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PTOLEMY 〔世界地図トレミー〕 (2012/10/13) |
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2012/10/13 Version 2.63
- ログファイルに記述されている地図ファイルが別フォルダに移動していても、ログファイルと同じフォルダ上であれば開くように変更
- EPSファイルへの出力速度を劇的に改善
- ロビンソン図法を追加
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Ptolemy(“トレミー”と読んでください)とは、古代ギリシアの地理学者プトレマイオスの通称です。その著書『地理学』には、球体である地球を展開して地図を描く方法が記されていて、ヨーロッパ、アジアからアフリカにまでいたる世界地図が添えられています。古代地理学の集大成ともいわれ、イスラムを経てルネサンス期のヨーロッパで復活し、大航海時代にも大きな影響を与えました。
PTOLEMYは、プトレマイオス以降多くの人々によって研究されてきた地図の描きかたについてのノウハウを取り入れ、あなたにとって最適な地図を提供することを目指したソフトウェアです。PTOLEMYには2つの目的があります。
1つはハードディスクに常備できるコンパクトな簡易世界地図帳です。市販の地図帳ソフトはCD-ROMやDVDをセットしなければなりませんが、PTOLEMYなら地図データを含めても20Mバイトほどのディスクスペースを消費するだけです。特にノートパソコンにインストールしておけばまさに地図帳感覚で利用できます。また紙の地図は与えられた図版を見るだけですが、PTOLEMYなら自在にアレンジすることができます。図法を選び、縮尺を調整し、邪魔な図形を消し、注目したい図形を強調する、こうしてあなたの目的に最適な画像を描き出すことができます。
もう一つの目的は、あなたが作ろうとしている地図のテーマに適した地図図版を生成することです。地図投影法を駆使することで、世界のどんな場所でも希望する形と大きさで図版にすることができます。図形は行政区と事象に分類されていて、色や地名の書体などの属性を制御することができます。地図図版は画像もしくは線画ファイルの形で出力されます。これをワープロや作画ソフトに取り込み、あなたが表現したいテーマを書き込めば、地図を使ったコンテンツを作成できるのです。ちなみにこのサイトで掲載している地図画像は全てPTOLEMYで生成したものです。
「図式ライブラリ機能」を使うと、地図記号全体の図式を簡単に変更できます。
「海底地形図」と「世界地形図」を重ねてみました。フォトレタッチソフトでやや渋めの色調に変換してサイズを縮小しています。
もちろん白地図も作れます。
国別地図「イギリス」(現在非公開)を開いてロンドン付近を表示しているところ。地名の表記は英語と日本語を切り替えることができます。図法や縮尺、色や模様、表示する事物の種類なども自在に指定できます。
多辺形の塗りつぶりパターンは任意の画像ファイルに置き換えることも可能です。ソロモン諸島共和国で、「海洋」を風景写真に、「国土」を国旗にしてみました。
ポストスクリプトファイルへ出力すると、地図記号の画質がさらに向上します。
「地図ギャラリー」も参照してください。
■ 基本機能
- 縮尺は「10億分の1」から「10万分の1」まで任意に設定できます。
- 地図データファイルは対応縮尺別に8段階用意しています(上位2段階は日本のみ)。
- 海洋、陸地、湖は塗りつぶすことが可能です。
- 地図画像は、画像ファイル(BMP/PNG)と線画ファイル(WMF/EPS)に出力できます。また画像としてクリップボードへコピーすることもできます。
- Ver.2.50からポストスクリプトファイル(EPS)への出力が可能になりました。DTPやデザイン方面での活用に便利です。
(EPSファイルのサンプルをダウンロードする)
- 画面より大きな画像も生成できます(8000x8000ピクセルまで)。
- 精細な印刷も可能です。
- 31種類の図法の中から目的に最適な図法を選択できます。
- 正軸投影だけでなく横軸投影や斜軸投影も可能です。
- 表示位置と縮尺から最適な地図を自動的に開くことができます。
- インストールしている全ての地図を対象に地名を検索して地図を開くことができます。
- 経路を指定するか地図図形を選択して総延長と面積を求めることができます。
(図:印刷してスキャナで取り込み拡大しました。プリンタはピクセルが小さいため精細な画像が得られます)
(図:ポストスクリプトファイルに出力して拡大しました)
(図:舟型多円錐図法を作れるのもPTOLEMYだけ。球体に貼れば地球儀を作れます)
(図:陸地の比率が最も大きくなるのはこの角度から見たときです。斜軸投影ができるのはPTOLEMYだけです)
■ アレンジ機能
- 地名の表記は和文表記と欧文表記を選択できます。
- 地図図形は事象(国境線、都市名、湖など図形が表現している対象)により分類されていて、図形の色や地名の書体は事象別に設定できます。
- 行政区(世界図では国、日本図では都道府県)ごとに図形の表示属性を変えることができます。
- 経線と緯線の間隔は自由に設定できます。経度と緯度の値も表示できます(V.1.21)。
- 出力画像にはメジャーやタイトルなどを埋め込むことが可能です。
(図:事象ごとに描画属性などを設定できる)
◆ 編集機能(MERCATORにはありません)
- 地図図形を、画面上で追加・編集することができます。オリジナル地図ファイルを作成することも可能です。
- イメージスキャナからよみとった地図画像や、Webサイトから入手した地図画像などをウィンドウに表示して、これをマウスでなぞることにより、経緯度座標で定義された地図図形を作成できます。
- 座標を記述したテキストをコピーして地図図形を作成できます。複数の文字や記号を一括して作成することも可能です。
- 使い慣れた表計算ソフトで作成した地図データをインポートできます。もちろんエクスポートも可能です。
- 地図図形のリストを一覧表に表示して編集することができます。
(図:スキャナで読み取った地図から地図ファイルを自作することもできる)
(図:地図図形を一覧表で編集する『地図図形リスト』ウィンドウ)
(図:中華人民共和国の上海周辺を正距円錐図法で投影しています。縮尺は約400万分の1です。地図図形を選択して編集することも可能です。左下の『連続線図形プロパティ』ダイアログには「河川」を表す連続線図形のデータが表示されています)
(図:基本的な図法で表示するときは面倒な設定をする必要はありませんが、『主投影変換ウィザード』を使えば、条件を細かく設定して特殊な地図を作成することも可能です)
PTOLEMYを使ってみたくなりましたか? 入手は簡単です。オンラインソフトですから、ダウンロードページでボタンをクリックするだけであなたのパソコンにコピーされます。あとは指示どおりにインストールすればすぐに使えます。なおWindows専用です。Macユーザーの方、ごめんなさい。
PTOLEMYを使ってみたけど何か変だぞ。画面には著作権表示がたくさん書かれているし、画像ファイルやプリンタに出力できないじゃないか。実は有料なんです。すべての機能を使うためにはパスワードが必要になります。パスワード購入ページを読んで、いずれかの方法で送金してくだされば、パスワードを発行します。けれども試してみるだけなら無料なので、まずはお試しください。もちろんこちらから料金を請求することはありませんからご安心ください。
§「習熟するのはかなりたいへんそう。今すぐに地図が必要なんです。時間がありません」
§「インストールしてみたけれど、PC初心者なのでどうしても使いこなせません」
§「私のパソコンはMacなのでインストールできません」
などの理由でPTOLEMYを利用できない方は、オーダーメイドサービスをご利用ください。どんな地図でもというわけにはいきませんが、PTOLEMYを使って作成できる範囲であれば御相談に応じます。
http://atlas.cdx.jp/software/ptolemy.htm - Copyright (c) 1998-2012 Atlas
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