脳出血の中で最も重症な脳幹出血





<脳内出血>
 脳内出血は、脳の中での出血です。

 脳内出血は脳卒中全体の約10%ですが、死亡率は他の脳卒中よりもはるかに高くなっています。60歳を超えると、くも膜下出血より脳内出血の方が多くなります。脳内出血の原因は、高血圧や高齢者のもろくなった血管などです。出血を伴う病気があったり抗凝固薬を服用すると、脳内出血による死亡リスクが増大します。

<症状と診断>
 脳内出血は突然起こり、約半数の患者はひどい頭痛が始まります。筋力低下、麻痺、しびれ、失語、視力障害、錯乱などの神経学的症状が現れて着実に悪化していきます。出血範囲が拡大すると、症状も悪化します。吐き気、嘔吐、けいれん発作、意識消失などが多くみられ、これらは数秒から数分以内に起こります。
 脳内出血の診断は症状と診察結果に基づいて行われます。しかし、脳卒中が疑われるときには、脳出血と脳梗塞を見分けるためにCT検査やMRI検査を実施するのが通常です。またCTやMRIの画像から、脳組織の損傷範囲や、脳の他の領域で圧が上昇していないかどうかもわかります。
 脊椎穿刺は、ほとんど行われません。脳出血の患者のように、頭蓋内の圧力が上昇しているところへ脊椎穿刺を行うと、生命の危険がある脳ヘルニアを起こすことがあるためです。

<治療と経過の見通し>
 脳出血の治療は、脳梗塞の治療法とは異なります。抗凝固薬、血栓溶解薬、アスピリンなどの抗血小板薬は使用されず、手術で救命します。手術の目的は、脳内にたまった血液を取り除いて、上昇した頭蓋内圧を下げることです。脳内出血による脳卒中は脳梗塞よりも危険性が高く、特に慢性の高血圧がある人は大きく壊滅的な発作が起こります。大出血を起こした人の半数以上が、数日以内に死亡します。生命の危機を乗り越えると意識が戻り、漏れ出した血液が体内に吸収されていくとともに、いくつかの脳機能が回復してきます。手術後も、多くの人に体の片側の筋力低下・麻痺・感覚消失、失語症などの神経学的症状が残ります。しかし出血が軽かった場合には、かなりの程度まで回復します。

脳のイラスト
脳のイラスト

<脳幹とは>
 脳幹(のうかん, 英 brain stem)は、中枢神経系を構成する器官集合体の一つ。延髄と橋、中脳と間脳を合わせて脳幹と呼ぶ。狭義の「脳幹」では間脳すなわち視床および視床下部を除外するが、この意味をより明確に表すため下位脳幹 lower brainstem という用語が用いられる。また、脳幹・(間脳)・小脳・大脳を合わせて脳と呼ぶ。 [編集] 脳幹の機能 脳幹は多種多様な神経核から構成されておりその機能も当然ながら多様であり、の小さな部分に多数の生命維持機能を含む。 多数の脳神経が出入りし、多数の神経核が存在する。自律神経機能中枢が存在する。意識と覚醒に重要な神経回路があるとされる。脊髄から視床へ上行する感覚神経路が存在する。 上位中枢から脊髄に下降する運動神経路が存在する。

<脳幹出血>
 脳出血の中でも最も重症なのが、脳幹部に出血が起こる「脳幹出血」です。脳幹部でも一番出血が起きやすいのは「橋(きょう)」という部分なので、「橋出血」と呼ばれることもあります。脳出血の中の5%にすぎませんが、注意が必要です。 脳幹は脳神経が多数集まっており、部位的に脳外科的手術が出来なく助かっても強い後遺症を残すことが多く、 呼吸の中枢であるため大出血が起こると発作後数分で意識がなくなり、手足が動かなくなり、そのまま死に至ることもあります。





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