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なんとなく風景紹介
2013 3月後半
ぶらっと歩き
ぷらっと歩きは、いわゆる何かその場所の近くに用事があって、用事を済ませた後、あるいは前に
時間を作ってぷらっとすることの楽しさを見つけています。本当の観光は家族ないし友達とわいわい
いって適当にお金を使い、いろんな交通手段を利用して効率良く観光することだと思います。
ここでいうぶらっと歩きは、基本何かのついでに観光をしようとするもので、一人であることと、
特別な観光地でなくても、その地域の生活や町並み、そこに流れるちょっとした川や風情を楽しむことで、
自己満足の域は超えないです。基本お金の消費は極力抑えるので、飲食は持参、移動は歩きである。
決してこれがは本来の楽しみではありません。何か用事があって時間がある時又は、用事にかこつけて
時間を作って楽しむということで、はたから見るとわびしいと思われるかもしれません。お金は極力使わないので、
家族旅行など楽しいひと時を過ごした後、お金の浪費に後悔するということはありません。
また、普段何気に通り過ぎている町に色々な施設や生活感を発見できます。
ぷらっと東京駅へ
ぷらり横浜へ
何となく風景から発展心模様として書く
2024.1.19
ぷらっと神田半フィクション
階段を下りて改札を抜けてきた若者が2人。一人は小柄で色白な少し丸顔でショートカットの女で、名前は吉川いずみ
その隣に標準体形に口髭をはやし、背は気持ち大きいほうであろう木村毅という男である。
「神田駅ってちょっと古い感じだよな」毅が話しかける。
「そうね、でも今工事しているみたいだから、そのうちにリニューアルされるんじゃない」
「そうだよね、最近結構どこの駅舎もきれいになっていて昔の面影もなくなってるからなあ」
二人は東京駅から中央線快速に乗って神田駅に降りた。
「神田駅は東京から一駅だけど、中央線の快速は停まるし、山の手線の電車も停まるから、結構べんりなんだよ」
「そうだね、駅も大きくないし、乗り換え線も地下鉄銀座線があるくらいで特別何がってわけではないのにね」
東京駅から上野方面に向かって前方の車両に乗った二人は上野よりの改札から出た。
毅が改札を出たところで左に指を差し「こちらへ出よう」
出口に向かうとその右側に地下鉄銀座線の入り口が見える
「神田って聞くと何を最初に思い浮かべる」
毅が突然尋ねる
「そうね、古本屋とか、そう外語大学とかかな」
「そう、そういえば昔からそういう話は聞いているけど、最近はネットで本を読む人も多くて、本屋さんってだいぶ減ったみたいだけど、でも神田の古本屋さんは結構あるということを、最近ネットでみたよ」
「でも古本といっても今時の大手の古本じゃなくて、ちょっとこじんまりした店にレアなお宝本みたいなのが置いてあるってイメージがするんだけれどどうでしょう」
「そうだよね、やっぱりそういう路線でやってないと大手にはかなわないからな」
今出た改札は北口である。「この町のぶらつきの楽しさって、この線路の方向に関係するんだ」
そう言うと毅は上空を見上げ先ほど降りたホームに目をやった。
線路は2階の高さを走る高架線だが、今さらにその上に線路を作ろうというのか、大きな桁を架ける工事が進んでいる。
「ああいう大きい物を架けている作業って見ていて見飽きないね」毅はこの手の機械物にはめっぽう
興味があるが、いずみはあまり興味がないようである。
「そうなのかな、私はそういう気持ちはわからないわ、どちらかといえば、高いところの作業がこわいって感じがするから」
「そうかなあ、まあいいけど。さっきの神田の町の話だけど、地図で見ると、道が縦横に碁盤のような配列とすると
このJR線がその道を斜めにカーブしながら通っている感じなんだ」
「で、そこの何が、楽しいの」
「これがね、その関係の影響ってのかな、歩いているといわゆる錯覚するんだね」
「ふううん」
いずみは意味がわからないというように首をかしげながら
「今一理解に苦しむわね」
「まあね、いずみはあまりあてもなく町をぶらつくってことはないだろう、特にひとりでとか」
「そうね、友達とぶらつくことはあってもひとりでぶらつくって何が楽しいかって思うだけだわ」
「そこが違うんだな。この都会で自分は何度も遭難しそうになるんだ、そこがちょっとスリルがあって
ちょっといいかななんて時がある」毅はさも男にはそういう性分があると言いたげである。
北口を出て左に東京方面に線路づたいに歩く。
「その話はどうでもいいんだけれど、駅の周りには飲食店がいっぱいあるだろう」
「そうね、おそばやさん、回転すし、バーガー、和食、中華の定食、結構ワンコインで食べれそうな
お店がいっぱいあるわね」
「そうそう、たまに仕事で来たりすると、お昼ご飯はどこで食べようかとか迷うけど、なんか、
大盛り無料とかご飯御代わり無料とか男はひかれちゃうんだ」
「まあそうだよね、若い男の人って良く食べるからね。私はちょっと洒落た店がいいかと思うけど
別に高いものを食べようってことでなくてちょっとあっさりめで」
いずみはスリムな容姿なのに、やっぱりカロリーは気になるらしい。
「先ほどの地形の話でいうと、このそばやはこの線路ずたいの道と隣の道がV字になっているだろう
このV字の先端に立ち食いそばやっぽい店があるよね、これがおもしろいことに歩いていくとV字が3回あって
その先端のに立ち食いっぽいそばやがあるんだ。それぞれ違う銘柄の店だけれど」
「何か偶然だけど、やっぱり毅はそんなところに気がつくんだ」
「そのそばやも大盛り無料とかあるだろう。おなかがすいていると入りたくなちゃうんだよね」
さらに歩くとガード下の鉄柱が見える。
「この辺も古い感じがするだろう」
「こちらは西口ってあるわね、あまり入り口の標識って意識してなかったけど、降りて改札を右に出るか
左にでるかしか考えてなかったから」
「普通、こんな小さな駅なら前方の出口で左側が北口なら、後方の出口も左は北口と思うんだけど
線路に対して同じ様に直角に出ているのでそう思うんだけど、実際は違うんだよ。歩いているとき
もそうなんだけど自分は直角に曲がってまた次の通りを直角に曲がれば先ほどの道と平行に進んでいる
気になるんだけど、それが微妙に角度が違っていたりちょっと道が曲がっていたりすると思わず方向が変わって
しまうんだ」
そう話して毅は反対を向いて西口商店街のアーチ看板が見つめながら
「この通りは結構気にいってるんだ」そう言いながら道路を横切り商店街に入っていく。
「ここは、歩行者専用道路になっていて、道の左右には、飲食店、雑貨店いろんな店があって
見て歩くだけで楽しいよ」
「そうね、結構この通り奥行きがありそうね」
「神田に来るときはここを良くぶらつくんだ、最初の頃はたまたま降りたところが西口でこの通りにすぐ
これたんだけど、まだなれない頃は、別な口からでるとどこだったか探したもんだよ、さっきの北口
でも線路づたいにじっとがまんしてくればなんとかわかるけど、1本とか線路づたいの道から離れると
なかなかこの道に出れないんだ、この商店街は7〜800Mくらいあるんじゃないかと思うけど
適当に歩いてもこの道を交差しそうなものだけどなかなかすんなり行かなくて、結局最初にもどって
線路づたいの道を歩いてこちらに来るという感じになるんだ」
「最初から線路づたいを歩けばよかったんじゃない」いずみにはその行動を理解しがたい様子である。
「そこはそう、やっぱり来た同じ道を帰りたくないという心理が働くんだよ。でもこれって事実だから
いずみも今度一度別口から出て見て挑戦したら面白いと思うよ。まだ、神田は何度も来たことないでしょ」
「まあ考えておく」つれない返事である。
商店街を奥に進むと雑貨店がいくつかある。そのひとつが閉店セールをやっていた。
「都会ってこの周りの食堂にしてもいつまでここにあるって本当に保証できないんだよ。昨年はこのラーメン店も行列の
出来る店だったけど今はそれほどでもないし隣のたこ焼き屋は1月前にはなかったからな」
「そうなんだ、似たようなお店がこんなにたくさんあれば、生き延びるのも大変なことでしょうね」
「どうこれ」毅が店先にあるベルトを手に取りいずみに伺う
「いいんじゃない。牛革って書いてあるし」
「そこかよ、材質じゃなくてデザインは」
「人の好みだから、でも580円は安くてお得じゃない」
「値段かよ、まあいいや」
とりあえず1本購入した。
「これからどうする」ベルトの入った買い物袋を手にして毅がたづねる。
「ちょっと違うところに行ってみない」
「じゃあこの近くだけどアキバにいってみようか」
「そうしましょ」
都会の四季を感じさせないビルや商店の中でもそよ吹く風に春の気配を感じた。
続く
長野県の天然記念のしだれ桜が近所にあります。
まだ、花は咲いていません。
花の時期は結構カメラマンが来ます。
ちょっと枯れて痛んでいる部分があります。
写真が消失しました。
私の住んでいる小倉地区は大滝山登山口があります。
あの槍ヶ岳開山で有名な播隆上人(ばんりゅうしょうにん)を小倉から槍ヶ岳に案内した祖先のいた地区です。
穂高には色々と観光施設はあります。観光とは関係ありませんが、復活のキリスト穂高教会を紹介します。
場所は穂高病院の道をはさんだ反対側です。日曜礼拝は午前10時より誰でも自由に参加できます。
小さなチャペルで小窓にはめられたステンドグラスや建物内部の梁や欄間が美しい。