なんでも覚え書き(自宅で介護4・トイレを探す)




トイレ補助を探す
麻痺によって、便意・尿意も鈍っています。この意識は脳梗塞という病の結果だけではなく、入院中の介護・看護の結果でもあります。
忙しい病院は麻痺のある患者をトイレにつれて行くという作業を省いてしまっています。少なくとも簡易トイレの使用をおこなってくれると良いのですが、患者が便意・尿意を訴えても「そのまま、オムツにしていいですよ」という体制になってしまっています。
このような介護の仕方では便意・尿意の感覚はますます鈍ってしまい、みずから便意・尿意を表現することを忘れてしまいます。
そのような状態になって退院して戻ってきます。人間は生活習慣で定期的にトイレに行き、排便・排尿をすることができます。日常の介護において定期的に声をかけて促しているうちに、みずから便意・尿意を訴えをとりもどすことができます。
昼間、便意が有った時すぐトイレに座ることができるように、尿意が有った時すぐ便器をあてがうことができるように、パンツ式のオムツを使用しています。また、朝、起きてしばらくしたら「トイレに行こう」とか、3〜4時間ごとに「小便したくない?」などと声をかけて促します。
YESの返事があった場合は必ず介助してトイレに連れて行ったり、尿器を充てたりします。(もし、勘違いの意識であっても怒ったりしてはいけません。)
夜は、パンツ式ではなく、通常のオムツを使用してもらいます。夜も2〜3時間ごとに声をかけることは家族にとって不可能に近い負担があります。
オムツを交換する時は下半身を持ち上げるなど重労働が必要になります。失禁のみなら、「尿取りパッド」を交換しますが、量が多いと尿取りパッドだけではすまない場合があります。男性の場合、「男性用尿取りパッド」を使用すると便利です。
「男性用尿取りパッド」にも2種類ありまして、男女兼用パッドに巻きつけ用テープが付属しているタイプと、左の写真のように筒状に作ってあるタイプがあります。筒状タイプはこのメーカしか作っていないようです(ここ1年、探し回りました)。
筒状タイプの「男性用尿取りパッド」は昼用と夜用があり、夜用は吸収率が高く、複数回の失禁でも漏れたりしません。夜は失禁を気にしないで本人も家族も眠れます。
昼間は本人の尿意感覚と声かけに期待して昼用(上の赤い写真)を使い、夜は夜用(左の青い写真)を使用することがお勧めです。

筒状タイプの「男性用尿取りパッド」といえども完璧ではありません。予想以上の大量の排尿が、時にはあります。そのような万一に備えて、さらに通常のパッドを併用します。要はオムツ交換をできるだけ少なくなるように考えます。
しかし、あまりに厳重すぎると、本人の尿意感覚が不調な場合、いつまでも濡れたままの状態が続き、ムレル・カブレルなどの弊害があります。

尿意感覚の不調: 脳梗塞で脳の一部の機能が麻痺しており、その機能を脳の他の部分が補おうとして働いていますが、完全ではありません。そのため、脳の働きは病気以前と全く変わらなく感じる場合と、そうでない場合が、日々違います。
家族としては、完全ではないと意識しながらも、病気以前の本人と接しているがごとく、接したいものです。