古典調律とピアノ演奏  本文へジャンプ


 ピアノの性能を最終的に決定する調律(古典調律)と整音について説明します。古典調律にすることにより、また整音という作業をピアノにすることによりピアノの音色やタッチは大きく変化します。ピアノの音は買った時の音がそのピアノの音とは一概には言えません。その後の弾き方や調整の仕方で変わってくるものなのです。ピアノの音やタッチは少しいじるだけで魔法のように変化します。

他の楽器や歌は演奏者が自身で音程や音色を作ることができます。しかし、ピアノにおいて、音程を演奏中に演奏者が変えることは絶対に不可能で、音色についても弦楽器や管楽器や歌と比べてもかなりその幅は小さいと思います。音を出すには鍵盤を押せば出ますし、押した後はその音を変えることはできません。ですから、いかに正しい音程と良い音色を演奏する前に作っておくか、それがピアノについては特に重要で、それを行うのが調律師です。では具体的にどのようなことをするのか、そしてするべきか、主に調律(古典調律)と音色調整(整音)の観点から述べていきたいと思います。