6月19日




6月19日(日)
本日は、朝7:00成都発、九寨溝行きの飛行機に乗るため、起床4:30、集合5:30、朝食はバスの中
という朝に超弱な人間にとってはゴーモンかとも思えるスケジュールで(とりあえず)スタート。

…そして、この時点ですでにねじきが沈没寸前。(多分に寝不足の為かと思われる)
行き先は4000m級の高地。
そりゃ、高山病は覚悟してたケドね。…まだ、高山にすらたどり着いてませんがな。

こなつ:おーい。これから富士山より高いトコ行くんだゾ? 大丈夫か?!
ねじき:ダメ!
こなつ:即答かよ! まだなんの観光もしてないうちからヘタばんないでよー
ねじき:こなっちゃんにソレ言われてもね
こなつ:……………


ねじきの体調とは裏腹に、約40分の空旅はトラブルもなくいたって順調。
九寨溝への便は乱気流が発生しやすくて、時間通りに飛ぶほうが稀だってコトだったんですけどね。
なんだろう?こんなところで、初日の帳尻合わせか?(笑)

寒〜い!! (((p(>o<)q)))

まぁ、とにかく、九寨溝空港には何事もなく無事到着〜♪
しかし、体調の方はともかく、気分だけはご機嫌だったのもここまでで。

飛行機から降りた直後の第一声は
こなつ&ねじき:寒っツ!!!!!

ナニ? この、イキナリ夏から冬になっちゃいました。な、感じは?!
いや、もちろん高山対策に、防寒用フリースだのジャケットだのは用意して行きましたケドね。

こなつ:成都は30度超えだったってのに。
ねじき:現在、気温16度…
こなつ:で、でも、ガイドさん「暑い」言ってたー!
ねじき:あくまで、現地の感覚だしね。だいたい、Pi-子さんと違って繊細だし。ワタシたち
こなつ:…一応、否定はしないでおくよ
(←否定しろよ! by Pi-子)

口だけは達者でしたが、実はこの時点ですでにもう生ける屍状態だったねじき。。。
本日の目的地『黄龍』へ向かう前にまず、早めの昼食にありついたわけですが、『あの』ねじきが「食欲ない」 とか言い出しましたからね。珍しい…ってか、アリエナイ。(←ひどっ)

この昼食も終わろうかというころに、現地のガイドさんからナゾのお言葉をいただいたのでした。
ガイドさん:"コシ"使いマスかー?

はい? "こし"??? ナンデスカ、ソレ?
前置きなしじゃ、まるで暗号なんですけどー?

ガイドさん:黄龍、酸素薄いデスネ。登るの、トテモ大変。"コシ"で上まで乗っていくと楽ネ
あぁ、なるほど。"輿"、ね。
いや、でも、"輿"って、ずいぶん大仰な…。
だって、ニッポン人な我々が想像するのは、やっぱりお祭りのお神輿やら、時代劇で貴人が乗るシロモノだったりするワケで。
ちょっと引き気味に、いったいどんなブツなのかと訊いてみたところ、実際はなんてことはない普通の椅子の下に二本のかつぎ棒をくっつけて、といういたってシンプルな造りの乗り物でした。

ガイドさん:どうします? 乗りたいヒトいますカ?

はい!!!


ここで誰よりも真っ先に挙手したのは、周りにいらしたおばさま方でも、かなりな年配のおじさまでもなく
はい。他でもない、「ねじき」でございましたヨ (^^;)

こなつ:あのさー…、手ェ挙げるの一番早かったよ、ねじき。たぶん…つか、どう見てもアタシたち、この中で一番若い……
ねじき:いいの。今、山登りなんて絶対無理だから
こなつ:まぁ、確かに体調悪そうだしね。仕方無…


おばさま:ねぇねぇ、あなた!
と、ここで、お隣にいらしたおばさまにいきなり肩をトントンと叩かれました。えぇ、「こなつ」が。

もう1人のおばさま:あなた、大丈夫?
えぇと。はい???

最初のおばさま:「お昼もあんまり食べてなかったし
こなつが一度にあんまり量を食べられないのは、デフォルトです。
注:こなつが「お腹すいたー」と騒ぐと、Pi-子が必ず「小腹と言え!」と突っ込みます。

もう1人のおばさま:気分悪いんでしょ?!
いえ、あの、気分悪いの、ねじき……

別のおばさま:顔色、ものすごく悪いもの。青いの通り越して、もぅ真っ白! 絶対、輿に乗った方がいいわよ!
あ、あれ? なんだかいつのまにかねじきじゃなくてこなつの方が病人扱いされてる?!
そりゃあ確かに、こなつはいつも顔色悪いですケドね。
体力もなければ、体全体悪いトコだらけですケドね。
なにせ、東洋医学的には立派(?)に病人の部類…。

でも、今回に限っては間違いなく、ねじきよりもこなつのが元気だった!

……ハズだったんですが。
結局、時間制限(約5時間)ありの登山(?)だったこともあり、徒歩よりも輿の方が早いってコトで、気が付けばこなつもねじきと仲良く馬上、ならぬ輿の上でゴザイマシタ(^^;)
ちなみにお代金は片道220元、往復440元です。(2004年当時)

黄龍に入るには入場料110元が必要です。(今回はツアーでの観光でしたのでツアー代に含まれていました)
モデルコースとしては徒歩なら登り2時間半、下り1時間半といわれていますが、どれだけの人がクリアできるのだろうか(ねじき&こなつには絶対無理!)
観光道が登り道と下り道に分かれているが、同じ道を使って登り、下りしても構わないみたいです。

輿は基本的に登りも上り下り同じ道を使います。(道幅の問題で)
途中で景色をじっくり見たかったり、写真を撮りたかったりしたときとかに、好きなところで止めて降ろしてもらうこともできるし、割と自由度が高い。
その上、意外とあんまり揺れないし、ひざ掛けまで付いてきて、とっても快適でしたw
ちなみにガイドさん曰く、輿の担ぎ手は観光地化の為に退かされたチベット族の人達で、基本料金は決まっているけれど料金確認せずに乗るとボラれる事があるので注意しましょう、とのことでしたよ。

ウワサの"コシ"ご苦労様です。(^_^;


さて、そんなワケで、優雅(笑)に輿に揺られながら、いざ出発!

黄龍(遺産名(英語) : Huanglong Scenic and Historic Interest Area )

四川省の東北部に位置する黄龍は岷山山脈の主峰、標高5,588m の雪宝頂を臨む玉翠峯の山麓の湖沼群です。
石灰岩の層が地面の傾斜にそって棚田のように連なり、そこに水がたまって湖沼群を形成しているのです。
3000以上もの湖沼が連なる姿は、まるで龍のウロコのように見えます。まさに『人間瑤池(この世の仙境)』と称されるにふさわしい、大自然が数億年を掛けて創り上げた奇観を有する渓谷。
周囲にはジャイアント・パンダやキンシコウといった絶滅に瀕した動物たちも生息しています。

最終到達目標は、名前の由来となっている明代創建の『黄龍寺』と、黄龍最大の見所『五彩池』!

輿に揺られて1時間半、黄龍寺に到着。輿で行けるのはここまでなので下りも輿を利用したいときは声をかけておくと待っていてくれたりしますよ。

黄龍でも最も不思議なのが五彩池で、場所と時間によって、緑、黄、青、白、黒など水面がさまざまな色に変化するのです。
五彩池のほとりにある黄龍寺には黄龍の神様、黄龍真人様が祭られ、人々の信仰を集めています。
寺の真下にある黄龍洞の水は、どんな病にも効く「天が授けた神の水」と言われています。


「黄龍寺」またの名を雪山寺や白鹿寺ともいう。
標高 3430m のところにあり、かな〜りキツい(体力的に)
山門の額は正面から見ると「黄龍古寺」、右から見ると「飛閣流舟」、左からは「山空水碧」と見る角度によって異なる文字が見える。



黄龍古寺の裏側にある「五彩池」
面積約2万1千平方メートル、湖約693個、黄龍の最大の湖群です。
河の発源地に一番 近い湖なので、一年中水が豊富です。また、「人間世界の瑶池 (天国のお妃使うプール) 」とも呼ばれる黄龍最高の見所です。
太陽光線により、紺碧、紫、翡翠緑などなど言葉では表現できない色を呈します。
晴れる日の日差し強い時は撮影する一番のタイミングです。お昼頃( 13: 00〜14:00)は一番いいと思います。




黄龍寺からの下りは(登るより)楽なので自力で下山しながら見学です。

「争艶彩池」(標高3400m)「洗身洞」(標高3281m)


「蓮台飛瀑」(標高3267m)「飛瀑流輝」(標高3233m)


酸素パックがある休憩所もあるよ登りの渋滞

下り2時間半かけて下りきった時には2人とも足が筋肉痛。
1時間半で下るのはやはり無理だった・・・(×_×;)(#´ο`#)

さて、黄龍を後にして一路九寨溝へ。
バスに揺られて、約3時間。距離にして130km。
チェックインした本日のお宿は、素敵にシェラトンでございましてよw
…しっかし、富士山より高い山の上だってのに、よくもまぁこんな高級ホテル作っちゃったもんだ。空港出来る前は、宿らしい宿もなかったというのにね(^^;)

さて、本日の予定はここまでで、後はフリー。
黄龍は行程がきついので、予定は黄龍オンリーでゆっくりめに取ってあったから、まだまだ宵の口。
そしたら、やっぱりコレしかないでしょう!

ちゅうごっくせいたーい(中国整体)w

ココで、酒盛り!と行かないトコが我々らしいです(笑)
だって、せっかく中国まで来たのですもの。(もっとも九寨溝はチベット自治州だけどな…)
ココは是非、整体足ツボには行かねば!

ということで、ホテルの外のマッサージ屋へ繰り出そうかと思ってたんですが、おぉう!ホテル内にもマッサージ・ルームがあるじゃないか。
よくよく調べてみると、外のマッサージ屋さんと比べてもそれほど法外なお値段じゃなかったので、アコガレの高級ホテルのマッサージを体験してまいりました。(エステじゃなくて、中国整体だけど…^^;)
ゆっくり1時間コースだったのだけど、割合ソフトなもみ具合で、寝そうになるくらい気持ち良かった〜w うーん、極楽極楽(^^)

しかし、終了後、ナゼかねじきはずっと不満顔。。。
ねじき:もうちょっと強めでも良かったのに
こなつ:あれ? 物足りなかった?
ねじき:うん。だって、こなっちゃんの絶叫聞けると思って楽しみにしてたのにさ。ちゃんとデジカメだって用意してたのに。あーあ
こなつ:…ねじき。キミ、いったいナニを期待してたワケ?!


さて、マッサージの後はお部屋に戻って、優雅にティータイムを満喫しました。
なにせ、シェラトンでございますからw
お部屋には、電気湯沸かしポットとティーカップ、そして中国茶が完備でしてよ。

しかして、その場に満ちていた空気は全然優雅じゃなかった…というか、なんか間違ってた(^^;)
ティータイムのBGM代わりにですね。まぁ、点けっぱなしにしてたワケですよ。TVを、ね。
海外行くと、TVのチャンネルはほぼMTVかニュース番組固定ってトコなんですが。
中国の音楽番組ってば、なんだかヘン(←失礼な)なアイドル番組もどきみたいなのしかやってなかったのだよね。

で、いろいろとチャンネルと回してみてたら、なんか面白そうだなー、って中国ドラマがやっていたのですよ。
チャンネル合わせた瞬間、いきなり東洋版「剣と魔法」の世界(笑)
でも、武侠モノかと思ってると、いきなり主人公をめぐって(たぶん)きれいなお姉ちゃんたちが痴話げんか(っぽい感じ)を始めたりして、昼ドラ風味(爆笑)

なんじゃ、こりゃあーw(大・爆・笑! ハ、ハラ痛い〜っ)

意味もわからず(なにしろ言葉がワカラナイ)見ていたというのに、これがまたなんだかミョーにオモシロいんだわ。
ツッコミどころが満載過ぎで!(え)

まぁ例えば、加速装置ばりの瞬間移動、とか。
「ジョワッ!」とばかりに(人が)空飛んじゃう、とか。
ちょっと、カメハメ波打てるヤツ多すぎるだろう、とか。

というワケで、なんだか異様な盛り上がりを見せながら、二日目の夜は更けていったのでした。

(こなつ&ねじき)