長春 (2) |
Changchun / China |
撮影2019/5, 制作: 2019/7, 改訂: 2019/12 |
長春市電の2回目です。新設区間の長春西站~南陽路(5.1km)をご紹介します。京哈高速鉄道(新幹線)の長春西駅開業に合わせて、2012年8月に開業しました。長春西站から工農大路までの9.6kmを、[55]路が35分で直通運転しています。 |
長春西站~南陽路の詳細図です。トラム[55]路は南陽路(道路名)の上を、ほぼ東西に走っています。トラムの開業から6年間、2018年に地下鉄2号線が開通するまでは、長春西站への重要なアクセス路線でした。最近は沿線の市街地化が進み、市の中心部へ向かう通勤路線となっています。 |
Changchun-West Station 新幹線の長春西駅のはずれに、長春市電[55]路の乗り場があります。 左上の大きな銀傘が、長春西駅です。駅の地下通路からの道順が分かりにくく、探すのに苦労しました。 (2019/5/4) |
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地上階にある路面電車のホームを、駅の2階テラスから撮影しました。あたりは閑散として、少し淋しい感じがします。 |
[55]路の開業時に増備された900系車両の車内です。水色のベンチ シートが並んでおり、広々としています。大きな窓の効果と相まっ て開放感があります。 |
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→ 運賃箱の上にオレンジ色のカードリーダーがあります。一番上に ある機器はQRコードの読み取り器で、スマートフォンによる支払 いにも対応、日本よりもはるかに進んでいます。 運賃は全線均一の1元、カードを使うと0.9元、学生カードは0.5元 です。また、大人と子供の区別は単純、身長120cmが境界です。 |
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← 900系の運転台です。ワンハンドルマスコンの採用で運転がしやすくなっています。液晶表示装置や車内モニターTVを始めとするワンマン機器が並んでいて、コックピットを連想させるデザインです。 |
長春西站から站前街への区間は道路上ではなく、駅の構内へ繋がる専用軌道になっています。 (2019/5/5) |
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上掲の少し東寄りです。この場所は塀で囲われていて外から見ることは出来ませんが、地元の住民が時々通行しているので入ってみました。 |
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Zhanqian Jie 站前街から先は、南陽路の中央にレールが敷かれています。ホームは島式で、右側通行ですから、左側のドアから乗降します。 紅白に塗られた同心熱力公司の巨大煙突が見えます。この会社は周辺地域に電力やガスを供給しています。 |
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Dingsanshisan Lu 丁三十三路のカーブを曲がると、その先は南陽路電停の交差点まで、一直線の道路が続きます。 次の電停は乙三路、さらに丙三十八路という名前が示すように、畑や未利用地だった何もないところに無理矢理道路を造って市街地化しています。 |
丁三十三路の交差点で車両を真横から撮影しました。南陽路は道幅が広い上に交通量が少ないので、このようなアングルが容易に得られます。車体には広告が一切なく、運営母体の名前が不釣り合いなほど大きく表示されています。 「掃除黒悪勢力」と書かれた広告塔を見て、中国に居ることを再認識しました。 |
上掲写真のようにサイドビューではパンタグラフが菱形に見えますが、実はシングルアームパンタを2つ組み合わせた特殊な構造をしています。集電舟(摺動部)も独特の大きな円弧形です。中国語で双臂式集電弓という名前の珍しいタイプで、ロシア・ウスチカタフ製の車両に搭載されているものに酷似しています。 |
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Luoyang Jie 道路の両脇には街路樹が大きく育っています。広い道路とどこまでも続く並木道は、満州を代表する光景です。 洛陽街にて |
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Luoyang Jie ~ Heping Avenue 洛陽街と和平大街の間です。道路の東行きレーンがここで消滅していて、電車の軌道が併用道路から専用敷へ移行します。 |
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同上地点です。手前に区画整理をしたガレキの跡があります。将来的には道路を拡張するものと思われます。 |
Heping Avenue 和平大街の交差点です。南陽路の分岐点に向かってなだらかな坂道になっています。この区間も道路が狭いので、線路は南側に寄せて敷設されています。 心地よい風が並木を揺らす中、清々しい気分で至福のひとときを過ごすことができました。 冒頭の写真及び、下掲の写真もここで撮影しました。 |
Nanyang Lu 南陽路の交差点で、[55]路が春城大街を横切って行きます。ここから先は、前作の[54]路に合流します。 |
楊樹の林に囲まれた分岐点から、左方向の南陽路へ出て行くところです。 美しい風景の中を走る素敵なトラムの姿が、いつまでも脳裏に残っています。 |
Changchun LRT Line 3 at Kuanpei Bridge |
最後にご紹介するのは、本文の説明に何度か登場した軽軌です。長春の軽軌は地下鉄と同じ分類で、5本の系統があります。写真の3号線は、2007年に開業した中国最初のLRTです。左に見える国鉄線の敷地を活用して造られました。車両は70%低床の国産連接車で、ホームの高さは市電よりも低くなっています。イメージ的にはパリのトラムT2系統の郊外区間や T4系統に良く似ています。 寛平橋にて ※市電の停留所名は寛平大橋です。 ※あとから開業した1号線と2号線は、地下を走る本格的な地下鉄です。 |
References: https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%95%BF%E6%98%A5%E6%9C%89%E8 %BD%A8%E7%94%B5%E8%BD%A6 https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%95%BF%E6%98%A5%E5%85%AC%E4 %BA%A454%E8%B7%AF https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%95%BF%E6%98%A5%E5%85%AC%E4 %BA%A455%E8%B7%AF https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%95%BF%E6%98%A5%E6%9C%89%E8 %BD%A8%E7%94%B5%E8%BD%A6900%E7%B3%BB%E7%94%B5%E8%BD%A6 https://kknews.cc/society/qjk54vo.html https://kknews.cc/culture/nmx3rl8.html http://travel.sina.com.cn/china/2013-09-10/1440215741.shtml https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%95%BF%E6%98%A5%E8%BD%A8%E9 %81%93%E4%BA%A4%E9%80%9A https://www.fliggy.com/content/d-2017030110272102689?ttid=seo.000000573&seoType=origin https://baike.baidu.com/item/%E9%95%BF%E6%98%A5%E7%94%B5%E5 %BD%B1%E5%88%B6%E7%89%87%E5%8E%82 |