出水北部、海沿い広大な田圃に、10月から3月まで、毎年シベリアから1万羽以上の鶴が越冬のためやって来ます。戦前までは数百羽程度だったようですが、餌付けを始めたことにより、徐々に増え始めて現座に至っています。繁殖地のシベリアでは、かなり広い範囲に分散しているということですが、出水ではご覧のように超密集状態で冬を過ごしています。日本中に分散していた鶴が、出水にすべて集結している状態です。
出水の市街地の近くの小高いところにある麓地区に、伝統的建造物保存地区に指定されている武家屋敷群があります。薩摩独特の丸い川石を使った石垣に生垣の塀が特徴で、多数の武家屋敷と門が続く、鹿児島では最大規模をほこる武家屋敷群です。内部まで公開されているのは、税所邸、竹添邸、武宮邸のみで、他の武家屋敷は現在も住宅として住まれていますので、内部には入れません。休日には、観光牛車に乗って、ゆっくり武家屋敷をめぐることも出来ます。
戦争中、出水には航空隊がありました、昭和19年からは、知覧の基地と同じように、特攻隊が出撃していったということです。現在は基地の一部が公園として整備され、桜の名所ともなっています。桜のシーズンは花見の人で賑わっています。満開の時には、毎年桜祭りがあり、出店が出て色々な催し物も行われています。阿川弘之の小説「雲の墓標」はここでの体験を元にしたのもで、その記念碑も建てられています。
出水市街地の東側にあり、出水平野から、長島、天草まで望める山で、頂上には公園が作られています。出水では一番の桜の名所となっています。桜のシーズンの休日には、多くの花見客で賑わいます。