避難場所は静か
山すその道路周辺を自転車で走ってみる
避難場所は静かな空気のきれいな山すその水田地帯である。
いつも来るたびに感じるのだが、自宅にいるよりも、
背伸びをしてきれいな空気を吸うと気持ちがすっきりする。
しかし、津波警報が解除されるまでの少なくても 3−4時間 あるいはそれ以上の時間
この場所に何もせずに、ぼんやり過ごすのは退屈で、退屈でしょうがない。
そこで、いつものように、山すその道路周辺を自転車で散歩する。
大津波警報で避難して来た人を発見
避難場所の前後数百メートルを自転車で散歩してみた。
避難のために来たと思われる駐車中の車を3−4台発見した。
津波警報で避難をする人は、いつも同じ人で、
いつも同じ場所に来て、同じ行動をする
1台の車は、お年寄りの夫婦で前の席に座り、中央にペットの犬を乗せていた。
ご夫婦は、お弁当かお菓子を食べている。 そうだ、前年、前々年の津波警報の時も
このお年寄り夫婦は、同じ場所に駐車をして、同じようにペットの犬を間に置いて
前の席でお菓子を食べていたことを思い出した。 場所はいつも同じで、
ため池のある堤の下の路上である。
もう一台の車には、若い夫婦が乗っていた。 ラジオを聴いているらしい。
やはり、前年の津波警報の時に見かけた記憶がある。
もう一台の車には、若い女の人が一人乗っていた。
何もない山すその道路上には特に用事はないはずなので津波避難にちがいない。
もう一台の車には誰も人は乗っていなかった。
自転車で津波避難をしている人は誰もいなかった。
徒歩で津波避難をしている人も誰もいなかった。
15000人以上が住む渡波地区周辺で大地震直後の津波避難の車は、
たった3−4台であったことに注目してほしい。
散歩中に大きな余震があった。
電線を大きく揺らしながら電信柱が小刻みに震えた。
電信柱が地震で眼に見えるほど揺れるのを見るのは初めてだ。
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