● 実験テーマ153

「コレクタ同調型3.5MHzLC発振器の実験」
CQ誌2023年1月号に載っていた「連載超入門!RF実験回路第1回:コレクタ同調型LC発振回路の記事を参考にしました)

■ 2023.12.4
  
CQ誌の当該記事では、発振周波数は、7MHzになっていて同調コイル(ハムバンドコイル)には、FCZ研究所の、
   10mm角シールドケース入りの「10S7」(通称:FCZコイル)を使っているが、調べるとFCZ研究所は既に、2007年に
   解散していることが判明。(後継者無し)
   そこで互換品が無いかと、NET検索してみたら、FCZコイル互換のオリジナルコイルが「サトー電気」で販売されている
   ことが分った。-> 10mm角 7MHzコイル(10T7) 200円(中国製)
       だけど注文方法がすごく面倒そうなのとリスクもありそうなので断念した。

   さらに検索すると千石電商にも、7mm角ではあるが、AMZ同調コイルと称して、7T7という型番(FCZコイル相当バラファイ巻き)
   で、あったが残念ながら欠品中で入手できず。
   ただ、同シリーズで、3.5MHz:AMZ7S-3.5MHzの在庫が僅かにあったので、これを注文することにした。
   発振周波数は3.5MHzだが、Cの値をアジャストすれば使えるはずである。


■ 2023.12.8
  
千石電商からコイルが届いたので、部品実装を行った。
   最初の実装の模様を以下に示します。(後に外付けCを追加してます)


■ 2023.12.11〜 2023.12.16
  
チェックを開始したが、まずは出力が出なかった。
   この間色々とオシロを使いながら波形を調べていたが、後日気が付く勘違い(思い込み)に気がつかず
   1週間が過ぎてしまった。
   (この間の手書きメモと波形も保存してあるが、HPには公開しないことにした)


■ 2023.12.17
  
CQ誌の記事を、まじめに以下の所をよく読返してみた。(7MHzの例)
   <実験スタート>
    (1) 発振出力信号の測定
      @ CON1- COM ⇔ 2接続(ノーマルモード)
      A TP3:発振回路出力にオシロを接続
      B ※ コイルT1のコアを回して、発振周波数を約7MHzに調整する。
      C ここでVRを小さくして帰還量を増やし過ぎると、波形が歪み始めるので、VRは波形が歪み始める
         手前にセットしておく。

    (2) 発振周波数の測定
      ・発振周波数のCの値を変えて発振周波数を測定してみる。
      ・C= C1= 120pの時の発振周波数は約7MHzに調整したので、その時のインダクタンスを求めると

       @ ジャンパーを、C2= 68pに移した時、つまり、C= C2= 68pの時の実測値は、9.15MHzになった。(計算値は、9.3MHz)
       A C= C1+C2= 120+68p= 188pとした時の実測値は、5.71MHzになった。 (計算値は、5.59MHz)

  ・この記事を見て今迄悩んでいた事は私の思い違いであることに気が付いた。
   千石の手書きのデータシートに書いてあったセラコンの値は内蔵だと思い込んでいたが、どうも外付けのCのようだ。
   また回路図を良く見返すと、LC共振回路は、並列共振と思い込んでいたが、直列共振のようだ。
   なので内蔵のはずがない。
   -> 7MHzの場合、外付けC= 120p, 3.5MHzの場合、外付けC= 200pなので、
     現在、中央周波数設定のCは未実装にしていたが、ここに200p(100p//100p)を実装する必要がある。
     今迄外付けCが無い状態で測定してたことになる。

  ・200p(100p//100p)を追加実装した。

  <修正後の実験結果まとめ>

  C L(無調整) 出力周波数
(計算値)
実測値1 実測値2

保存イメージ・ファイル名

T1コアを回す前 T1コアを回した後 T1コアを回す前  T1コアを回した後

中央F設定時

200p

10.5uH 3.473MHz 3.562MHz(3.92Vp-p) 3.499MHz(4.19Vp-p) 28.bmp 31.bmp
47p 10.5uH 7.163MHz

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100p 10.5uH 4.9116MHz

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Fシフト1

247p 10.5uH 3.1252MHz 3.226MHz(3.99Vp-p) 3.179MHz(4.00Vp-p) 29.bmp 32.bmp

Fシフト2

300p 10.5uH 2.8359MHz 2.922MHz(4.00Vp-p) 2.880MHz(3.92Vp-p) 30.bmp 33.bmp

   NOTE1:中央F設定から、Cを追加してFをシフトした場合、再度VR1を回して帰還量を最適な点に合わす必要がある。
    NOTE2:*.bmpとスクリーンショット画像(出力発振波形)の関係は以下です。


■ 2024.1.18
  
SDR受信機のスペアナ表示を利用して、3.5MHz無変調波を受信し、スペクトルを表示させてみた。(CWモードで受信)-> OK
       昨日、33.bmp(2.880MHz)にした後なので、再度3.5MHz(実測:3.501MHz)に合わせて実施した。


<最終回路図>
 ・こちらから、どうぞ→ 「3.5MHzコレクタ同調型LC発振器回路図」


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