2000年8月の学芸員日誌




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8月31日(木)雨ときどき曇

今年の夏休みは子どもの発熱もなく、全般的には充実していたといえそうだ。
おつかれさまでした。

8月30日(水)晴のち曇一時にわか雨 夜半から雨

もっと雨が降って涼しくなってもらわないことには……。

8月29日(火)晴

会計報告と会費の請求書を書く。
午前と午後の時間すべて。

8月28日(月)晴

『書皮報・33号』のための切手貼りをする。
午前と午後の時間すべて。

8月27日(日)晴

夏休み最後の日曜日といえばプールでしょう。
サンピアのいいところは日陰にPがあることだな。

8月26日(土)晴

自由研究なんですけど……っていうと店員さんはとってもやさしいな。

8月25日(金)晴

人身事故は懲戒免職。
気をつけなさい>自分。

8月24日(木)晴

愛知県美術館にて【田中恭吉展】。

23歳で夭折したにもかかわらず膨大な作品数。
『月に吠える』の挿し絵の人としか知らずに見に行って驚いた。

県美の屋上庭園。処暑は過ぎてもカンカン照り。

8月23日(水)晴 暑

『書皮報』最新号の版下が届く。
印刷に出す前にちょいと拝見。

ううむ、誤字はさすがに少ないが、わずかに変換ミスと脱字を発見。
修正テープと手書きで訂正。こういう作業が好きなんですな。だからといってプロの校正者には向いてないと思う。

突然、家族旅行決定。
風媒社の宇佐美イワヲ著『完全タダ見……』シリーズを持ってトヨタ自動車本社隣のトヨタ会館見学ののち、某ホテルファミリーパック。

市街地の商店街がどこもさびれているのはご承知のとおり。
活性化の一環として、本日をもって、今年の定休日は終了。
明日から大晦日まで休みは一日もない。

8月22日(火)晴

新しいリンク先を短詩型関連でいくつか追加。

そういえば、先週末の『YOYO』読書会、夜の部にて連句の真似ごとを試みる。
付けるほうは自意識過剰なひとこと多い連中ばかりで、捌き役の堀本吟さんは、ご苦労なさっただろうと思う。

それにしても制約が多い。それがきっとおもしろいのだろうなあ。
でもなんだか、今の自分には大勢で歌仙を巻くということ自体がちょいと苦痛……? ってな感じがしている。
しんどいのだよ。

8月21日(月)晴

くだんの東宝映画前売券で『WHITEOUT』を見る。

わしの予想な。

『踊る大捜査線』の例にならって、存外正月直前までロングラン上映になるだろう。
織田裕二、主演男優賞を逃す。
助演男優賞を中村賀葎雄が取る。

とまあ、こういう予想だが、しかし織田裕二、主演しても、おいしいところは毎回脇役にさらわれる。
ようは大根? 
ま、いいけど。

ま、アクション映画というか、どんパチとスリルを求める鑑賞者には「邦画でもここまで撮れるようになったか」ってことだろうが、わしはなあ、無意味な殺生の多い映画は好かん。

中村賀葎雄は、好きな役者だな。それを再確認したさ。

8月20日(日)晴のち曇 夜半に雨

休みだから、どこか連れて行ってよう。
ってゲーセン行くだけだったりする。

8月19日(土)晴ときどき曇

『YOYO』の読書会および合宿だが、夜の宴会だけに参加する。

栄周辺がやけに騒がしい。
日TVの24時間TVの日はセントラルパークとか、騒がしいのは知ってるが、もっと大規模に騒がしい。

広小路夏まつり? はあ、さいでっか。

「ほらほら、よさこいソーランの真似ごとをやってるよ」と佐久間氏。
なあるほど。しかしなあ、札幌で学生が最初ははじめた、かの祭り。こうまで全国に増殖していいんか。
みんな、阿波おどりを踊りたい。わたしだって踊りたい。踊らにゃそんそん。

お金があるのはCBCとCTVってこと? よくわかってないですけど。

8月18日(金)曇ときどき晴 にわか雨

実家の母を銭湯に連れて行く。

8月17日(木)晴ときどき曇

本日は豊田市美術館。

メインの展示が何なのか、知らずに出かけて行く。

箱だけ美術館@地方が批判されるけれども、いい箱なら、もぐり込め。
アンケートに答えて、クリムトの絵はがきをもらう。アンケートに答えた以上は、と館内を歩いてみる。

広いぞ。おもしろいぞ。展示室ところどころ迷路だしな。この箱、いいかも。
図書閲覧室、AVブース、美術や写真の書籍(当然ミューゼアムグッズもある)を並べているショップ。

ちょいと負けてないか? 年3,000円ですべての展覧会が見られる友の会あるし……>岡崎=友の会まだないし。
勝ち負けか? ま、確かに。世界に轟くトヨタ市はお金持ち! なの?
小林少年、いかがでしょう?

8月16日(水)晴 暑

義姉が招待券をくれたので、岡崎美術博物館。

クントゥル・ワシ神殿の発掘てん−−−アンデス最古の黄金芸術。

それにしても、ここは【黄金】にこだわる。
もう笑っちゃうくらい。
いつぞやのシルクロードも黄金づくしだったし……。

美術館の学芸員さんから去年、直接説明を受けたけれども、岡崎=家康の生地という呪縛からは逃れられないというか、まあそれを中心に組み立てられているというのだ。
それを知らなければ何故こうも、「過去」というか終わってしまった文明にこだわるかがわからない。

マインドスケープってえのも、つかみどころがなくてわかりにくい。
ただもう、地元だからって、あたしなんざひいきにしてやってるほうだと思うがね。

8月15日(火)晴 暑

夕方、町まで行こうとしたら、道路にクルマの影がない。
明大寺から殿橋にかけて、4車線のすべてが、しーんとしていた。
プラタナスの白い葉裏がひらりひらりとひるがえる。エアコンのために窓を閉めているので、なんかPVみたいだった。うひょー。
これではまるで大都会のお盆やすみみたいじゃないか。

昨日は子ども全員つれて『ジュブナイル』。
料金を払い終えてからふと思いついて、夫に電話してみると、やはり去年と同様の東宝映画専用前売券があるというではないか!

それを先にいえよ! って不審に思ったら進んで調査をしろよ>自分。
思い込みだけでは損失をくいとめることはできない。ああ情けない。

予告編を見比べた限りでは去年の『梟の城』(=わたしの見た予告編ワースト1)よりはるかに『五条霊戦記』のほうはおもしろそうだ。
あと4枚消費するのはたいへんだて……。

『ゴジラ』はパスだね。

『ジュブナイル』の内容についてのコメントは……、差し控えますわ。

8月14日(月)晴 炎暑

春彼岸の墓参の日の日記には、ずいぶんのんびりしたことを書いたものだと思うが、今日はもうそんな余裕はどこにもない。

墓石は焼けているし、くらくらきそうな炎天下。

車中のラジオで坂本九の『見上げてごらん夜の星を』がかかっていた。
ご承知かどうかは知らぬが、わたしはこれが好きである。

があーーーーーーーーーー。突然、母が
「歌、かえてくれ」というではないか。

「なんで? 名曲じゃん。『上を向いて歩こう』とは比べものにならんぞ」というと黙ってしまう。

「なんで嫌いなの? 曲がさびしいのはだめなのか?」
「もっと簡単な理由だ」
「坂本九だから、やなのか?」
返事がない。くちの中でなにやらいいたいことをおしつぶしている感じだ。

墜落した飛行機に乗っていて命を落とした歌手の歌を聞くのは縁起が悪いと思っているのだな。

やれやれ。

8月13日(日)晴のち曇 宵にわか雨

いつもとかわりない日曜日。

夜の散歩。30分。

8月12日(土)晴ときどき曇

朝、TV愛知で【仮面ライダー】を初期のものから順に再放送しているので、はまっている。

オリジナルをリアルタイムで見ていないというのもあるが、出て来るタレントの若さがなんともはや、である。
小林昭二はサングラスをすると、今の館ひろしに背格好がそっくりだし……。山本リンダに島田陽子まで出ているのだ。
笑える。

8月11日(金)晴ときどき曇

保育園が自由登園になって、ようするにお盆やすみなのだが、プールにつれていくでもなく、近所のスーパーのゲームセンターまで行く。
歩いて行ったので、お散歩気分というところか。

8月10日(木)晴のち曇

田口ランディに電話する。

メールマガジンによれば、6日を中心に広島で取材およびTV出演であったよし。
自宅にちゃんといた。うれしい。

客注で頼んであった『コンセント』も来たし、このあと年内に4冊も新刊が出るそうだ。
今年、大注目=必読の作家だ。

8月9日(水)晴ときどき曇

昨夜、花火をしようと、ベランダに出ていたら、少し風があり、花火の点火がうまくいかない。

そのうちに、西の空で稲光りが……。

名古屋あたりでは、近年まれに見る雷雨であったよし。
花火そっちのけで鑑賞してしまったほどだったのでな。

8月8日(火)晴ときどき曇のち雷雨

職場訪問というのではないが、AやとK代のバイト先でランチ。

ここに、くだんのわたくしの怪しいネット仲間がいるのである。
しかも店長。

ま、これも人生。ネットはくもの巣。どこで誰につながるか、わからない。

そこがおもしろいのだから、ことさらにおびえる必要もないし、はしゃぐこともない。
毎日淡々と自分の仕事をこなすonの自分。
ネットワーカーになるのは、帰宅後のoffな自分。

「Aやはねえ、子どもにアゲハって名前をつけるんだって……」とS代がいう。
「【スワロウテイル】のサントラ盤なら、後ろの箱の中に入ってるよ」というわたし。

8月7日(月)晴ときどき曇

ひさびさに純文学と申しましょうか。小川洋子を買って読む。

『薬指の標本』新潮文庫。

8月6日(日)晴ときどき曇

外のポケット。ステンレスの鎖、60cm。携帯電話用イヤホン、くまのプーさん。付け爪、S木A菜。ステンレス丸カン二個。

かぶせのポケット。口紅。コロン。毛抜き。ファンデーション。あぶらとり紙。

中央ポケット。HP200LX、元祖手乗りコンピュータ、モバイル機能なし。手帳、いわゆる能率手帳。愛知県手帳、薄型。ノート二冊、A7とB7。携帯電話。亡父の扇子。ハンカチ三枚、綿ローン二枚、タオル一枚。財布、千円札一枚、百円玉六枚、五円玉二個、一円玉二個、ミリオンカード、松坂屋マイカード、運転免許証、ヤマギワソフト会員証、グッドウィルポイントカード、アニメイトスタンプカード、キャッシュカード郵貯ジャスコ共有、東海銀行、中京銀行、岡崎信用金庫、ミリオンタクシーチケット、しーがるメルシー券二〇円分、竹内文具店文具券一七〇円分、診察券神谷浩歯科医院、診察券さいとう皮膚科、岡崎市ノー包装シール十二枚、すずき薬局ファミリーカード、クスリの清水友の会会員証、松坂屋友の会会員証、スオミの湯入泉券、郵便料金表。クスリ、パンシロンNow、抗生物質。目薬、ロートZ。極小五徳ナイフ。鈴。数珠ブレスレット、佐久間氏。はさみ。爪切り。単三乾電池三本。印鑑。小銭入れ、百円玉七個、十円玉二個。眼鏡用ミニドライバー二本組。切り抜き、牛乳パックでパズル遊び。フィルムケース。

内ポケット。封筒、遺族年金現況届。封筒、S木A。封筒、ミリオンカード請求書。金華山岐阜公園ご案内。封筒、保険証。封筒、戸籍抄本。封筒、様々会合宿のお知らせ。京都ようじやあぶらとり紙、ha-mi-。定期購読期間明細書、本の雑誌。愛知病院再診予約券、M崎T子。ハガキ、さるぼぼ。ハガキ、加藤正行彫刻展。ハガキ、木村昭平展。ガンダムカード二枚。アンパンマンカード。

8月5日(土)晴

花火。

昼過ぎ、どんちゃんから電話。
どうやら、Kりんの浴衣姿を見せたかったらしい。
ごめんね、見てあげらんなんくって。

明るいうちはそうでもなかったが、日が暮れてからは花火にびびっていた次男。

8月4日(金)曇

安城まで出張。
その帰りにちょいと七夕見物でも……。
浴衣をミニスカートのようにはしょって着て、ルーズソックスに厚底スニーカーの女の子がパラパラを踊っていた。
いかにも、今年の着こなしではある。

さて、むちゃくちゃ暇な時、通販のカタログ読みふけったりしないだろうか?

わたしは、よくそういうことがあります。以下引用。

人体の仕組みをリアルに表現
本格派の人体解剖模型

脳、肺、胃腸など、脱着できる全11の部品から構成され、細部までリアルな模型。
人体の仕組みをカラーで説明した豪華な解説書付き。

商品番号 626−5763

ヒューマントルソー(人体模型)
9800円。

幅27奥行13.3高さ59.5/2kg/PVC+プラスチック/総部品数11/解説書付き(20ページ)中国製

8月3日(木)晴 青い空 入道雲

柳美里、続き。
例のTVの特集の中で、東由多加への弔辞を涙ながらに読むくだりがあった。
彼女は「わたしは、あなたとおよそ此の世の人間関係のうち、あらゆる関係を結びました」と言った。記憶に頼って書いているので正確ではないが……。
そうかあ、あらゆる関係だったのか……。

最初は劇団の主宰者と新入りの女優から始まり、最後は血はつながってないが家族になった。

わたしらは、この二人がかつて「できていた」ことを知っている。情報源は『噂の真相』だけどさ。
「できている」って言葉の響きはあまりよくはないが、一つの集団に生じた男女関係をとてもわかりやすく説明してくれる。

かつて「できていた」二人が、まったく別の不実なオトコの種が根付いた柳の胎内と、東の余命がいくばくもないことをきっかけに、一緒に暮らし始めるというドラマが何だかすごーい。
演出家=東もまさか自分がこんなドラマの主役になるとは思わなかっただろう。

2月ごろ、たまたま車検の待ち時間にディーラーで週刊ポストを読んでいたら、この場面だったというのもあるけど。
この日のことは過去の日記にあるはずだ。

こういう壮絶な関係を前にすると、わしらを悩ませる関係なんて、所詮はいちいちうるせーな、え! って思うな。

世の中にはいろんな関係がからまりあっているんだなあ、なあんてしみじみしちまったってえ、わけでござんすよ。

8月2日(水)晴 青い空 入道雲

教育課程講習会。
指導要領の伝達? なんだかなあ、であった。

8月1日(火)晴

二夜連続の筑紫哲也「News23」の特集:柳美里『命』を見て

柳美里の産院での日々、出生届の提出、退院後の生活、お宮参り、苦しそうに咳込む東由多加、東の看病のために泊まりこむ柳美里のパジャマ姿、そして東の葬儀。

これらがみなTBSの米田記者によってビデオ撮影やインタビュー等、いわゆる「取材」され記録されていたことに、まず単純に驚いた。
別段、驚くことはないか。

わたしでさえ、二夜ともきちんと見たのだから、視聴率はかなりではなかったか。
7月31日の朝刊下段を新作映画並みに使った広告の効果は絶大。
撮影篠山紀信だしい……。

4月20日に東が永眠し、6月下旬に店頭に『命』が並んだ。奥付けは7月20日刊になっているが。
7月に入り順調に部数を伸ばし、8月にTVで特集。今年を代表する1冊になることはほぼ間違いない。
と、ここまではやや皮肉な見方。スポンサーではないから、筑紫も草野も版元の小学館という名前は言わなかったようだし……。わたしが聞き漏らしたのかもしれないが。

もちろん、わたしはこの本がもっと売れていいと思っている。
生徒の何人に読ませたっけ? S田、I藤、K藤、Y子……。
みんな女子だ。
職場の図書館には、入っているのか? もし、まだなら購入伺いを出すぞ。

もう柳美里からは、目が離せない。



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