アニック城&ヘイドリアンズ・ウォール
(alnwick Castle & Hadrian's Wall)



アニック城(alnwick Castle)


アニック城へ到着。
Pi-子:はい、到着〜
ねじき:え、ここ?お城全然見えないじゃん
Pi-子:広いんじゃない?なんせ、人が住んでいるお城としては、イギリスで2番目に大きいお城らしいから。
(一番大きいのはウィンザー城です)

お城につくまでひたすら広大な庭を歩いていく。

歩くこと10分ぐらいだったかな・・・やっとお城が見えてきました。

アニック城は700年以上も続くノーサンバーランド公爵家の居城になっています。
別名「北のウィンザー城」とも呼ばれ、かつては、スコットランドとの境界を守った難攻不落の要塞としても有名なんだそうですが、 今ではハリーポッターのロケ地の方が有名になってしまったのかもしれません。

広大な庭にあった変わった形の噴水ホグワーツ校の校庭として使われた中庭

ねじき:ここ、ほうきに乗る練習した所じゃない。
nogi:クィディッチやったのもここだっけ?


校庭(本当は中庭)を見た後は、お城の中へ。
中はイギリスのお城らしく、派手ではないけど、高級そうな家具など調度品が見れて目の保養ができます。
Pi-子:子供の時に来てたら"こうゆう所に住みたい"って思ったと思うんだけど・・・
nogi:けど?
Pi-子:今は光熱費はいくらかかって、お掃除はどのぐらいかかるんだろう
(お金&時間) って維持費の方が気になっちゃうんだよね。
大人になっちゃったんだよね。

一通りアニック城を観光し、車に戻ってきた私たち。
nogi:あとは宿へ行くだけ?
Pi-子:今・・・4時ちょっと前か。余裕があったらヘイドリアンズ・ウォールへ行ってみたい。
ねじき:何があるの?
Pi-子:イギリス版"万里の長城"とも呼ばれていて、ローマ人がブリテン島を占領していた時代、ローマ皇帝ハドリアヌス
(英語で発音するとヘイドリアン)がスコットランドの侵入を防ぐ目的で築いた、文字通り"壁"。 規模が大きくて西はカーライルから東はニューキャッスルまで100km、ほとんどイギリスを横断してるんだ。
nogi:おもしろそうじゃん。行ってみようよ。



さっそくヘイドリアンズ・ウォールへGO!

途中、ヘクサム(Hexham/ヘイドリアンズ・ウォール観光の東側の拠点になっている街)のツーリスト・インフォメーションに立ち寄り ヘイドリアンズ・ウォールまでの地図と見所を教えてもらって行ってみるが・・・

ねじき:あれがそう?
Pi-子:いや・・・地図で書いてあるのと反対側だから、たぶん普通の石垣。
nogi:じゃ、あっちのは?
Pi-子:方角的には合ってるけど、ただの石垣に見える・・・よね。

行けばすぐに分かるだろうと思っていたのですが、ところがどっこい!2000年近く前に作られた物だから崩壊が激しいし、 付近には牧草地だか畑だかを仕切る石垣が築かれていて、紛らわしいったら!
Pi-子:地図を見てると、もう少し行った所に・・・

nogi:わ〜っ、道が消えてる!!!!!


nogiの声にびっくりし、目を地図から正面に切り替えると・・・マジ、この先の道が見えないッス!!
でも、スピード出してるから車は急に停まれないし・・・絶体絶命!!!
と思ったが、車はほんのすこしだけ宙に浮き(浮いたと思う)すぐに着地、急な坂道を順調に降りていた。

ねじき:一瞬、ジェットコースターに乗った時のお腹が"きゅっ"とする感覚になった。
nogi:あ〜、びっくりした。道がなくなったかと思った。
Pi-子:確かに。急な下り坂だったんだね。

日本だったらきれいに整地して道を作るのでしょうけど、ここはイギリス、自然のものをあるがままの姿で 道路を作っちゃってるんですね。
だから急な坂道は急なまま・・・。
う〜ん、Let it be 〜♪・・・っですかい?

Pi-子:あ、そうだ。地図を見ると、もう少し行った所に遺跡マークがついてるけど、そこからなら見えるんじゃない?
nogi:あった、看板が見えたよ。ちょっと車停めて見てみようか。

車を停めようとするが、2台ぐらい停められないような駐車スペースのド真ん中に1台の車がすでに停めてあった。

nogi:も〜ちょっと詰めてくれれば、もう1台停まれるのにっ!
その場から遠くに見えるヘイドリアンズ・ウォールっぽい石垣を見てみると、そこには1組のカップルさんが見え、彼らはてこでも動かなさそうだった。
ねじき:後ろから車が来てるよ。
カップルさんたちは戻ってきそうにないし・・・しょうがない、もう少し先へ進んでみますか。

さらに先に進むが、車の中では"普通の石垣かな?""ヘイドリアンズ・ウォールかな?"という会話が延々と繰り返されていた。
途中、ローマ遺跡が数箇所残されているので所々見学しながら行くが、肝心の"壁"はどれ?

Pi-子:これ以上行ったらカーライルまで行っちゃうよ・・・それに日が落ちてきたし。
ねじき:今、8時ぐらいか・・・まだ日が高いから油断してたけど、そろそろ宿に向かった方がいいかも。
nogi:宿ってここから遠いの?
Pi-子:近くは・・・ないな。今回は車の旅でせっかくだから"ファーム(農場)ホテル"を予約してみたんだ。
ねじき:農場?
Pi-子:おそらく農家がやっているB&Bってとこだろうけど、おもしろそうだと思ってさ。
nogi:街中なら何とかなるけど、そうゆう所って付近に何もないだろうし、道を聞ける人もいないかもってのは不安だね。


A型nogiの一言でなんとなく不安になり、近くにあった石垣に上り"これがヘイドリアンズ・ウォールだよねっ!"って事で写真を撮り、自分たちを納得させるとUターンすることにした。
本当に石垣と"壁"の区別が分かりにくいので、ちゃんと見たい人はガイド付の現地ツアーに参加した方がよいかもしれませんね。

ヘイドリアンズ・ウォール・・・だと思う先ほどカップルさんたちがイチャついていた所

先ほどカップルさんたちがイチャついていた所でヘイドリアンズ・ウォールをちらっと見学した後、再びヘクサムへ戻る。
Pi-子:ヘクサムの街から"A695"へ入り、少し行くと"B6306"と合流するので右折、そこからは道なりへ行き、左手に "Traveller's Rest"ってパブが見えたら、最初の道を右に入ると到着・・・らしい。
nogi:いっぺんに言わないで
(汗)ともかく"A695"を入ればいいのね。

イギリスの道路は大きい順にM、A、Bとなっています。
「M」はモーターウェイ。米語で言えばハイウェイ、高速道路です。ドイツのアウトバーン同様、無料なのがうれしいです。
「A」は町と町を結ぶ主要道路。国道ってところですかね。
「B」はローカル線。規模的には県道というところでしょう。

ヘクサムはさほど大きな街じゃないんだけど、"A695"へ入る道が見つからない!(泣)
ねじき:ここ、さっきも通ったような気がするんだけど・・・デジャヴ?
nogi:いや、デジャヴじゃなくて実際に通ってるんだと思うな。

大きな道はすでに2周はしたぞ。

Pi-子:そこのガソリン・スタンドにでも入って道を訊いてみよう。
ちなみにガソリンスタンドは英語で"ペトロ・ステーション(Petrol station)"、米語は"ガス・ステーション(Gas station)"です。
基本的にイギリスのガソリン・スタンドはセルフサービスです。最近では日本でも増えてきたので、あまり困らないとは思いますが。
ガソリン・スタンドにはコンビニみたいなお店が併設されており、自分が給油したスタンドの番号を覚えておき、お店のレジで料金を払う といった仕組みになっています。

ちょうどガソリンも無くなってきたし、nogiとねじきが給油している間にPi-子はお店に入って道を訊いてみよう。
Pi-子:すみません、"A695"へ入るにはどの道を行けばいいですか?
ガススタンドのおばちゃん:まず、ここを出て左へ行って真っ直ぐ行くとロータリーが見えるので、2つのロータリー を越えた後、教会が見えるからそこを左へ行って・・・
Pi-子:あ・・・あの・・・地図を書いてもらえますか?

ヒアリングだけだとちょっと不安なもので・・・(^_^;

ガススタンドのおばちゃん:書けと言われても・・・
おばちゃんが躊躇してしまったので、ならば聞きながらPi-子が話を聞きながら書こうとするが
後ろに並んでいたお兄さん:あの、ボクもそっちの方向へ行ってるので、よかったら案内しましょうか?
Pi-子:えっ、本当に!?ぜひお願いします。


車に戻り、nogiとねじきにいきさつを伝える。
後ろに並んでいたお兄ちゃん:じゃ、後をついてきて。
Pi-子:はい、お願いします。

お兄さん、車はスポーツカー風のカッコイイ車で、後部座席には2人の子供、助手席には奥さんと思われる女性が乗っていた。

言われた通りお兄さんの車の後をついていく。
スタンドのおばちゃんが言った通りロータリーを2つ越えて、教会が見えてきた。
しかし、そこを過ぎると車はだんだん細い道へ入って行き・・・道が細くなると共に心まで細くなってきた。
nogi:あの人・・・大丈夫?
親切を装って人通りのない道まで誘い出し、いきなり強盗!とか・・・イヤな想像をしてしまう。

Pi-子:感じはよさそうな人だったし、子供づれだから大丈夫だと思うけどね・・・
ねじき:女性や子供を使って警戒を緩ませる・・・なんて犯罪者もいるからね。
Pi-子:・・・ねじき、携帯の用意はしておいてくれ。イギリスの警察は"999"だからね。

用心に越したことはないので、念のために。

しばら〜く、街頭なしの対向車もいないような道を走っていくと、畑の真ん中に灯りが見えた。

ひょっとして、アジトなのだろうか!!!!??????

が、予想に反して(?)建物は1軒のパブで看板をよく見ると"Traveller's Rest"と書いてあるではないですか!?
Pi-子:あ、ここ、宿の近くのパブだ。 ほっ(^o^ *)
お兄さんの車がパブへ入って行ったので、我々も一緒に入ることにする。お礼ぐらい言わないとね。

Pi-子:あ、どうもありがとうございます。助かりました。
お兄さん:ここでいいの?
Pi-子:えっ!?

あ、そうか、私"この辺"って地図を見せながら言っただけで、どこへ行きたいのか言ってなかったんだ。

Pi-子:実はこのB&Bまで行きたいんですけど、ここからならもう大丈夫かと・・・
お兄さん:ちょっと地図貸して

プリントアウトしたB&Bの地図をお兄さんに見せると、それを助手席に載っている奥さんに見せながらぼそぼそ話していたが、 奥さん、いきなり車を飛び出してパブの中へ入って行った。

お兄さん:ボクのガールフレンドが場所を訊きに行ってるからちょっと待ってね。
いや〜、悪いな〜、そこまでしてもらって。
とてもじゃないけど、うちらの車内の様子のことは話せないや。

・・・・・・・・・ところで、今、ガールフレンドって言いました!?

じゃ、後ろにいる子供はどちらの?それとも2人いるから1人ずつ?それとも籍は入れない主義なのかしら?
頭の中で下世話な思いがくるくる回っているうち、彼女が帰ってきて、最終的にB&Bのどまん前まで案内してもらった。

お兄さん:じゃ、ボクたちはこれで。よい旅を!
全員:ありがとうございました〜


nogi:途中まで案内してくれて"じゃ、ボクたちはこっちだから、君たちはあっちね"ってなるんだと思ったけど、 最後までお世話になっちゃったね。
ねじき:犯罪者じゃないかと疑っちゃって悪かったねぇ
nogi:Pi-子、帰ったらお礼のカードとか送らない?Pi-子、住所聞いておいた?
Pi-子:あ・・・すっかり忘れた。


いや、正直言って"ガールフレンド"っていうのが気になっててさ・・・

(Pi-子)


本日のお宿: Rye Hill Farm