Difficult to Cure

2002/10 version

2002/10/31  ま、プリンでも

夜、若が来た。ビデオを持って。 先日 Baby Grand がライブを演った際の映像である。

何故バンドメンバーでもない若が? それは彼が Baby Grand のリーダーであるやまださんと同じ会社に勤めており、 かつ大学時代の後輩だからだ。 体育会系クラブも裸足で逃げ出すような厳しい上下関係が現在も保たれており、 タバコをくわえれば火、ビデオを差し出せば配達、なのである。

というのは嘘。まーサクライ君(=若)、りおの近所だからお願い、 ということであろう。わざわざすみません。

で、夜の十時前ごろ来てくれたんだけど、 こっちはおれも志緒も風呂上り&パジャマで、 客を客とも思わぬこの態度に驚け。つかすまん。

今日は志緒が風邪気味だったので、会社の帰り、 日本古来の風習に従いプリン(風邪にはプリン。OK ですね?) を三つ買う。そのプリンを三人で食う。町田の道路事情に関して語り合いながら。

一昨日、音だけ聴いてかなりガックリだったけれど、 ビデオはそんなに…いや決して上手くはないが、多少マシに聞こえるのは 音のバランス? 映像の力? あ、おれのルックスがイイから? てへ。

言ってみたかっただけですからボクのことはそっとしておいてください。

2002/10/30  欲求の定量化

それはもう突然に、Electric Light Orchestra の "Twilight" が聴きたくなって、 中古盤屋にふらりと寄ってみる。Twilight が収録されている "Time" というアルバムは、輸入盤が 900 円、国内盤は 1,200 円だった。

しばし悩んだあげく、見送った。

Twilight を聴きたいという欲求は、今日のところ取り敢えず 900 円以下であった、 と。

"ELO" と "Twilight" で何気なくぐぐったら、 こんな ページが引っかかって、なんかもうタイムトリップ。いろんな曲で 「LYRX」ボタンを押しては小さな声で口ずさみ、瞼の裏にはあの頃の情景。

2002/10/29  古傷

10 月 5 日にライブを演った Baby Grand のギタリストである かけはしさんから郵便が届いた。封筒からは「フレッツ ADSL スタート CD」。 いやその、おれもう ADSL なんすけどブロードバンドなんすけど IT 革命なんすけど、 と思いながらパッケージを開けると二枚の CD-R。 嗚呼、こないだのライブの実況録音であるな。ありがたや。しかし二枚?

早速聴いてみると、これがヘタなんだよ。ドラム。がっくり。

5 日の午前中、リハの時点でも「どうも身体にタメが効かない」 とは思っていたんですが、まさにそんな感じ。 休符をきっちり休めずに転んでる。テンポ自体もちょっと速すぎる。 実はベースもその傾向があって、 ボトムの二人がこれじゃバンドに落ち着いたリズムは生まれない。 仕上げの一番大事な時期に身体を壊して練習できなかったおれの責任だ。 申し訳ない。

ステージ上、演奏中はそれなりに気持ちよかったんだけどな。 野外の雰囲気にだまされちゃった。 ちくしょう。リッキー・ローソンよ。今回は負けといたるわい。

で。
もう一枚の CD-R ですが。
かけはしさん。
これはおれに対する拷問でしょうか。

ここによると、 96/01/20 のライブらしい。思えば随分昔から(バンド名は違えど) 一緒に演ってるんですねぇ…ってしみぢみしてる場合じゃない。 ここはドラムの見せ所!というかっちょいい(はずの)ピックアップ・フィルを、 まー外す外す。 ここまで外せば「アレはギャグです」で通用するんじゃないかと思われるほど。

山田さんは何故おれをクビにしなかったんだろう…

この音源は永久封印。
つか、封印してくださいかけはしさん。 コレをネタに老後のおれを強請ったりしないでください。 お金出しちゃいそうですから。

で、毎度お馴染みのセリフを一発。

頼む! もう一回演らせてくれ! こんなブザマなマネはもう二度と!
しくしく。

2002/10/27  口は災いの元

お隣のみずさわさん家にはゆみちゃんという中学生の女の子がいて、 なんでもバンドを始めたがっているらしい。数日前、志緒がみずさわさんの奥さんに 「一万円のギターってどうでしょうねぇ?」と聞かれたらしくて、志緒は あまりお勧めしませんねぇ的な回答をしたらしいんだけど、 そこはとーぜん「一万円のギター?ダメダメ!」と即答ぢゃ!ばっかもーん! なんて言ってたんですよ。

今日、玄関を出てほてほてと階段を上がっていくと、あ、みずさわさんの奥さんだ。 こんにちわー、聞きましたよ〜、一万円のギターなんてダメっすよぉ。あっはっは。

「え!? あのぅ、もう買っちゃったんです…」

穏やかな天気。明るい日向。優しい風。しかしその瞬間、 二人の間の空気は一気に氷点下。いやホント。

その後「まずはこれで基本的なことを学んで、音の違いも分かるようになったら次を」 とか「(どうしても欲しいというから…という言葉に対して) 始めようという気持ちがまずは大事っす。そのタイミング、流れを殺しちゃダメ。 やる気が何よりも優先っす」とか、 持てる脳細胞の全てを使い切ってフォローしました。 そんなわけで今、おれには脳細胞が残ってません。

その後、しばらくゆみちゃんの話を聞かせてもらったんですが、 これからバンドを始めるドキドキやワクワクの様子が手に取るように伝わってきて、 おれは自分が高校生の頃を思い出して、なんだかしみぢみ。

来月ぐらいに、ゆみちゃんバンドの皆さんがウチに遊びに来る、 てなハナシも出ていて。 「ご迷惑をおかけしてすみません」とみずさわさんは言ってるけど、 先輩として何か教えてあげる、なんて気は全然なくて、 音楽を好きな人と音楽の話が出来る、っていうのは最高の遊びなわけで、 とても楽しみ。

でもなぁ。「で、ゆみちゃん達、どんな曲を演りたがってるんすか?」 「なんでもねぇ、『もんぱち』とか言ってたよ。 40 過ぎてモンパチとか言われてもなんのこっちゃって感じよねぇ」

いえ。30 代でもなんのこっちゃです。
そんなわけでモンパチ (モンゴル800?) の情報求む。当方切実。

Pulse@自由が丘 Noah。やっと新曲にメドが立ってきた感じ。 結構一生懸命考えたパターンはボツにされたが。うーむ。 ちょっと変わったパターンをキッチリ叩くツモリだったのに、 なんで君らそうイケイケなパターンが好きなんだ? なんかおれのイメージ、 間違えてないっすか?

2002/10/26  Drive my car

普段はのんびりしてるくせに、決めると妙に動きが速いこともたま〜〜〜〜にあって、 どーも志緒とゆーヤツはよーわからんのだが、 ここ数日、自動車教習所の資料を集めてるなーと思ったら、 今日、正式に申し込んで金も払ってきたという。

今まで「お前のよーな人間に免許を出すほど日本という国は腐っちゃいない」 とか散々言ってきましたが、ま、そーゆーことになったなら応援致しましょう。

しっかし、すげえヘンな感じだ。 クルマに興味なんて全然ないはずのこの人に「クラッチの役目って何?」とか 「FR って?」とか聞かれるのは。

その興味を育てるために、キミも首都高を走ってみないか! 今ボクが走らせている Skyline GT-R は 4WD さ! え、いらん? あ、そう。

2002/10/25  今だ!

今日は内示だかなんだかで事務所全体が浮き足立ってて、 上司も席を外しがちだったりして、 そーゆー時はチャンスだよね。

何の、って例えばライブの案内書いたりとか。

2002/10/24  うつ

会社から帰ると、どーにもなーんにもやる気が起きない。 新曲のアレンジとか腰痛対策とか、やりたい(はず)のこと、 やらなきゃいかんことがわらわらあるはずなんだけど、 ただただ脳がぐでーっと脱力し、惰性のように首都高を走るだけとか、 そういう虚しい夜をすごすここ数日。

ちと、鬱なんかのぅ。

つか、散々やり尽くしてすっかり飽きたハズの首都高バトル 2 で 「あ、こうやればキレイにコーナークリアできるんだ?」とか思ってるおれは 比叡山に篭った方が良いと思うよ。

…結構焦ってる。実は。
動けない自分に苛立っている。

2002/10/23  サンタの足音

今日は東急ハンズが休みで、窓越しに中をひょいと覗いてみると、 クリスマスの飾りつけ真っ最中。

そして、去年と同じ感想。

2002/10/22  やる気のしくみ

会社にて。

Teraterm のフォントを みかちゃんフォントにしてみたら、 読みにくいとかそーゆー技術的な問題もあるんだけどその前に、 なんとゆーか「やる気」が萎えたのでさっさと家に帰りました。

さて。この日記、秀丸エディタ + みかちゃんフォントで書いてみてますが、 これはそんなに「やる気」が萎えたりはしない。やっぱり読みにくいけど。

微妙なり。人間の心理。

2002/10/20  よく遊べ

トイザらスに行きたい、と志緒がいうのだ。

休日に行くトコぢゃないんちゃうの、と思いつつクルマを走らせてみると、 やっぱり渋滞。こんちくしょうなんてこったいと悪態をつきつつ、 でも琴葉がもうちょっと大きくなって「とーたんトイザらスに行こ」 と言われたらそれを「たわけぃ!」と突っぱねる強い意志がおれにはあるのか、 と想像するとちょっとブルーな日曜の午後。いやそんなことはないぞ、 なんてったっておれは星一徹なのであるからして。

店内をほけらーと見て回るも、もう一つ「こっ、これだぁっ!」ってな品物がない。 つか、赤ちゃんの玩具を選ぶって難しいよね。そんなことないすか。 本人が「私はこの商品を所望するものである。 何故なら本商品の XXX という機能が心の琴線に触れるからである」 てな具合に、商品の具体的な提示及び必要理由を説明してくれないからさ。 したら恐いけど。

ところで。

せっかく来たんだからとか、近所じゃあんまり売ってないからとか、 そーゆー考え方ってどうかと思うんですよ。 要るものは買う。要らないものは買わない。 そういうシンプルなポリシーを貫くことが美であると思うんですよ。

そういう意味で、 この屋内用滑り台付きジャングルジムという馬鹿デカい玩具が、 和室の真ん中にどーんと鎮座しているのは如何なものか。

琴葉はもう大喜びですけどね。いやその滑り台から上がるんじゃなくて 後ろの段から、って立ちながらじゃ危ないでしょ滑る時は座って、 はいよく出来ましたぱちぱち、え、また登るの? わかったわかった手を引っ張るなよ はいはい今度こそ後ろの段から、なんで嫌がるのよ!そこは滑るとこだってば!

ねぇ、なんでお前は疲れないの? とほほほ。

2002/10/19  わかっているのか

夜。半分ふざけて「さーて、琴葉が寝たらオヤツでも食べよっかなー」 と琴葉に言うと、志緒が「あっ!ダメっ!」。 なんで? と思ったら琴葉がオヤツの入った戸棚を ビシイッと指差し、眉をハの時にして、あたしにもくれ!と大アピール。

う、うーむ。「オヤツ」っていう言葉、もうちゃんと理解してるのね。 甘く見てました。やるな琴葉。迂闊なコトは言えんな。

夜、いきなり部長から電話。こんな時間に上司から「やあ!ブルーズセッションでも しようか?」なんて楽しい話がくるはずもなく (いや、どんな時間にだって来ないけどさ)。もちろん悪い電話に決まってる。 もしかして訃報? と、ドキドキしながらハナシを聞いてみると、マシンの障害。

運用部隊に連絡を取り、状況を確認しつつ、でも訃報じゃなくてよかったなーとも 思ったり。

2002/10/18  コンプリート

13 日に二冊買った時点でなんとなくこの結末が見えていたような気もするが。

本日、「火の鳥」13 冊、コンプリート。

2002/10/17  草むしり

このところ仕事がちと立て込んでいて、その内容がまたなんというか、 草むしりみたいなのだ。

むしってもむしってもキリがない。少しサボるとまた生えてくる。 アタマに来て一気に片付け、ふぅ、どんなもんだい、と一息つきながら 改めて眺めてみると、むしり忘れたトコロがぽっかりと見つかったり。

このまま草をむしり続けるんだろうか。果てしなく。

嫌んなった もうダメさ
だけどくさるのはやめとこう
日の目を見るかも この俺だって

嫌んなった / 憂歌団

2002/10/15  バレたか

うちださんが言うのだ。三日月みたいな目で。

「ふっふっふ。見つけましたよぉ」

な、なにをだよ?

「ホームページですよ〜」

くーっ。仕事関係の人間にはひた隠しにしているのに。 特に同僚にバレたらサイト閉鎖したろーと思ってるぐらいなのに。 だってさー、「仕事サボってライブのお知らせ書いちゃった。てへ」 とか書けないじゃん。もうこれからは伏字の嵐ぢゃ。

なんでも「りお」と「琴葉」をキーワードで探したらしい。 マジですか。そんなんでヒットしちゃうんですか。 確認。うわ。ちゃんとヒットしてる。

文才ありますねー、と営業スマイルばりばりでお世辞を言って頂きましたが、 違うんですよ。そんなものはカケラもありません。 「文章を人前に晒すことに抵抗がない」だけです。それは「才」じゃないよな。 やっぱ。

2002/10/14  誰が作った

Pulse リハ@町田。

メンバーが住んでいるところが二宮、鵠沼、船橋、町田と、 ホントにバラバラなので練習場所の選定が難しい。 交通の便が良い横浜辺りのスタジオを使うことが多いんだけれど、 今回は大事を取って(なんの、ってもちろん腰だ)、おれの地元で、 ということになった。

てなわけで遠くから来てもらったんだけれど、おれ、不調。 この間の Baby Grand でも思ったんだけれど、どうも動きにタメが効いていない。 リズムがなんというか、地に足が着かない感じ。前に転ぶ。

つーか、このへんちくりんなリズム・パターンが悪いんぢゃねえのかっ。 いったい誰だよ。考えたヤツはよ。顔が見たいぜっ。

じっと鏡を見る。

こういうときに逃げ場が無いよなぁ。オリジナル曲ってのは。

2002/10/13  昔のスタイル、今の耳

ぶらりと街に出る。

タハラでドラマガを買うついでに、そういや買い置きを使い切ったな、と思い出し、 スティックを二組買う。

おれは TAMA の H215B というスティックを、もう十五年ぐらい使ってます。 途中、いろんなスティックを試しているんですが、結局ここに戻ってしまうのだよな。 標準よりちょっと太めで、ボールチップ。どちらかというと音量重視のスティック。 音量が小さくて困ることはあまりないワケだし、もっとデリケートなヤツを、 てなことを、スティックを買うたび思うんですが、以前、5A だの 7B だのを ポキポキ折った経験がありまして。

でも最近はスティーヴ・ジョーダンだしな。 そろそろスタイルの変化に合わせてもいいのかもしれない。 と言いながら結局 H215B 買ったけど。いや、ほら、次からね。次。

クルマの中で聞いたカセットが Roxy Music。「消しても良いやコーナー」 (が部屋にあるんだけど)に置かれていたもの。 大学時代に Roxy のコピーバンドを演ったことがあったんですが、 その時のコピー用テープらしい。

で、She sells だの Both Ends Burning だのを聴いて思ったんですけど、 かっちょいいじゃねえかっ。これ、アルバムはなんだ? Siren? Love is the Drug が入ってるヤツか。もう一度聴きなおしてみたいなぁ。

これらの曲を実際にバンドで演ったのか? 人前で演奏したのか? 全然記憶にない、ということは、その時点であまり興味を持たなかったんだろうな。

なんでだ? かっちょいいのに?
聴き方が分かってなかったんだろうなぁ。ちくしょう。もったいねえ。

古本屋で、「火の鳥」(手塚治虫) を二冊。ヤマト・異形編と復活・羽衣編。 熱心に読んでるのはおれじゃなくて志緒だってのはどういうワケだコラ。

2002/10/12  舞台裏

今日は志緒の所属するビッグバンド、YSL のライブ@二俣川。 その華やかな舞台の裏で。おれは孤独に戦っていたのです。

琴葉と。

ママっ子傾向は相変わらず。例えば新聞を取りに行く、とかで ちょっと姿が見えなくなるだけで、もう、絶叫滝涙。 今回は朝の 10 時に出かけて夜の 10 時に帰ってくるというスケジュール。 果たしてどうなることやら…

と、思ってたんだけど。

志緒が出かけた直後。案の定大泣き。ここで、腰の不安を押し殺し、 一発大勝負に出てみた。近所の公園まで琴葉を連れて散歩に行ったのです。

これが大正解。散歩中は終始上機嫌。犬を見てはおおはしゃぎ。 水で遊んだ後土の上で転んで泥だらけになってはおおはしゃぎ。 家に帰ってからも、滝涙状態にはならず、その後穏やかに昼食、昼寝。

こ、これは。これはひょっとして、イケるんじゃないか?

その後起きた時に、母親の居ないことを思い出したか、また泣き出すが、 すかさず散歩。バカの一つ覚えと笑わば笑え。見よ、再び泣き止んだ。 これを神が与えた知恵と呼ばずしてなんと言う。ビバ、散歩。 まぁおれも散歩好きだもんなぁ。DNA ?

結局、この日一番の大泣きは、夜の八時ごろ。食事も済んでこのまま逃げ切りか? と思ったんだけれど、さすがにそこまで甘くなかった。 夜なので散歩というわけにもいかず、結局一時間以上泣きっぱなし。 まぁ、でもそんなもんだ。朝昼も合わせて、この日泣いたのは二時間ぐらいだろうか。 予想よりずっと少なかった。琴葉、よくがんばった。

どうあやしても泣き止まず、鋭い声が耳に刺さり続ける状態ってのはツラいもんです。 けれど、一時間以上泣いた後「それでも今日は少なかったな」と思えるというのは、 多少はおれも成長したという解釈でよろしいでしょうか。え、ダメ?

父親道はなかなかに厳しい。うむ。

2002/10/11  爽やかな昼休み

青い空。暑くもなく、寒くもなく。
こういう日は散歩が一段と楽しい。

駅から少し歩いたところに小さな小さな古本屋がある。 特に品揃えにポリシーも感じられず、本の整理もいいかげん。 適当に古い本を集めて並べてあるだけ、という店で、時々冷やかすだけだった。

今日は事情があって、と言っても「帰りの電車で読む本も聞く CD もない」 っていうだけだけど、目に付いた文庫を一冊買うことにした。

今まで気が付かなかったけれど、ご主人はいかにも人の良さそうなおじさん。 「今度、こんなの始めてみました。また来てください」と手渡されたのが 「割引券」と書かれた、中途半端なサイズの小さな紙切れ。

割引券
----o----o----
会計の際 お出し下さい
100 円につき 10 円の割引です

と書いてあるんだけど、これが手書き。もう割引券が「手で書いて、 コピー機でコピーして、カッターで一生懸命切って、そうしてボクが生まれました」 と語ってます。

微笑ましい。

しかし、その後散歩を続けながら道々読んだその本が

そして、彼のその落とした視線のちょうど先には、 最前彼が引き潰したばかりのもの − 血潮にまみれてズタズタになった 白い人間の腸(はらわた)の断片が、べっとりとこびりついていた。

「暗野」(橋本 治)

だったりして、なんというか、

爽やかさがちょっとネジれている。

2002/10/09  レッド・ハット・チリ・ペッパーズ

「RED HAT Linux カスタマイズ・ガイド」をほけらーと読んでいた横で、 志緒がつぶやいた一言。

こういうのってさ、アホかくっだらねぇ、とどんなに思っても 笑っちゃったら負けだよな。屈辱。

2002/10/08  ぐるぐる

名刺が溢れた。

システム手帳と同じサイズ、同じシカケの名刺フォルダで管理していたんだけれど、 これが一杯になった。台紙(?)を追加すれば、多少の収容枚数アップは図れそうだが、 使い勝手にも不満があり、ここは一つ新調しようかなと思い立った。

会社の名前でソートしてあるんだけれど、名刺が増えるたびに並べ替えるのが不便。 差し込みたい場所に新しい台紙を追加できるといっても、そればかりでは スカスカの台紙ばかりになってしまう。 だから、任意の場所に新しい名刺を差し込めるものがいい。 持ち運びに便利である必要はない。

という条件で文房具屋を覗いたところ、まず目に付くのが、箱。 所謂「名刺整理箱」ってヤツだ。名刺を立てていって、その間に 五十音のインデックス紙が挟まっている、という風情。

これはつまらん。つまらなすぎる。だってタダの箱だよ? これで 1,000 円だ? アホか。違うんだよ。おれが欲しいのはもっとイカしたヤツだ。 つまり、ぐるぐるだよ。ぐるぐるするやつ。

知りませんか。アメリカ映画のオフィスのシーンなんかで、 机の上に置いてあるやつ。どう説明すればいいんだろ。 えーと、円柱状の芯から名刺が放射状に生えてる、ってこれじゃ 想像できないっすよね。商品名は「ローロデックス」。 google 辺りでちょいと 検索 してみてください。

駅ビルの文房具屋で発見! これだ! これだよベイビー! ぐるぐる。
…な、七千円んん?

箱、買いました。1,000 円。いいんだよ。目的さえ達せられれば。へん。

500 枚収納可能な箱が 900 円。800 枚のは 1,000 円。 800 枚も入れるワケねーよな。500 で多分収納可能。コンパクトだし。 でもさ。でもさ。差がたった 100 円なんすか。

と、こういう場合。「大は小を兼ねる」とかなんとか思って 800 を買っちゃうおれは貧乏性。もう一度「舌切り雀」を熟読すべし。

2002/10/07  君は静止画像

ライブカメラというものを実現してみたいと唐突に思いましてね。

随分前に中古で手に入れた、カシオの QV-10A というデジカメがあるんですが、 25 万画素というスペックは今となってはすっかり時代遅れの感もあり、隠居。 これを何らかの形で利用できないか。

そもそもライブカメラというのがどういうものかもわからない。 テレビの生中継みたいに、動画が流れ続ける? そんなことが QV-10A で出来るのか? ということで、"QV-10" や "ライブカメラ" というキーワードを頼りに ぐぐってみたところ、 一分間程度の間隔で撮影を繰り返し、 常に最新の画像データ(静止画)を WEB で閲覧できるようにする、 という手法は比較的簡単に実現可能であることが分かった。

ボロ PC で動いている Linux 上で Apache を起動。 QV-10 を PC から操作できるプログラム、 qvplayを インストール。qvplay を使って、自動的に撮影を繰り返す簡単なスクリプトを作成。 画像を参照する html ファイルを一つ作成。おしまい。ラクショーじゃねえか。

カメラを設置したのは二階の楽器部屋。アクセスは一階から。

誰もいない二階にひっそりと置いてあるエレドラを、 生真面目に、一分おきに撮影を繰り返す我がライブカメラシステム。 いじらしくて、やがて哀しき、ライブカメラ。 動くモノが一切ないので、本当に画像が更新されているのかどうか分からんちうねん。

それより、この WEB サーバ、 現時点ではローカルつまり我家の中からしかアクセス出来ん。 全く動きのない二階の部屋を、一階からじっと見るは、我一人。 侘び寂びと言えなくもないか。

えーと。
ナニをしたかったんでしょうか。おれは。

「綾子へ」(三浦 光世著) 読了。
死は哀しく、愛は貴い。

2002/10/05  無事でよかった

本当に久しぶりに生のドラムをまともに叩く機会がイキナリ本番ってのもどうよ?

そんなわけで、今回はほとんど宣伝もせず。 今日は山田さん率いる Baby Grand のライブ@原町田四丁目駐車場。

午前中はつくしのにてリハ。何曲かで「テンポが速い!」という指摘を受ける。 ちくしょうこーゆースローの曲をダレずにキープすんのは難しいんだよっと思いつつ、 身体の動きにタメがないのかもしれない、と心配にもなる。本当に久しぶりなんだ。 いつもよりずっと多く汗をかいているのも、ドラム演奏という運動に 身体がついていけていないのかもしれない。みんなには黙ってたけど、 途中で足攣ったりしてたし。とほほ。

マスターのクルマに載せてもらったスネアとペダルを、駐車場から会場へ運ぶ。 と言っても運んでくれたのはマスター。「どう見てもローディだな」 「なぜかローディが衣装着てるし」「もう一人は T シャツで、 見た目上の立場が逆だ」いやほんとすまん。助かるよ。恩に着るよ。 今回、ライブ中の MC で苗字をバラされたり、 クラプトンファンにされちゃったりしたけど、取り敢えず我慢するよ。 爪が肉にめり込んで血を流すほど拳を握りながらさ。つかマジ勘弁してください。

今日は琴葉が来た。後で聞いた話によると、数曲では身体を揺すったり 踊ったりしていたらしい。しかしステージ上からおれが見たのは、 そこら中を走り回る琴葉を志緒が追いかけ回す姿ばかりだ。 ええい、ちったぁちゃんと聞かんかいっ。

しかしまぁ、なんとも落ち着かない鋼鉄婚式(ってのもスゴいな) になってしまったのぅ。

結局演奏はどーだったんだろ? 個人的には、まずは「無事に終わった」 というのが一番。ってのも情けないけどさ、ホントにそうだよ。 退院した後、山田さんから「10/5、出られそうですか?」とメールが来て、 出るつもりっす!と返事はしたけれど、 その時点ではコルセットと湿布と飲み薬ナシで会社に行けない状態だったわけだし、 その後の回復も思ったより遅かったし。最後の曲、 最後の白玉をジャンと終わらせた時は、だからまず「一通り演奏できてよかった!」 だった。

数日前、会社の帰りに会場を下見に行ってみると、コインパーキングに 「町田大道芸」という、なんともチープな立て看板がぽつんと置いてあるのを発見し、 だ、大道芸かよっ。商店街の隅っこだし。 なんつーか演歌歌手、場末のドサ周りテイスト? その前に、ホントにドラムセットとかあるのかよ? おれ達の前がジャグリング、後ろが腹話術だったらどうしよう。 などなど不安と笑いの入り混じった複雑な思いだったのですね。

しかし当日になってみれば、ちゃんとステージもあったし、野外ステージというのは 独特の開放感があって気持ちが良い。観客が、ちょっと町田でお買い物、みたいな おっちゃんおばちゃんだったりするのも味わい深い。

つまり、すごく楽しかったってことなんですけど。

一発モノのバンド。多分次はないだろう。おれはもう一回演りたいんだけどな。 このライブ直前の腰痛がなかったら、もう一歩、うまく仕上げられた。 そう思うとちょっと悔しい。

ウチアゲはカラオケへ。今回ヴォーカル/コーラスを取ったのは 5 人。 さらに、なぜかウチアゲだけに合流しているエミコちゃんもヴォーカリスト。 こんな中で歌うほど恥知らずじゃありません。つか聞いてるだけで楽しめるから いーです。

しかし Godiego とゆーのは良かったかもしれんな。Monkey Magic。 おぐちん、君は当然スティーヴだ。ベーシストなんだから。 おれはトミーであるから、冒頭の「あちゃー!」で仕事終了だ。 ところで「琴葉が今まさにイタズラをしようとしている時の表情は、 りおのドラムソロ二小節前の表情にそっくりだ」ってのはどういう意味だ。

バンドって、楽しい。
夜、この文章を綴りながら、しみじみと。

2002/10/04  大学一年だった

なんとなくヤバそうなので一応名前を伏せておきますが、とあるヒトから 「DVD ライターを買って昔のビデオなど整理している最中、 『軽井沢ライブ』を落としてる時に「そーいやりおは持ってるのかな」と思った。 いる?」という申し出がありまして。もう神様のような人であります。 いや神です。世界一良い人です。世界一美人です。

で、一ヶ月近く前に届いてはいたんですが色々あって、 結局今日見ることが出来ました。

ところで皆さん、軽井沢ライブってなんのことだか分かってますよね? まさか分からんという方がいるとは思えないのですが、一応説明しておきますと、 1986 年 6 月、軽井沢に、Jeff Beck という名の神が、サイモン・フィリップス、 ヤン・ハマー、ダグ・ウィンビッシュを引き連れて降臨、 ついでにカルロス・サンタナというおっさんもついて来たという歴史に残る イベントであります。ついでになんとかルカサーとかゆーヒトも来たみたいですが、 あんたその音は誰かのエコー成分ですか? はたまたワイヤレスのトラブルで、 他でやってるリハが混信してるんすか? みたいな音しか出してないので 気にしなくていいです。

今回 DVD 以外に「ついでに」送ってくれたものがあって、それは FM で放送された 軽井沢ライブを録音した MD。

おれにとってはこれが衝撃的でした。 知らなかったよ。アルバム "Flash" の曲をこんなにライブで演っていたなんて。

Flash。ナイル・ロジャースがプロデュースした、打ち込みバリバリのアルバム。 ライブ向きではない曲のオン・パレード。実際、ライブで聴いたことがあったのは People get ready ぐらいだった。

サイモン・フィリップスはきっちりとした、マシンライクなパターンを 叩けるプレイヤーだ。 しかし、どうもこの時のバンドはお世辞にも「まとまっている」とは言えない状態。 Beck 本人も何箇所かで曲の構成間違ったりしてるし。この粗い状態で演奏される Ambitious。Escape。Stop, Look, And Listen。 無茶だろ? でも Beck にとっちゃ結局バックが粗いなんて どーでもいいハナシなんじゃないか。ギターソロに入った途端「オレの世界」。

ホント、惚れるよ。カッコいいよ。
生で見たかった。何故見なかったんだ。大学一年生のおれよ。

2002/10/03  人物の描き方

あるときはカッコよくて熱心なピアニスト、 あるときは超クールなパーカッショニスト、 あるときは二日酔い姉さん、 あるときは、いやこれは常にか、おぎりんの嫁であるところのあゆちゃんは どういうわけだかココを読んでいてくれて、この間 YSL の合宿で会ったときに 「りおさん『大地の子』見たいって書いてたでしょ」とビデオを貸してくれた。

全部で 10 時間以上ある超大作。やっと今日見終わりました。

小説をドラマ化したもので、おれはつい先日小説の方を読んでいたわけですが、 上手に小説を削り、全体の流れや主張を崩さず、 重厚なドラマとして仕上がった素晴らしい作品でした。 それぞれのキャストも小説のイメージにぴったり。 特に主人公陸 一心の(中国側の)父、陸 徳志役のじーさんが良いです。

しかしですね。どーしても納得のいかない点が一つありまして。
それは、丹青です。



















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学生時代、陸 一心の恋人であった丹青。結婚を誓い合った仲だったが、 一心の「おれは日本人なんだ」という苦渋の告白に「なにぃ、日本人? アタシをだましたなっ。ふざけるなっ」とあっさりフッた女であります。

小説ではすげえ美人 & ばいーんなボディ & 実力者である父親の後ろ盾で、 そりゃもう強気で高飛車な人物として描かれているのですね。無実の罪で 労改に送られ、やっと戻ってきた一心は、国を上げての一大プロジェクト、 新製鉄所の建設という同じ職場で丹青と再会します。小説では、久しぶりねぇ、 アナタとは学生時代にいろいろあったわねぇ、偉くなったもんねぇ、 と見下した態度の丹青を 「オレは忙しいんだ。昔話のヒマはない。失礼」とあっさり一心があしらっちゃって、 こ、コノヤロウ、アタシを誰だと思ってんだ!覚えとけよ日本人!と怒るワケですよ。

しかしドラマでは、会った時の丹青は「夫ともあまりうまくいっていなくて 寂しいわ」テイストが漂っちゃってる。小説での「高飛車さ」がない。

この後、丹青の旦那である馮 長幸の手によって、一心は情報漏洩の濡れ衣を着せられ、 内蒙古へ左遷されちゃう。ちなみにこれは丹青の差し金ではない。 日本人という不利な立場に関わらず、努力と才能で現在の仕事を勝ち得た一心に 嫉妬した馮の単独犯行です。旦那が一心にいろいろと嫌がらせをしていることを、 丹青は段々気付き始めるんですが、この頃には、ホントはやっぱり一心が好きだった 自分を意識し始める。

この意識の変化がドラマチックなのに、最初の強さがないのでここにもドラマがない。

そして、馮の尻尾をついに捕まえるシーン。小説では、丹青が家に帰ると 見知らぬ女が自分のベッドに裸で寝ている。「立ちなさい!」叫ぶ丹青。 震え上がる女。そして女の持っていた機密書類を発見する。 「渡しなさい」「こ、これは渡せません。馮さんから預かった大事なもの」 「じゃ、アナタを姦通罪で訴えるわ」観念して書類を差し出す女。 「あなた、英語以外はただの馬鹿ね。今の中国に姦通罪はないわ」 唖然とする女。そして夫との離婚を決意する丹青。 かっこいいじゃないですか。

これがドラマだと、丹青が家に帰るとベッドにいるのは見知らぬ女+馮。 「そういうことだったのね…」わなわなと泣く丹青。

ちっがーう! それは違うだろう! ちくしょうおれに監督をやらせろ!

という違和感を差し引いても、見て良かったと素直に思えるドラマでしたよ。 つか泣きまくり。涙だーだーです。 あゆちゃん、ホントにありがとうございます。

2002/10/02  Rainbow

ここの文章にはご覧の通り月毎にタイトルが付いています。 季節に関係していたり、なんらかのトピックス絡みだったり。 さて 10 月はどうしようかなぁと思案していたところ、 ぽいうさんの文章 (これはトップページなんで、すぐ ■swamp に移っちゃうと思うけど、 10 月 1 日の「日キベ連」ね) が面白かったので、これに決定。

いやはや。なかなか治らんのだよ。腰痛ってさ。

さて、Rainbow ですが、ベストはどのアルバムだろう。まっとうに選べば Rising でしょうか。"Tarot Woman" や "Stargazer" といった強力曲を含む 名盤です。しかし Long Live Rock'n Roll も捨てがたい。曲の出来不出来が ちょっと激しい気もしますが、"Gates of Babylon"、そしてなんといっても "Kill the King" を擁しているのですから。

でもねー。おれが一番聞いたのは Down to Earth なんだなー。 「ポップ市場に媚びた」とか散々言われたらしいアルバム。 実際 "Since You Been Gone" なんて、そりゃそーゆー批判もあるか、って 感じの曲。ヴォーカルもロニーからグラハム・ボネットに代わっちゃって。

でもさ、"Eyes of the World" とか "Lost in Hollywood" とか、 かっちょいいハードロックも入ってるのよ。コピーしたなぁ。 コージー・パウエルの、シンプルだけどハッタリの効いたフレーズ、 好きでしたねぇ。持ってたジージャンに "Cozy Powell" っていう ワッペン付けたりしてね。ハードロック・キッズだったおれ。

そしてその当時、その行為がカッコ良いと信じて疑わなかったワケで。

若いって恥ずかしいことなんです。


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