動を観察する学生実習が始まる。今日はそのガイダンスだった。友蔵は適宜、班を指名して質問しながら説明 をした(学生は、一班 - 八班に分かれている)。「じゃー、二班、答えて下さい」とい きなり一班を飛ばす友蔵。秀才一班はむっとしたか? その後、夏休みに行われる八甲田山野外実習の説明をした。酸ヶ湯温泉だのねぶただのと観光に重点を置いた説明をしたら(あながち間違ってはいない)、「行 きますっ!」と言ってくれた学生が何人もいた。
 Functional Ecology から返ってきた論文を改訂中。慎重に改訂してアクセプトを目指すのだ。
6/1(火)の進歩 衝撃 ……… 川崎フロンターレ戦 で負傷退場したシルビーニョは全治六週間の怪我だそうだ。もうやだ。なんでシルビなんだ? 攻守の要の彼の負傷はあまりにも痛い。私が立案した、川崎戦ナビスコカップ作戦(5/29 の進歩参 照)も修正を余儀なくされるかも。ナビスコカップと思うべき試合が増えるだけと 考えればいいのかもしれないけど。シルビーニョの穴を埋めるであろう、菅井とリャンに期待しよう。
 柏から、DF 根引が加入した。こちらは目出度い。何しろ、ガスパル・小原・森川の 3 バックの替わりがいない状態(数馬も大河内もてんで駄目らしい)だったから、三人の誰かが欠けたらどうしようと心配していた。さて、根引が入って 3 バックの組み合わせはどうなるのか。私としては、思い切ってガスパルを外して貰いたい。彼は、実力は日本人レベルだし、言葉の問題もある。小原を真ん中に 根引と森川のストッパーではどうか。
 Functional Ecology に投稿していたくにっちの論文が返ってきた。判定は、再投稿を奨める一旦リジェクト。結構好意的なので改訂して再投稿することにした。このレフリー、もの すごくアホなことを言っているようにも思えるし、実は深遠なことを言っているようにも思える。要するに、アホなのか天才なのかわからないコメントだ。アホ なら対応も簡単だけど、天才である場合に備え慎重に対処することにしよう。「あなたはアホですか、天才ですか?」と聞くことが出来たら楽なのになあ。