初めてのお買い物



いつも大賑わいのデパート


食堂にて
おねえたま:やっぱり自転車があった方が便利だよね。
そりゃ、自転車大国・中国(90年です)だもんね。
でも、私らここに1年しかいないわけだし、買うのもちょっともったいない。

Pi-子:う〜ん、そうだけど・・・バスもあるしさ〜、どうだろ〜
門馬(メンマ)さん:いや、自転車は絶対あった方がいいって。バスなんかとてもじゃないけど乗れたもんじゃないよ!

え・・・何がどう乗れたものじゃないのかな?

おねえたま:そうですよね。で、自転車買うにはどこがいいですかね?
門馬さん:ん〜・・・デパートでも行ってみますか?明日の午後だったら予定ないから一緒に行けますけど、どうします?
おねえたま:あ、じゃあぜひお願いします。

まだ学校の購買部ぐらいしか行ったことないから確かに一緒に行ってもらえると心強いかも。



そして翌日、3人で自転車を買いに行くことに

門馬さん:どうやって行こうかな?歩いてもいけるけど、バスにします?
Pi-子:じゃ、バスで行ってみましょう。

実は昨日の「バスなんかとてもじゃないけど乗れたもんじゃないよ!」の一言が気になっていたので、どんなもんか乗ってみたかったのよねぇ。
門馬さん:本当にバスはすごいんだよ。覚悟はできてる?
え・・・覚悟・・・そんなに? (^_^;A

Pi-子:混雑だったら朝の常磐線だってすごいんだよ!
門馬さん:いや、もう日本の通勤ラッシュなんてもんじゃないから・・・まぁ、話のタネに乗ってみるか。カバン切って 中のサイフ盗られたりするから持ち物は抱えておいてね。
Pi-子&おねえたま:あいあい〜/(^o^) (^_^;A


大学前のバス停で少し待っていると、バスはすぐにやってきたが・・・
Pi-子:・・・・・・確かに、これはすごいね・・・
おねえたま:混雑は日本のラッシュと同じぐらいだと思うんだけど・・・どうやって乗ればいいんだろう・・・


一言で言うなら「ひどい」としか言い表せないひどさ。
具体的に言うと・・・

1.行列を作らないので、バスが来ると全員がいっせいに乗ろうとする

2.乗りたい人が先を争って乗るので、降りたい人が降りられない



いつも大賑わいのバス
あまりの周りの迫力に呆然とする私とおねえたま・・・だが、

門馬さん:ほら、早く乗らないと発車しちゃいますよ!!
門馬さんはすでに人民の皆様と共にバスに乗っていた。

降りる人vs乗る人の争いは治まっていたので、あわてて、そして日本の通勤ラッシュの時と同じように無理やりバスに乗る。
覚悟・・・確かに覚悟がいるな、こりゃぁ・・・(^_^;A

おねえたま:「先に下りて、後から乗りなさい」ってアナウンスしているのに誰も守ってない・・・
門馬さん:そうなんだよね〜・・・
Pi-子:一応、そんなこと言ってるんだ。
おねえたま:うん「先下後上(シエンシアホウシャン)」ってね

誰一人守ってないんですけど・・・守らないからわざわざアナウンスするのかな? (-_-;

少しいったところでバスはデパート前に到着した。
Pi-子:下りられてよかった〜、下りる前にどんどん人が乗ってきたらどうしようかと思ったよ。
門馬さん:こうゆうところは下りる人が多いからね。人の波に乗れば大丈夫だよ。


さて、バスを下りられてたのはいいけれど、デパートは通りを挟んで向かい側。
その間で行く手を阻んでいるのはなんと自転車の洪水

Pi-子:・・・横断歩道も信号ないんだけど・・・どうやって渡れ、と?
おねえたま:本当、TVなんかでよく見てたけど、ここまで自転車が多いとすごいね。

とか何とか言いながら、実は渡れない私たち・・・だが、

門馬さん:あれ〜、どうしたの〜?
門馬さんはすでに1人で中央分離帯(みたいなもの)のところまで進んでいた。

Pi-子:だって、自転車がひっきりなしに来るんだもん・・・
門馬さん:一気に渡ろうとするんじゃなくて、目の前の自転車が通り過ぎたら一歩進み、また目の前の自転車が通り過ぎたら 一歩進み・・・を繰り返すんだよ。
おねえたま:そんなこと言われても・・・
門馬さん:自転車だってよけてくれるから大丈夫だよ、自動車みたいにスピードが出てるわけじゃないし。


恐る恐る言われた通り、目の前の自転車が通り過ぎたら一歩進み・・・を繰り返し、なんとか向かいのデパートまでたどり着いた。
はぁ〜、ここまでアドベンチャーだわ〜。

門馬さん:自転車以外にも見たいものある?ここデパートだからけっこう揃ってるよ、って言っても日本ほどじゃないけど。
Pi-子:ん〜、じゃ洋服見たいな。
おねえたま:食料品売り場へ行ってみたい。自転車は最後にしようか。


てなわけで、まずは洋服売り場へ。

デパートなんて日本とそう変わらないんだろうな〜・・・っと思っていたら、違った。
陳列ケースに入っていたり、上から吊り下げられていたりで、店員さんに言わないと手にとれるようになってないんですよね。
普通にハンガーにかかっている物もありますが、ちょっと触ったりしているとどこからが店員がやって来る。
日本だったら(他の外国もそうだと思うけど)「試着してみますか?」なんて薦めるんだけど、ここの店員は「買わないのなら、商品にあんまり触らないで」という感じ。
言葉は分からないけど雰囲気で分かるぞ!!

おねえたま:いいの、あった?
Pi-子:あそこにぶら下がってるグリーンのシャツがいいかな〜、何て言えばいい?
おねえたま:「我要這個(ウォヤオチェガ/これください)」
門馬さん:買う前にちゃんとした方がいいよ。まずは「請給我看一下(チンゲイウォカンイシア)」って言って見せてもらいな。

んん〜っ?とりあえず「請給我看一下(チンゲイウォカンイシア)」って言って見せてもらって、買うときは「我要這個(ウォヤオチェガ)」って言えばいいのね。

Pi-子:すみませ〜ん、あれ、見せてもらえますか?
さっそく店員に話しかけてみる。
店員:どれ?(やる気がなさそうな)
Pi-子:グリーンのシャツって何て・・・
後ろを振り向くと、おねえたまと門馬さんはかなり後方にいて、人が困ってるのに全然気がついてないでやんの!(泣)

ええい、こうなったら・・・ジェスチャーだ!!

一生懸命に「シャツを着る」というジェスチャーをする。
店員:色は?
今「色」って言ったのは分かった。
色は確か今日の授業でやったような、緑、緑・・・思い出した!

Pi-子:緑色(リュイス)(※「緑」は正確にはlu(ウムラウト付)で初心者には発音が難しいのです)
店員:はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜?

・・・通じていないのは分かったから、眉間に皺よせて、思いっきりイヤな顔するのはやめろ!!

店員:あんたが言ってること分かんないわ。(と言っていたんだと思う)
Pi-子:だから緑色(リュイス)だよ、緑、緑!グリーン!!
さっきからこの店員、やる気マイナス100!って感じで、商品を指差すわけでもなく、ずっと座り込んでいるのよね。


どれ?  それ!
Pi-子:あ〜っ!!緑色(リュイス)だよ、緑、緑!グリーン!!(途中から日本語)
店員:・・・・・・・・・・・・・・・・・・(シカト)

Pi-子:だから!グリーン!!英語も分かんないの!!!
店員:・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(さらにシカト)

Pi-子:緑!・・・・・・ああ、もう紅(赤)でいいです・・・
(※「赤」は「紅(ホン)」で緑より発音が易しいのです)
悲しいけれどラチがあかないので妥協(泣)

これは通じたようで、やる気なし店員、や〜〜〜っと立ち上がって、赤のシャツを取ると、こっちに向かって



日本の常識じゃ信じられないのだが、悲しいことにここは中国だ。

う〜ん、縫製が雑だなぁ。でも生地はまぁまぁだし、安いからいいか。
Pi-子:我要這個(ウォヤオチェガ)
発音が悪かっただろうが、何とか通じたようで、店員は値段を書いた紙キレ(伝票とも言う)を私にむかってやはり放り投げた

・・・で、これからどうすればいいんだろう?
お金を払おうとしたけど、店員は商品ではなく、伝票を渡してキンキンわめき散らしているが・・・何言ってるのか全然分からん!
門馬さん:まずはこの伝票をそこの"収款台"へ持っていってお金を払うんだよ。
いつの間にか門馬さんとおねえたまが戻ってきていた。(ほっ)

Pi-子:え〜、買った物はどうするの?
門馬さん:お金を払えば領収印を押した控えをくれるから、もう一回ここへ戻ってきて、それを見せれば商品がもらえるよ。
Pi-子:・・・・・・・なんか二度手間じゃん?
門馬さん:そうゆうシステムなんだからしょうがないって。


仕方なく門馬さんに言われた通り、"収款台"でお金を払い、戻ってきて控えを見せるとやっと商品がもらえた。
(もちろん包装なし、折りたたみもせずにぐちゃぐちゃのまま放り投げられた)

はぁ、シャツ1枚買うのに疲労困憊・・・

おねえたま:ま〜気を取り直して食品売り場へ行ってみよう!
足取り軽く食料品売り場へ向かうおねえたまの後をついていく。

食料品売り場もやはりショーケースに入っていて、店員さんに声をかけなければ手にとれないようになっていたが、洋服売り場と違い 人が大勢いて活気があるせいか、仏頂面してサボっている店員さんはあまりいないように見える。

おねえたまがハムを購入するが・・・あれ?その場でお金払ってるよ。
Pi-子:食料品は収款台へ行ってお金払わなくてもいいの?
門馬さん:う〜ん、そうだね。食料品は購入者が多いからか、洋服よりも値段が安いからか分からないけど。その辺アバウトでお店によって ちょっとずつシステムが違ってたりする。

はぁ、そうゆうもの?

食料品売り場ではさしたるトラブルもなく・・・え!?なんだ、あの子供・・・

少し離れたところにいた母子づれ、お母さんは店員さんとおしゃべりに夢中
一方、子供はいきなりしゃがみこんだかと思うと、なんと・・・

その場で用をたしている(小)ではありませんか!!!!!

外じゃなくて、ここデパートの中で、しかも食料品売り場だぞ!
その子はきっとお母さんに怒られるんだろう・・・と思って見ていたが、店員さんとのおしゃべりを終了したお母さんは何事もなかったかのように 子供の手をひいてその場を去っていった。

門馬さん:びっくりしたと思うけど、ああゆうの普通だから。子供用のズボンなんてどこでも用がたせるように 縫い合わされていないぐらいだし。
Pi-子:そりゃ百歩譲って外だったら分かるけど、店内だよ、しかも食料品売り場で!?
門馬さん:政府は一応考えているみたいで「用はトイレで足そう!」なんてスローガンが書いてあるぐらいだけど。

それってさっきのバスの「先に下りて、後から乗りなさい」ってアナウンスと一緒?(^_^;A

その後、本日のメインイベントであったおねえたまの自転車を購入。
おねえたまが選んだ自転車を門馬さんが入念にチェックし「これならいいんじゃない?」という自転車を購入。

自転車もあったし、帰りは徒歩&自転車に乗りながら帰ることにした。


自転車を購入した時の伝票 (おねえたま 謝謝 m(_ _)m)
入念に自転車を選んでいる(のかな?)

浩子:おかえり〜、どうだったお買い物は?
Pi-子:・・・普通じゃなく疲れた・・・
おねえたま:ま〜でも、私は自転車買えたし、Pi-ちゃんは赤のシャツを買ったんだよね。

ええ、本当は緑のがよかったんですがね・・・キアイと根性が足りず赤になりました。

旬ちゃん:え〜、どんなの?
Pi-子:こんなの・・・

話しながら羽織ってみせようと思い、ボタンを外すつもりが・・・ボタンがとれた

よく見るとボタンつけが非常に甘く、ボタンと穴の間に糸は一度しか通っておらず、玉結びがしていない箇所もあり。

その後、買い物時はボタン、チャック等の点検するようにしましたが・・・やはりボタンは購入後つけ直ししていましたね。
ちなみにおねえたまの自転車も購入後、一度修理、点検に出した後、使用していました。

(Pi-子)