イェリバーレ(Gallivare>


街の教会



スキー終了後(Pi-子の一存で早めに切り上げた)、街へ夕飯のお買い物。
最寄の街、イェリバーレ(Gallivare)まで唯一の交通手段、タクシーで出かける。
料金はドゥンドレットのホテル宿泊客なら80SEK(約¥1,000)の安心価格。
雪の道の上をタクシーがけっこうなスピードで飛ばしてくれて、ちょっとすたスリルを味わいながら10分〜15分ぐらいで着きます。

時間は3時ちょっと前ぐらいだったかな?
なのにすでに日が暮れかけていた。

Pi-子:日が暮れるのが早いのは思った通りなんだけど・・・なんで、こんなに人がいないの?
街のショッピングセンター、などというと人でごったがえしていて・・・と思いますが、本当に人がいないこと!
犬の散歩をしている人、公園で遊んでいる数組の親子・・・ぐらいしかいない。

ピッキー:雪があって滑りやすいし、寒いからなのかな…
Pi-子:あっ、今日何曜日?
ピッキー:え?土曜日。
Pi-子:うわっ、急いで買い物しなきゃ。ヨーロッパの土・日は怖いんだよ。
ピッキー:何で?
Pi-子:キリスト教では日曜日は"安息日"だから休まないといけなくて「閉店法」なんて法律まであるぐらいで、 日曜日は1日休み、土曜日は午前中のみとか午後も3時までとかって決まってるの。
ピッキー:なんだ、そりゃ。
Pi-子:だって、ドイツだって、イギリスだってそうだったもん。

中にはチェーン店で年中無休24時間なんてとこもあったけど、ここにはそうゆうお店はないだろうな〜。

街で一番大きい"DOMUS"というスーパーは午前中で閉店。
一抹の不安は感じたが、お隣の"ICA"(CIAじゃないよ)というスーパーが開いていたので、急いで駆け込む。

食品売り場をうろうろしてみて、思ったことは、食べ物がデカイ
肉なんかトレー詰めなんてかわいいもんじゃない、と呼ぶのにふさわしい。
まるでガリバーの国に迷い込んだようだ。

ピッキー:野菜はともかく、肉だけ見てると何が何の肉だか分かんないな。
Pi-子:ふっ、ふっ、ふっ。甘いな。そんなこともあるかと思って、食材の名前をメモってきたんだ。

だてに「世界征服宣言」はしていません。

はうえば〜
Pi-子:あれぇ?カバンの中に入ってない〜・・・ホテルに置いてきちゃったみたい。(^_^;)
ピッキー:なんだよ〜〜〜〜
こうなったら、あてずっぽうで食べきりサイズのものを探してカゴの中へ。
トナカイの肉はあっても、(某アジアの国々のように)犬とか猫の肉ということはないだろ。

ピッキー:これも、これも。
ピッキーがポテトチップ一袋をカゴの中に入れる。

Pi-子:おおおっ、いいもの発見!
キャビアの瓶詰めを発見!16.9SEK、日本円で約250円とかなりのお買い得。
お土産として、少し大目にゲット。

キャビアが入って、リッチな夕食になりそうだ。




しばらく街中をうろついた後、ホテルへ帰って早速、食事の準備。

Pi-子:さっ、何の肉だかよく分からないけど、焼くぞ〜。
肉を手ごろな厚さに切って、いざ、フライパンへ。

ピッキー:このキッチン何かが足りない気がする。
Pi-子:うん、実は私もそんな気がする。普段、肉を焼く時なんかは、火ぃつけて〜、フライパンに油しいて〜、肉入れて〜、 煙が出てきたらパチンと・・・あ〜、換気扇がない〜!
ピッキー:確かにないね。建物の構造が吹き抜けになってるから、平気なのかな?
Pi-子:よく分からないけど、肉が焼ければいいってことよ。


数分後
Pi-子:う〜ん、こんなもんかな。厚めに切っちゃったかな〜。牛ならまだしも豚とか未知の動物ならよく火を通しておきたい。
ピッキー:そんなもんじゃん。肉って焼きすぎて硬くなってもまずいぜ。
Pi-子:まぁねぇ。においもおいしそうだし、いいだろ・・・

Pi-子は火を止めようとした時

ぴ〜ぴ〜ぴ〜ぴ〜ぴ〜!

Pi-子:何?この警報?
ピッキー:火災報知器だろ。やっぱり換気扇がないから・・・窓、開けよう。

ぴ〜ぴ〜ぴ〜ぴ〜ぴ〜!

窓を開けたぐらいじゃ火災報知器、止まらず。

Pi-子:止まらないね。耳が痛くなってきた。
ピッキー:フロントから誰か来るか、電話がなるかと思ってたけど、反応ないな。
Pi-子:しょうがない。電話してみますか。


さっそくフロントへ電話。
Pi-子:○号室の者ですが、料理をしていたら火災報知器がなって止まらないんです。火事ではありませんよ。
フロント係:少々お待ちください。

ぷ〜ぷ〜ぷ〜ぷ〜ぷ〜
(電話の音)

Pi-子:なかなか出て来ないねぇ。これって日本の電話じゃないから、保留音なのか、転送しているのか、切れてしまったのか なんとも判断が難しい音だよ。
実は切れていて、フロントがかけているのに繋がらないのかもしれない・・・と一抹の不安を感じていると・・・

スタッフ:もしもし、もしも〜し。
あっ、日本語。日本人スタッフさんだ。

Pi-子:あっ、もしもし料理をしていたら火災報知器がなってしまったんです。
スタッフ:ああ、少々お待ちください。・・・・・・・・・止まりましたか?

警報機が止まった。

Pi-子:止まりました。ありがとうございます。
後から聞いた話、火災報知器はしょっちゅうなるとのことで・・・このホテルの火災対策は大丈夫なんだろうか・・・。


さて、お待ちかねの夕食。
Pi-子:いただきま〜す
ピッキー:いただきま〜す


肉は硬そうに見えたけど、意外と柔らかくておいしい。
豚肉・・・だったのかな?おいしかったのでよしとしよう。

さて、キャビア
今まで爪の先程度のキャビアなら食べたことあったけど、パンに山盛りにして食べるなんて初めて!

もぐもぐもぐもぐもぐ

口の中でぷちぷちつぶれる感覚はよいのだけど、ちょっとしょっぱい。

Pi-子:う〜ん、おいしいといえばおいしいけど・・・ここにキャビアとイクラがあったら、イクラを選ぶかもしれない。
ピッキー:そうだね〜。でも、新鮮なキャビアは絶品なのかもしれないよ。

取れたてのキャビア・・・一度味わってみたいものです。

スーパーでは2人分が1回で食べれるよう、小さめの物を買ったつもりだったんだけど・・・やはりサイズが大きかった。

ハムとかコールスロー・サラダはとっておけるから冷蔵庫に入れておこう。

問題はこのポテチ。
ちょっとつまみながら、食事を作っていたのですが、このポテチ、とってもビッグサイズなんです。
日本のポテチのビッグサイズが180gだとして、軽くその倍はありました。

Pi-子:このポテチ、帰るまでに食べきれるかな?
ピッキー:しょうがないじゃん。みんなそのサイズだったんだから。
Pi-子:余ったらもったいないけど捨てるか。


このポテチが翌日の飢餓を救うことになるとは・・・この時はまだ誰も知らない。

(Pi-子)